JPS5913791B2 - 文字領域補正方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光学文字読取装置等に関し、特に文１０字領
域を複数の領域に分割したことによる文字等のずれを補
正し、文字領域の文字分離を正確に決定することができ
る文字領域補正方式に関するものである。

従来この種の方式では複数のセンサ使用による１５セン
サ間の機械的取付精度を向上させることで文字領域のず
れを少なくしていたが、精度を向上させるためには読取
部が高価なものになるか、精度を向上させないと機械的
なずれ又は紙の伸縮等が発生するため、紙の端を検出し
て文字間隔と読取２０り速度で決まる一定時間毎に１文
字の間隔をもつ基準タイミングパルス信号（以降正基準
タイミング信号）を作り、この信号により文字領域を決
定すると領域間に誤差を生じていた。

本発明ぱこれらの欠点を除去するために複数の２５セン
サ間それぞれにオーバラップ分（重なり）をとることに
より、正基準タイミング信号を中心に機械的なずれや紙
の伸縮等による文字領域の誤差分を十分に補正しうるオ
ーバラップ分の二つの領域をそのつと探査し、誤差分を
補正することによ３０り文字領域のずその補正を行なう
ようにしたものである。

すなわち、本発明では、各センサ系で原稿を左から右へ
順次走査させ、次段のセンサの走査開始を前段に対して
１文字程度重複して読み取るよう３５にしたものである
。

また、各センサ系の出力をつなぐ場所を、あるマージン
をもつて予測して探査領域なる信号を設定しておき、こ
の探査領域の範囲内で各センサの像が一致するように各
センサ系を調整しておく。また、前段のセンサ系では、
予め予測して発生させている文字の分離点に最も近い白
列（白画素が一定数個数上ある列）の位置までを、有効
データとし、次段のセンサ系では、前記分離点最も近い
前記白列の位置にある量の補正を施こして得た位置以後
を、有効データとする。前記分離点信号としては紙の端
を基準として一義的に発生させた正基準タイミング信号
を採用することができ、後述の補正基準信号を採用する
ことができ、また他の方法で作成したものを採用できる
。前記補正は、文字の分離領域において黒列（黒画素が
一定数個以上ある列）の連続したものから白列（白画素
が一定数個以上ある列）の連続したものに変化する前変
化点列およびその逆の白から黒への後変化点列を検出し
、更に前段のセンサ系の前変化点列の位置と後段のセン
サの前変化点列の位置の差および後変化点列の同様の差
を検出し、これらの差に基づいて行ない、いずれの変化
点列も検出されなかつた場合すなわち空白の場合は補正
量を零とする。

なお、前変化点列の差と後変化点列の差とが検出された
場合、後述の実施例では小さい方の差で補正するように
しているが、両センサの特性が揃つていれば、同じ値に
なるので、前変化点列の差とのいずれかで補正してもよ
い。

以下図而について説明する。

第１図は文字読取部の構成例であり、１は原稿、２は文
字枠、３は補正に使用されるオーバラツプ領域、４−１
，４−２，４−３はレンズ、５〜１，５−２，５−３は
センサ、Ｄｌ，Ｄ２，ＤｌＯはセンサによつてえられた
入力文字データ、１０，１１，３０は文字データを記憶
する領域バツフアで、１０は第１領域、１１は第２領域
（３０は第３領域）を示している。

説明すると原稿上の画情報（文字等）を複数のセンサ５
−１，５−２，５−３で読取り領域バツフア１０，１１
，３０に格納するそれぞれのセンサ５−１，５−２，５
−３は画情報（文字等）をオーバラツプして読取るよう
な構成になつているため領域バツフアに格納された画情
報（文字等）にはセンサのオーバラツプ分の重なりが生
じる。第２図，第３図、および第４図、および第５図は
本発明の第１の実施例の説明図であつて、Ｓ１はサンプ
リング信号、２Ａ，２Ｂ，２Ｃは正基準タイミング信号
Ｓ２のその時点におけるパルス、Ｓ３は探査領域、４−
１Ａ，４−１Ｂは第１領域変化点列識別信号Ｓ４−１の
変化点列検出時点のパルス、４−２Ａ，４−２Ｂは第２
領域変化点列識別信号Ｓ４−２の変化点列検出時点のパ
ルス、Ｓ５は文字の分離点を示す信号であつて第１領域
において正基準タイミング信号に最も近い白列である補
正基準信号、Ｓ６は補正基準信号発生による出力文字デ
ータ無効信号、ＤｌＯは第１領域バツフア１０の出力文
字データ信号、Ｄｌｌは第２領域バツフア１１の出力文
字データ信号、１０Ｄ，１１Ｄは領域バツフア内のデー
タを投影してわかりやすく表示したものである。まず第
２図について説明すると文字領域の基準となる正基準タ
イミング信号Ｓ２が第１領域最後の文字領域を決定する
時点のパルス２Ａを中心に、センサ間の機械的なずれ紙
の伸縮等による文字領域の誤差分を補正するのに十分な
探査領域を示す信号Ｓ３を決定する。

今たとえば第２領域の最初の文字「４」の文字領域を決
める場合、正基準タイミング信号Ｓ２のパルス２Ａを中
心に第１領域最終文字、第２領域最初の文字の探査領域
内を同時に探査し二つの領域内の変化点列の有無を探査
する。その結果第２図のように二つの探査領域内の探査
により第１領域の変化点列識別信号Ｓ４一１に前変化点
列時点のパルス４−１Ａ，後変化点列時点のパルス４−
１Ｂが発生し、そのタイミングに対応した変化点列が検
出される。又第２領域の変化点列識別信号Ｓ４−２にも
前変化点列時点のパルス４−２Ａ，後変化点列時点のパ
ルス４一２Ｂが発生しそのタイミングに対応した変化点
列が検出され、第１領域と第２領域の探査内領域におい
て、それぞれの変化点列が同時列である場合は、第１領
域内を探査の結果、正基準タイミング信号Ｓ２のパルス
２Ａ時点の列に最も近い白列である補正基準信号Ｓ５の
発生時点の列となり、第２領域「４」の文字領域の最初
の列が決定される。第３，第４図は、二つの探査領域を
探査の結果、第１領域の変化点列識別Ｓ４−１と第２領
域の変化点列識別信号Ｓ４−２との間に差が生じた場合
を示したものである。第３図において、第１領域バツフ
ア１０の出力文字データＤｌＯとしては、やはり補正基
準信号Ｓ５まで出力する。第２領域バツフア１１の出力
文字データ１１Ｄとしては、補正基準信号Ｓ５よりΔだ
け先行した部分から出力する。

第３図では、変化点列４−２Ａ，４−２Ｂが変化点列４
−１Ａ，４−１Ｂよりも共にΔだけ先行しているので、
後続の出力文字データＤｌｌとして、補正基準信号Ｓ５
よりもΔだけ先行したものを出力することによつて、先
行の出力文字データＤｌＯの補正基準信号Ｓ５の時点に
相当する部分から出力することになり、文字データを切
れ目なく取り出すことができる。第４図は、変化点列４
−２Ａ，４−２Ｂが変化点列４−１Ａ，４−１Ｂよりも
Δだけ遅れた場合であつて、この場合は補正基準信号Ｓ
５よりもΔだけ遅れた時点から、次段の出力文字データ
Ｄｌｌを出力する。第１領域の前変化点列と第２領域の
前変化点列の差Δ１＝〔（４−２Ａ）一（４−１Ａ）〕
と、第１領域の後変化点列と第２領域の後変化点列の差
Δ２−〔（４−２Ｂ）−（４−１Ｂ）〕が異なつた場合
は、その少ない方の値と補正基準信号Ｓ５発生時点の列
によつて、第２領域の文字領域の最初の列が補市される
。これは万が一にも過補正によつて、最初の文字を切る
ことがないように及ひ最後の文字を含むことがないよう
にするためである。なお、一方の変化点列のみが検出さ
れた場合も、第２図〜第４図の状態に応じてそれぞれ補
正され、変化点列がない場合は第２図の場合と同じく補
正量は零である。

第５図は本発明の効果の説明図であり、Ｓ２は正基準タ
イミング信号、６は第１領域・第２領域の境界、３Ｄは
出力文字データを投影してわかりやすくしたものである
。

第５図ａは第１領域・第２領域の探査領域の説明図であ
り、第１領域・第２領域においてかさなりの誤差が生じ
た場合第２領域の文字「４」の領域を決定するためのも
のである。第５図ｂは、従来の方式において、文字間隔
の基本となる正基準タイミング信号によつて、文字領域
を決定したことにより、第１領域と第２領域の間のデー
タが失なわれたことになり文字領域に誤差が生じる。第
５図ｃは、本発明の方式により、第１領域と第２領域の
かさなりを第２〜第４図で説明した方式で補正を行ない
第１領域と第２領域の間のデータを失なうことなく出力
することができ文字領域を正確に決定することができる
。第６図は本発明の第１の実施例のプロツク図であり、
１２−１，１２−２は変化点列識別回路、１３は出力文
字データ用マルチプレクサ、１４は制御回路、１５は探
査中の列を示す列カウンタ（以降列カウンタ）、１６は
第１領域の１７は第２領域の後変化点列レ？スタ、１８
は第１領域の１９は第２領域の前変化点列レジスタ、２
０は変化点列の差を検出する補正回路（以降補正回路）
、２１は処理プロツクである。第６図において二値化さ
れた入力文字データＤｌ，Ｄ２はそれぞれの領域バツフ
ア１０，１１に一行分（原稿上の一定文字領域相当）蓄
えられ、タイミングパルス信号Ｓ１ごとに出力文字デー
タＤ３を出力する。なお探査領域を示す信号（第２〜第
４図における信号Ｓ３）は制御回路１４において、正基
準タイミング信号Ｓ２のパルス２Ａを中心として、第１
領域内の最終文字領域のとき発生する。変化点列識別回
路１２−１，１２−２は領域バツフア内の探査領域の列
の白黒情報を判定しサンプリングパルス信号Ｓ１のタイ
ミングで二つの探査領域の変化点列識別信号Ｓ４−１，
Ｓ４−２を制御回路１４に送る。制御回路１４は正基準
タイミング信号Ｓ２と変化点列識別信号Ｓ４−１，Ｓ４
−２を判断して、第２〜第４図において説明した制御信
号Ｓ６〜Ｓｌｌを発生する。すなわち探査領域の一端か
ら列ごとにカウントする列カウント信号Ｓ７による列カ
ウントデータＤ５を、有効データセツト信号Ｓ８〜Ｓｌ
ｌによつて変化点列レジスタ１６〜１９に転送する。Ｓ
８として第１領域変化点列有効データセツト信号（後変
化点列）、Ｓ９として第２領域変化点列有効データセツ
ト信号（後変化点列）、ＳｌＯとして第１領域前変化点
列有効データセツト信号、Ｓｌｌとして第２領域前変化
点列有効データセツト信号、補正回路１９は、制御回路
１４からの出力ゼータ無効信号Ｓ６と変化点列レジスタ
からのデータＤ６〜Ｄ９を判断して補正情報を制御回路
に送られ、出力文字データＤ３は補正情報により制御さ
れる。第７図は本発明の第２の実施例のプロツク図であ
り、領域を３つに分割した場合である。

第６図においては第５図と同一部分には同一符号を付し
てあり１０，１１，３０は領域バツフア、１２は変化点
列識別回路、１３は出力文字データ用マルチプレクサ、
２１は処理プロツクである。本実施例では第５図よりも
領域バツフア３０が増加しているが、マルチプレクサ１
３によつて出力文字データＤ３を切換て使用し変化点列
識別回路１２に転送しているため二つの領域を同時に探
査することはできないが領域バツフアの増加による処理
に適しており、文字領域の補正も第１の実施例と同様に
行なうことが可能である。以上説明したように本発明は
、文字領域を分割したことによる機械的なずれ、紙の伸
縮等による領域バツフア間の文字領域のずれを正基準タ
イミング信号と領域探査による結果によつて文字領域の
ずれを補正し正確な出力文字データを出力することがで
き、平面走査方式の光学文字読取装置等に利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は光学読取部の実施例、第２〜第５図は本発明の
第１の実施例の説明図、第６図は本発明の第１の実施例
のプロツク図、第７図は本発明の第２の実施例のプロツ
ク図である。 １・・・原稿、２・・・文字枠、３・・・補正に使用さ
れるオーバラツプ領域、４−１，４−２，４−３・・・
レンズ、５−１，５−２，５−３・・・センサ、Ｄｌ，
Ｄ２，ＤｌＯ・・・入力文字データ、１０，１１，３０
・・・領域バツフア、Ｓ１・・・サンプリングパルス信
号、Ｓ２・・・正基準タイミング信号、Ｓ３・・・探査
領域信号、４−１Ａ，４−１Ｂ・・・第１領域変化点列
識別信号Ｓ４−１の発生時点のパルス、４−２Ａ，４−
２Ｂ・・・第２領域変化点列識別信号Ｓ４２の発生時点
のパルス、Ｓ５・・・補正基準信号、Ｓ６・・・出力文
字無効データ信号、ＤｌＯ，Ｄｌｌ，Ｄ３Ｏ・・・領域
バツフアの出力文字データ、１０Ｄ，１１Ｄ・・・領域
バツフア内データの投影図、６・・・領域バツフアの境
界、３Ｄ・・出力文字データの投影図、１２−１，１２
−２・・・変化点列識別回路、１３・・・出力文字デー
タ用マルチプレクサ、１４・・・制御回路、１５・−・
列カウンタ、１６，１７・・・後変化点列レジスタ、１
８，１９・・・前変化点列レジスタ、２０・・・補正回
路、２１・・・処理プロツク、Ｓ７・・・列カウント信
号、Ｓ８〜Ｓｌｌは有効データセツト信号、Ｄ５・・・
列カウンタデータ、Ｄ６，Ｄ７・・・後変化点列レジス
タデータ、Ｄ８，Ｄ９・・・前後化点列レジスタデータ
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 読取範囲を一部重復させた複数のセンサで原稿の文
   字を読取る方式において、前段のセンサ系における最後
   の文字の分離点を予測する分離点信号を発生させ、前段
   の前記センサ系では、分離点信号の示す前記位置に最も
   近い白列を検出して、その白列の位置までを有効文字デ
   ータとして出力させ、前記分離点信号の示す前記位置を
   中心とした探査領域を示す探査領域信号を発生させ、当
   該探査領域信号の示す当該探査領域内の黒かか白への前
   変化点列及び白から黒への後変化点列を前段及び次段の
   両センサ系出力において探査し、且つ両前変化点列の位
   置の差及び両後変化点列の位置の差を検出し、次段のセ
   ンサ系では、当該位置の差の少くとも一方に応じて、分
   離点信号の示す位置に最も近い前記白列の前記位置を補
   正して、その補正して得た位置以後を有効文字データと
   して出力させる、ことを特徴とした文字領域補正方式。