JPS591292Y2 - ヒジヨウトウ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、壁面等に取付けである専用器具とそれへの装
着によって、地震発生時などの非常時における自動点灯
が可能であり、上記器具から取りはずせば、通常の携帯
用ランプとなる非常灯とからなる非常灯装置に関する。

地震発生時に停電すると、夜間または暗所での行動は非
常に危険となる。

そこで、専用器具に取付けておき、地震が発生すると同
時に自動的に点灯する非常灯があれば好都合であるが、
この非常灯は、建造物等からの脱出や退去に際して携行
できるものであることが望ましい。

また、専用器具への着脱に手間がかからず、とくに緊急
退避する場合、地震の発生により点灯した後専用器具か
ら取りはずしても、そのまま点灯状態が継続されるもの
であることが望ましい。

本考案は、上記要望に応えた非常灯装置を提供するもの
で、突出して閉路し、押込まれて開路する回路開閉部材
を、ランプケースに設けである電源開閉スイッチとは別
に、ランプケースの底蓋を縦貫するように設け、回路開
閉部材と電源開閉スイッチの２個所で回路開閉を行える
ようにした非常灯を有することを特徴とする。

以下、図面につき本考案の一実施例を説明する。

第１図には本考案の非常灯装置に用いる非常灯１の一実
施例が、一部を切欠した状態で示されている。

この実施例の非常灯は、一般に懐中電灯（フラッシュラ
イト）と称される携帯用ランプで、例えば１．５■乾電
池２を２乃至３本直列に装填するようにしたものであっ
て、金属製ランプケース３が電源回路の一部となる形式
のものである。

ランプケース３の後端には底蓋４が着脱自在に螺合され
ており、この底蓋の中心位置には貫孔５が穿設されてい
る。

貫孔５には頚周部を絶縁材層６とした導電材製の開路開
閉部材７が、貫孔５の内周縁と絶縁材層６を介して電気
的に絶縁状態となっているように嵌込まれ、軸線方向に
可動、すなわち、底蓋４外方向への突出および底蓋内方
向への押込みが自在となるように支持されている。

この回路開閉部材７はその外方へ突出する先端にドーム
状の導電性接触部を有し、かつ乾電池２の陰極との間に
設けられる圧縮ばね８によって外方への押圧力を与えら
れ、弾撥的に突出する宿性を与えられていて、導電部と
しての大径のフランジ部７ａが底蓋４の内面に圧接され
た状態が電源回路を閉じる状態となるもので゛ある。

底蓋４には外側中央部に直径方向の溝部４ａが形成され
ている。

この溝部には周知のＵ字状掛は金９の基端が枢着され、
この掛は金は反転させることにより溝内から外方へ突出
されて水平状態となるものであり、底蓋４とは電気的に
導通状態となっている。

ランプケース３の外周面所定位置には周知の電源開閉ス
イッチ１０が取付けられている。

この電源開閉スイッチは摺動操作片１０ａと押釦１０
ｂのいずれかの操作により開閉されるものである。

第２図には、上記非常灯１を地震時自動点灯させるべく
取付けた状態の専用器具１１の一例が示されている。

専用器具１１は外方に突出させた前記掛は金９を挿入す
るスリット１２を有する筐体１３と、この筐体を着脱自
在に支持し、壁面または柱面に固定される裏蓋１４とか
らなり、筐体１３には、上記スリット１２に掛は金９が
挿入された非常灯１の回路開閉部材７を圧入する方向に
変位させる接片１５が設けられている。

また、スリット１２の奥部には、掛は金９に接触する接
片１６が設けられている。

一方、上記筐体１３には導電材製球体１７を支承する球
体受台１８と、球体受台１８の彎曲凹陥した球受面１８
ａ上の上記球体１７に干渉する球押部材１９と、地震発
生時に上記球体受台１８上から落下した球体１７の介在
により閉路する接点２０が設けられている。

球押部材１９の円盤状本体１９ａの前面中心部には軸１
９ｂが突設されており、この軸１９ｂは筐体１３の内側
に突設された管状軸受部２１内に挿入されている。

球押部材１９は球体受台１８上の球体１７の安定度を変
えるもので、第７図および第８図に示すよう厚さの異な
る突起２２Ａ、２２Ｂ 、２２ Ｃ，２２Ｄが設けられ
ており、これらの突起のいずれか一つを球体１７に接触
させておくことにより、球体１７は球受面１８ａの中心
位置から縁部まで゛のいずれかの位置に保たれ、例えば
最も厚い突起２２Ａに押されているとき球体１７は、球
受面１８ ａの縁部に最も近い位置におかれていて、小
さな地震（例えば震度２程度）で落下し、接点２０を閉
じることができるようになる。

すなわち、球押部材１９は球受面１８ ａ上の球体１７
の位置をセラＩ・するための部材であって、脚端の摺り
割溝２３にドライバー等を挿入し、回動することによっ
て外部から調節されるものである。

この調節に際しては透明材２４を嵌込んだ窓孔２５から
球押部材１９の各突起ごとに付されている震度数字を見
るようにする。

震度数字は、この実施例では２，３，４．５としてあり
、球受面１８ ａの中心位置に球体１７を位置させてお
ける突起２２ Ｄに対するものが震度５となっている。

一方、接点２０は１対の接片２０ Ａ、２０ Ｂからな
り落下した球体１７を介して、接片１５，１６が導通状
態となるよう、接片２０Ａは接片１５に、また接片２０
Ｂは接片１６に導線２６、２７でそれぞれ接続されて
いる。

上記接片２０Ａ、２０Ｂ間には絶縁材製の押棒２８が設
けられている。

この押棒は接片２０Ａ、２０Ｂ上に落下した球体１７が
転落しないよう受止められるように上部が二叉に形成さ
れ、ばね２９，２９（第４図）によって弾撥的に支持さ
れている。

この押棒２８は下部が筐体１３から下方に突出され、接
片２０Ａ、２０Ｂ上にある球体１７を押上げて転落させ
ることもできるものである。

一方、裏蓋１４には筐体１３の嵌着時に球押部材１９を
押圧するばね３０が取付けられている。

なお、第３図中符号３１は感光素子、３２はブザーであ
る。

以上のような構成からなる専用器具１１に取付けられる
非常灯１は、専用器具１１に取付けられているとき、電
源開閉スイッチ１０をＯＮにしておく。

このとき、回路開閉部材７は第３図に示すよう、底蓋４
と絶縁状態にあるが、乾電池２の陰極と圧縮ばね８を介
して接しているので、接片１５と乾電池２の陰極が接触
状態にあり、接片１５は、球体１７が接点２０上に落下
して接片２０ Ａ、２０ Ｂ間に介在したとき接片１６
と接続状態になって、乾電池２の陰極とランプケース３
が導通状態となり非常灯１は点灯することになる。

点灯した非常灯１を専用器具１１から取りはずすと、回
路開閉部材７は圧縮ばね８に押されて底蓋４に直接接触
するので、乾電池２の陰極は、ランプケース３に接続さ
れ、電源開閉スイッチ１０がＯＮになったままであるこ
とからして、点灯状態は継続されることになる。

以上の説明から明らかなように、本考案非常灯装置の非
常灯は、専用器具から非常時には専用器具に取りつけた
ままで点灯し、取りはずすと、それまで専用器具側の回
路を通して乾電池の陰極とランプケース側とが接続され
るようになっていたものが、圧縮ばね、回路開閉部材、
底蓋の経路で接続される状態に自動的に切換えられ、点
灯を継続でき、緊急時の避難に際し、細管操作せずに、
点灯したまま携行できるし、構造も簡単で、通常の懐中
電灯としての使用にも適する。

また、本考案では、非常灯に設けられている底蓋の掛は
金を利用し、この掛は金を専用器具のスリット内へ挿入
するだけで専用器具に非常灯を装着することができ、そ
の際、掛は金が外部の非常用電気回路の接点に自動的に
接続されるとともに、非常灯の底蓋から突出している導
電性回路開閉部材の接触部が非常用電気回路の他の接点
に摺接しつつ滑らかに接続されるようになっているので
、非常灯の専用器具への電気的接続も掛は金のスリット
内への挿入操作のみで自動的に行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案非常灯の一実施例を示す一部切欠側面図
、第２図は本考案非常灯装置で用いる非常灯を取付けた
専用器具の一例の縦断側面図、第３図は専用器具に取付
けたときの電源回路の負側部分説明図、第４図は専用器
具における押棒の拡大縦断正面図、第５図は同じく接点
部分の平面図、第６図は第５図ＩＶ−ＩＶ線視断面図、
第７図は球押部材の拡大正面図、第８図は球押部材の突
起と球体の位置の関係を示す説明図である。 １・・・・・・非常灯、２・・・・・・乾電池、３・・
・・・・ランプケース、４・・・・・・底蓋、５・・・
・・・貫孔、６・・・・・・絶縁材層、７・・・・・・
回路開閉部材、８・・・・・・圧縮ばね、９・・・・・
・掛は金、１０・・・・・・電源開閉スイッチ、１２・
・・・・・スリット、１５，１６・・・・・・電気接片
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源回路開閉スイッチを有するランプケースを回路の一
   部とするとともに、内蔵する乾電池の陰極とランプケー
   スの底蓋とを圧縮ばねを介して電気的に接続するように
   し、かつケース底蓋に掛は金を取付けた非常灯と、この
   非常灯を着脱自在に装着するための専用器具とよりなり
   、上記非常灯のランプケースの底蓋と圧縮ばねとの間に
   、底蓋を軸方向に摺動自在に貫通するとともに底蓋に対
   しては絶縁材を介して支持されかつ底蓋の外側に軸方向
   に突出する先端に導電性接触部を有する導電性回路開閉
   部材を設け、この回路開閉部材を前記圧縮ばねと常に導
   電可能な状態で接触させるとともにそれによって常時外
   方へ圧出し、さらに回路開閉部材には、それが最外方へ
   圧出された位置にある時にのみ底蓋に接触して回路開閉
   部材を底蓋に対し電気的に接続する導電部を設け、前記
   専用器具の表面には、非常灯の軸方向に実質的に直角を
   なす方向へ向って底蓋から外方へ突出させた状態の掛は
   金を摺動自在に挿入するスリットを設け、さらに、上記
   状態でスリット内へ掛は金を挿入した際に、非常灯の底
   蓋から外方へ突出する導電性回路開閉部材の前記導電性
   接触部に摺接する位置において、専用器具に、掛は金の
   前記スリット内への挿入方向とほぼ平行する電気接片を
   固設し、一方、スリット内へ挿入された掛は金に接触す
   る位置において専用器具に電気接片を設け、上記両電気
   接片を直列に接続する回路に非常時に閉路する接点を設
   けてなる非常灯装置。