JPS59107Y2 - 電気化学反応式歯ブラシ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 歯牙の表面は、歯牙組織よりも低いｐＨの唾液と接触し
ていることから歯磨剤に含まれるフッ素等の陰イオンの
浸透を妨げる性質をもっているという事実に鑑みて、歯
ブラシの刷毛植設部に除電部を付設し、歯茎側を陽電極
として唾液や水道水を介しての電気化学作用によりフッ
素等陰イオンの歯牙組織への浸透を促進するといった手
段が従来から種々提案されている。

従来のこの種の歯ブラシにあっては、その電源として電
池を用いるか、或いは電子電導体と歯茎との接触電位差
を利用するかの何れかであった。

接触電位差を利用する場合は電子密度差が非常に小さい
上に電子電導体の表面か口腔垢等によって被覆されると
電位差が極端に小さくなり有効な電気化学反応を果せな
い憾みがあた。

これに対して電池を用いる場合は十分な電気化学反応を
期待できる反面、電池消耗によるランニングコストの負
担増は避けられない。

本考案はこのような実情に鑑みて、有効な電気化学反応
を生起させることができながら、その消費電力によるラ
ンニングコストの顕著な低減化を図れるようにすること
を目的とする。

更に詳述すると、本考案による電気化学反応式歯ブラシ
装置は、その電源として自然光、人工光を問わず受光に
よって電流を生じる光電池を用いることを基本とするが
、この光電池の採用に当って、歯ブラシの使用勝手を損
わないことは勿論、電流ロスを最大限に抑えることを十
分に考慮して、電気化学反応により効果的な治療性能を
有しながら、使い勝手の良いものを得ようとするもので
ある。

本考案の実施態様を図面に基づいて説明すると、電気絶
縁性のブラシ柄２における刷毛１の植設部２ａに表面露
出状態で付設した負極となる電子電導体３と、電気絶縁
性の把握部４に握った手に接触する状態で付設した前記
と同一材料の正極となる電子電導体５との接続線６に、
コンデンサ７をこれが把握部４に内蔵される状態で介装
するとともに、このコンテ゛ンサ７に対する正負両極の
接続端子８，８′を設けである歯ブラシＡと、光電変換
素子としての半導体９とこれに接続のコンテ゛ンサ１０
ならびに前記歯ブラシＡ側の端子８，８′に対する接続
端子１１．１１’を設けである充電器Ｂとの組合せをも
って構成してあり、かつ充電器Ｂ側において歯ブラシＡ
側のコンテ゛ンサ７への充電量表示メーター１２をコン
テ゛ンサ１０の出力回路に、このメーター１２を各コン
デンサ７、］０に対し背反的に接続するためのスイッチ
１３を介して並列に介装するとともに、コンテ゛ンサ１
０の入力回路および゛出力回路に夫々逆流防止用のダイ
オード１４．１５を介装したことを基本構成とするもの
で、以下実施上好ましい具体構成につき詳述する。

刷毛１の寿命が短いことに留意してブラシ柄２を把握部
４に対して着脱自在に連結するよう構成してブラシ柄２
を使い捨てならびに交換可能としている。

ブラシ柄２と把握部４とは差込み嵌合形式とされ、嵌合
時に夫々の接続線６ ａ 、６ ｂが互いに確実に連絡
されるようブラシ柄２側に固定した接続板６Ａに対し、
把握部４側で摺動自在に内装した接続板６Ｂをスプリン
グ１６によって付勢押圧するように構成しである。

前記充電器Ｂは、その下端の支持台１７に電解質溶液り
の収容槽１８を備え、この溶液り内に前記の半導体９と
これと対極の電子電導体１９とを浸漬し、かつ槽１８の
周面には半導体９上に焦点を結ぶ集光レンズ２０とオー
バーフロー用のパイプ２１とを設けである。

２２、２３は抵抗である。全体の回路構成は第３図の通
りである。

以上要するに本考案による電気化学反応式歯ブラシ装置
は、ブラシ柄２の刷毛植設部２ａに付設の電子電導体３
と把握部４に付設の電子電導体５との接続線６にコンデ
ンサ７を介装するとともに、このコンデンサ７に対する
接続端子８，８′を設けである歯ブラシＡと、光電変換
半導体９とこれに接続のコンテ゛ンサ１０ならびに前記
端子８，８′に対する接続端子１１．１１’を設けであ
る充電器Ｂとの組合せからなり、前記充電器Ｂ側におい
て歯ブラシＡ側コンデンサ７への充電量表示メーター１
２をコンテ゛ンサ１０出力回路にスイッチ１３を介して
並列に介装するとともに、コンテ゛ンサ１０の入力回路
および出力回路に夫々逆流防止用のダイオード１４．１
５を介装しであることを特徴とする。

即ち、歯ブラシＡ側のコンテ゛ンサ７に蓄えられた電子
が刷毛植設部２ａ側の電子電導体３、唾液等の水分、歯
牙、身体、把握部４側の電子電導体５の順に流れること
により、歯牙周辺において電気化学反応を生起し口腔垢
の分解作用による歯牙の美麗化ならびに虫歯、歯槽膿漏
の予防を効果的に果たすことができるのは勿論、電源と
して光電変換半導体９を用いた光電池を採用しているが
らその消費電力にるんランニングコストの著しい低減化
を図れ、省エネルギー化をも果たすことができる。

而して光電池は大容量であるからこれを歯ブラシＡに内
蔵することはできないが、コードを介して連結したとな
ると歯牙刷掃時にコードが邪魔となって使い勝手が悪い
が本考案では歯ブラシＡと充電器Ｂとを両者の端子８，
８′と１１．１１’とで接続および分離自在とするとと
もにコンデンサ７を歯ブラシＡ側に設けたから電子密度
差大なる状態での刷掃を歯ブラシＡのみを動かして非常
に手軽に行なうことができる。

更に前記スイッチ１３の切換えによって、充電器Ｂ側コ
ンデンサ１０から歯ブラシＡ側コンテンサ７への充電通
電時にはメーター１２へ電流が流れないようにし、かつ
歯ブラシＡ側コンテ゛ンサ７の充電状態を確認する際に
（ｔ、このコンテ゛ンサ７から充電器Ｂ側コンデンサ１
０へ逆流しないようにしているから電気量のロスを抑制
しつつ速やかな充電と正確な充電確認とが行えなえる。

又、充電器Ｂ側にあってその半導体９を利用した光電池
からコンテ゛ンサ１０への充電状態にあって、光電池へ
の光が遮断されたときにはコンデンサ１０の入力回路に
介装したダイオード１４が逆流を阻止して放電ロスを防
止するとともに、充電器Ｂに歯ブラシＡを端子接続した
ときにはコンデンサ１０の出力回路に介装したダイオー
ド１５が、歯ブラシＡ側コンテ゛ンサ７に残っている電
気の光電池側への逆流を阻止して放電ロスを防止する。

即ち、全体として雰囲気光をエネルギー源とし、しかも
電流ロスを極力抑制したものであるから消費電力による
ランニングコストの顕著な低減化を果たしながらも十分
強力な電気化学反応により歯牙刷掃効果を高く保ち、し
かも使用勝手が非常に良いという顕著な実用効果を奏す
るに至った。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案に係る電気化学反応式歯ブラシ装置の実施
の態様を例示し、第１図は歯ブラシの概略断面図第２図
は充電器の概略構成図、第３図は電気回路図である。 Ａ・・・・・・歯ブラシ、Ｂ・・・・・・充電器、２・
・・・・・ブラシ柄、２ａ・・・・・・刷毛植設部、３
，５・・・・・・電子電導体、４・・・・・・把握部、
６・・・・・・接続線、７，１０・・・・・・コンテ゛
ンサ、８．８’、１１゜１１′・・・・・・接続端子、
９・・・・・・光電変換半導体、１２・・・・・・充電
量表示メーター、１３・・・・・・スイッチ、１４．１
５・・・・・・ダイオード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブラシ柄２の刷毛植設部２ａに付設の電子電導体３と把
   握部４に付設の電子電導体５との接続線６にコンデンサ
   ７を介装するとともにこのコンデンサ７に対する接続端
   子８，８′を設けである歯ブラシＡと、光電変換半導体
   ９とこれに接続のコンテ゛ンサ１０ならびに前記端子８
   ，８′に対する接続端子１１．１１’を設けである充電
   器Ｂとの組合せからなり、前記充電器Ｂ側において歯ブ
   ラシＡ側コンテ゛ンサ７への充電量表示メーター１２を
   コンテ゛ンサ１０出力回路にスイッチ１３を介して並列
   に介装するとともに、コンテ゛ンサ１０の入力回路およ
   び゛出力回路に夫々逆流防止用のダイオード１４．１５
   を介装しであることを特徴とする電気化学反応式歯ブラ
   シ装置。