JPS589768B2 - セレン入り芒硝からセレンを除去する方法 - Google Patents
セレン入り芒硝からセレンを除去する方法Info
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- JPS589768B2 JPS589768B2 JP13328579A JP13328579A JPS589768B2 JP S589768 B2 JPS589768 B2 JP S589768B2 JP 13328579 A JP13328579 A JP 13328579A JP 13328579 A JP13328579 A JP 13328579A JP S589768 B2 JPS589768 B2 JP S589768B2
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- selenium
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- mirabilite
- ammonium
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は排煙脱硫工程から排出される芒硝中に含まれる
セレンを効率良く除去する方法に関する。
セレンを効率良く除去する方法に関する。
一般に排ガス中の硫黄酸化物を除去する方法として、排
ガスに水酸化ナトリウム水溶液を噴霧する等の方法で硫
黄酸化物をナトリウムと反応させ、芒硝の形にして除去
する方法が広く行なわれている。
ガスに水酸化ナトリウム水溶液を噴霧する等の方法で硫
黄酸化物をナトリウムと反応させ、芒硝の形にして除去
する方法が広く行なわれている。
かかる排煙脱硫工程から排出される芒硝は、省資源の観
点から再利用することが強く望まれるものであるが一方
次のような問題がある。
点から再利用することが強く望まれるものであるが一方
次のような問題がある。
すなわち、セレンを扱う炉例えば酸化鉄の焙焼炉、着色
ガラス・セラミクスの溶融炉等における排煙脱硫工程か
ら排出されるセレン単体あるいは、セレン化合物を含有
する芒硝(以下含セレン芒硝という)は、これを透明ガ
ラス製造用原料として使用するとガラスにセレンによる
不測の着色を生じてしまうため使用できず、このため含
セレン芒硝の再利用用途が著しく制約されて発生量を消
化し切れないという問題があった。
ガラス・セラミクスの溶融炉等における排煙脱硫工程か
ら排出されるセレン単体あるいは、セレン化合物を含有
する芒硝(以下含セレン芒硝という)は、これを透明ガ
ラス製造用原料として使用するとガラスにセレンによる
不測の着色を生じてしまうため使用できず、このため含
セレン芒硝の再利用用途が著しく制約されて発生量を消
化し切れないという問題があった。
本発明の目的は、含セレン芒硝からセレンを効率良く除
去する方法を提供し、もって上記従来の問題の解決を図
ることにある。
去する方法を提供し、もって上記従来の問題の解決を図
ることにある。
本発明に従った方法では、含セレン芒硝を塩化アンモニ
ウム〔NH4Cl〕、臭化アンモニウム〔NH4Br〕
及び硫酸アンモニウム 〔(NH4)2SO4〕のうちから選択した少なくとも
一種と共に加熱する。
ウム〔NH4Cl〕、臭化アンモニウム〔NH4Br〕
及び硫酸アンモニウム 〔(NH4)2SO4〕のうちから選択した少なくとも
一種と共に加熱する。
本発明において含セレン芒硝に対する添加物の量は、最
終的な残存セレン許容量によって異なるが実用的には、
含セレン芒硝を100%(重量パーセント以下同)とし
て塩化アンモニウムあるいは臭化アンモニウムで10%
以上好ましくは50%以上、硫酸アンモニウムで5%以
上好ましくは10%以上添加することが望ましい。
終的な残存セレン許容量によって異なるが実用的には、
含セレン芒硝を100%(重量パーセント以下同)とし
て塩化アンモニウムあるいは臭化アンモニウムで10%
以上好ましくは50%以上、硫酸アンモニウムで5%以
上好ましくは10%以上添加することが望ましい。
添加量の上限は主として経済性の点から決定され、添加
物として塩化アンモニウム又は、臭化アンモニウムを選
んだ場合は含セレン芒硝と同量以下、また硫酸アンモニ
ウムを使用する場合は、含セレン芒硝に対し25%以下
で実用的に十分なセレン除去率が得られる。
物として塩化アンモニウム又は、臭化アンモニウムを選
んだ場合は含セレン芒硝と同量以下、また硫酸アンモニ
ウムを使用する場合は、含セレン芒硝に対し25%以下
で実用的に十分なセレン除去率が得られる。
加熱温度については、添加物の分解が起る温度以上に選
ぶことが必要であり、硫酸アンモニウムを使用する場合
は、ほぼ120℃、塩化アンモニウム又は臭化アンモニ
ウムを使用する場合は、ほぼ150℃が下限となるが実
用上はいずれの添加物を用いた場合でも300℃以上と
するのが望ましい。
ぶことが必要であり、硫酸アンモニウムを使用する場合
は、ほぼ120℃、塩化アンモニウム又は臭化アンモニ
ウムを使用する場合は、ほぼ150℃が下限となるが実
用上はいずれの添加物を用いた場合でも300℃以上と
するのが望ましい。
上記温度以上では、概して加熱温度を高める程セレン除
去率は向上するが、加熱温度が600℃を越えると芒硝
が溶融し始め、セレン除去の効率が不安定化するのでい
ずれの添加物を用いた場合でも加熱温度は600℃以下
とするのがよい。
去率は向上するが、加熱温度が600℃を越えると芒硝
が溶融し始め、セレン除去の効率が不安定化するのでい
ずれの添加物を用いた場合でも加熱温度は600℃以下
とするのがよい。
本発明方法において、塩化アンモニウム、臭化アンモニ
ウム及び硫酸アンモニウムの添加方法としては、これら
のうちの一種又は二種以上を含セレン芒硝に混合しても
よいし、あるいは容器に入れたこれら添加物の層の上に
含セレン芒硝を載せ、これを下から加熱する方法でもよ
い。
ウム及び硫酸アンモニウムの添加方法としては、これら
のうちの一種又は二種以上を含セレン芒硝に混合しても
よいし、あるいは容器に入れたこれら添加物の層の上に
含セレン芒硝を載せ、これを下から加熱する方法でもよ
い。
さらに場合によっては、上記添加物の蒸気を含セレン芒
硝に通じつつ加熱する方法もとれる。
硝に通じつつ加熱する方法もとれる。
加熱時間については、加熱温度にもよるが、いずれの添
加物を用いた場合でも、通常30分ないし2時間程度が
適当である。
加物を用いた場合でも、通常30分ないし2時間程度が
適当である。
以上に述べた本発明方法によれば、含セレン芒硝のみを
加熱する場合に比して極めて高い除去率で芒硝中からセ
レンを気化除去することができ本この理由については末
だ十分解明していないが、次のように推測される。
加熱する場合に比して極めて高い除去率で芒硝中からセ
レンを気化除去することができ本この理由については末
だ十分解明していないが、次のように推測される。
排脱芒硝中には一般にNa2SO4以外にNa2SO3
、Na2CO3、NaHCO3が少量含まれており、こ
れらと添加物との接触分解により生じた炭酸ガスあるい
は亜硫酸ガスが含セレン芒硝の粒子中から拡散する時に
セレン単体あるいはセレン化合物の気化を容易にするも
のと考えられる。
、Na2CO3、NaHCO3が少量含まれており、こ
れらと添加物との接触分解により生じた炭酸ガスあるい
は亜硫酸ガスが含セレン芒硝の粒子中から拡散する時に
セレン単体あるいはセレン化合物の気化を容易にするも
のと考えられる。
すなわち、含セレン芒硝及び添加物の量を一定としてこ
れにNa2SO3を加えると後述実施例に示す如くセレ
ン除去率が若干向上するという現象が見られる。
れにNa2SO3を加えると後述実施例に示す如くセレ
ン除去率が若干向上するという現象が見られる。
ただし、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム硫酸アン
モニウムと同様に熱分解により酸性ガスを生成する硝酸
ナトリウムあるいは硝酸アンモニウムを添加物として使
用しても、後述の比較例に示されるようにセレン除去率
は、無添加の場合とほとんど変らず、したがって本願発
明で規定する添加物は、熱分解による酸性ガス生成以外
の反応メカニズムも大きくセレン除去に寄与すると推察
される。
モニウムと同様に熱分解により酸性ガスを生成する硝酸
ナトリウムあるいは硝酸アンモニウムを添加物として使
用しても、後述の比較例に示されるようにセレン除去率
は、無添加の場合とほとんど変らず、したがって本願発
明で規定する添加物は、熱分解による酸性ガス生成以外
の反応メカニズムも大きくセレン除去に寄与すると推察
される。
なお本発明方法では、芒硝中から気体中へとセレンが移
行することになるが、かかる気体中のセレン分はこのセ
レン含有気体を水あるいはアルカリ水溶液と接触せしめ
ることにより容易に回収可能である。
行することになるが、かかる気体中のセレン分はこのセ
レン含有気体を水あるいはアルカリ水溶液と接触せしめ
ることにより容易に回収可能である。
実施例 1
Se換算で2000ppmのセレン単体及びセレン化合
物を含み、Na2SO4以外にNa2SO316%、N
a2CO34.5%NaHCO32.4%を含む含セレ
ン芒硝粉末100部(重量、以下同)に硫酸アンモニウ
ム粉末25部を混合して磁製ルツボに入れ450℃で1
時間加熱し、加熱処理後に試料中に残存するセレン単体
及びセレン化合物量を計測した結果、除去率はSe換算
で97%であった。
物を含み、Na2SO4以外にNa2SO316%、N
a2CO34.5%NaHCO32.4%を含む含セレ
ン芒硝粉末100部(重量、以下同)に硫酸アンモニウ
ム粉末25部を混合して磁製ルツボに入れ450℃で1
時間加熱し、加熱処理後に試料中に残存するセレン単体
及びセレン化合物量を計測した結果、除去率はSe換算
で97%であった。
実施例 2
実施例1と同一の含セレン芒硝粉末100部に塩化アン
モニウム粉末を50部、75部、100部混合した各試
料をそれぞれ450℃で1時間加熱処理してセレン除去
率を測定した結果、塩化アンモニウム50部添加で80
%、同75部添加で84%、同100部添加で94.5
%であった。
モニウム粉末を50部、75部、100部混合した各試
料をそれぞれ450℃で1時間加熱処理してセレン除去
率を測定した結果、塩化アンモニウム50部添加で80
%、同75部添加で84%、同100部添加で94.5
%であった。
実施例 3
塩化アンモニウムの添加量を12.5部とし加熱温度を
600℃とした以外は、実施例2と同一の条件で処理し
た結果、セレン除去率は49%であった。
600℃とした以外は、実施例2と同一の条件で処理し
た結果、セレン除去率は49%であった。
実施例 4
塩化アンモニウム粉末を、試料に混合する代りにルツボ
底部に塩化アンモニウム粉末50部を層状に敷き、この
層上に含セレン芒硝試料100部を載せて450℃で1
時間加熱処理した結果、セレン除去率は85%であった
。
底部に塩化アンモニウム粉末50部を層状に敷き、この
層上に含セレン芒硝試料100部を載せて450℃で1
時間加熱処理した結果、セレン除去率は85%であった
。
実施例 5
実施例1と同一の含セレン芒硝100部に塩化アンモニ
ウム粉末50部を混合した試料につき、加熱時間は1時
間で一定とし、加熱温度を種々変えてセレン除去率を測
定した。
ウム粉末50部を混合した試料につき、加熱時間は1時
間で一定とし、加熱温度を種々変えてセレン除去率を測
定した。
その結果300℃で74%、350℃で80%、450
℃で85%、600℃で80%の各セレン除去率を得た
。
℃で85%、600℃で80%の各セレン除去率を得た
。
実施例 6
実施例1と同一の含セレン芒硝100部に亜硫酸ナトリ
ウム〔Na2SO3〕を25部加え、これに塩化アンモ
ニウム50部混合して450℃で1時間加熱処理した結
果セレン除去率は、91%であった。
ウム〔Na2SO3〕を25部加え、これに塩化アンモ
ニウム50部混合して450℃で1時間加熱処理した結
果セレン除去率は、91%であった。
実施例 7
実施例1と同一の含セレン芒硝100部に臭化アンモニ
ウムの粉末50部を混合し、これを磁製ルツボに入れて
450℃で1時間加熱処理した結果、セレン除去率は8
6%であった。
ウムの粉末50部を混合し、これを磁製ルツボに入れて
450℃で1時間加熱処理した結果、セレン除去率は8
6%であった。
実施例 8
臭化アンモニウムの粉末を芒硝に混合する代りに臭化ア
ンモニウムをルツボ底部に層状に敷いてこの層上に含セ
レン芒硝を載せ、他の条件は実施例7と同一にして加熱
処理した結果、セレン除去率は90%であった。
ンモニウムをルツボ底部に層状に敷いてこの層上に含セ
レン芒硝を載せ、他の条件は実施例7と同一にして加熱
処理した結果、セレン除去率は90%であった。
比較例
実施例1と同一の含セレン芒硝を添加物無しで加熱処理
し、加熱温度及び時間を変えてセレン除去率を測定した
。
し、加熱温度及び時間を変えてセレン除去率を測定した
。
450℃で15時間まで、また600℃で20時間まで
それぞれ加熱を試みた結果セレン除去率は、最高で25
%であった。
それぞれ加熱を試みた結果セレン除去率は、最高で25
%であった。
また、添加物として硝酸ナトリウムを使用し、これを含
セレン芒硝100部に対して50部混合して600℃1
時間加熱した結果、セレン除去率は15%であった。
セレン芒硝100部に対して50部混合して600℃1
時間加熱した結果、セレン除去率は15%であった。
さらに添加物として硝酸アンモニウムを使用し、これを
含セレン芒硝100部に対して50部混合して600℃
で1時間加熱処理した結果、セレン除去率は、22%で
あった。
含セレン芒硝100部に対して50部混合して600℃
で1時間加熱処理した結果、セレン除去率は、22%で
あった。
Claims (1)
- 1 排煙脱硫工程から排出されるセレンを含む芒硝を塩
化アンモニウム、臭化アンモニウム及び硫酸アンモニウ
ムのうちから選択した少なくとも一種と共に加熱するこ
とを特徴とするセレン入り芒硝からセレンを除去する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13328579A JPS589768B2 (ja) | 1979-10-16 | 1979-10-16 | セレン入り芒硝からセレンを除去する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13328579A JPS589768B2 (ja) | 1979-10-16 | 1979-10-16 | セレン入り芒硝からセレンを除去する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5659622A JPS5659622A (en) | 1981-05-23 |
JPS589768B2 true JPS589768B2 (ja) | 1983-02-22 |
Family
ID=15101063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13328579A Expired JPS589768B2 (ja) | 1979-10-16 | 1979-10-16 | セレン入り芒硝からセレンを除去する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS589768B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019230955A1 (ja) | 2018-06-01 | 2019-12-05 | 大日本印刷株式会社 | 金属調加飾用部材及びそれを用いた金属調加飾成形体 |
-
1979
- 1979-10-16 JP JP13328579A patent/JPS589768B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019230955A1 (ja) | 2018-06-01 | 2019-12-05 | 大日本印刷株式会社 | 金属調加飾用部材及びそれを用いた金属調加飾成形体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5659622A (en) | 1981-05-23 |
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