JPS589379B2 - 絶縁性ホ−スのピンホ−ル連続検査方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明に、高電圧放電法による絶縁性ホースのピンホー
ル連続検査方法に関するものである。

従来、この種のものでは、たとえば、高電圧放電法によ
る絶縁性被膜のピンホール検査方法が知られていたが、
ホースのような形状のものでは、ホース外部に放電電極
の一極を設けるとともに、ホース内部に他方の電極を設
けなければならない。

このとき、ホース内部に設ける放電電極の保持が容易で
なく、その為ピンホール検査が容易でない欠点があった
。

また、ビンホール検査されるホースの長さに応じた接続
コードが、ホース内部に設置された放電電極との接続に
必要となり、ホースの長さが長い時には上記ビンホール
の検査は実際上不可能となる。

本発明に、このような点を改良したもので、絶縁性ホー
スの内部に接続する接続コードを不要とし、しかも絶縁
性ホースにおけるピンホールの連続検査を確実かつ簡単
に行えるようにしたものである。

次に、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。

１は上下方向に支持された絶縁性ホースである。

このホース１の内部には、表面が十分に研磨された複数
の金属球よりなる導電体２が後述する高電圧電源と間接
誘電帰路を形成するに十分な表面積を有する電極として
、充填されている。

そして、一対の金属性ローラ３，４により上記ホース１
を外部より押しつぶして挾持することにより、上記導電
体２のホース１の下方向への流出を防ぎ、上記導電体２
を上記ローラ３，４に対し一定位置に設置する。

また、上記ローラ３，４の上部にそれと直交方向に一対
の金属性ローラ５，６を設けてホース１を左右より挾持
することにより、ホース１がその内部に充填された金属
球の重量により横方向に過度にふくれることを防正して
いる。

導電体２の上部には一対のガイドローラ７，８が設置さ
れており、これによりホース１を上方向に送り出してい
る。

上記ホース１の外周部には固定電極としての高電圧電極
９が配置され、ホース１における導電体２の挿入位置外
側部には、上記高電圧電極９に設けられた柔らかい金属
性のブラシ又は導電性のゴムにより形成されたブラシ１
０が接している。

そして、ホース１はその全周を導電体２とブラシ１０と
の間で挾着されている。

１１は高電圧電源部、放電検出部、警報部などを有する
検出部であり、この検出部１１の一端は高電圧電極９へ
接続されており、他端に前記金属性のローラ３，４，５
，６へ接続されるとともに接地されている。

そうして、絶縁性ホース１はガイドローラ７，８により
上方へ移動させる。

このとき、導電２は、それを構成する金属球がそれぞれ
持つ重量により摺動又は回転してもとの位置、つまり図
示する位置を保持する為、ホース１のみが上方向へ移動
する。

このため、導電体２と高電圧電極９との相対位置は変わ
らない。

そして、高電圧電極９のブラシ１０と導電体２とで構成
される挾着部において挾着されるホース１のみが移動し
ていき、上記挾着部にピンホールが通過した際、高電圧
電極９のブラシ１０と導電体２との間において上記ピン
ホールを介して放電が生じ、絶縁性ホース１にビンホー
ルが存在することが検出される。

上記放電は、高電圧を印加した電極に、ある程度以上の
表面積を有する導体を近づけると、上記導体が電気的に
完全な帰路を形成しなくとも放電が容易に発生するとい
う周知の現象によるものである。

本発明にあっては、上記実施例において示す如く、ロー
ラ３，４，５，６を金属性としたこと、及び上記ローラ
３，４，５．６を検出部１１の高電圧電源部の接地側へ
接続することにより、導電体２とローラ３，４，５，６
とを誘電結合して導電体２と高電圧電源部の接地側との
間で間接誘電帰路を形成し、前記高電圧電極９と導電体
２との間で、ビンホールに対する確実な連続放電を可能
とすることによりビンホールの連続検査を可能としてい
る。

前記実施例における電気的な模擬回路を第３図に示す。

なお、検出部１１は高電圧電源部のみを示した。

１２は高電圧電極９と導電体２との静電容鼠、１３は導
電体２とローラ３，４，５，６との静電容量である。

高電圧電極９と導電体２との間で放電されることにより
流れた電流は、導電体２とローラ３，４，５，６とで形
成された誘電結合部を通り、高電圧電源部へ帰り、連続
放電が可能となる。

なお、ホースの皮膜が薄いことなどによりホースの絶縁
耐力が小さいときは、金属球の径が小さいものを使用す
ることにより高電圧電極と導電体との間の最短距離を短
くシ、放電開始電圧を小さくする。

また、比較的高い電圧においても絶縁破壊をおこさない
ようなホースにおいては、金属球の径は大きくてもよい
。

本発明によれば、ピンホール検査を行う絶縁性ホースの
内部に設ける電極として電源との間に間接誘電帰路を形
成する複数個の球状導電体を使用することにより、ホー
ス内部に設けられた電極へのコードの接続を不要とし、
ホース内部における電極の保持を容易に行うことができ
、簡単でかつ確実な絶縁性ホースのピンホールの連続検
査を可能とした。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る絶縁性ホースのピンホール連続検
査方法の一実施例を示す正面図、第２図はその側面図で
ある。 第３図は上記実施例の電気的な模擬回路を示したもので
ある。 １・・・・・・絶縁性ホース、２・・・・・・導電体、
９・・・・・・固定電極としての高電圧電極、１１・・
・・・・高電圧電源部を含む検出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絶縁性ホースの外部に高電圧電源の一極と接続した
   一方の固定電極を配設し、上記絶縁性ホース内部に上記
   高電圧電源の他極に間接誘電帰路を形成するよう複数の
   金属球よりなる導電体を充填し、上記一方の固定電極と
   導電体との間を上記絶縁性ホースのピンホールを介して
   放電させることにより上記ピンホールを検出することを
   特徴とする絶縁性ホースのピンホール連続検査方法。