JPS5860098A - 紙の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、抄紙時の繊維歩留りが向−トし、性質の改善
された機械パルプ含有紙の製造方法に関する。

従来、重合体を添加してミクロフロック間を架橋させる
ことにより、ｆ水性及び歩留りを改良する方法が知られ
ている。

しか１２ながら、上質紙、塗工原紙の製造と異なり機械
パルプを含有する紙製品では、抄１紙白水中に極めて多
くの不純物が存在している。これらの不純物は、溶液及
びコロイド状態で存在シ、リクニンスルホン酸、ロジン
酸、ヘミセルロース及びフミン酸のごときアニオン性有
機物、並びに、鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネ
シウム及び亜鉛等の多価金属塩が含まれる。

したがって、このような不純物を多量に含む原料懸濁液
中に、前記公知の歩留り助剤又はｒ水性向上剤を添加し
た場合には、これらの助剤は、微細繊維表面に吸着する
前Ｋ、まず溶解している前記不純物と反応し、例えばカ
チオン性歩留り向上剤では、カチオン量の減少と、重合
体分子鎖の溶液中での拡がりが抑制さ、れることによる
架橋効果の低下とによって、歩留り向上効果が大幅に減
殺されてしまうことが認められている。更に機械パルプ
を含有する懸濁液中の微細繊維では、その表面積が大き
く、その荷電を中和してミクロフロックを形成させるの
に要するカチオン量は、極めて多量となる。

それに加えて、新聞用紙の抄紙では、近年抄紙機が高速
化あるいはツインワイヤー化されて、従来の長網式抄紙
機に比べて、強い水力学的剪断力が作用するため、強固
なフロック化作用が必要であり、一般の歩留り向上剤又
はｒ水性向上剤では、充分にその目標を達成することが
できない。

また最近、新聞用紙及び機械パルプ含有低グレード印刷
用紙では、省資源とコスト低減を目指して軽量化の傾向
にある。しかして、紙軽酸化の場合、強度と光学的特性
が低下するが、特に不透明度の低下は、印刷物の仕上り
に重大な欠陥をもたらす。したがって、これを補うため
、−般、Ｃクレー、タルク、ＴｉＯ２等の填料を用いる
が、このような填料を懸濁液中に混合するとワイヤー上
での歩留りは一層悪化することが知られている。これら
の解決法の１つとして、特開昭５’、５−＋１５２８９
９号公報には、微細繊維の歩留り向上方法として、ベン
トナイト型クレーと非イオン性のポリマーの併用法が記
載されている。しかしながらベントナイト型クレーは微
細繊維の歩留り向上に・は有効であるが、一般、ζ白色
度が低く、紙中に含まれた場合に、白色度の低下をもた
らすと共に、水膨潤性であるために、紙中で糊状に分散
して、紙の散乱係数及び不透明度の増加には寄与しない
。

本発明の目的は、機械パルプを含有するが填料を含有し
ないパルプの水性懸濁液から抄紙する場合に、抄紙機ワ
イヤー上での微細繊維の歩留りを向上させると共に、白
色度、不透明度の優れた機械パルプ含有紙の製造方法を
提供するにある。

すなわち本発明を概説すれば、本発明は、機械パルプを
含有するが、填料を含有しないパルプの水性懸濁液から
紙を製造する方法において、前記懸濁液に、イオン交換
能を有し、実質的に水に非膨潤性の填料を少量添加し、
次に実質的に非イオン性の重合体を添加し、その後抄紙
することを特徴とする紙の製造方法に関する。

本発明者等は、本発明方法により、上記両特性が大幅に
改善できることを見出した。

具体的に本発明方法を説明すると、機械パルプを含有す
る紙、例えば新聞用紙、低グレード印論用紙又は板紙を
製造するに際して、機械・（ルプを含有するが、填料を
含有しない）（ルプの０．５〜５重量％（好ましくは１
〜３重量％）濃度の水性懸濁液に対して、あらかじめ＝
ｋ（工業用水）で１〜１０重量％（好ましくは０．５〜
６３．０重音％）濃度に分散した、イオン交換能を有し
、実質的に水に非膨潤性の填料を少量添加し、１〜２分
間かくはん混合し、充分白中水に溶存する不純物を吸着
させた後、０．１〜１．０重量％（好ましくは０．５重
ｔ％以下）の濃度に溶解した、非イオン性の重合体を添
加し、その後、常法に従って抄造する。

本発明で使用する、イオン交換能を有し、実質的に水に
非膨潤性の填料は、既述の抄紙白水の状態より、カチオ
ン交換能を有することを必要とし、その例には、カチオ
ン交換能が、５０ｍｅｑ　７１００　ｇ〜２００ｍｅｑ
　／　１０．（ｌ　ｊｊ、好ましくは５０〜１５０　ｍ
ｅｑ　／　１００９である、天然及び合成の無機系損料
が挙げられる。それらは、前記したベントナイト型クレ
ーのような水膨潤性であるのは既述のように不適当であ
るが、それより低度に水膨潤性であってもよく、本発明
においては、前記のベントナイト型クレーが含まれない
意味で、「実質的に水に非膨潤性」と表現した。具体例
として畔、天然ゼオライト、合成ゼオライト、ケイ藻土
、活性白土、合成ケイ酸のアルミニウム、カルシウム若
しくはマグネシウム塩及び雲母等の活性で且つ吸着性の
良好な顔料を挙げることができる。また、イオン交換能
を上げるために、酸で処理したものも含まれる。しかし
て、これらは紙の填料としても利用されるため、これら
填料の白色度も重要な因子であり、ハンター白色度で、
４０％以上、好ましくは５０％以上であるものが好適で
ある。

これら填料の添加量は、パルプに対して１〜１０重量％
好ましくは１〜５重量％である。

他方、本発明で使用する、実質的に非イオン性の重合体
の例としては、アクリルアミド単量体の重合により得ら
れる非イオン性ポリアクリルアミド、エチレンオキシド
単量体より得られるポリエチレンオキシド、及びこれら
の混合物等が挙げられる。

本発明で使用する重合体は、性能上高分子目でなければ
ならない。分子量は、１０万以上、１０００万を越える
ものまで使用可能であるが、一般に１００万以上が好適
である。そして、抄紙白水の状態からみて、カチオン性
のものは既述のように好ましくなく、アニオン性のもの
は、パルプが水中でアニオン性である点で吸着性能上、
好ましくない。しかし、該重合体は、実質的に非イオン
性であればよく、カチオン基又はアニオノ基を、１０モ
ル％以内含有するものでも差支えない。

重合体の添加量は、パルプに対して、乾燥重合体ｏ、ｏ
　ｏ　ｓ垂蓋％以上であり、一般舎こ０．１重量％以下
であるが、０．０１〜０．０７重ｔ％が好ましい。添加
量が、０．１重量％より多いと、地合いが悪化するので
好ましくない。

本発明方法によれば、従来方法に比べて、抄紙機ワイヤ
ー上での微細繊維等の歩留りが大幅に向上し、抄紙効率
が向上すると共に、白色度及び不透明度の優れた機械パ
ルプ含有紙を得ることができる。しかして、製紙の技術
分野において、前記の％表示の白色度及び透明度の各数
値を、コスト上昇を抑えて１でも上昇させることは非常
に困難なことである。本発明によれば後記実施例に示す
よ５に、１以上、場合により４以上も上昇させることが
できた。それには、添加順序と、両処理剤の併用が重要
な要件であり、各処理剤は特殊なものでないので、コス
ト面での問題はない。

以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。

実施例１ 広葉樹晒クラフトパルプ２０重量部、サーモメカニカル
パルプ３０重量部、グラウンドウッドパルプ２０重量部
及び新聞紙脱インキパルプ３０重量部から構成される抄
紙原料を水道水で濃度０．５重量％に希釈し、メスシリ
ンダーに、２０１１／採取する。このメスシリンダー中
ニ、まずイオン交換能を有する下記第１表に記数の填料
を、対パルプ（絶乾重量）１％添加し、３〜５回メスシ
リンダーを上下に振とうして均一に混合する。次いで脱
イオン水中に０．５重量％濃度で溶解した非イオン性ポ
リアクリルアミド（以下、単にｒ　ＰＡＭ　Ｊと略記す
る。分子量１１５ｏ万）を対パルプ（絶乾重量）　０．
０５％添加し、同様に３〜５回メスシリンダーを上下に
振とぅＬ７て均一に混合する。その後静置すると、懸濁
液はフロックを形成して沈降を開始する。フロック化の
強いものほど、沈降速度は早く、上澄液は透明になる。

それは、抄紙において、繊維の歩留りが良くなることを
意味する。フロック形成能力をみるため、静置５分後の
上澄部分のｆｋ測測定た。この数値が大きいはとフロッ
ク化が強い。

実施例２ 実施例１と同様の原料組成、方法で、脱イオン水に０．
５買置％濃度で溶解したポリエチレン」キシド（ＬＪ、
下、ｐｇｏと略記する。分子−ｌ　４５０町）ノフロッ
ク化効果を測定した。

実施例３ 実施例１と同じパルプ原料を用いて、ｒ水性への効果を
、通常のＴＡＰＰＩ標準法に基準法フリーネス測定機で
測定した。各種填料を対パルプ１重量％、及びＰＡＭ又
はＰｉｃｏを対パルプ０．０５重量％添加した結果を第
３表に示す。数値の高い＃１どフロック化傾向が強いこ
とを示す。

実施例４ 実施例１と同じ原料パルプを用いて、フリーネス測定後
のｒ、水中の固形分含有量を測定した。

ｒ水中の固形分量が減少することは、抄紙機ワイヤー上
での歩留りが良いことを示す。各種填料１１に′ｌ１％
、重合体を各対パルプ０．０５重量％添加したときの結
果を第４表に示す。

実施例５ 実施例１と同一の原料パルプ配合条件で、各種填料を、
１．５又は１０重量％添加し、ＰＡＭ及びｐｇｏを各対
パルプ０．０５重量％添加して、ＴＡＰＰＩ欅準法に従
って丸型手抄シートマシンで坪量４　［１ｇ／　ｍ’　
（絶乾）の手抄シートを作成し、光学的特性（白色度、
不透明度）を測定した。その結果を第５表に示す。紙の
白色度及び不透明度は、ＪＩＳＰ　８１２３に基づいて
ハンター白色度計を使用した。

また、重合体としてＰＥＯを使用した場合にもト表のＰ
ＡＭと同様の効果を示した。

以上の各側から明らかなように、本発明によれば、抄紙
時の線維の歩留りを向上することができるばかりでなく
、従来のベントナイト型クレーと異なり、白色度及び不
透明度を向上させることができる。そしてこれらの効果
は、第１表からも明らかなように、本発明における填料
と重合体の各単独では達成されず、更に重合体を先に添
加しても達成されない。しかも白色度及び不透明度の％
数値を１以上、場合により４以−Ｆ向−トさせることが
できたものであって、本発明による効果は顕著なもので
ある。

特許出願人　　王子製紙株式会社 代理人　　　　　　中本　宏 代理人　　　　　　弁上　昭

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ｔ　機械パルプを含有するが、填料を含有しないパルプ
   の水性Ｍ濁液から紙を製造する方法において、前記懸濁
   液に、イオン交換能を有し、実質的に水に非膨潤性の填
   料を少量添加し、次に実質的に非イオン性の重合体を添
   加し、その後抄紙することを特徴すする紙の製造方法。