JPS585899B2 - m↓−ジニトロベンゼンの精製方法 - Google Patents
m↓−ジニトロベンゼンの精製方法Info
- Publication number
- JPS585899B2 JPS585899B2 JP4040278A JP4040278A JPS585899B2 JP S585899 B2 JPS585899 B2 JP S585899B2 JP 4040278 A JP4040278 A JP 4040278A JP 4040278 A JP4040278 A JP 4040278A JP S585899 B2 JPS585899 B2 JP S585899B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dnb
- caustic soda
- temperature
- reaction
- crude
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、m−ジニトロベンゼン(以下m−DNBと略
記する)の精製に関するものである。
記する)の精製に関するものである。
m−DNBは、m−フエニレンジアミン、m一ニトロア
ニリンの原料となる他、有機合成中間体としても重要で
ある。
ニリンの原料となる他、有機合成中間体としても重要で
ある。
従来、m−DNBはベンゼンまたはニトロベンゼンを強
度の混酸でニトロ化することにより得られるが、その際
異性体である。
度の混酸でニトロ化することにより得られるが、その際
異性体である。
−、およびp −DNBが副生じ、通常m−DNBとし
ては約90%の純度である。
ては約90%の純度である。
これら異性体の分離方法としては、アルコール、または
ベンゼンに対する溶解度を利用する方法が知られている
が、得られるm−DNBの純度が低いこと、また収率も
低いなどの欠点がある。
ベンゼンに対する溶解度を利用する方法が知られている
が、得られるm−DNBの純度が低いこと、また収率も
低いなどの欠点がある。
また、亜硫酸ナトリウム、および亜硫酸水素ナトリウム
と加熱する方法もあるが、使用する薬品が高価であるこ
と、廃水処理費が大きいこと、さらにこの方法で得られ
た、m−DNBを水素添加還元(以下水添と略記する)
反応によりm−フエニレ/ジアミンとする際、触媒に悪
影響を与えるなど工業的に問題がある。
と加熱する方法もあるが、使用する薬品が高価であるこ
と、廃水処理費が大きいこと、さらにこの方法で得られ
た、m−DNBを水素添加還元(以下水添と略記する)
反応によりm−フエニレ/ジアミンとする際、触媒に悪
影響を与えるなど工業的に問題がある。
この他、苛性ソーダによる処理法が提案されている。
これはo−DNBおよびp−DNBを苛性ソーダと反応
させて、水溶性物にして、m−DNBより、分離する方
法である。
させて、水溶性物にして、m−DNBより、分離する方
法である。
具体的に提案されている条件としては、(1)10%苛
性ソーダ水溶液と、沸点(I07℃)で加熱する、(2
)10%以下の苛性ソーダ水溶液と85〜90℃で加熱
処理する、(米国特許第1665005号)である。
性ソーダ水溶液と、沸点(I07℃)で加熱する、(2
)10%以下の苛性ソーダ水溶液と85〜90℃で加熱
処理する、(米国特許第1665005号)である。
(1)の方法は、98%以上のm−DNBを得ることは
出来るが、m−DNB自体もかなり反応して収率が低く
、またタール性物質の含有量が多く、著しく黒く着色し
ている。
出来るが、m−DNB自体もかなり反応して収率が低く
、またタール性物質の含有量が多く、著しく黒く着色し
ている。
さらに、これを、原料とした水添反応結果は好ましくな
かった。
かった。
一方(2)の方法は、(1)に比べてマイルドな条件で
あり収率面およびタール含有量からは、すぐれているが
、処理時間、24時間でも純度的に98%以上のm−D
NBを得ることは困難であった。
あり収率面およびタール含有量からは、すぐれているが
、処理時間、24時間でも純度的に98%以上のm−D
NBを得ることは困難であった。
本発明者らは、DNB類と苛性ソーダとの反応性につい
て、苛性ソーダ濃度および温度の影響を詳細に検討し、
上記提案の反応条件以外に、反応効率、反応収率の良好
な条件があることを見い出した。
て、苛性ソーダ濃度および温度の影響を詳細に検討し、
上記提案の反応条件以外に、反応効率、反応収率の良好
な条件があることを見い出した。
すなわち、m−DNBは、苛性ソーダ濃度による反応依
存性が高く、苛性ソーダ濃度10%以上では、o−DN
Bより反応速度が大きいこと、さらに温度に対するDN
Bの苛性ソーダとの反応速度の関係において、90〜9
5℃では、温度とともに徐々に増加するが、100℃近
くより沸点に達するにつれて、急激に増大する。
存性が高く、苛性ソーダ濃度10%以上では、o−DN
Bより反応速度が大きいこと、さらに温度に対するDN
Bの苛性ソーダとの反応速度の関係において、90〜9
5℃では、温度とともに徐々に増加するが、100℃近
くより沸点に達するにつれて、急激に増大する。
これは、先きの苛性ソーダ濃度の影響と相乗的に効いて
来る。
来る。
以上のことより苛性ソーダ濃度としては、9%以下、好
ましくは、5%前後、処理温度としては、91℃以上1
00℃以下、好ましくは95℃前後の条件で処理するこ
とにより製品の着色性、m一DNBの反応性の問題を解
決でき、かつ処理時間を、大幅に短縮できることを見い
出し、本発明を完成するに到った。
ましくは、5%前後、処理温度としては、91℃以上1
00℃以下、好ましくは95℃前後の条件で処理するこ
とにより製品の着色性、m一DNBの反応性の問題を解
決でき、かつ処理時間を、大幅に短縮できることを見い
出し、本発明を完成するに到った。
本発明の具体的方法は、極めて、簡単である。
ニトロ化により得られたDNBを廃酸分離直後、もしく
は、さらに、湯洗を行なって、残存酸分を除去した後、
o−DNBおよびp−DNHに対して2〜10モル比、
好ましくは6モル比相当ノ苛性ソーダを9%以下好まし
くは、5%の水溶液として混合し、91℃以上1 0
0 ’C以下好ましくは、95℃前後に昇温し、3〜6
時間好ましくは、4時間前後攪拌処理する。
は、さらに、湯洗を行なって、残存酸分を除去した後、
o−DNBおよびp−DNHに対して2〜10モル比、
好ましくは6モル比相当ノ苛性ソーダを9%以下好まし
くは、5%の水溶液として混合し、91℃以上1 0
0 ’C以下好ましくは、95℃前後に昇温し、3〜6
時間好ましくは、4時間前後攪拌処理する。
ついで一定時間85℃以上に静置後廃アルカリを分離す
る。
る。
分離したm =DNBは、残存アルカリ分を湯洗するこ
とにより純度98%以上の黄褐色の製品として収率95
%以上で得ることが出来る。
とにより純度98%以上の黄褐色の製品として収率95
%以上で得ることが出来る。
本法は、反応効率、反応収率にも優れ、かつ製品品質も
良好であり、経済的価値は、極めて大きい。
良好であり、経済的価値は、極めて大きい。
また、これまではm−DNBに含まれていたo−DNB
,p−DNHの存在のため制約された用途も拡大するこ
とが可能となった。
,p−DNHの存在のため制約された用途も拡大するこ
とが可能となった。
さらには、この様にして得たm−DNBを、水添した場
合、水添速度は良好であり、高純度のm−フエニレンジ
アミンを収率よく容易に得ることが出来た。
合、水添速度は良好であり、高純度のm−フエニレンジ
アミンを収率よく容易に得ることが出来た。
第1図及び第2図は、5%苛性ソーダを、含有のo−D
NBおよびP−DNBに対して6モル比用い、処理温度
を種々変えて粗m−DNBを処理して得られた精m−D
NBを、引続き実施例1〜5に記載した水添条件下で水
添した場合得られる石一フエニレンジアミンの粗m−D
NBに対する収率と、粗m−DNBの処理温度の関係を
図示したものである。
NBおよびP−DNBに対して6モル比用い、処理温度
を種々変えて粗m−DNBを処理して得られた精m−D
NBを、引続き実施例1〜5に記載した水添条件下で水
添した場合得られる石一フエニレンジアミンの粗m−D
NBに対する収率と、粗m−DNBの処理温度の関係を
図示したものである。
第1図及び第2図の従軸はm−フエ三レンジアミンの粗
m二DNBに対する水添収率を、また第1図の横軸は処
理精製された、m一D N B (O m−フエニレン
ジアミンへの一定収率に達するまでの水添反応時間を、
第2図の横軸は水添に用いられた粗m−DNBの処理温
度を示したものである。
m二DNBに対する水添収率を、また第1図の横軸は処
理精製された、m一D N B (O m−フエニレン
ジアミンへの一定収率に達するまでの水添反応時間を、
第2図の横軸は水添に用いられた粗m−DNBの処理温
度を示したものである。
第1図において、曲線A,B,C、は各々の処理温度9
0℃、91℃、95℃、で粗m−DNBを処理して得ら
れた精m−DNBを引続き水添反応に用いた例であり、
これより粗m−DNBを90℃(曲線A)で処理したも
のは水添反応に24時間かゝり本発明精製方法より得ら
れたものより水添速度が遅いことがわかる。
0℃、91℃、95℃、で粗m−DNBを処理して得ら
れた精m−DNBを引続き水添反応に用いた例であり、
これより粗m−DNBを90℃(曲線A)で処理したも
のは水添反応に24時間かゝり本発明精製方法より得ら
れたものより水添速度が遅いことがわかる。
また、第2図において、処理温度93℃付近で処理され
たm−DNBを水添に用いた場合は、最高のm−フエニ
レンジアミンが得られるが100℃以上で処理したもの
を用いれば、タール分などが増加していてm−フエニレ
ンジアミンの収率が逓減することもわかる。
たm−DNBを水添に用いた場合は、最高のm−フエニ
レンジアミンが得られるが100℃以上で処理したもの
を用いれば、タール分などが増加していてm−フエニレ
ンジアミンの収率が逓減することもわかる。
以下本発明の具体的方法を実施例をもって説明する。
なお%は重量%で示す。実施例 1〜5
粗m−DNB ( o −DMB 9.0%、m−DN
B90.0%、p−DNB1.0%)100gと、各種
濃度の苛性ソーダ水溶液290gを攪拌機付反応槽に仕
込み、表−1に示す所定温度で所定時間攪拌し、処理反
応を行なった。
B90.0%、p−DNB1.0%)100gと、各種
濃度の苛性ソーダ水溶液290gを攪拌機付反応槽に仕
込み、表−1に示す所定温度で所定時間攪拌し、処理反
応を行なった。
反応終了後、反応混合物を静置して、水溶液層から、m
−DNB層を分離取得した。
−DNB層を分離取得した。
このDNBをほぼ同量の熱水で2回洗浄し、ついでこの
溶融状のm−DNBを還元してm−フエニレンジアミン
を得るため水素初圧30kg/cm’でニツケルー銅触
媒を使用し100℃の温度でP, B.Report.
3 0 0 4 9に記載の方法に準じそ水添した。
溶融状のm−DNBを還元してm−フエニレンジアミン
を得るため水素初圧30kg/cm’でニツケルー銅触
媒を使用し100℃の温度でP, B.Report.
3 0 0 4 9に記載の方法に準じそ水添した。
その結果を比較例とともに表一1に示す。
なお表中タール含有率とは水添により得られたm−フエ
ニレンジアミンの蒸留残渣のm−DNBに対する割合を
示すものである。
ニレンジアミンの蒸留残渣のm−DNBに対する割合を
示すものである。
第1図及び第2図は、5%苛性ソーダを、含有O−DN
BおよびP−DNBに対して6モル比用いて粗m−DN
Bを苛性ソーダで処理して得られたm−DNBを引続き
、水素初圧30kg/cm’でニッケルー銅触媒を使用
し100℃で水添反応をした場合の、粗m−DNHに対
するm−フエニレンジアミンの収率と粗m−DNBの処
理温度との関係図である。 第1図においてA,B,Cは各々、90℃、91℃、9
5℃の処理温度で得られた精m−DNBを示す。
BおよびP−DNBに対して6モル比用いて粗m−DN
Bを苛性ソーダで処理して得られたm−DNBを引続き
、水素初圧30kg/cm’でニッケルー銅触媒を使用
し100℃で水添反応をした場合の、粗m−DNHに対
するm−フエニレンジアミンの収率と粗m−DNBの処
理温度との関係図である。 第1図においてA,B,Cは各々、90℃、91℃、9
5℃の処理温度で得られた精m−DNBを示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 粗m−ジニトロベンゼンの精製に当り、9%以下の
カ性ソーダ水溶液を用い91℃以上、100℃以下の温
度で処理することを特徴とするm−ジニトロベンゼンの
精製方法。 2 力性ソーダ水溶液の濃度が4〜7%、処理温度が9
3〜97℃である特許請求の範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4040278A JPS585899B2 (ja) | 1978-04-07 | 1978-04-07 | m↓−ジニトロベンゼンの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4040278A JPS585899B2 (ja) | 1978-04-07 | 1978-04-07 | m↓−ジニトロベンゼンの精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS54132535A JPS54132535A (en) | 1979-10-15 |
JPS585899B2 true JPS585899B2 (ja) | 1983-02-02 |
Family
ID=12579660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4040278A Expired JPS585899B2 (ja) | 1978-04-07 | 1978-04-07 | m↓−ジニトロベンゼンの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS585899B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0134073B2 (ja) * | 1983-05-11 | 1989-07-17 | Ishiken Kk |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61257950A (ja) * | 1985-05-09 | 1986-11-15 | Mitsui Toatsu Chem Inc | メタ−ジニトロ芳香族炭化水素の精製方法 |
-
1978
- 1978-04-07 JP JP4040278A patent/JPS585899B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0134073B2 (ja) * | 1983-05-11 | 1989-07-17 | Ishiken Kk |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS54132535A (en) | 1979-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH06184041A (ja) | 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の製造方法 | |
EP0002308B1 (en) | Catalytic hydrogenation process for the manufacture of aromatic amines | |
JP2610578B2 (ja) | ケテン二量体の製造方法 | |
US2734048A (en) | Chsoh | |
SU1138019A3 (ru) | Способ получени @ -трифторметиланилина | |
US3156724A (en) | Preparation of 2, 2'-dichlorohydrazobenzene | |
US3651144A (en) | Production of alkanolamines | |
US3316302A (en) | Preparation of cyclohexanol and cyclohexanone | |
US3813445A (en) | Preparation of dihydroxybiphenyls | |
JPS585899B2 (ja) | m↓−ジニトロベンゼンの精製方法 | |
DE2416722C3 (de) | Verfahren zur Herstellung von 2-Nitrohalogenophenolen | |
US3341587A (en) | Process for the preparation of n-acetyl-p-aminophenol (apap) | |
US2560950A (en) | Production of o-cresol derivatives | |
US3141036A (en) | Cyclohexane carboxylic acid produced by hydrogenation of molten benzoic acid | |
US4051187A (en) | Method of producing aminophenol using a rhodium/carbon catalyst with synergistic quantities of rhodium, trichloride or rhodium tribromide | |
US4065506A (en) | Continuous process for refining glyoxal | |
US2050600A (en) | Production and purification of diethyl ether | |
CN114292161B (zh) | 一种l-薄荷醇的制备方法 | |
US2526859A (en) | Catalytic hydrogenation of betanaphthol to produce beta-tetralone | |
US4215227A (en) | Recovery of para-nitrosodium phenolate | |
US3164535A (en) | Recovery of high purity nitrosodimethylamine by distillation and phase separation both with caustic | |
US3907883A (en) | Process for production of 1,12-dodecanedioic acid | |
US3203905A (en) | Method of preparing a raney nickeloptically active hydroxy acid hydrogenation catalyst | |
US3624164A (en) | Preparation of alkali metal salts of nitrophenols | |
US1306512A (en) | Synthetic manufacture of thymol |