JPS5856802B2 - 巻取ドラムおよび巻尺装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は広い地面の幅員、面積又は標識間の距離等を測
定するために使用される巻尺装置およびこの巻尺装置に
組込まれた巻取ドラムに関する。

一般に、巻取ドラムに多重に巻き重ねられた巻尺は、現
在の測地点から次の測地点に４■１定者が移動する際に
、巻尺の尾端を巻取ドラムから取り外し、かつ巻尺をた
ぐり寄せたままの状態で測定者の肩にかついだりして運
搬している。

一方、一度尾端まで完全に引き出し巻取ドラムから取外
した巻尺を巻取ドラムに再度巻装する際には、巻尺の尾
端側を最初に巻取ドラムの一側面に連結して行っている
。

巻取ドラムに対する巻尺の着脱操作を容易とするために
は、巻取ドラムを回転自在に支持する支持フレームが巻
尺の着脱操作の障害とならないような位置に巻尺尾端用
の取付部が設けられていなければならない。

この課題を解決する一提案として巻取ドラムを二つ割り
にして、一方の巻取ドラムを支持フレームから外へ飛び
出すように引出し、巻尺の尾端側を取付ける方式のもの
が知られている。

しかしながらこの方式によれば、部品点数が増加し、巻
尺装置の製作コストを押上げる欠点があった。

本発明の目的は巻尺の巻取ドラムに対する着脱操作が容
易に行えるとともに部品点数を減して製作コストの上昇
を抑える巻取ドラム及び巻尺装置を提供することである
。

この目的を達成するための第１番目の発明は、一定の半
径により描かれる円周上に少なくとも外周の一部が位置
する二個の真円度維持ブロックと上記円周上に外周の大
部分が位置し、真円度維持ブロックよりも十分に外周長
の大きい巻付胴部とが対向して設けられこれらの真円度
維持ブロックと巻付胴部とが上記円周内に位置する巻尺
尾端部用逃げ部によって結合されてなるものにおいて、
上記真円度維持ブロックは巻付胴部の軸方向に一定間隔
を以って平行に並設されるとともに上記真円度維持ブロ
ックのそれぞれに長孔が対向して設けられたことを要旨
とする。

第２番目の発明は、一定の半径により描かれる円周上に
少なくとも外周の一部が位置する二個の真円度維持ブロ
ックと上記円周上に外周の大部分が位置し、真円度維持
ブロックよりも十分に外周長の大きい巻付胴部とが対向
して設けられこれらの真円度維持ブロックと巻付胴部と
が上記円周内に位置する巻尺尾端部用逃げ部によって結
合されてなるものにおいて、上記真円度維持ブロックは
巻付胴部の軸方向に一定間隔を以って平行に並設される
とともに上記真円度維持ブロックのそれぞれに長孔が対
向して設けられた巻取ドラムを形成する一方、巻尺の尾
端部側に巻尺の幅方向に一致する軸方向を有するピンを
スペーサ部を介して抜取り不能に配設し上記ピンの最大
径は上記真円度維持ブロック間の間隔よりも小さく、上
記ピンの長さは真円度維持ブロック間の間隔よりも大き
くなるように設定し、上記長孔に上記ピンを遊嵌掛合さ
せ上記スペーサ部を真円度維持ブロック間に配しピンの
脱落を防止するようにしたことを要旨とする。

以下、本発明の好適な実施例を第１図ないし第６図に基
づいて詳細に説明する。

本発明の巻尺装置１においては、はぼ十字形状の支持フ
レーム２の中心に巻取ドラム３が回転軸４により回転自
在に軸支されている。

巻取ドラム３は操作者によりバンドル３ａによって回転
操作される。

支持フレーム２の下端には石突き５が設けられ、この石
突き５よりも上方位置に巻尺１８を巻出すために案内す
るピンチローラ６が設けられている。

上記巻取ドラム３は第３図に示すように円筒形状の内径
胴部７の内部に回転軸４が嵌挿されるための円形ボス部
８を有し、この円形ボス部８と内径胴部７との間には十
字状のリブ９が配設されている。

内径胴部７の外周７ａの一個所から内径胴部７の径方向
外向きに真円度維持ブロック１１ａ。

１１ｂが突設されている。

この真円度維持ブロック１１ａ、１１ｂの周方向両側に
は平面状に構成された２つの巻尺尾端用逃げ部１２ａ、
１２ｂが設けられ、これら巻尺尾端用逃げ部１２ａ、１
２ｂは１個の巻付胴部１４により連結されている。

巻尺尾端用逃げ部１２ａ、１２ｂは巻尺１８の尾端部１
８ａが真円度維持ブロック１１ａ、１１ｂと巻付胴部１
４の外周により形成される円筒内に収納され、巻尺１８
が真円状態で巻き重ねられるようにするため設けられた
ものである。

巻付胴部１４の両端側を除く部分は内径胴部γに対して
同軸状に構成された半裁円筒であり、３本のリブ１５に
より内径胴部７の外周７ａから径方向外向きに突出した
状態で支持されている。

巻付胴部１４の外周長は真円度維持ブロック１１ａ、び
１１ｂの外周長よりも十分大きく設定されており、真円
度維持ブロックの外周の一部及び巻付胴部１４の外周の
大部分が回転軸４を中心とする一定の半径により描かれ
る円周上にあれば巻尺１８はほぼ真円形状に巻き重ねら
れる。

巻尺尾端用逃げ部１２ａ 、１２ｂと巻付胴部１４との
結合部位には巻付胴部１４よりも曲率が大きく、かつ若
干膨出して形成された巻尺巻付始端部１７ａ 、１７ｂ
が設けられている。

真円度維持ブロック１１ａ、１１ｂの外周１３の曲率と
巻付胴部１４の外周１４ａの曲率とは同じ程度であるこ
とが好ましく、これにより巻尺１８が巻取ドラム３に多
重に巻き重ねられた場合にも巻き重ねられた巻尺１８が
ほぼ真円形状を維持し、この巻尺１８の巻き重ね操作及
び巻き出し操作がスムースに行われ得る。

内径胴部７、真円度維持ブロック１１ａ、ｌ１ｂ１巻尺
尾端用逃げ部１２ａ、１２ｂ、巻付胴部１４及び巻尺巻
付始端部１７ａ、１７ｂを含む巻取ドラム３は内径胴部
７の一直線Ａに対して左右対称に形成されており、この
巻取ドラム３の左右対称形状は巻取ドラム３の時計方向
又は反時計方向のいずれかの方向への回動操作も同様の
便利さを以ってなそうとするものであって、左利きの人
も支持フレーム２を石突き５を中心として半回転させる
のみで右利きの人と同じ方向にバンドル３ａを回転する
ことができるから、巻尺１８の巻き重ね操作及び巻き出
し操作に左利きの人特有の不便さかない。

またいずれの方向に巻尺１８を巻き重ねても真円度が保
証される。

上記真円度維持ブロック１１ａと１１ｂとは一定の間隔
りを置いて平行に設けられており、この真円度維持ブロ
ックｌｌａ、１１ｂには長孔１９が穿設されている。

一方、巻尺１８の尾端部１８ａの先端には第５図に示す
ように止め環２１が設けられており、この止め環２１に
第５図及び第６図に示すように段付ピン２０が組付けら
れ、かつ抜取り不能に支持されている。

上記尾端部１８ａにもスペーサ部１８ｂが設けられてお
り、このスペーサ部１８ｂの幅は真円度維持ブ七ツク１
１ａ及び１ｉｂ間の間隔りよりも若干小さいように設定
されている。

巻尺１８の全体は鋼板に目盛を印刷して作られており、
また尾端部１８ａも鋼板等を二つ折りして形成され、か
つリベット止めされているから巻尺１８を短い長さの範
囲で取り扱う場合には相当の剛性を発揮する。

段付ピン２０の最大径は真円度維持ブロック１１ａ及び
１１ｂ間の間隔りよりも小さい。

また段付ピン２０の長さは真円度維持ブロック１１ａ及
び１１ｂ間の間隔りよりも大きい。

巻尺１８の尾端部１８ａを巻取ドラム３に取付ける場合
の態様が斜視図として第２図に示されている。

先ず、巻尺１８を尾端部１８ａから成る程度の長さのと
ころで保持し、段付ピン２０を真円度維持ブロックｌｉ
ａ及び１１ｂと平行にしてこれらの真円度維持ブロック
１１ａ及び１１ｂ間に挿入し、その後段付ピン２０を９
０°回転させて長孔１９内に段付ピン２０の両端２０ａ
、２０ｂを遊嵌てきるように組付ける。

巻尺１８の巻取り又は巻き出し操作中には巻取ドラム３
に対して９０’捩れる事態は通常の使用においては起り
得ないから、真円度維持ブロック１１ａ及び１１ｂの長
孔１９から脱落することはない。

また、巻尺１８の使用中にこの巻尺１８が波打つような
状態となって段付ピン２０が長孔１９内を移動しても尾
端部１８ａのスペーサ部１８ｂが真円度維持ブロック１
１ａ及び１ｉｂ間に配されるため段付ピン２０の両端部
２０ ａ 、２０ｂは真円度維持ブロック１１ａ及び１
１ｂから外れない。

必要があって巻尺１８の尾端部１８ａを巻取ドラム３か
ら外す場合には、組付時と逆の操作をすることにより簡
単に目的を達し得る。

このように本発明の巻取ドラム及び巻尺装置によれば、
巻取ドラムの部品は１個のみであり、巻尺の尾端部の取
付及び取外しが簡単であるとともに、巻尺装置を使用し
て測定している場合には決して巻尺が不用意に外れるこ
とがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の巻尺装置において巻尺が巻取ドラムに
巻き付けられ始めた状態を示す側面図であって、一側方
の支持フレームを取外した状態が示されている。 第２図は巻尺と巻取ドラムとの組付を説明する斜視図、
第３図は本発明の巻取ドラムの側面図、第４図は上記巻
取ドラムの平面図、第５図は巻尺の尾端部近傍の平面図
、第６図は巻尺の尾端部近傍の側面図である。 １・・・・・・巻尺装置、３・・・・・・巻取ドラム、
１１ａ。 １１ｂ・・・・・・真円度維持ブロック、１２ａ、１２
ｂ・・・・・・巻尺尾端用逃げ部、１４・・・・・・巻
付胴部、１８・・・・・・巻尺、１８ａ・・・・・・尾
端部、１８ｂ・・・・・・スペーサ部、１９・・・・・
・長孔、２０・・・・・・段付ピン、Ｌ・・・・・・真
円度維持ブロック間の間隔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一定の半径により描かれる円周上に少なくとも外周
   の一定が位置する二個の真円度維持ブ吊ツクと上記円周
   上に外周の大部分が位置し、真円度維持ブロックよりも
   十分に外周長の大きい巻付胴部とが対向して設けられこ
   れらの真円度維持ブロックと巻付胴部とが上記円周内に
   位置する巻尺尾端部用逃げ部によって結合されてなるも
   のにおいて、上記真円度維持ブロックは巻付胴部の軸方
   向に一定間隔を以って平行に並設されるとともに上記真
   円度維持ブロックのそれぞれに長孔が対向して設けられ
   たことを特徴とする巻取ドラム。 ２ 一定の半径により描かれる円周上に少なくとも外周
   の一部が位置する二個の真円度維持ブロックと上記円周
   上に外周の大部分が位置し、真円度維持ブロックよりも
   十分に外周長の大きい巻付胴部とが対向して設けられこ
   れらの真円度維持ブロックと巻付胴部とが上記円周内に
   位置する巻尺尾端部用逃げ部によって結合されてなるも
   のにおいて、上記真円度維持ブロックは巻付胴部の軸方
   向に一定間隔を以って平行に並設されるとともに上記真
   円度維持ブ狛ツクのそれぞれに長孔が対向して設けられ
   た巻取ドラムを形成する一方、巻尺の尾端部側に巻尺の
   副方向に一致する軸方向を有するピンをスペーサ部を介
   して抜取り不能に配設し上記ピンの最大径は上記真円度
   維持ブ１５ツク間の間隔よりも小さく、上記ピンの長さ
   は真円度維持ブ陥ツク間の間隔よりも大きくなるように
   設定し、上記長孔に上記ピンを遊嵌掛合させ上記スペー
   サ部を真円度維持ブロック間に配しピンの脱落を防止す
   るようにしたことを特徴とする巻尺装置。