JPS5854062B2 - 長尺生地の収納方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、長尺生地を筒形容器内に積層状に折り畳み収
納するに当り、事後の生地取り出しが円滑に行なえるよ
うにした新しい収納手段の提供に関する。

各種の長尺生地（広巾、小中を問わない）の容器内収納
に当って、筒形の容器内に長尺生地を上方より往復揺動
させて振り落し収納することは既知である。

処がこの振り落しに当って、長尺生地は常に一定方向に
往復揺動されてそのまま積層されてゆくので、一旦容器
内に定量積層したこの生地を引き出す際、同方向に反復
して積層されている生地相互はきわめてもつれ易く、異
常な張力が加わり、あるいはもつれがひどくなって引き
出しに困難を生じる等、連続した円滑な引き出し動作が
得られず、次工程への供給その他にトラブルやミスを生
じるのであり、例えばテープ状の長尺生地を用いて各種
の２次縫製加工を行なうような場合、この種のトラブル
は自動縫製加工ラインにおける一時的な流れのストップ
を生じることになる。

本発明はこのような問題点を解決し、事後の安定かつ円
滑な長尺生地の引き出しが容易に得られるように、筒形
容器内におけるかかる長尺生地の改善された積層収納を
企図したものであり、その特徴とする処は、長尺生地を
定ストローク巾に揺動させて筒形容器内に振り落すと共
に同容器を水平方向に往復動させることによって、長尺
生地を容器内にその断面形状を平面的に埋めるように折
り畳み収納し、前記容器をその往路及び復路の各終端に
おいて直角に回動させることによって、前記折り畳み収
納される長尺生地を一層毎にその折り畳み方向を直角に
交叉反復させて容器内に積層収納するようにした点にあ
る。

以下図示の実施例について本発明を詳述すると、第１図
は本発明方法を実施するための必要装置の側面図、第２
図は同容器の載置台要部構造の斜面図、第３図は同連結
ロンド要部の斜面図、第４図は同容器の往復動説明図、
第５図は同生地振り落し機構要部の斜面図、第６図は本
発明方法による収納動作要領の説明図を夫々示している
が、第１図において、連続する長尺生地１は駆動ローラ
２をへて振り落し機構３をへて、筒形の容器４内に本発
明方法によって積層収納されるのであり、前記筒形の容
器４は載置台５上に着脱自在に載置され、この載置台５
に水平方向への直線的な往復動及びその往路と復路の各
端における直角の回転運動が与えられることによって、
本発明方法による特徴的な折り畳み収納と一層毎の積層
収納が自動的に行なわれるようにするのである。

即ち生地の振り落し機構３は第１図及び第５図に示され
るように、積極送り出しローラとして、駆動軸２ａに設
けられた可回動な駆動ローラ２の直下に位置する上広下
狭のテーパ角筒による振り落しガイド筒３ａと、同ガイ
ド筒３ａを支持する往復回動軸３ｂと、往復回動軸３ｂ
のチェンホイル３ｃを往復回動するための正逆回走自在
に張架される往復動チェン帯３ｄとによって構成され、
３ｅは往復回動軸３ｂの支持部材であり、これによりチ
ェン帯３ｄの正逆回送により、チェンスプロケット３ｃ
の正逆回動を介し往復回動軸３ｂの揺動によって、ガイ
ド筒３ａは往復揺動され、駆動ローラ２をへてガイド筒
りａ内を通過する長尺生地１に対し弧状の往復揺動を与
え、一定ストローク巾に生地１を振り落し、生地１を筒
状容器４内に折り畳み状に往復動させ、容器４の断面形
状に従ってこれを平面的に往復折り畳みを反復しつつ落
されることになる。

尚この図例では複数組の振り落し機構３を図示している
が、これは複数の筒形容器４内に夫々長尺生地１を収納
するためのものである。

この振り落し機構３に対し、筒形容器４がそのままの位
置で長尺生地１の振り落しを受けるのみでは、生地１は
容器４の断面形状の一定位置に帯状に折り重なるのみで
あり、断面形状の全面に対して全面を埋めるように面的
拡がりの下に折り畳み収納させるためには、筒形容器４
を一定ストロークの下に直線的に往復させる必要がある
。

このため本発明では第２，３図に例示するような往復機
構、更には往路と復路の各終端において筒形容器４を９
０度回動させるための機構を設ける。

両図において、複数の容器４のために載置台５も複数個
を示しているが、載置台５は角形容器４の底部形状と合
致する形状のもとに、容器４を着脱自在に載置支承する
ものであり、これら載置台５は共通の摺動台６に支軸５
ａ、同支軸５ａに外嵌固定した筒軸５ｂを介して可回動
に支持され、各容器４の筒軸５ｂより派出した各レバー
５Ｃを把軸７，７，７を介して連結ロッド８，８により
相互に連結一体化し倒れか１個の載置台５（図例では中
央の１個）の支軸５ａにロータリエアシリンダ等の回転
駆動部材９が支持部材１０を介して連結されることによ
って、各摺動台６従って又各台上の筒形容器４に９０度
の回動を与えるようにし、更に前記摺動台６はその両側
端がガイドレール１１．１１上に車輪１２，１２を介し
て滑走自在に支持され、摺動台６の一部を正逆回走チェ
ン帯１３に連結するのであり、６ａはその連結部である
。

従って可逆モータ等の正逆回転駆動部材１４より伝動部
材１５を介してチェン帯１３のチェンスプロケツＮ３ａ
を１駆動し、チェン帯１３を正逆回送させることにより
、チェン帯１３につれて摺動台６を定ストローク、直線
的に往復させ、これによって載置台５と共に筒形容器４
を往復動させるのである。

以上の摺動台６の往復動によって筒形容器４を第４図の
Ｘ−Ｙ間に往復させることができ、同時に往路、復路の
ストローク終端位置において、載置台５を摺動台６上に
おける回転駆動部材９の駆動により９０度回動させるこ
とが可能である。

勿論これら往復動機構や９０度回動機構は図例のみに止
まらない。

本発明による長尺生地１の容器４内への折り畳み収納は
以下のようにして行なわれる。

即ち長尺生地１を駆動ローラ２をへて振り落し機構３の
ガイド筒りａ内を通過させ、同ガイド筒３ａの揺動によ
って生地１を揺動させつつ容器４内に振り落すに当り、
第４図に示すようにＸ位置（スタート位置）における容
器４のａ辺の一端より振り落しを始めると共に、この容
器４をＹ位置に向って移動させることにより、生地１は
第６図イに示すようにａ辺の一端よりその図向って左右
方向の揺動反転を反復しつつ、逐次容器４の断面形状の
全面を平面的に埋めてゆくようにａ辺よりｂ辺に向って
の折り畳み収納が自動的に進行してゆく。

従って容器４がＹ位置に移動し終った時には、第６図口
に示すようにａ辺よりｂ辺に至る全面に生地１が左右方
向の折り畳み反転の繰り返しによって収納されて最初の
第１層の収納が得られる。

このＸ→Ｙの往路の終端において容器４を第２図示の回
動機構を介して９０度、反時計方向に回動させることに
より、容器４は第６図ハに示すようにａ辺及びｂ辺は９
０度変向した位置となる。

次いでこの９０度向きを変えた容器４をＹ位置より再び
元のＸ位置に移動させることにより、振り落し機構３を
径由して引続き振り落されてくる生地１は、同図ハに示
すように振り落し方向は依然として左右方向の揺動で変
らないが、容器４の９０度変向によって先に終了した第
１層目の収納方向とは９０度交叉して、今度は容器４の
ａ辺と平行に折り畳み収納され、容器４のＹ位置よりＸ
位置への移動に伴ないａ辺よりｂ辺に向って、断面形状
に従い平面的に埋めてゆく折り畳み反転収納が開始され
かつ進行することになり、かくして容器４が再びＸ位置
に戻った時、第６図二に示すように第１層目の収納方向
と９０度交叉した第２層目の折り畳み収納が行なわれる
のである。

こうしてＸ位置に戻った容器４はこの復路の終端で、再
び９０度、今度は時計方向に回動させることにより、容
器４は再び第６図イの姿勢（ａ辺が上となる）に戻り、
第３層目の生地収納は同図イの第１層目の収納方向と同
方向の折り畳み収納が、容器４のＸ位置よりＹ位置への
移動と共に始まることになる。

以下この容器４のＸ→Ｙ−＋Ｘ・・・・・・の進退運動
の反復、その往路及び復路の終端における容器４の９０
度の回動変向の反復と、長尺生地１の振り落し機構３に
よる容器内への振り落しの連続により、長尺生地１は容
器４内に１層毎に９０度交叉する収納積層が自動的に行
なわれてゆくことになるのであり、容器４内への生地の
満量収納と共に生地１を切断して、容器４を取外し、新
たな容器４を載置台５に載せることにより、長尺生地１
を逐次筒形容器４内に前記収納手段によって収納するこ
とができるのである。

このようにして容器４内に積層収納された長尺生地１を
、次工程において容器４より一端を持って引き出してゆ
く場合、１層毎に９０度その方角を相違して生地１は折
り畳み収納されているので、もつれ、引掛りは全くなく
きわめて円滑に引き出すことができ、もつれによる張力
の異常な増大や、もつれや引掛りの増大によるストップ
等のトラブルを生じることなく、例えば長尺生地１がテ
ープ状生地であってこれを目的の身生地側に縫着するよ
うな場合、きわめて好都合で、安定した生地の送り込み
、トラブルのない縫着が容易に得られることになる。

従って従来のようにテープ状生地の張力の異常、これに
伴なう縫製不良等のミスを生じたり、引掛りストップの
ためミシンを停止してその引掛りやもつれを解消する等
の手間も省略できることになり、縫製作業のスピードア
ップも得られると共に、あるいは長尺生地をその一端よ
り染色工程や乾燥工程に付する場合でも、同様にもつれ
や引掛りのない安定円滑な送り込みが得られるのである
。

本発明方法は以上のように、縦長の筒形容器４等に長尺
生地１を連続的に振り落して折畳み収納するに当り、事
後の引き出し操作において生地のもつれや引掛りを生じ
ない円滑でトラブルのない引き出しを可能とした折畳み
収納という点できわめて有利であり、この場合その内容
も容器４の直線的往復と、その往復経路の各終端におけ
る容器４の９０度回動という簡単な操作で足りる点も有
利であり、図例のように同時に複数の容器４に同一動作
を取らせ、大量の長尺生地を同時的に処理することも容
易であるし、又このさい長尺生地１の巾は広狭自由であ
り、広巾のものでも小中のものでも同様の効果が得られ
、長尺の生地を連続して各種処理工程に付する場合、そ
の生地の円滑な供給を可能とする新たな収納手段として
利用価値大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を実施するに必要な装置例の全体側
面図、第２図は同容器の進退、回動機構要部の斜面図、
第３図は同連結ロンド要部の斜面図、第４図は同容器の
往復動説明図、第５図は生地振り落し機構の斜面図、第
６図は本発明方法による折り畳み収納要領の説明図であ
る。 １・・・・・・長尺生地、２・・・・・・駆動ローラ、
３・・・・・・振り落し機構、４・・・・・・容器、５
・・・・・・載置台、６・・・・・・摺動台、５ａ・・
・・・・支軸、５ｂ・・・・・・筒軸、９・・・・・・
回転駆動部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 長尺生地を定ストローク巾に揺動させて筒形容器内
   に振り落すと共に同容器を水平方向に往復動させること
   によって、長尺生地を容器内にその断面形状を平面的に
   埋めるように折り畳み収納し、前記容器をその往路及び
   復路の各終端において直角に回動させることによって、
   前記折り畳み収納される長尺生地を一層毎にその折り畳
   み方向を直角に交叉反復させて容器内に積層収納するこ
   とを特徴とする長尺生地の収納方法。