JPS5853867B2 - ガス絶縁電気機器の放電事故検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は高電圧回路を例えばＳＦ６ガス等の絶縁ガス
が充満された密閉金属容器内に収納したガス絶縁電気機
器において、内部に起こった放電事故を確実に検出する
装置に関するものである。

周知のようにガス絶縁電気機器は多数の密閉金属容器で
構成されており、外部が完全に金属容器で囲まれている
ため、密閉金属容器内で内部放電事故が発生しても外観
からは判断できず、機器の内部解体点検を行なわなけれ
ば、その事故の生じた密閉金属容器を発見することがで
きな％ｚ従って、機器の解体点検に長時間を要するため
、電力供給に支障をきたすおそれがある。

この発明は、ガス絶縁電気機器内の放電に伴なう絶縁ガ
スの化学反応粉末を密閉金属容器に取付けたガラス窓を
通して密閉金属容器の外部から容易に透視できる構造に
することで、放電事故の生じた密閉金属容器を確実に発
見し、機器の解体点検を短時間で行なうことを目的とす
る。

以下、図に示すこの発明の一実施例について説明する。

すなわち図は管状ＳＦ、ガス絶縁電気機器の断面図で、
１は高電圧導体、２は絶縁媒体である５Ｆｆｌガス、３
は管状密閉金属容器、４はこの金属容器の下面に設けら
れたガラス窓であり、フランジ５、透明ガラス板６及び
押え金７からなり、フランジ５とガラス板６とはガスケ
ット（図示せず）を介して気密を保って取付けられてい
る。

上記実施例の動作を説明する。

何らかの原因により高電圧導体１と管状密閉金属容器３
０間で放電事故が発生するとそのばく大な放電エネルギ
ーによって高電圧導体１及び管状密閉金属容器３の一部
が絶縁媒体であるＳＦ、ガス２と化学反応し、フッ化鉄
、フッ化銅、フッ化アルミ等のフッ化物の粉末が発生す
る。

この粉末は軽く、微粒子であるため、管状密閉容器３内
に一様に散乱するが、時間通過とともにこの粉末は沈下
し、管状密閉金属容器３の下面に取付けられた透明ガラ
ス板６上ニ沈滞される。

この沈滞された粉末は透明ガラス６を通して密閉金属容
器３の外側から容易に透視できるので、いずれの密閉金
属容器内で放電事故が生じたかが確実にわかる。

以上の実施例ではガラス窓を密閉金属容器３の下面に取
付けた場合を示したが、ガラス板６の内側に透明の粘着
物を塗布し、ガラス窓４を密閉金属容器３の側面例えば
保守員の目の高さに取付けるものとすれば同様の効果を
奏する以外に検出のための作業性が向上する。

またラスの外面が大気中にさらされるためガラス表面が
汚れ、透祝を妨げる心配があるが、これはガラス窓の外
側に保護カバーを取付けることにより簡単に回避するこ
とができる。

上記のようにこの発明は非常に簡単な構成で、容易にか
つ、ノイズの影響等を受けることなく確実に放電事故を
発見できる。

また放電に伴なって生ずる化学反応粉末をとらえる方式
であり、しかも粉末が軽い微粒子で密閉金属容器内に一
様に散乱するため一つの密閉金属容器に一つのガラス窓
を取付けるだけで同一密閉金属容器内のどこで放電事故
が生じても検出できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す図であり、図において、１
は高電圧導体からなる高電圧回路、２は例えばＳＦ６ガ
ス等の絶縁ガス、３は密閉金属容器、４はガラス窓であ
り、フランジ５、ガラス板６、押え金１により°構成さ
れている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 高電圧回路を絶縁ガスが充満された密閉金属容器内
   に収納したガス絶縁電気機器において、前記密閉金属容
   器に、前記高電圧回路と密閉金属容器との間の放電に伴
   なって生ずる前記絶縁ガスの化学反応粉末を透視し得る
   ガラス窓を設けたことを特徴とするガス絶縁電気機器の
   放電事故検出装置。 ２ ガラス窓を密閉金属容器の下面に設けたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載のガス絶縁電気機器の
   放電事故検出装置。 ３ 内面に透明の粘着物を塗布したガラス窓を密閉金属
   容器の側面に設けたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のガス絶縁電気機器の放電事故検出装置。