JPS5853290B2 - 計量器用ピストンおよびその製造方法 - Google Patents

計量器用ピストンおよびその製造方法

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JPS5853290B2 JP52160929A JP16092977A JPS5853290B2 JP S5853290 B2 JPS5853290 B2 JP S5853290B2 JP 52160929 A JP52160929 A JP 52160929A JP 16092977 A JP16092977 A JP 16092977A JP S5853290 B2 JPS5853290 B2 JP S5853290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は計量器用ピストンとその製造方法に関するもの
で、前記ピストンはガラス、セラミックまたは金属から
なる円筒状中核と、ポリテトラフルオロエチレン(PT
PE)からなる被覆層から構成される。
貯液槽から所定量の液体を計量するため、いわゆる計量
器が多年用いられている。
このような計量器は貯液槽上に置くことができ、実質的
にガラスシリンダ、この中を移動できるピストン、吸込
弁、排出弁および排出管から構成される。
吸引方向におけるピストンのシリンダに対する相対運動
によって計量液体が貯液槽からシリンダ内へ吸引され、
ついでシリンダ内における反対方向、つまり圧縮方向に
おけるピストンの相対運動によって吸引計量された液量
がシリンダから排出管を経て受器へ取り出される。
したがって前記のような計量器は、実質的lこはピスト
ン運動の計量ポンプである。
この種の計量器は、もっばら化学的、工業的および医学
的研究室に設備されている。
計量すべき液体はたいていの場合、濃厚溶液、化学的腐
食性試薬、たとえば鉱酸または水酸化アルカリ金属の濃
溶液である。
このような計量器では計量液体が強度の腐食性である以
外fこ、それがしばしば高濃度であるため、計量シリン
ダ内Eこかさぶた状のものを作る傾向のあることが主な
問題の一つである。
したがって、計量すべき媒質と接触する計量器のすべて
の部分の材料としては、実質的lこガラス、酸化凝結セ
ラミックおよびポリテトラフルオロエチレン(PTFB
)のみが選ばれた。
実際、これらの計量器にはすべてガラス製のシリンダが
多年用いられてきた。
しかし、多くの計量すべき媒質、特に水酸化アルカリ金
属の濃溶液lこ対しては、ガラス製計量シリンダ中にガ
ラスまたはセラミック製の計量ピストンが使用できない
ことは古くから周知である。
計量しようとする媒質が、たとえば25%の苛性ソーダ
溶液である場合lこ、最小の仕上公差のガラス製計量ピ
ストンを計量シリンダ内へ精密にすり合せて挿入すると
、短時間後iこピストンがシリンダ中で固着してしまう
大きな公差のガラス計量ピストンを計量シリンダ中に挿
入すれば前記シリンダ内の固着は長期【こわたって避け
られるが、このため吸引精度によって計量精度が失なわ
れることになる。
そこで、油脂あるいはシリコーン油を使用するとしても
計量媒体が腐食性であるため、これはできない。
これまで計量ピストンの滑面のために実際上選ばれた唯
一の材料はPTFEであった。
PTFEからなる中実ピストンの使用は、しかし、ガラ
スEこ比較して高い熱膨張係数のためlこ差し控えられ
ている。
計量装置はたとえば殺菌容器中で直接約120℃で乾燥
し、滅菌できなければならない。
これらの難点を避けるために用いられる先行技術として
、たとえばセラミック植着こPTFEを被覆して計量ピ
ストンを作る、ドイツ特許公開公報第2343687が
公知である。
この被覆は塗膜、収縮フィルムの被着あるいは他の方法
で行うことができる。
PTFBの熱膨張係数が大きいため、この被覆層はたと
えば0.1〜0.5 ItllLの範囲の薄層に作られ
る。
このような層を噴射、塗布、浸漬lこよって作る場合に
は、ガラス表面またはセラミック表面lこPTFE−フ
ィルムを十分に固着させるため接着剤が使用される。
このようlこしてPTFEで被覆された計量ピストンは
、しかし一連の高腐食性液体、特Eこ苛性ソーダ水溶液
Eこ対しては不安定である。
このことは、PTFEの薄層は完全無孔に作れないため
である。
このような計量ピストンを苛性ソーダ溶液の計量Eこ用
いると、苛性ソーダ溶液はこの孔を通って接着剤を分解
させる。
このため短時間後lこはもうPTFB被覆がはがれて破
れるようになる。
厚い孔のないPTFE−被覆、あるいは中実PTFB−
ピストンは、熱膨張が大きく、PTFE−ピストンの寸
法精度が十分でないため使用できない。
PTFEはたとえば計量器の計量ムトン用に必要な精度
で研磨仕上げができなければならない。
PTFBからなる収縮フィルムは非常に高価であるため
、実際には使用されていない。
しかもこのフィルムに必要な機械的耐久性をもたせるi
こは、一般に接着剤を使用しなければならない。
しかしこの場合には前述の欠点が再びあられれる。
もし接着剤を使用しないでセラミックピストン上tこ収
縮フィルムを付着させると、このようなピストンは約1
10〜150℃の温度範囲の通常の乾燥器内では任意l
こ乾燥できないことがしばしばある。
収縮付着したフィルムは疲労し、熱膨張して、ピストン
が使用できなくなる。
本発明は、これら先行技術に直面して、最初に述べたよ
うなガラスシリンダをもつ計量器用ピストンを提供する
ことを課題とするものであって、このようなピストンは
すべての腐食性媒質iこ用いることができ、ガラス、セ
ラミックを分解せず、耐久性があって特(こ濃厚な水酸
化アルカリ金属溶液の計量Iこも長期間使用ができ、機
械的lこ強く、しかもコスト的に安く作れるものを指す
のである。
この課題は本発明により特許請求の範囲1Eこあげた特
徴をもつ計量ピストンによって解決される。
計量ピストンの被覆層として用いられる、ガラス繊維で
強化されたポリテトラフルオロエチレン(GFPTFE
)は、ガラス繊維を充てんしないPTFEよりもガラス
繊維光てん度に応じて釣鉤〜50%低い熱膨張係数を示
す。
したがって、約10〜100mmの範囲の通常のピスト
ン直径では、被覆層の厚さを直接1〜3朋に設定できる
この厚さの層では、ガラスまたはセラミック製ピストン
の中核表面と、ピストン被覆層内面との間lこ何らの接
着媒介をも必要としない。
したがって原理的には、計量ピストンの被覆層を任意の
方法でこのような厚さlこさえすれば、絶対に通過孔の
ない、耐久性で完全に安定した被覆をピストン核上につ
くることができるはずである。
しかし強化されないPTFEに比較して実質的に熱膨張
係数が小さいGFPTFEだけでは、PTFEで被覆さ
れた絶対的に安定な計量ピストンを作るのに不十分であ
る。
これを成功Iこ導びくための重要な要素は、GFPTF
Eが非強化PTFEとは反対に意外にも同一精度でガラ
スのようlこ研磨仕上げができるという事実である。
このためGFPTFE−被覆層をまずガラスまたはセラ
ミック中核上に十分過剰(こ着けることによって得られ
たピストンを残余の加工段階を終えた後に、ガラスピス
トンに通常用いられる方法で精密(こ研磨できる道が開
かれた。
GEPTFEを材料として使用す’4合は、中核に設け
る被覆層をより厚くできるため、被覆層作成用に、予め
作ったGFPTFE−成形材料が使用できる。
この材料はたとえば熱収縮によって中核上Eこ着けられ
る。
このような半製品のコストは従来技術で提供されたPT
FE収縮チューブフィルムのコストの70〜80%以下
である。
GFPTFHのガラス繊維含有量は、通常10重量%よ
りも少なくはなく、60重量%よりも多くない範囲lこ
すべきであって、ガラス繊維含有量が10重量%以下の
場合は熱膨張係数が大きすぎてピストン中核上への付着
が悪くなり、また被覆層を研磨仕上げしようとする場合
には精度よく研磨不上げを行うことができなくなる。
また、GEPTFE中のガラス繊維含有量が60重量%
を越える場合は、特に苛性ソーダ水溶液と共Iこピスト
ン(こ使用すると、ガラスシリンダ中にガラスピストン
を使用したときに見られるのと同様な表面変化作用と固
結が起る。
本発明の他の構成(こよれば、計量ピストンの被覆は、
20〜30重量%、特には約25重量%のガラス繊維で
強化されたGFPTFEからなるものが好ましい。
本発明は計量ピストンを作るため、中核にPTFEを成
層する従来の仕方から離れ、その代りにピストン中核と
強化または充てんされた比較的強いPTFEチューブか
らなる丈夫な結合体を設けるという基本思想Iこもとづ
くものである。
その際、この強化PTFEチューブは半製品として中核
に関係なく予め作られており、熱収縮Eこよって、中核
に結合し結合体となる。
この目的に適合する強化PTFEは (1)非強化PTFEのようEこ化学的に不活性で安定
であること、 (2)非強化PTFEよりも明らかIこ線熱膨張係数が
小さいことが絶対必要条件であり、さらlこは(3)非
強化PTFEとは反対に、ガラスと同様な精度で研磨で
きることが好ましい要件とされる。
本発明によるガラス繊維で強化されたPTFEはこの3
つの性質を完全lこ具備している。
しかし、比較できる性質は他の若干の充てん材、または
添加材、たとえばガラス粉、炭素繊維、黒鉛繊維、炭素
粉、黒鉛粉、または他の2,3の繊条または粉末状の高
純度無機酸化物あるいは炭化物などでも得られる。
本発明のこれらの修正、変更は、技術的に均等として、
本発明の範囲内にあることはいうまでもない。
化学的安定性と、同時にガラスの研磨性に匹敵するきわ
めて良好な材料の研磨可能性lこついて、GFPTFE
が計量ピストン被覆の製造に最もすぐれた材料として選
ばれた。
ピストンの直径が大きい場合には特に GFPTFB−被覆は前面が開かれたチューブとして作
るのが好ましい、そうすれば、計量ピストンの仕事面上
のGFPTFE−被覆層の前面で囲まれるガラス中核ま
たはセラミック中核の前面が自由になる。
特lこ大きなピストン直径(約30〜100mπ)の場
合には、これによって計量ピストンの限界寸法の熱安定
性が向上される。
中核と被覆の間の界面lこ沿う、計量液体の腐食性分子
成分の浸透は、被覆が接着剤を使用せずに直接中核fこ
着いているため、何ら障害とならないし、界面(こおい
て材料の変化も起らない。
場合lこよって、被覆を半径方向(こつき抜けてこの界
面中へ拡散する邪魔な分子があっても、被覆層が約1朋
の厚さの場合は絶対に貫通する孔がないから心配はない
ピストン製造のために、GFPTF’Eの半製品、特に
その内径が中核の外径よりも一般に約1〜8%好ましく
は約2〜3%小さく、かつ計量ピストンの仕上り品の設
定直径よりも、その外径がやや太きい、たとえば2〜2
0%、好ましくは約5〜15%大きいパイプ状のものか
ら出発するのがよい。
この半製品は熱収縮によって接着剤を必要としないで、
中核上に被覆できる。
この収縮付着は純粋の熱収縮であって、従来技術で周知
の収縮フィルムの収縮が熱的に開放される組織復帰によ
って作用されるのとは明らかに相違している。
GFPTFE−フィルムをガラス中核またはセラミック
中核に収縮付着させるためにGFPTFE−チューブを
所望の被覆長さに切断し、ついで一様に加熱し、特には
約190℃と250℃の間の温度(こ加熱する。
この温度でGFPTFE−チューブは周囲温度(15〜
30℃)の中核上Eこ付着される。
冷却後のGFPTFE−被覆層は必要1こ応じてガラス
ピストンと同じように精度よく研磨される。
このようにして得られたピストンは機械的に頑丈であり
、また精度よく研磨された表面はそれ自体きわめて安定
しており、長時間fこわたり、計量しようとするあらゆ
る媒体Eこ使用でき、使用材料を腐食しない。
特にこのピストンは水酸化アルカリ金属溶液の計量用に
長期間使用しても、何の支障もなく、ガラスシリンダー
Iこ入れることができる。
この計量課題は、公知の計量装置では従来解決できなか
ったものである。
本発明の実施例を図面Eこ示す。
図面は中核1と被覆層2からなる計量ピストンを示すも
のである。
図に示すシリンダ状のピストンの下部前面は計量シリン
ダー内の衝程容量を決めるピストンの仕事面である。
GFPTFE−被覆層2はピストンの仕事側も開いたチ
ューブである。
したがって平らな仕事面は中核1の自由な前面3とこれ
を中心に囲むGFPTFE−被覆層2の前面によって作
られる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示す計量ピストンの説明図である
。 1・・・・・・中核、2・・・・・・被覆層、3・・・
・・・中核前面、4・・・・・・GFPTFE−被覆層
前面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 被覆層が10〜60重量%のガラス繊維または他の
    不活性充てん材で強化されたポリテトラフルオロエチレ
    ンからなることを特徴とする、ガラス、セラミックまた
    は金属製の円筒状中核とポリテトラフルオロエチレン被
    覆層からなる、ガラスシリンダと共に用いる計量器用ピ
    ストン。 2 被覆層が、20〜30重量%のガラス繊維で強化さ
    れたポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項fこ記載のピストン。 3 被覆層が少なくともピストンの仕事側前面で開かれ
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項に記載のピストン。 4 被覆層が予め作られた丈夫な強化ポリテトラフルオ
    ロエチレンチューブからなり、接着剤なしIこ中核上に
    熱収縮されたものであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項、第2項または第3項1こ記載のピストン。 5 必要な被覆層の長さに切断された、その内径が中核
    の直径よりも約2〜3%小さく、10〜60重量%のガ
    ラス繊維または他の不活性充てん材で強化されたポリテ
    トラフルオロエチレンチューブを約200℃に一様に加
    熱し、周囲温度にある中核上【こ接着剤を使用せずIこ
    被覆させることを特徴とする、ガラス、セラミックまた
    は金属製の円筒状中核と強化ポリテトラフルオロエチレ
    ン被覆層からなる、ガラスシリンダと共に用いる計量器
    用ピストンの製造方法。
JP52160929A 1977-09-29 1977-12-29 計量器用ピストンおよびその製造方法 Expired JPS5853290B2 (ja)

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