JPS5849049Y2 - 作業機連結装置におけるトツプリンクの係止具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はトラクターの如き動力農機の後部に液圧制御
機構によって昇降回動するように設けた左右のロワーリ
ンクと、上方部に枢着したトップリンクとによって作業
機を吊上保持可能に構成している作業機連結装置におい
て作業機取外し時の如き不使用状態におけるこのトップ
リンクの従動を防ぐための係止具に関するものである。

不使用時のトップリンク保持装置として、油圧装置のシ
リンダケース附近に設けたプレートにリング状の保持具
を取付けてトップリンクをこの保持具に嵌着できるよう
にしたものが知られているが、このようにプレートを特
別に取付けることが必要となって、しかも、シリンダケ
ースの近くにかかるプレートを取付けるときは、シリン
ダケース及びこれに圧力油を給排するために設けである
コントロール弁に接近することになるため、これらの点
検作業等に支障することになる。

そこでこの考案においては、動力農機の後下部へ上下回
動可能に設けた左右のロワーリンクとによって作業機を
連結するよう構成した連結装置において、係止輪を備え
、かつ伸縮性のある弾性材にて形成した係止帯の両端を
この動力農機の後部左右に夫々係着し、上記トップリン
クに嵌脱自在としたこの係止輪にて不使用状態のこのト
ップリンクを吊上保持できるように構成して、特別なプ
レートの如きものを設ける必要もなく、しかもシリンダ
ケースの附近を塞ぐこともなくトップリンクを係止でき
るように工夫したものである。

そして具体的構造を図示の１実施例にもとづいて説明す
れば、第１図に示すように動力農機１の後下部であるミ
ッションケース２の左右へピン３，３にてロワーリンク
４，４を上下回動自在に枢着し、又、このミッションケ
ース２の後上部へピン５にてその下部を枢着したブラケ
ット６は、ミッションケース２の上部に装備している液
圧制御機構７のドラフトロッド８にその上部をピン９に
て連結しているが、このブラケット６に設けた係止孔６
ａ・・・の１つにピン１０にてトップリンク１１の前端
を枢着し、液圧制御機構７にて上下回動できるように軸
支している左右のリフトアーム１２゜１２の回動先端と
左右のロワーリンク４，４とをリフトロッド１３，１３
の両端にて枢着連結し、作業機１４の上部と下部を夫々
、トップリンク１１の後端とロワーリン、り４，４の後
端にて夫々、ピン１５とピン１６，１６にて枢着連結で
きるように構成したいわゆる３点リンクの如き連結装置
を前提とするものであって、第３図に示したようにゴム
ロープなどの弾性材にて形成しこ係止帯１７の中央にリ
ング状の係止輪１８を取付け、この動力農機１の後部、
例えば運転席１９の周囲を囲むように設けられている安
全フレーム２０の左右の後部支柱２０ａ 、２０ａにこ
の係止帯１７の両端を夫々、係着２１，２１Ｌ、、同図
と第２図に示したようにロワーリンク４，４とトップリ
ンク１１から作業機１４を取外してトップリンク１１の
後部にこの係止輪１８を嵌挿すれば、係止帯１７の弾力
のためにトップリンク１１の後端は持上げられて、ブラ
ケット６に取付けているストッパー２２へ当接する位置
にこのトップリンク１１が弾性的に係止保持されること
になり、なお、トップリンク１１を係止保持させないと
きは第１図のように後部支柱２０ａ、２０ａを連結補強
している横杆２０ｂの下面に係止帯１７が沿って張設さ
れるように構成したものである。

したがって、作業機１４が連結されていないときは、ト
ップリンク１１は係止帯１７の弾力によってその後端が
係止保持されている。

したがって、作業機１４を連結するにあたって液圧制御
機構７を操作してロワーリンク４，４の後部を連結に便
利な高さに保持しておいて、この動力農機１を作業機１
４に向って後退接近させる力】、或いは作業機１４を前
進させるかすれば、ロワーリンク４，４の後端と作業機
１４とを容易に位置合せできるものであって、トップリ
ンク１１の後部を手で引き下げるようにして作業機１４
のマスト２３に位置合せすれはピン１５を容易にトップ
リンク１１とマスト２３に挿通することができ、なお、
係止帯１７は横杆２０ｂの下面に沿うことになるので邪
魔になることが無い。

この考案に係るトップリングの係止具は上述のように構
成しているので、係止帯１７と係止輪１８からなるきわ
めて簡易な部材によってトップリンク１１を容易に不使
用姿勢に保持できるものであり、従来の装置のような、
特別なプレートを必要とせず、又、油圧制御機構７のシ
リンダケースの附近を塞ぐようなこともないから、油圧
制御機構Ｔの点検等に支障がない。

しかも、作業機にこの係止保持されているトップリンク
１１を連結する際に、係止帯１２の弾力を利用してトッ
プリンク１１の上部を後方へ回動できるので、連結のピ
ン合せを、労力少く行うことができると云う利点も備え
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る係止具を適用した作業機連結装
置の側面図、第２図は同上係止共にてトップリンクを係
止した状態の側面図、第３図は第２図における後面図で
ある。 符号説明、１・・・・・・動力農機、２・・・・・・ミ
ッションケース、３，５，９，１０，１５，１６・・・
・・・ピン、４・・・・・・ロワーリンク、６・・・・
・・ブラケット、６ａ・・・・・・係止孔、７・・・・
・・液圧制御機構、８・・・・・・ドラフトロッド、１
１・・・・・・トップリンク、１２・・・・・・リフト
アーム、１３・・・・・・リフトロッド、１４・・・・
・・作業機、１７・・・・・・係止帯、１８・・・・・
・係止輪、１９・・・・・・運転席、２０・・・・・・
安全フレーム、２０ａ・・・・・・後部支柱、２０ｂ・
・・・・・横杆、２１・・・・・・係着、２２・・・・
・・ストッパー ２３・・・・・・マスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 動力農機の後下部へ上下回動可能に設けた左右のロワー
   リンクとこの動力農機の後上部へ上下方向回転自在に枢
   着した中央のトップリンクとによって作業機を連結する
   よう構成した連結装置において、係止輪を備え、かつ、
   伸縮性のある弾性材にて形成した係止帯の両端をこの動
   力農機の後部左右に夫々係着し、上記トップリンクに嵌
   脱自在としたこの係止輪にて不使用状態のこのトップリ
   ンクを吊上保持できるように構成した作業機連結装置に
   おけるトップリングの係止具。