JPS5847363Y2 - 巻尺 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、測定テープの自動巻き取り用ゼンマイバネを
内装した巻尺に係り、特に、簡単な構成により測定テー
プをケースより取り外して、測定テープ自体を自由に使
用出来るようにした巻尺に関する。

測定テープをゼンマイバネにより、常時巻き取り方向に
付勢し、引き出された測定テープの保持を解放すると自
動的に測定テープがケース内に巻き込まれる巻尺は公知
であるが、かかる巻尺は、測定テープのみをケースより
取り外して使用することはできない。

何故なら、ゼンマイバネと測定テープの保合を解くと、
ゼンマイバネは、直ちに、ケース内に巻き取られ、これ
を再度引き出すことは不可能だからである。

本考案は、測定テープを巻尺ケースより全部引き出して
使用することの必要性に鑑みて、ゼンマイバネを内装す
る巻尺に於いても、ケースと測定テープを分離して、測
定テープ自体の単独使用を可能にしようとするものであ
り、以下図面に従って、詳細に説明する。

１は巻尺のケースであり、その前壁２には、測定テープ
３の案内口４が形成され、ケース１の中央には、固定軸
５を横設され、この固定軸５に、ゼンマイバネ６の固定
端７が固設され、その自由端８は、Ｔ字状係合部９とな
っており、この保合部９は回転ドラム１０の開口１１を
貫ぬいて、測定テープ３の巻始端１２に形成された通孔
１３内に嵌って、測定テープ３とゼンマイバネ６の連結
を行っている。

ゼンマイバネ６のＴ字状係合部９には、従って、幅狭部
１４が形成されることになるが、前記案内口４の上縁に
はこの幅狭部１４の幅よりやや大きい切込部１５が穿た
れており、この切込部１５の両側には前壁２より突起１
６が突設されている。

本考案は以上のように構成されているので、通常の使用
状態、すなわち、測定テープ３がゼンマイバネ６の常時
の付勢を受けた状態で使用する場合には、単に、測定テ
ープ３を引き出し、測定作業終了後、測定テープ３を保
持する力を解けば、ゼンマイバネ６により、自動的に測
定テープ３はケース１内又は回転ドラム１０の外周に巻
き取られることになる。

いま、測定テープ３をケース１より分離し単独でこれを
使用しようとする場合には、測定テープ３全体をケース
１の外に引き出し、ゼンマイバネ６の自由端８も外部に
臨ませ、ゼンマイバネ６を案内口４の上縁方向に引き上
げ、その幅狭部１４が案内口４の上縁に穿たれた切込部
１５内に位置させておく。

この状態で、第２図の測定テープ３とゼンマイバネ６の
保合を解くと、ゼンマイバネ６のＴ字状係合部９のジョ
ー１７が前壁２と突起１６の角部に落ち込み、ゼンマイ
バネ６のケース１内への繰り込みは阻止される。

測定テープ３を分離状態より第１図の状態にする場合に
は以上と反対の動作を行えばよい。

以上のように、本考案は極めて簡単な構成により、測定
テープ３自体をゼンマイバネ６を有する巻尺ケースから
取り出し、単独にこれのみを使用出来ると共に分離時に
ゼンマイバネは、確実にケースの前壁とＴ字状係合部の
ショーとの係合により、後退を阻止するものであり、そ
の実用的価値は著大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る巻尺の縦断面図であり、測定テー
プの引き出し状態を示すものであり、第２図は、測定テ
ープとゼンマイバネの保合を示す平面図、第３図は、測
定テープを取り外しゼンマイバネをケース外に臨ませた
状態を示す斜視図、第４図は、ゼンマイバネの係止状態
を示す縦断面図である。 １・・・・・・ケース、２・・・・・・前壁、３・・・
・・・測定テープ、４・・・・・・案内口、６・・・・
・・ゼンマイバネ、８・・・・・・自由端、９・・・・
・・Ｔ字状係合部、１２・・・・・・巻始端、１３・・
・・・・通孔、１４・・・・・・幅狭部、１５・・・・
・・切込部、１６・・・・・・突起、１７・・・・・・
ジョー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 測定テープと、この測定テープを案内するために前壁下
   方に形成した案内口を有するケースと、このケース内に
   内装され、前記測定テープの巻始端にその自由端が係合
   し該測定テープを常時巻き込み方向に付勢するゼンマイ
   バネとからなる巻尺に於いて、ゼンマイバネの自由端に
   Ｔ字状係合部を形成すると共に、このＴ字状係合部と係
   合する通孔を測定テープの巻始端に形威し、更に、上記
   Ｔ字状保合部の幅狭部の幅よりやや大きい切込部を前記
   案内口の上縁に形威し、この切込部の両端に前壁より突
   起を突設したことを特徴とする巻尺。