JPS584356B2 - ガツキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に楽器に、かつ特に、独特の方式で調律さ
れた９本の緊張線を有する簡単な構造の電気ギターに係
る。

ギター類の楽器はフレットのある細長い指板のすぐ上方
に複数の緊張線を有すること、及びばちまたは使用者の
指によって弾かれた前記線の振動によって生ずる音を増
幅するための装置が設けられていることを特徴としてい
る。

電気ギターに於いて音増幅装置は１組の磁気ピックアッ
プを有し、各ピックアップは前記線の近くにあり、かつ
ピックアツブの電気出力は様々な種類の電気増幅装置へ
送られる。

本発明に係る楽器はこの型式のものであり、本質的には
フレットのある細長い指板と、該指板から上方へ延びて
いる頭部と、該指板から下方へ延びでいる尾部とから成
る頭ね長方形断面の好ましくは木製の主体部を有してい
る。

磁気ビックアップ組立体が前記尾部に設けられており、
かつ前記尾部及び頭部に取付けられた１糾の緊張線の直
上方にある。

音楽的見地から見れは本発明は、フレットのある指板の
面上方を長手方向に延びかつ以下のように調律された全
部で９本の緊張線を楢することを特徴とする、即ち最高
の音度にされた第１線、第１線よりも完全４度音程だけ
低く調律された第２線、第２線よりも完全４度音程だけ
低く調律された第３線、第３線よりも完全４度音程だけ
低く調律された第４線、第４線よりも完全４鹿音程だけ
低く調律された第５線、第５線よりも長７度音程だけ低
く調律された最低音の第６線、第６線よりも完全５度音
程たけ高く調律された第７線、第７線よりも完全５度音
程だけ高く調律された第８線、及び第８線よりも完全５
度音程だけ高く調律された第９線。

従って第３及び第９両線は同一音度に調律され、第２線
は第８線よりも１オクテーブ高く調律され、かつ第１線
は第７線よりも２オクテーブ高く調律される。

このように調律された９本の線を設けることにより、使
用者の両手の指で線を軽打したり線を選択されたフレッ
トに川接させたりして演奏された時に、オーケストラ音
全部を出すための和音、旋律及び対位法を奏でることが
できる。

演奏者は両手を９木の線と自由に係合するようにしてお
くことによって、低音、和音及び旋律を一斉に演奏する
ことができる。

最低音度の低音線（一連の９本の線のうちの第６線）の
両側に左手和音に対する線群がある。

普通には、この楽器では最低低音線の一方の側の４度音
程の間隔で調律された５本の線群と反対側の５度音程の
間隔で調律された３本の線群とによって和音が演奏され
る。

然し、旋律は４度音程の間隔で調律された最初の５本の
線上でほとんど専ら演奏される。

実際には、２つの線群は包含される音域が一部重なる。

指板の上部に於いて右手で演奏される旋律はこの両手演
奏法に於いて左手和音の音の一部を必らず打消す。

従つて、旋律に使用されない３本の線は旋律線を覆って
持続する和音の効果を出す助けになる。

■フレットに於ける１本の指は少くとも２本の線を同時
にはじきかつ押えるこ志がてきる。

この技法は音程に容易なかつ自然の２倍、３倍または４
倍の４度または５度を可能ならしめ、このような音程は
更に複雑な和音とよく適合する。

この能力は線の調律の結果であり、かつ左手で利用され
た時に、演奏者が右手旋律に一層の集中を与えるこきが
できるように和音を出すのを容易ならしめる。

本発明の上述の如き線調律は非常に魅力的音楽効眼を出
す。

第１に、完全４塵の均等な間隔で調律された最初の５本
の線群即ち゛旋律゛線群の調律はこれらの線の一つの組
合せから他の絹合せへ和音及び音階パターンの容易かつ
自然な移調を町能ならしめる。

在来のギターの場合のように第２及び第３線が長３度の
間隔で調律されているのと対照的に、本願の調律は単−
和音または音階パターンを使用する機会を多くずる。

在来ギターの場合には和音及び音階の各パターンが個別
に修得されなければならない。

本発明では均等間隔で調律する調律原理が第６、第７、
第８及び第９線にも適用され４本の゛低音及び和音″線
群が構成される。

第２に、最低低音線の両側の２つの線群は同−音域で一
部重なっている。

従って、双方の線群の線を使用する和音は、ピアノを演
奏する場合に於ける如く容易にかつ自然に運指される長
及び短２度の音程を含んでいる。

第３に、゛低音及び和音゛線群に於ける完全５度間隔で
の音程上昇は゛旋律”線群に於ける完全４度間隔での音
程下降により生じる反復進行と同じ反復進行になる。

第４に、第１線が第７線よりも２オクテープ高く、第２
線が第８線よりも１オクテーブ高くかつ第３及び第９両
線が同一音調であるから、２つの線群間の音調の対称性
が、低音対和音及び低音対旋律の論理的関係を高める。

従って、新式構造の電気ギターを提供しかつ同ギターに
新式に調律された９本の線を設けるのが本発明の主要目
的である。

付加的目的はフレットのある指板、該指板から上方へ延
びている頭部、及び該指板から下方へ延びている尾部を
有し、好ましくは木製で概ね矩形の断面を有する細長い
主体部をこのような楽器に設けること、フレットの直上
方にあって主体部の長手方向に延びている９本の緊張線
を有するこのような楽器を提供するこさ、９本の線の各
々と作用関係に磁気ピックアップを有し尾部によって担
持された磁気ビックアップ絹立体を有するこのような楽
器を提供すること指板のＹ部にあって使用渚のベルトに
よって支えられるようになっているノック、及び楽器の
七端に取付けられた醒かけバンドを有しかつ使用者の手
を自由にする支持装置を何するこのような楽器を提供す
ること、５本の゛旋律”線群及び４本の゛低音及び和音
“線群から成る全部で９木の線をこのような楽器に設け
ること、このような線群に外側即ち第１の線から完全４
度の音程で順次下降するように゛旋律″線群を調律し、
該゛旋律゛糾群の第１線と反対側の最外側の線から順次
完全５度の音程で下降するように調律された゛低音及び
和音“線群のうちの最高音の線を゛旋律“線群の第３線
と同−音度に調律することにあり、かつ付加的目的に対
しては、添付図面を参照して本発明の好適実施例の以下
の説明を読めば理解されるであろう。

添付図面の第１図には本発明の楽器を使用している演奏
者が全体を１０で示され、本発明の楽器そのものは全体
を２０で示されている。

演奏者１０はベルト１２を締めており、同ベルトは、全
体を２２で示されて後に詳しく説明されるべき支持装置
であるブラケット即ちフックによって楽器２０の下部を
支えるのに役立つ。

楽器２０は更に維持装置である首かけ帯即ちバンド１４
によって演奏者の身体に支えられるが、前記首かけ帯は
演奏者の首及び上胸部を取巻き、かつ適当な装置１６に
よって楽器の上部に連結され、従ってブラケット即ちフ
ツク２２と協力して楽器を演奏者の身体に対して適正演
奏位置に支える。

第２図に見られる如く、楽器２０は全体を２４に示され
ている細長い指板を有し、同指板は第２図に見られる如
く全体を２６に示されている頭部に終っており、同頭部
は複数の線締め部材２７を本発明の楽器の９本の線各々
に対して１個ずつ有している。

指板２４の上面には一連のフレット２８が設けられてお
り、各フレットは指板２４の上面上横方向に延在する陸
起である。

指板２４の上部、頭部２６及びその線締め部材２７、並
びにフレット２８は設計及び構造が在来通りである。

指板２４は第２図に見られる如く全体を３０で示されで
いる下方延長部に終っており、同延長部は全体を３２で
示されている磁気ピックアップ組立体を同延長部に装架
されて有している。

本技術分野ではよく知られているように、磁気ピックア
ップ絹立体３２は指板２４に於ける線によって発せられ
る楽音の関数である信号を先生させ、プラグ３３及びケ
ーブル３４を通して全体を３６に示されている電気増幅
器、及び随意には、シンセサイザー（ｓｙｎｃｈｅｓｉ
ｚａｒ）へ送る。

磁気ピックアップ絹立体３２に音量制御ノブ３８を設け
ることもできる。

磁気ビックアップ組立体３２、プラグ３３、ケーブル３
４及び増幅器３６は在来通りであり、本技術分野におい
てよく知られているものである．下方延長部３０の最下
部分は全体を３９に示されている尾部を構成しており、
同尾部には楽器の線の下端が既知方式で定着されている
。

指板２４、頭部２６及び尾部３９の全長に亘つで９本の
線群４０が延びておりそれぞれ４１，４２，４３，４４
，４５，４６，４７，４８及び４９で示されている。

各線は下端を尾部３９に固定され、かつ上端を頭部２６
に相持された線締め部材２７によって張られている。

第３図に於いてわかるように、線は指板２４の上面に形
成されたフレツト２８の少し上方を延びており在来通り
である。

更に第３図に見られる如く、指板２４の下端の方には指
板２４の底面に固定されたベース部分５１を有し全体を
５０に示されているブラケット即ちフックが設けられ、
ベース部分５１が逆Ｕ字形部材５２の一方の脚を形成し
、該部材の他方の脚５３はベース部分５１から距てられ
かつ該部分に対して少し傾けられて前記Ｕ字か末広形に
されるようになっている。

脚５３の外側面には広くされた部材５４が設けられてお
り、該部材の外側面は平らになっており、フックが演奏
者のベルト１２と係合させられた時に第１図に見られる
如く演奏者の身体に支承されるようになっている。

支えフック５０は第６図に更に詳しく示されており、か
つ注目されるのは、支えフックが第１図に見られる如く
演奏者の身体の中心より少し右方で彼のベルトに取付け
られた時に楽器２０を正しい向きに位置決めするために
、外側の脚５３に取付けられた広くされた部材５４が指
板２４の平面に対して約１０°と１５°との間の角度に
傾けられていることである。

楽器の尾部３９の近くにある磁気ビックアップ組立体３
２の好適配置は第４図及び第５図に示されている。

組立体３２の内部に、全体を６０で示されているケース
があって同ケース内にはまとめて６２で示されている個
々の磁気ピックアップが装架されており、各ピックアッ
プ６２は線４１〜４９の１本ずつと鉛直に整合させられ
て同線の直上にある。

第５図に見られる如く、各ピックアップ６２は下方に延
び調節ねじ６３内で終わっており、同ねじによって、ピ
ックアップヘッドと同ヘッドと対応する線との間の有効
距離が感度、音量などの如き特性を変えるように選択的
に調節されることができる。

ピックアップ６２の出力信号は既述せるノブ３８により
演奏者によって調節されるポテンショメータ６５の如き
音量制御装置へケーブル６４を通して送られる。

ポテンショメータ６５の出力はプラグ３３が受けられる
ジャック６７ヘケーブル６６を通して送られる。

第７図にはピックアップ回路の全要素が全体を１３０で
示されている尾部の内部に納められるように配置を改変
されたピックアップ組立体が示されている。

全体を１６０で示されている小型にされたピックアップ
組立体は従って、複数の個別ピックアップを、それぞれ
楽器の線の１本ずつと隣接整合させてかつ望ましくはそ
れぞれ第５図に就いて既述されたねじ６３に該当する調
節可能ヘッドを設けられて有している。

従って磁気ピックアップ調節ヘッド１６３は同ヘッドの
線に対して第７図に見られる如く鉛直に選択的に位置決
めされることができる。

組立体１６０にある１組のピックアップの電気的出力は
、ノブ１３８により演奏者によって制御されるポテンシ
ョメータ１６５の如き音量調節装置へケーブル１６４を
通して送られる。

ポテンショメータ１６５の出力はケーブル１６６を通し
てジャック１６７へ送られる。

ジャック１６７には外部回路及び増幅装置へ接続のため
プラグ（図示せず）が挿入されることができる既に指摘
されたように、本発明の楽器の調律は最低音度線と、同
最低音度線の片側に於いて４度の間隔で調律された゛旋
律″の線群を構成する５本の線群及び最低音度線の反対
側に於いて最低音度線とにより゛和音と低音”の線群を
構成する３本の線群の全部で８本の付加線群とを設ける
ことを目的としている。

従って、演奏中望ましい音楽効果を得るために、特に簡
単な高価でない構造を有する楽器及び同楽器の９本の線
群の新規な調律が提供される。

これらの線は好ましくは次のように調律される。

理解されるべきは旋律の組または低音及び和音の組の何
れか一方または双方の最高音度線が、゛旋律″の絹の線
群の調律の際に完全４度の間隔を設ける利点、及び゛低
音及び和音″の組の線群の調律の際に完全５度の間隔を
設ける利点を捨てることなしに省かれることができるこ
とである。

従って、何れか一方または双方の組の最高音度線を省く
ことによって好適実施例とは違って７本または８本の線
群を有する楽器が、以上に説明されたように９本の線群
を使用するのと較べて範囲をやや狭くされるとは言え、
容認可能な音楽を演奏できることになる。

本発明の以上に説明された例示形態の様々な改変が前掲
特許請求の範囲に包含されるべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は演奏姿勢にある本発明のギターと併せて演奏者
の上体を示す正面図、第２図はシンセサイザーを有する
ことのある典型的増幅器への接続と併せて楽器を示す頂
面図、第３図は楽器の側面図、第４図は楽器の指板の下
端及び下方延長部の磁気ピックアップ組立体を明瞭にす
るのに一部切除された拡大図、第５図は第４図の矢印■
一■に於ける部分断面図、第６図は第３図の矢印■−■
に於ける断面図、そして第７図は楽器の下方延長部に装
架された改変形態のピックアップを示す以外は第５図と
同様な図である。 １０・・・・・・使用者、１２・・・・・・腰とり巻き
物体、１４・・・・・・維持装置、２０・・・・・・楽
器、２２・・・・・・支持装置、２４・・・・・・指板
、２６・・・・・・頭部、２７・・・・・・線締め部材
、３２・・・・・・磁気ピックアップ組立体、３９・・
・・・・尾部、４０・・・・・・複数の線、５０・・・
・・・フック装置、６２・・・・・・複数の磁気ビック
アップヘッド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １（ａ）フレットのある細長い指板と、前記指板から上
   方へ延びている頭部と、及び前記指板から下方へ延びて
   いる尾部とを有し、かつ実質的に平らな前面の設けられ
   た主体部にして、１）横方向に相距てられた関係にされ
   て前記頭部に装架された少なくとも７個の選択的調節可
   能な線締め部材と、 １１）前記指板の前記前面に平行に同面の上方を延びて
   いて各々上端を前記締め部材の各各に取付けられかつ下
   端を前記尾部に固定された少なくとも７本の線と、 １１１）各々が前記線の１本ずつに隣接しかつ同線と作
   動関係にある少なくとも７個の磁気ピツクアップヘッド
   を有し、前記尾部の体部によって担持された磁気ピック
   アップ組立体とを有する主体部と、 （ｂ）使用者の着衣の腰とり巻き物体と係合可能に前記
   主体部の背面の下部に担持されたフック装置を有し、使
   用者の腕または手によって支えられることなしに前記主
   体部を使用者の胴で支えるための支持装置と、 （ｃ）使用者の胴を横切って上方へ延びる傾けられた演
   奏状態に前記主体部を維持するために使用者の胴を取り
   巻きかつ前記主体部の前記頭部に隣接する部分に取り付
   けられている維持装置とを組合わせて有し、従って前記
   線が使用者の指によってつま弾きされることができる楽
   器であって、前記線のうち内方の一本の線が選択された
   低い音度に調律された低音線をなし、前記の少なくとも
   ７本の線は、 前記低音線及び同低音線と前記指板の一辺縁との間に配
   置されて各々隣の内方線の音度よりも完全５度音程ずつ
   高い音度に調律された少くとも２本の付加線を有する゛
   低音と和音″の組と、前記低音線と前記指板の反対辺縁
   との間に配置された少くとも４本の線を有する゛旋律″
   の組とを有し、該少くとも４本の線は隣の内方線の音度
   よりも完全４度音程ずつ高い音度に調律されていること
   を特徴とする楽器。