JPS5843112B2 - 医療麻酔回路用の排出多岐管 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、麻酔呼吸回路から来る排気麻酔ガスを受入れ
るように適合され、受入れたガスを真空排気システムへ
供給するための制御を与える多岐管に関する。

手術室内の医者及び他の出席者達に及ぼす可能性のある
有害な効果のため、麻酔ガスは、これらの人々の働いて
いる場所の大気中からできる限り除去される。

代表的なシステムは、麻酔呼吸回路内に通常のポツプ・
オフ（ｐｏｐ−ｏｆｆ ）弁を取囲み得る多岐管を包含
し、この多岐管は、ポツプ・オフ弁が通常の病院の真空
システム又は特別に設置された排出システムへ開口する
とき逃げる麻酔ガスを運ぶものである。

麻酔機械のこのような多岐管又は他の排気手段を病院の
真空システムへ直接に結合するためには、真空システム
が麻酔呼吸回路の圧力に影響を及ぼすのを防ぐための成
る流量制御弁を持つことが必要であり、又排気ガスの流
れの時々途切れる性質の故にある種の貯蔵器を備えるの
が普通である。

貯蔵手段と組み合わせた流量制御弁は、真空システムへ
の麻酔ガスの流量をかなり安定させることが可能であり
、他の間欠的な大きい流れを平均化させるが、そのとき
麻酔呼吸回路から来るガスの流れの状態を平均化しない
。

従って、排気麻酔ガスを集める種々の手段と真空システ
ムとの間に、ニードル弁のような弁を有する多岐管が挿
入され、この多岐管は、また麻酔呼吸回路それ自身に及
ぼす不利な影響を防ぐための圧力逃し弁をも内設する。

現在の多岐管に共通する１つの困難は、このような圧力
逃し弁の性質が敏感なため、逃し弁がしばしばくっつい
て離れなくなり、正しい正圧又は負圧で機能しないこと
である。

くっついて離れなくなった場合、くっついた弁を離すた
めにその弁を手に取ることが一般に不便であり、別々の
正圧逃し弁と負圧逃し弁内の可動弁構成要素を離脱させ
るために個々の弁を分解する必要が生ずることがある。

本発明の多岐管は、麻酔呼吸回路から来る余分の麻酔ガ
スを受入れるように適合されており、そのガスを病院の
真空システムへ導入する前にそのガスの制御をするため
のニードル弁手段を包含する。

加うるに、多岐管は、正圧逃し弁と負圧逃し弁の両方を
包含し、これらの弁は、変位させうる外的部材が設けら
れるように相互に関係づけられたそれらの弁ステムを有
し、それによって、個々の弁を分解することなく容易且
つ便利に両方の弁をくっつきから積極的に離脱させうる
ように、外的部材が正圧逃し弁と負圧逃し弁の両方のス
テムを同時に変位させるものである。

本発明は、添付図面に実施例によって略図で画かれてい
る。

図の一部断面側面図に於て、４つの等しいねじ付きソケ
ット１２，１４，１６，１８と内部室２０を有する多岐
管１０が示されている。

ソケットの１つ１２は、麻酔呼吸回路から来る過剰の排
気麻酔ガスを受入れるための２つの入口２４と２６を有
するＹ管継手２２へねじで係合されている。

麻酔呼吸回路から麻酔ガスを抜く２つ以上の逃し弁又は
他の手段から余分の麻酔ガスを受入れる場合、両方の入
口２４と２６が設けられる。

もしも唯一の逃し弁を麻酔呼吸回路内で利用しているな
らば、入口の一方２４又は２６はキャップ２８のような
手段により閉じられて図示のように入口２６を覆うこと
ができる。

Ｏ−リング３０はＹ管継手２２をねじ付きソケット１２
に対しシールする。

多岐管１０のねじ付きソケット１４と１６の各々は、そ
こへ管継手３１と３２を夫々ねじ嵌合させている。

管継手３１と３２の用途は同一であり、両者は管継手３
１と３２の各々に対し異なる物理的場所を有するという
便宜のために設けられている。

図示のように、管継手３２はキャップ３４により覆われ
ているので、説明は管継手３１に関して行なう。

管継手３１は、ふくらまし得る袋の様な貯蔵手段を受入
れるように適合されており、この貯蔵手段は、後述する
ように同一時間間隔で病院の真空システムへ回送し得る
量を超える量の排気麻酔ガスが多岐管１０へ流入すると
き、これを受入れてふくらませるためのものである。

ニードル弁３６は、残りのねじ付きソケット１８へねじ
込まれ、０−ＩＪソング８によってソケット１８にしシ
ールされた弁体３７を有する。

ニードル弁３６は、弁体３７内部にねじ付きステム４０
を有し、ニードル弁人口４６の端部にある弁座４４に関
して移動しうるテーパー付きチップ４２を有する。

弁ステム４０が回転されるにつれて、それ故、テーパー
付きチップ４２は、弁座４４の方へ近づき又は弁座４４
から離れて動き、その結果、環状リング５２内に形成さ
れた外部室５０と孔４９を通して連通ずる弁室４８へ弁
入口４６から入るガスの流量を制御する。

環状リング５２は、Ｏ−リング５４と５６により弁体３
７に対向してシールされる。

病院の真空システムへ接続されている適当な管系へ結合
されるように適合された管継手５８が環状リング５２か
ら延びている。

ナツト６０は、弁体３７へねじ係合されてねじ付きステ
ム４０を保持すると共にＯ−リング６２によってステム
４０をシールする。

ノブ６４はニードル弁３６を介して流量を調節するため
ねじ付きステム４０を廻わすため、止めねじ６６の様な
手段によりねじ付きステム４０の端部へ付加されている
。

それ故前述のように、ニードル弁３６は、多岐管１０内
の内部室２０から病院の真空システムへ流れる排気麻酔
ガスの流量を制御する。

ニードル弁３６を調節することによって、多岐管１０へ
供給される余分の即ち過剰の麻酔ガスの平均供給速度に
少なくとも等しくなければならない「定流量を確立する
ことができる。

これは平均流速に基づいているので、ねじ付き管継手３
１へ取付けられた貯蔵手段は、多岐管１０への供給速度
が多岐管１０から真空システムへ流れる流量を超えると
きに充満し、多岐管１０への麻酔ガスの供給速度がニー
ドル弁３６を通って真空システムへ出る流量より小さい
ときに空になる。

多岐管１０は、互に対向して配置された２つの孔６７．
６８をも有する。

開口部６７と６８へ密嵌されたスリーブ７０は、それを
通して開口部７２を有し、開口部７２は多岐管１０の内
部室２０にほぼ一致する。

スリーブ７０は、図示のように、正圧逃し弁７１と負圧
逃し弁７３のように、逃し弁を対向して配置して位置決
めするのに役立つ。

先ず正圧逃し弁７１を考えると、キャップ７４は、スリ
ーブ７０の上端へねじ係合され、下方へ突出する止め具
７６を有する。

可動弁部材７５は、スリーブ７０内に嵌り込み、平坦な
円形輪郭の弁部分８０を有し、この弁部分８０は、スリ
ーブ７０内に形成された上方弁座８２の内径よりも僅か
に大きい外径を有する。

弁ステム７８が、弁部分８０から下方へ垂れ下っている
。

弾圧リング８４は、弁部分８０へ嵌まり、弁部分８０が
その最低位置にあるとき、弾性リング８４は、上方弁座
８２に当接し、従って上部の正圧逃し弁７１を閉じ、所
定の圧力差未満では室２０から室８８へ流れるのを防ぐ
。

弁ステム７８と弁体８０は、従って、多岐管１０内の圧
力が室８８内の圧力よりも所定の値だけ超過するとき上
方へ動く可動弁部材７５を有する自重負荷の正圧逃し弁
７１を形成する。

多岐管１０内のガスは、従って、キャップ７４の下の室
８８内へ吐出され、スリーブ７０の複数の孔９０を通し
て大気中へ出る。

同様に、負圧逃し弁は、スリーブ７０内に形成された下
方弁座９６に対向して弾性リング９４によって着座する
カップ状ステム９２を包含する可動弁部材を有し、従っ
て自重負荷の負圧逃し弁を形成する。

従って、多岐管１０内の圧力が所定の最小値の負圧にな
ると、カップ状ステム９２が下方弁座９６から押し上げ
られ、自重負荷の負圧逃し弁が再び閉じるまで、大気圧
の空気が多岐管１０内へ流入することを可能とする。

カップ状ステム９２は、正圧逃し弁７１の弁ステム７８
の下端を受入れるのに十分な寸法に形成された凹所９８
を有し、ステム７８と凹所９８は実質的に同一軸線にあ
る。

図示のように、弁ステム７８の外径と凹所９８の内径の
間には、自由に滑動する嵌合を形成するように十分な隙
間がある。

カップ状ステム９２の下端は、スリーブ７０の下端を通
して突出し、スリーブ７０の底端内の隙間孔１００によ
りスリーブ７０内で芯出しされている。

操作において、２重逃し弁は、自重負荷の正圧と負荷の
逃し弁の両方を与える。

弁ステム７８とカップ状ステム９２の大きさの割合は、
弁ステム７８がカップ状ステム９２に影響を及ぼすこと
なく所定の限界を越えて多岐管１０内の正圧が増加する
のを防ぐように上昇し、他方、カップ状ステム９２は弁
ステム７７に影響を及ぼすことなく所定の限界を越えて
負圧が増加するのを防ぐように上昇する、様な割合であ
る。

従って、弁の配列は、正圧と負圧の両方に対し異なる圧
力限界を与える。

弁ステム７８とカップ状ステム９２の両方は、カップ状
ステム９２が多岐管１０の外側に突出しているので、下
からカップ状ステム９２を指で押し上げることにより、
夫々弁座８２と９６から同時に手動で上昇させることが
できる。

この簡単な手段により、正圧と負圧の逃し弁の両方が長
汀いた休転のため適所にくっついて離れなくなった場合
に、これらを有効な作動をするように復帰させることが
容易となる。

本発明の方法と装置の範囲は、実施例によってここに開
示した特定の方法又は材料に限定されるものではなく、
特許請求の範囲によってのみ限定されるものであること
が理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

図は、本発明の多岐管の一部断面側面図である。 ２４．２６・・・・・・入口、５８・・・・・・管継手
、７１・・・・・・正圧逃し弁、７３・・・・・・負圧
逃し弁、７５・・・・・・第１可動弁部材、７８・・・
・・・第１ステム ９２・・・・・・第２可動弁部材、 カップ状ステム ８２・・・・・・第１ 弁座、上方弁座、 ９６・・・・・・第２弁座、下方弁座。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 麻酔ガス排出多岐管であって、前記多岐管は、排気
   麻酔ガスを受入れるための入口と、前記ガスを真空収集
   システムへ放出するための出口と、正圧逃し弁と、負圧
   逃し弁と、を有し、前記正圧逃し弁は第１弁座と通常は
   閉じられている第１可動弁部材とを有し、前記第１可動
   弁部材は所定の正圧ば前記多岐管内に生ずるとき前記第
   １弁座から移動するように構威すれており、前記負圧逃
   し弁は第２弁座と通常は閉じられている第２可動弁部材
   とを有し、前記第２可動弁部材は所定の負圧が前記多岐
   管内に生ずるとき前記第２弁座から移動するように横取
   されており、前記正圧逃し弁の第１弁座と前記負圧逃し
   弁の第２弁座から夫々前記正圧逃し弁の第１可動弁部材
   と前記負圧逃し弁の第２可動弁部材を手動で同時に移動
   させるための手段を前記多岐管の外部に設けていること
   を特徴とする麻酔ガス排出多岐管。 ２ 前記第１可動弁部材が、前記第２可動弁部材とほぼ
   同一軸線に整列されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の麻酔ガス排出多岐管。 ３ 前記第１可動弁部材が垂れ下る突出ステムを含み、
   前記第２可動部材がカップ状ステムを有し、前記垂れ下
   る突出システムは前記カップ状ステム滑り嵌合するよう
   に適合されており、それによって前記外的手段が前記第
   ２可動弁部材を動かし、それによって第２可動弁部材が
   第１可動弁部材を動かすようになっていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項に記載の麻酔ガス排出多岐管
   。 ４ 前記第１と第２の可動弁部材が、前記閉じられた位
   置へ自重で偏位することを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の麻酔ガス排出多岐管。