JPS5842848B2 - キシレン異性体混合物の吸着分離法 - Google Patents
キシレン異性体混合物の吸着分離法Info
- Publication number
- JPS5842848B2 JPS5842848B2 JP2562977A JP2562977A JPS5842848B2 JP S5842848 B2 JPS5842848 B2 JP S5842848B2 JP 2562977 A JP2562977 A JP 2562977A JP 2562977 A JP2562977 A JP 2562977A JP S5842848 B2 JPS5842848 B2 JP S5842848B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adsorbent
- xylene
- xylene isomer
- solution
- packed bed
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- Expired
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、バラキシレンを選択的に吸着する吸着剤を使
用してキシレン異性体混合物からバラキシレンを分離す
る方法に関する。
用してキシレン異性体混合物からバラキシレンを分離す
る方法に関する。
石油化学から得られ、あるいはまた石炭の乾留によって
得られる所謂キシレンは、一般にエチルベンゼン、バラ
キシレン、メタキシレン及びオルソキシレン(以下これ
らをそれぞれEB、PX。
得られる所謂キシレンは、一般にエチルベンゼン、バラ
キシレン、メタキシレン及びオルソキシレン(以下これ
らをそれぞれEB、PX。
MX及びOXと略記する)の4種の異性体の混合物であ
る。
る。
周知の通り、これら各異性体はそれぞれ有用な化学工業
原料であって、例えばEBはスチレンの、PXはテレフ
タル酸の、MXはイソフタル酸の、そしてOXは無水フ
タル酸の原料として有用な用途を有している。
原料であって、例えばEBはスチレンの、PXはテレフ
タル酸の、MXはイソフタル酸の、そしてOXは無水フ
タル酸の原料として有用な用途を有している。
然るに上記の各異性体の沸点は、EB136.2℃、P
X138.5℃、MX 139.3℃、OX 144℃
であって、相互に接近しているため、EBとPXとの相
互分離が精留によって辛うじて分離出来るが、PXとM
Xの精留による相互分離は殆ど不可能である。
X138.5℃、MX 139.3℃、OX 144℃
であって、相互に接近しているため、EBとPXとの相
互分離が精留によって辛うじて分離出来るが、PXとM
Xの精留による相互分離は殆ど不可能である。
従って、従来は精留によってまずEBを分離した後、P
Xの深冷結晶化法により、あるいはEBの分離前に特殊
溶剤によるMXの抽出分離法、あるいはPXの選択的吸
着分離法などを利用して、キシレン異性体混合物の相互
分離が行なわれている。
Xの深冷結晶化法により、あるいはEBの分離前に特殊
溶剤によるMXの抽出分離法、あるいはPXの選択的吸
着分離法などを利用して、キシレン異性体混合物の相互
分離が行なわれている。
本発明は上記した選択的吸着分離法の改良を目差すもの
であって、従来のPX吸着剤とは全く異なる特殊な吸着
剤を用いることを基本的な特徴とする。
であって、従来のPX吸着剤とは全く異なる特殊な吸着
剤を用いることを基本的な特徴とする。
キシレン異性体混合物を相互に分離せんとする場合、も
しPXが何んらかの方法で除去されれば、残る3異性体
の混合物は、普通の精留方法によって相互に分離するこ
とができる。
しPXが何んらかの方法で除去されれば、残る3異性体
の混合物は、普通の精留方法によって相互に分離するこ
とができる。
このことは先に摘記したEB、MX及びOXの沸点差か
らも明らかである。
らも明らかである。
従来の吸着分離法は、フォージャサイト型ゼオライトの
ナトリウムを、カリウム及び/又はバリウムでイオン交
換したゼオライトを吸着剤として使用し、当該吸着剤が
PXを選択的に吸着する性質を利用して、キシレン異性
体混合物からpxを分離する。
ナトリウムを、カリウム及び/又はバリウムでイオン交
換したゼオライトを吸着剤として使用し、当該吸着剤が
PXを選択的に吸着する性質を利用して、キシレン異性
体混合物からpxを分離する。
本発明はY型ゼオライトが保有するナトリウムをモノメ
チルアミノ基で置換したY型ゼオライトが、PXに対し
て優れた選択的吸着能を具備するという新たな知見に基
づくものである。
チルアミノ基で置換したY型ゼオライトが、PXに対し
て優れた選択的吸着能を具備するという新たな知見に基
づくものである。
本発明の方法で使用される吸着剤は、Y型ゼオライトを
モノメチルアミン又はその塩酸塩の水溶液に浸漬するこ
とによって容易に調製することができる。
モノメチルアミン又はその塩酸塩の水溶液に浸漬するこ
とによって容易に調製することができる。
この浸漬によってゼオライトが保有するナトリウムはメ
チルアミノ基と置換するが、本発明の吸着剤はY型ゼオ
ライトが保有するナトリウムの少なくとも50%がメチ
ルアミノ基で置換されていることが好ましい。
チルアミノ基と置換するが、本発明の吸着剤はY型ゼオ
ライトが保有するナトリウムの少なくとも50%がメチ
ルアミノ基で置換されていることが好ましい。
本発明によれば、キシレン異性体混合物は、無極性溶剤
を溶媒とした溶液状で、前記の吸着剤に接触せしめられ
る。
を溶媒とした溶液状で、前記の吸着剤に接触せしめられ
る。
この場合の無極性溶剤は、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン及びこれらの混合物から
任意に選択することができ、またその使用量も任意に選
ぶことができる。
ヘキサン、ベンゼン、トルエン及びこれらの混合物から
任意に選択することができ、またその使用量も任意に選
ぶことができる。
キシレン異性体混合物を含有する溶液と吸着剤との接触
は、通常、吸着剤の充填層に前記の溶液を流通せしめる
ことによって行なわれるが、この操作によってキシレン
異性体中のPXが選択的に吸着され、吸着剤充填層から
はPX量が減少したキシレン異性体混合物の溶液を流出
させることができる。
は、通常、吸着剤の充填層に前記の溶液を流通せしめる
ことによって行なわれるが、この操作によってキシレン
異性体中のPXが選択的に吸着され、吸着剤充填層から
はPX量が減少したキシレン異性体混合物の溶液を流出
させることができる。
従って、キシレン異性体混合物中のPX量に応じて吸着
剤の使用量を増大させれば、キシレン異性体混合物から
実質的にすべてのPXを分離することが可能である。
剤の使用量を増大させれば、キシレン異性体混合物から
実質的にすべてのPXを分離することが可能である。
吸着されたPXの脱着は、吸着剤充填層に前記した無極
性溶剤を通過させることによって行なわれるのが一般的
であるが、その他公知の脱着方法も勿論使用可能である
。
性溶剤を通過させることによって行なわれるのが一般的
であるが、その他公知の脱着方法も勿論使用可能である
。
以上の通り、本発明の吸着剤はPXに対して極めて優れ
た選択的吸着能を具備するから、本発明を利用すれば様
々な工業上の利益が期待できる。
た選択的吸着能を具備するから、本発明を利用すれば様
々な工業上の利益が期待できる。
例えば、スチレンの原料となるEBをキシレン異性体混
合物から取得する場合、従来は超精密蒸留が利用される
が、その精留塔は数百段の段数を持ち、50〜100の
還流比の下で操作されるのが通例である。
合物から取得する場合、従来は超精密蒸留が利用される
が、その精留塔は数百段の段数を持ち、50〜100の
還流比の下で操作されるのが通例である。
従って精留塔は大型化せざるを得す、それに応じて消費
熱量も莫大な量に及ぶが、それにも拘らず、ここで得ら
れるEBにはなおPXが混在する。
熱量も莫大な量に及ぶが、それにも拘らず、ここで得ら
れるEBにはなおPXが混在する。
このため、スチレンの製造業者は、キシレン異性体混合
物から精留によって分離回収されたEBの使用を好まな
い傾向にある。
物から精留によって分離回収されたEBの使用を好まな
い傾向にある。
然るに、超精密蒸留によって得られたEBに、本発明の
方法を適用してEB中に残存するPXを除去すれば、超
精密蒸留の負担を軽減して消費熱量を節約することがで
き、しかも蒸留EBを合成EBと同様にスチレン原料と
して使用可能ならしめる。
方法を適用してEB中に残存するPXを除去すれば、超
精密蒸留の負担を軽減して消費熱量を節約することがで
き、しかも蒸留EBを合成EBと同様にスチレン原料と
して使用可能ならしめる。
実施例
100メツシュ前後のY型ゼオライトを、60℃のモノ
メチルアミン塩酸塩水溶液(濃度0.05N)に3日間
浸漬し、水洗後真空下200℃で乾燥して本発明の吸着
剤を得た。
メチルアミン塩酸塩水溶液(濃度0.05N)に3日間
浸漬し、水洗後真空下200℃で乾燥して本発明の吸着
剤を得た。
次いでこの吸着剤粉末を内径3mrIL、長さ200m
mの管に充填して吸着剤充填層を形成させた。
mの管に充填して吸着剤充填層を形成させた。
一方、EB、PX、MX及びOXをそれぞれ25%づつ
含有する混合物3.81をn−ヘキサンに溶解させ、全
容量1tの溶液を調製した。
含有する混合物3.81をn−ヘキサンに溶解させ、全
容量1tの溶液を調製した。
次いでこの溶液を毎分0.6 ccの流速で前記の吸着
剤充填層に通過させ、その充填層から流出する液の組成
変化を測定した。
剤充填層に通過させ、その充填層から流出する液の組成
変化を測定した。
結果を第1図に示す。第1図に示す通り、充填層に対す
る溶液の供給量が、22.5CCに達した時点で、充填
層から液が流出し始めるが、この液にはPXが全く含ま
れておらず、溶液の供給量が33ccに達した時点で初
めて流出液にPXが現われる。
る溶液の供給量が、22.5CCに達した時点で、充填
層から液が流出し始めるが、この液にはPXが全く含ま
れておらず、溶液の供給量が33ccに達した時点で初
めて流出液にPXが現われる。
つまり、溶液の供給量が22.5 CCから33ccに
至るまでの間では、PXをEB、MX及びOXから完全
に分離することができ、従ってこの間の流出液を集めて
精留すれば、実質的にPXを含まないEB、MX及びO
Xを得ることができる。
至るまでの間では、PXをEB、MX及びOXから完全
に分離することができ、従ってこの間の流出液を集めて
精留すれば、実質的にPXを含まないEB、MX及びO
Xを得ることができる。
実施例 2
10%のpxを含有するEB8.5I?をn−ヘキサン
に溶解して全容量1tの溶液を調製し、この溶液を実施
例1と同じように調製した吸着剤充填層に通過させた。
に溶解して全容量1tの溶液を調製し、この溶液を実施
例1と同じように調製した吸着剤充填層に通過させた。
この場合、溶液の流速を毎分0.66Ceとし、充填層
から流出する液の組成変化を測定した。
から流出する液の組成変化を測定した。
結果を第2図に示す。第2図から明らかな通り、充填層
に対する溶液の供給量が19.6eCに達すると、充填
層から液が流出し始めるが、この流出液には、溶液供給
量が27、60Cに達する迄、PXが全く含まれていな
い。
に対する溶液の供給量が19.6eCに達すると、充填
層から液が流出し始めるが、この流出液には、溶液供給
量が27、60Cに達する迄、PXが全く含まれていな
い。
従って当該流出液を蒸留して溶媒たるn−へキサンを除
けば、純粋なEBを得ることができる。
けば、純粋なEBを得ることができる。
第1図及び第2図は本発明の方法によってキシレン異性
体混合物を分離した場合の一実験結果を示すグラフであ
る。
体混合物を分離した場合の一実験結果を示すグラフであ
る。
Claims (1)
- 1 Y型ゼオライトが保有するナトリウムの少なくとも
50%をメチルアミノ基で置換したY型ゼオライトから
なる吸着剤の充填層に、キシレン異性体混合物を無極性
溶剤に溶解した溶液を通じ、バラキシレンを前記の吸着
剤に選択的に吸着させて前記の充填層からバラキシレン
を実質的に含まないキシレン異性体混合物の溶液を得る
ことを特徴とするキシレン異性体混合物の吸着分離法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2562977A JPS5842848B2 (ja) | 1977-03-09 | 1977-03-09 | キシレン異性体混合物の吸着分離法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2562977A JPS5842848B2 (ja) | 1977-03-09 | 1977-03-09 | キシレン異性体混合物の吸着分離法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53111019A JPS53111019A (en) | 1978-09-28 |
JPS5842848B2 true JPS5842848B2 (ja) | 1983-09-22 |
Family
ID=12171148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2562977A Expired JPS5842848B2 (ja) | 1977-03-09 | 1977-03-09 | キシレン異性体混合物の吸着分離法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5842848B2 (ja) |
-
1977
- 1977-03-09 JP JP2562977A patent/JPS5842848B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53111019A (en) | 1978-09-28 |
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