JPS5839409Y2 - 難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置 - Google Patents

難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置

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JPS5839409Y2
JPS5839409Y2 JP16141078U JP16141078U JPS5839409Y2 JP S5839409 Y2 JPS5839409 Y2 JP S5839409Y2 JP 16141078 U JP16141078 U JP 16141078U JP 16141078 U JP16141078 U JP 16141078U JP S5839409 Y2 JPS5839409 Y2 JP S5839409Y2
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JP
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hydrohalic acid
flame
glass
gas generated
retardant
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JP16141078U
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JPS5578951U (ja
Inventor
紘 大黒
Original Assignee
松下電器産業株式会社
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 電気製品に対する各国の安全規制の厳格化に伴って、電
気製品からの火災発生を防止することを目的として、各
種部品類の耐燃化、着火防止及びプラスチック材料の難
燃化が強く要求されている。
とくに米国のUL規格のテレビ受像機に対する要求では
1974年から1979年まで段階的にプラスチック材
料の難燃性、絶縁性等を強化することが決定されている
この影響によってカナダC8A規格、イギリスBS規格
、オーストラリアSAA規格、西ドイツVDE規格及び
我国の電気用品取締法でも、難燃性に対する要求を強化
しつつあるのが現状である。
プラスチックを難燃化する有効な方法のひとつとして難
燃剤を添加する方法がある。
難燃剤は添加型と反応型に分類されるが、両者とも塩素
あるいは臭素を含むものがある。
例えば添加型難燃剤には、塩素化パラフィン、塩素化ポ
リエチレン、臭素化ポリフェニル、塩素化ポリフェニル
、パークロルペンタシクロデカン(デクロラン)、デク
ロランプラス、テトラブロムエタン、塩素化ジフェニル
、テトラブロムベンゼン、ヘキサブロムシクロドデカン
などがある。
一方反応型難燃剤には、ビニルクロルアセテート、ブロ
ムスチレン、ブロムフェニルアリルエーテル、クロルエ
ンド酸ジアリル、クロルエンド酸、テトラクロル無水フ
タル酸、テトラブロム無水フタル酸、クロムプロパンジ
オール、テトラブロムビスフェノールA1含ハロゲンポ
リオールなどがある。
これらの化合物はその名称からも判断されるように、い
ずれも塩素か臭素を含有している。
これらの難燃剤を添加した難燃性プラスチックを用いる
ことに伴う問題点のひとつとして、発生するハロゲン含
有ガス、すなわち主として塩化水素酸及び臭化水素酸に
よる金属腐食がある。
難燃性プラスチックから発生するガスは常温ではごく微
量であり、発生ガスによる金属腐食は余り問題とはなら
ない。
しかし温度の上昇によって難燃剤が分解してガスが発生
するものがあり、そのガス中には多くの金属に対して大
きな腐食作用を示す塩化水素酸や臭化素酸を含むものが
ある。
各種の電気製品のなかには常用状態でも温度が上昇する
ものが多く、すてに難燃性プラスチック発生ガス中に含
まれるハロゲン化水素酸によって銀糸接点の腐食や銅コ
イル巻線の腐食による断線クレームの発生例がある。
そのため難燃性プラスチックを用いるに当たり、その発
生ガス中に含まれるハロゲン化水素酸量を求めてプラス
チックを評価しておく必要がある。
難燃性プラスチック加熱発生ガス中に含まれて金属腐食
性を示すガス成分はハロゲン化水素酸だけではなく、有
機酸、アミン等も含まれることがあるが一般的にはノ\
ロゲン化水素酸がもつとも大きな腐食性を示す。
難燃性プラスチック発生ガス中に含まれるハロゲン化水
素酸量を求めて金属腐食性を評価する場合に重要なこと
は、実用使用最高温度から極端にはなれた高い温度で加
熱して試験してもほとんど意味をなさないということで
ある。
そのような温度では通常使用時とにかなりかけはなれた
分解をすることになり、正確な評価を期待できない。
そのため例えば60〜100℃の温度範囲での加熱では
、一部の難燃性プラスチックを除き、その発生ガス量は
少ない。
したがって長時間にわたって徐々に継続して発生してく
るハロゲン化水素酸を外部雰囲気からの汚染の無い状態
で捕捉することが必要である。
実際の試験には一般に数100〜1000時間を必要と
する。
そのため難燃性プラスチック発生ガス以外の場合にガス
吸収法としてしばしば実施されている方法、例えば発生
ガスを吸収液にバブルさせながら導入して吸収させるよ
うな方式では、雰囲気の空気が多量吸収液に入るため、
空気中に含まれる有害成分の影響を避けることができな
い。
難燃性プラスチック発生ガス中のハロゲン化水素酸量を
求めてプラスチックの腐食性を評価する必要性が叫けば
れ出したのは最近のことであり、そのため難燃性プラス
チック加熱発生ガス中に含まれるハロゲン化水素酸を効
率よく、外部雰囲気の影響を受けず長時間捕捉できる装
置はまだ知られていない。
本考案に係る難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロ
ゲン化水素酸捕集装置は、発生ガス中に含まれる微量ハ
ロゲン化水素酸を長時間にわたって外部雰囲気の影響を
受けることなく調べることができるものである。
つぎに本考案に係る難燃性プラスチック発生ガス中のハ
ロゲン化水素酸捕集装置を第1図と共に説明する。
第1図において、1はガラス製容器で、この中にガラス
製カップ2が挿入されている。
カップ2にはガラスピーズ3と粉砕された難燃性プラス
チック4が入れられる。
5はガラス製の円筒で、その下部には多数の小孔を有す
るガラス製円板6が溶着されている。
ガラス製円筒5には後述するようにハロゲン化水素酸を
捕集するための薬品をガラスウールまたは石英ウールに
保持させたノ\ロゲン化水素酸捕集材7が密な状態で入
れられている。
8はハロゲン化水素酸捕集材7を均一に押圧するための
ガラス製多孔板である。
9はガラス製の蓋である。
なお、この蓋9を図示の如き容器状にすることにより本
捕集装置内の加熱による圧力増を緩和することができる
これらを図に示したように重ね、締付は金具10によっ
て組立てる。
このように構成するとガラス製カップ2の上部はガラス
製多孔板6の下面と密接するようになる。
粉砕された難燃性プラスチックの表面の高さはいずれの
プラスチックについてもほぼ一定に保つことが必要であ
る。
プラスチック粉末はその種類によって一定重量当たりの
容積(かさ高さ)が大きく異なる場合があるのでガラス
ピーズ3によってプラスチック表面の高さを調節する。
ガラス製容器1の中にさらにガラス製カップ2を入れ、
この中に難燃性プラスチックを入れる理由は、プラスチ
ックの種類によっては加熱によってプラスチックが半溶
融状態になって試験終了後取り出せないことがあるため
である。
プラスチックが溶融した場合にはガラスカップ2は廃棄
するが、ガラスピーズ3はガラスカップ2をこわした後
回収する。
なお試験を実施する場合の加熱はガラス製容器1のほぼ
上端まで加熱炉に入れて行なう。
つぎにハロゲン化水素酸の捕集材の作製方法を述べる。
ハロゲン化水素酸を吸収するための薬品は水酸化ナトリ
ウムあるいは炭酸ナトリウムを用いることができる。
これらの薬品とハロゲン化水素酸の反応は次ぎの式に従
う。
%式% すなわちハロゲン化水素酸はそのナトリウム塩として安
定に捕捉される。
水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムはガラスウールもし
くは石英ウール上に保持させるが、余り高濃度にする必
要はない。
これはアルカリ性がきついとガラスウールの強度を劣化
させることになるし、また難燃性プラスチックから発生
するハロゲン化水素酸は微量であるため、低濃度でも十
分に反応、捕捉することができるためである。
作製方法はつぎの通りである。
ガラスウールまたは石英ウールを中性洗剤を用いて洗っ
たのち、純水でよく洗う。
水分を除いたのち100rIllの水に水酸化ナトリウ
ム2gを溶解した溶液あるいは炭酸ナトリウム溶液中に
入れて取り出し、ろ紙の間にはさんで余分の溶液を除き
、電気乾燥量中で110°Cで乾燥したのちシリカゲル
を入れたデシケーク中で保存する。
このようにして得られたものには、ガラスウールまたは
石英ウールに対し約5〜8重量%の水酸化すl−IJウ
ムあるいは炭酸ナトリウムが保持されている。
つぎに難燃性プラスチック発生ガス中に含まれるハロゲ
ン化水素酸の捕集の実施例を説明する。
まず難燃性プラスチックを液体窒素冷却下で粉砕する。
ついで粉砕されたプラスチックの1g当たりのかさ高さ
を求める。
それに応じてガラスピーズをガラス製カップ2の中に入
れ、ついで粉砕された難燃性プラスチック粉末を入れ、
カップ2をガラス製容器1に入れる。
ハロゲン化水素酸捕集材約1gをガラス円筒5に入れ、
ガラス製多孔板8を介して押さえ、大きな隙間の無いよ
うにする。
これをガラス製容器1の上に重ね、さらにこの上にガラ
ス製蓋9を重ねて締付金具10で固定する。
このようにして構成された第1図に示した装置のガラス
製容器1の部分を、一定温度に加熱された電気炉中に入
れ、試験を実施する。
実験条件は一般にioo℃で1000時間である。
試験終了後、ハロゲン化水素酸が捕捉された捕集材をビ
ーカ中に入札水10m1を加えて抽出する。
抽−出液の分析は種々の方法があるが、微量ハロゲン化
水素酸の相互分離分析には、近年開発されたイオンタロ
マドグラフ法がもつともすぐれている。
臭素を含む難燃剤の添加されているフェノール系プラス
チック(積層板)をイオンクロマトグラフ法で分析した
場合の結果の1例を第2図に示す。
難燃剤が分解して生成した臭化水素酸の他にフッ化水素
酸と塩化水素酸が検出されている。
これらの酸は構成成分中に不純物として含まれているも
のが捕捉されたものと考えられる。
第2図で示したフェノール系プラスチックは紙基質の積
層板である。
一般に紙の中にはフッ素や塩素が比較的多く含まれるこ
とがある。
数種の難燃性プラスチックを同様にして試験し、得られ
たハロゲン化水素酸の分析値を表に示す。
いずれもハロゲン化水素酸は微量である。
例えばフェノール系プラスチックの分析結果(HF:1
68μg、HCII : 43μi 、HBr:42μ
9)を一例にと9、ハロゲン化水素酸発生量が経時的に
変化しないと仮定すると、1日(24時間)当たりの発
生量はプラスチック1g当たりHFは約4μ&、HCI
I及びHBrはそれぞれ約1μgとなりきわめて微量で
ある。
このような微量のハロゲン化水素酸を捕集する場合、従
来一般に行なわれていたような吸収液にバブルさせて吸
収させるような動的な方法では、空気中に含まれるハロ
ゲン化合物の影響のため正確な分析値を得ることはでき
ないであろう。
本目的のような場合には本発明に係る静的なハロゲン化
水素酸捕集方式の採用によって始めて満足すべき結果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例におけるハロゲン化水素酸捕捉
装置の縦断面図、第2図はイオンクロマトグラフ法によ
る分析例を示す図である。 1・・・・・・第2の容器、2・・・・・・第1の容器
、4・・・・・・試料、5・・・・・・筒状体、7・・
・・・・ハロゲン化水素酸捕集材、9・・・・・・第3
の容器。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 難燃性プラスチック試料を収納する第1の容器と、この
    第1の容器を空隙を有して収納して外部より加熱される
    第2の容器及びこれと密接してガス捕集材を収納する筒
    状体と、この筒状体を密閉するための第3の容器とを備
    えてなる難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン
    化水素酸捕捉装置。
JP16141078U 1978-11-22 1978-11-22 難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置 Expired JPS5839409Y2 (ja)

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JP16141078U JPS5839409Y2 (ja) 1978-11-22 1978-11-22 難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置

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JP16141078U JPS5839409Y2 (ja) 1978-11-22 1978-11-22 難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置

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Publication Number Publication Date
JPS5578951U JPS5578951U (ja) 1980-05-30
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JP16141078U Expired JPS5839409Y2 (ja) 1978-11-22 1978-11-22 難燃性プラスチック加熱発生ガス中のハロゲン化水素酸捕捉装置

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