JPS5838607B2 - 内燃エンジンの吸排気マニホルド装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多気筒型のエンジンにおける吸排気マニホルド
装置に関する。

この種装置において、エンジン本体の側方に、各主燃焼
室に連る吸気分配室を含む吸気マニホルドと、各主燃焼
室に連る排気再燃焼室作用の排気集合室を含む排気マニ
ホルドとを上下に配設し、分配室内の混合気を排気集合
室内の排気との熱交換により加熱させてその特質を向上
させるようにすると共に、前記した排気集合室の排気再
燃焼室作用により排気の浄化、即ち含有するＨＣ及びＣ
Ｏの減少を行わせるようにしたものが提案されている。

更にこのものにおいて前記排気集合室を比較的肉厚のア
ウタ内に外周に間隙を存して収容される比較的肉薄のイ
ンナで構成してそれの温度上昇を可及的速かにするもの
も提案された。

本発明はか〉るものにおいて排気集合室の排気再燃焼室
作用を更に向上させる装置を得ることをその目的とした
ものである。

本発明実施の１例を別紙図面に付説明する。

図面は、各シリンダの上面の燃焼室を主燃焼室と、これ
にトーチノズルを介して連る副燃焼室とで構成される式
の多気筒型エンジンを示し、エンジン本体１の各シリン
ダ２はその内部に摺動自在のピストン３を有すると共に
その上面に主燃焼室４と、これにトーチノズル５を介し
て連る側面に点火栓６を有する副燃焼室７とを備え、そ
の外側に各主燃焼室４に各主吸気通路８を介して連る主
吸気分配室９と、各副燃焼室７に各副吸気通路１０を介
して連る副吸気分配室１１とから成る吸気マニホルドＡ
を設けると共に、各主燃焼室４に各排気通路１２を介し
て連る排気再燃焼室作用の排気集合室１３から成る排気
マニホルドＢを設け、主副吸気分配室９，１１をその各
底面の主副ライザ１４，１５において排気集合室１３の
上面に対向させ、かくて各配分室９，１１内の混合気は
排気集合室１３内の排気との熱交換により加熱されてそ
の特質を向上されるようにし、更に排気は前記した排気
集合室１３の排気再燃焼室作用により再燃焼されて含有
するＣＯ及びＨＣを減少する浄化を与えられるようにし
た。

尚主吸気分配室９はその上面に連る主気化器１６から比
較的稀薄な混合気を供給される一方、副吸気分配室１１
はその上面の副気化器１７から比較的濃厚な混合気を供
給されるようにし、かくてエンジンは全体として理論空
燃比よりも稀薄な混合気で作動すべく設計される。

１５更に排気
マニホルドＢは肉厚壁筐体１３ａで囲繞されると共にそ
の内部に隔離される肉薄金属アウトライナ１３ｃから成
り、該筐体１３ａはこれを着脱自在に取付けるべき支持
肩２９と、該支持肩２９内に設けられ横方向の開口３０
とを有し、前記ライザ１４，１５の下面の加熱室２７は
該開口３０と連通し、又肉薄金属アウタライ１３ｃは該
ライナ１３ｃで囲繞されると共にその内部に隔離されて
収容される肉薄の金属インナライナ１３ｄから戒り、該
金属インナライナ１３ｄ内を流入側の前室２０と後室２
１とからなる第１室２０．２１としてその下流の流出側
の第２室２２が第１室２０．２１の外面を包囲するもの
に構成される。

更に金属アウトライナ１３ｃは前記開口３０に連通ずる
ポート２８と排気排出パイプ１９とを有し、金属インナ
ライナ１３ｄは前記ポート２８と合致する排出孔２６と
排気ガスの各排気通路１２の各入口バイブ３１を受ける
べき各入口孔１８と、該入口孔１８に連る流入側の第１
点をその中間のバッフル２３で区劃してその下端の連通
路２４で互に連通する前室２０と後室２１とを有し、か
くて排気ガスはインナライナ１３ｄと排出孔２６とを介
して排気排出パイプ１９に通過するに先立ちポート２８
を介して吸気分配室９，１１を加熱するようになってい
る。

入口バイブ３１の入口端は該筐体に対して軸線方向に可
動に支持されている。

尚、前室２０はエンジンの低出力運転に際し比較的小量
の排気を主としてその内部で再燃焼すべく作用すると共
に後室２１はエンジンの中出力運転に際し前記前室２０
と協動してその内部で主として排気再燃焼を行うべく作
用し、更に、これらを包囲する第２室２２はエンジンの
高出力運転に際し、前記前後室２０．２１と協動してそ
の内部で排気再燃焼を行うべく作用される。

尚、後室２１と第２室２２とを連通ずる排出孔２６は前
記した排気排出パイプ１９と反対側の前室２０に可及的
近接する位置にあらしめ、かくて第２室２２内の排気が
前室２０と後室２１とに亘って出来るだけ広範囲に作用
するようにし、更に該排出孔２６は後室２１の幅方向に
長手のスリットに形成させ、前記ポート２８は該排出孔
２６に直交して両ライザ１４，１５に亘る方向に長手の
スリットに形成される。

尚第２室２２内の排気をライザ１４，１５に作用させる
ようにしたのは次の理由に基く。

即ちエンジンの低出力乃至中出力運転に際しては排気は
前室２０或は前室２０と後室２１とで再燃焼してその温
度を高め梱収りタ、ω下流の第２室２２におけるライザ
１４，１５の加熱は前記再燃焼作用従って浄化作用に大
きな不都合を生ずることがないと共にエンジンの高出力
運転に際しては排気量が比較的大量であるため同じく不
都合がないためである。

その作動を説明するに排気が前室２０内に流入されて該
室２０内で再燃焼されると該排気はそれにより温度を更
に上昇されつつ後室２１に流入し、更に該後室２１内で
再燃焼されるとそれにより温度を更に上昇されつ＼第２
室２２に流入し、かくて前室２０と後室２１と第２室２
２とはその順序で漸次高温となる傾向を生ずるが、第２
室２２中の排気は第２室２２中の外壁で冷却されるため
前室２０及び後室２１より排気温度は低くなる。

従って後室２１内の排気は前室２０との間のバッフル２
３を介して前室２０を保温もしくは加熱し、第２室２２
内の排気は前室２０及び後室２１との間のバッフル２５
を介してこれら両室２０゜２１を保温すべく作用し、か
くて前室２０及び後室２１において特に保温が良好とな
る。

このように本発明によるときは前後室をもって構成され
る第１室はその前室をその下流の後室で保温もしくは加
熱されると共に、第１室は更にその下流の第２室により
共に保温されるもので、特に第１室及び第２室において
良好な保温を得られてこれら室内における排気の再燃焼
作用を著しく良好にすることが出来、特に良好な保温を
得るべく外周の比較的肉厚の筐体との間の間隙にセラミ
ックス等の断熱材を充填するような複雑且高価な構成を
不要とする等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の１例の裁断側面図、第２図はその
要部の一部を截除した平面図、第３図は排気マニホルド
のインナの斜面図である。 １・・・・・・エンジン本体、２・・・・・・シリンダ
、４・・・・・・主燃焼室、５・・・・・・トーチノズ
ル、７・・・・・・副燃焼室、８・・・・・・主吸気通
路、９・・・・・・主吸気分配室、１０・・・・・・副
吸気通路、１１・・・・・・副吸気分配室、１２・・・
・・・排気通路、１３・・・・・・排気集合室、Ａ・・
・・・・吸気マニホルド、Ｂ・・・・・・排気マニホル
ド、１３ａ・・・・・・筐体、１３ｂ・・・・・・間隙
、１３ｃ・・・・・・アウクライナ、１３ｄ・・・・・
・インナライナ、２０・・・・・・前室、２１・・・・
・・後室、２２・・・・・・第２室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃焼室を有する多気筒内燃ピストンエンジン用のマ
   ニホルド装置において、吸気分配室と該吸気分配室から
   のびる通路手段とを有する吸気マニホルドと、肉厚壁筐
   体で囲繞されると共にその内部に隔離される肉薄金属ア
   ウタライナから成る排気マニホルドとから成り、該筐体
   は横方向の開口を有し、該吸気分配室の一方の壁に該横
   方向の開口に連通し、該アウタライナは該エンジンから
   の排気ガスを受ける反応室を有すると共に排気排出パイ
   プを有し、該アウタライナは該横方向の開口に合致する
   ポートを有し、更に該反応室内に位置される肉薄金属イ
   ンナライナから成り、該インナライナは該反応室内に流
   入する排気ガスを受けるべく入口手段を有し、該インナ
   ライナに更に該アウタライナ内の該ポートと合致する排
   出孔を有し、それによれば排気ガスは該インナライナと
   該排出孔とを介して通過して該排気排出パイプ外に通過
   するに先立ち該吸気室を加熱するようにして成るマニホ
   ルド装置。 ２ 該横方向の開口は該筐体の支持肩内に設けられ、該
   吸気マニホルドは該支持肩に取外し自在に結着される特
   許請求の範囲第１項記載のマニホルド装置。 ３ 燃焼室を有する多気筒内燃ピストンエンジン用のマ
   ニホルド装置において、吸気分配室とそれからのびる吸
   気通路とを含む吸気マニホルドと、肉厚壁筐体で囲繞さ
   れると共にその内部に隔離される肉薄金属アウタライナ
   から成る排気マニホルドとから成り、該筐体は横方向の
   開口を有し、該吸気室の一方の壁は該横方向の開口に連
   通し、該アウタライナは排気排出パイプを有し、該アウ
   タライナは更に該横方向の開口に連通ずるポートを有し
   更に該アウタライナ内に位置される肉薄壁金属インナラ
   イナと、該インナライナ内を前後の連る室に分別するバ
   ッフル手段とから成り、酸室の一方は該エンジンからの
   排気ガスを受けるべく入口孔手段を有し、その他方は該
   アウタライナ内の該ポートと合致する排出孔を有し、そ
   れによれば排気ガスは該インナライナを介し次で該イン
   ナライナの廻りを介して通過して該排気排出パイプに至
   るようにして戒るマニホルド装置。 ４ 燃焼室を有する多気筒内燃エンジン用のマニホルド
   組立体において、該エンジンに空気燃料混合気を供給す
   るための吸気マニホルドと、肉厚壁筐体で囲繞されると
   共にその内部に隔離される肉薄金属インナ及びアウタラ
   イナを含む排気マニホルドと該インナライナと該アウタ
   ライナとの間の連通を確立する手段とから成り該アウタ
   ライナは排気排出パイプを有する反応室を有し、該イン
   ナライナは該アウタライナ内に位置されると共に該反応
   室を少くとも２個の第１室及び第２室に分別し、更に該
   エンジンからの排気ガスを該インナライナ内に導くため
   の複数個の入口バイブから成り、該筐体は横方向の開口
   を有し、更に該アウタライナを該筐体に対し固定する締
   付手段から成り、該アウトライナは該横方向の開口と合
   致するポートを有し、更に該吸気マニホルドの一部は該
   筐体の開口を介して該ポートと熱的に連通し、それによ
   れば排気ガスは該第２室を介して通過して該排気排出パ
   イプを介して外部に通過するに先立ち該吸気マニホルド
   の一部を加熱するようにして成るマニホルド組立体。 ５ 該横方向の開口は該筐体の支持肩内に設けられ、該
   吸気マニホルドは該支持肩に取外し自在に結着される特
   許請求の範囲第４項記載のマニホルド組立体。