JPS5836021Y2 - ロ−タリ−ピストン型流量計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はロータリーピストン型流量計の改良に関する。

従来、ロータリーピストン型流量計は第１図に示すよう
に、上部本体１、下部本体２及び表示部３からなり、上
部本体１は流入口４及び流出口５を有している。

前記下部本体２は内部に計量室６を有し、計量室６の中
央に同心的に環状隔壁Ｔを有している。

又、計量室６には、下部本体２の内壁と環状隔壁７とに
接して常時流入口４と流出口５との直通を遮断するよう
運動するロータ８が配置されている。

このロータ８は中間部分に底部を有する円筒状をなし、
そのロータ８の上方からロータ８の底部を挾んで前記環
状隔壁７と対応して突出する上側環状隔壁９を有する内
蓋１０が配置されている。

一方、環状隔壁７内の下部本体底部の中心には中心軸１
１が固定されており、この中心軸１１に偏心軸受台１２
が回転自在に取付けられている。

この偏心軸受台１２の所定の位置には前記ロータ８のロ
ータ軸１３が固定されている。

このロータリーピストン型流量計において、被測液体に
大きな粒状の異物が混入したり、被測液体に粒状物を混
入させている場合には、ロータ８と下部本体２の内壁と
の間に粒状物が挾まり、ロータ８の回転が停止したり、
又粒状物を下部本体２の内壁とロータ８により押つぶす
如き作用をする際にロータ８が割れるか、ロータ８又は
下部本体の内壁に極度の摩耗を招き、装置の耐久性に欠
ける等の欠点が生じている。

本考案は上記欠点の除去を目的とするもので、以下実施
例を図面について説明する。

第２図及び第３図において、２２はロータリーピストン
型流量計の下部本体であり、計量室２６を有するととも
に計量室２６の中央に同心的に環状隔壁２７を有してい
る。

この環状隔壁２７内の下部本体底部の中心には中心軸３
１が固定されており、この中心軸３１に偏心軸受台３２
が回転自在に取付けられている。

この偏心軸受台３２には半径方向に延びる長円孔３４が
穿設され、この長円孔３４にはロータ２８のロータ軸３
３が軸受３６を介してばね３５により外方に弾力的に付
勢され係止されており、ロータ軸３３は長円孔３４の長
手方向に摺動可能に構成されている。

尚、ばね３５は圧縮ばねであるが、引張りばねを用いる
ように構成しても同様の効果がもたらされる。

上記ロータリーピストン型流量計において、被測液体を
計測し始めると、ロータ２８が下部本体２２の内壁と環
状隔壁２７の外壁とに接しながら回転する。

被測液体に大きな粒状物が混入していると、この粒状物
がロータ２８と下部本体２２の内壁との間に挾まれるが
、この粒状物の大きさに応じてロータ軸３３が偏心軸受
台３２の中心方向にはね３５に逆って長円孔３４内を摺
動する。

そのため、ロータ２８はこの粒状物を乗り越え、回転を
継続する。

その後、ロータ軸３３はばね３５により長円孔３４内の
所定の位置に戻って、正常な計測状態に復帰する。

以上説明したように本考案はロータ軸が偏心軸受台内で
その中心方向に摺動可能に弾力的に付勢して係止されて
いるため、被測液体に大きな粒状物等が混入しても、ロ
ータの回転が停止したり、ロータが破損したり、ロータ
及び下部本体の内壁に極度の摩耗を招いたりすることな
く、計測を継続して行うことが可能となり、耐久性の良
好な流量計を提供できる利点がある。

又、被測液体が高圧の場合、急速に開閉バルブを開閉す
ると急激な流量変化が生じるが、これによりロータが回
転を開始したり、停止しても、その急激が流量変化によ
るロータの受ける急激な力はばねにより緩衝されてしま
い、全くローラの破損、極度の摩耗等を招かない利点も
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す要部を切欠いた正面図、第２図は
本考案の要部断面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線に沿っ
た断面図である。 １・・・・・・上部本体、２，２２・・・・・・下部本
体、３・・・・・・表示部、４・・・・・・流入口、５
・・・・・・流出口、６，２６・・・・・・計量室、７
，２７・・・・・・環状隔壁、８，２８・・・・・・ロ
ータ、９・・・・・・上側環状隔壁、１０・・・・・・
内蓋、１１．３１・・・・・・中心軸、１２．３２・・
・・・・偏心軸受台、１３，３３・・・・・・ロータ軸
、３４・・・・・・長円孔、３５・・・・・・ばね、３
６・・・・・・軸受。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 計量室２６の中央部に同心的に環状隔壁２７を配置し、
   流入口側と流出口側との直通を常時遮断するように環状
   隔壁２７に接して計量室２６内を運動するロータ２８を
   配置し、環状隔壁２７内に計量室２６の中心と一致して
   偏心軸受台３２を回転自在に配置したロータリーピスト
   ン型流量計において、 偏心軸受台３２の所定の位置に半径方向に伸びる長円孔
   ３４を穿設し、この長円孔３４にロータ２８のロータ軸
   ３３をばね３５により外方向に弾力的に付勢して係止し
   たことを特徴とするロータリーピストン型流量計。