JPS5832987B2 - 建物用シユ−タ投下装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は建物用シュータを安全かつ確実に投下する建物
用シュータ投下装置に関するものである。

建物用シュータは常時、高層ビル等の建物の屋上又は避
難階の窓およびその近辺等に設置しておき火災等の緊急
用避難のため、投下装置がら降下展開して使用に供され
るものである。

合せて緊急避難用の救命装置として、安全性、確実性、
高速性等が厳しく要求される点に特に考慮を払い、本発
明は新規かつ上記諸要求を満足する建物用シュータ投下
装置を提供するものである。

以下、各図面に従い本発明の一実施例を詳細に説明する
。

第１図は建物用シュータが収納されている状況を示す図
であり、投下装置が駆動される前の状態を示す。

図中、１は建物の側壁である。

２は同じく建物の一部を示し、建物用シュータ投下装置
■が設置される床面を示す。

３は側壁１の一部を開口して形成した建物用シュータの
投下口であり建物の外部へ通じている。

４は建物内部において建物用シュータ及び投下装置を収
納する空間を形成するカバー、５は建物用シュータ及び
投下機構を保持する設置台、６は設置台の上面に固定し
たベース、７．７′は取付具でありベースに固定されて
いる。

８はステップ金具であり想像線Ａ方向に回転可能に取付
具７′にその一端が取付けられている。

ステップ金具８の他端部には、本体取付具９及び保形枠
１０がそれぞれ想像線Ｂ、Ｃ方向に回転可能に取り付け
られている。

（第３図参照）なお、保形枠１０は建物用シュータを投
下した後の展開完了した時の状態を第４図で示すように
、本体取付具９の上端部より張された展張部材２４によ
り支持されている。

１１は建物シュータであり、降下時スムースナ展開が可
能なように折り畳んで収納され、一端は保形枠１０に固
定され又一端はロープ１２を介して定速降下機構２３に
連結されている。

（第２図参照）１３は押出し機構であり、ピストン構造
を有し、ステップ金具８に固定されている。

この押出し機構１３は送気ホース１４を介してガス充気
装置１５に接続され、ガス充気装置１５の作動圧力によ
って駆動し本体取付具９、保形枠１０を押出す作用を行
う。

１６は作動索であり、本体取付具９を介してステップ金
具８に一端が固定され、もう一端はガス充気装置１５の
通常の遮断弁（図示しない）のロックピンに固定されて
いる。

１７は開放庁であり、ベース６に一端を回転可能に取り
付け、もう一端の上部は着脱容易なフック１８によって
止められており、常時は投下口３を遮へいし、外部の風
雨の侵入を防ぐと共に建物の美観をそこなわないように
している。

このフック１８には手動索１９の一端が取り付けられ、
手動索１９は単数又は複数の必要な各階又は個所に取り
付けた収納箱２０に収納されている手動ハンドル２１に
連結されている。

２２は建物の途中階から建物用シュータ１１へ乗り込む
ための開口部であり、例えば建物の窓等で構成される。

以上のような構造を備えた投下装置について次にその動
作を図面に従い説明する。

建物の火災等が発生した場合、建物内に居る人は建物用
シュータを使用して避難するために第１に、建物用シュ
ータ投下装置を駆動させる。

これは近くの収納箱２０に収納されている手動ハンドル
２１を操作することにより遠戚される。

投下装置を駆動させる方法としては、機械的な方法の他
に遠隔操作として電気的な方法も考えられる。

手動ハンドル２１を操作することにより、フック１８の
保合が解消し開放扉１７が第１図の閉成状態から想像線
Ａ方向に自重で回転し、第２図の状態で停止する。

この場合、開放扉１７は図示しない側らかの緩衝方法に
よって建物側壁１に強ビ当る事を防いでいる。

その後、第１図に示すように開放扉１７で支えられてい
た建物用シュータ１１は落下を開始するが、先端がロー
プ１２を介して定速降下機構２３に連結されているため
に、定速降下機構２３の使用により加速落下せず定速落
下を行なう。

定速落下機構２３に連結されたロープ１２はシュータ１
１の先端が地上的３ｍの位置に降下したとき、その末端
が定速降下機構２３から離脱し、ステップ金具８は建物
用シュータ１１の重量により第２図に示すように前方に
倒れ、側壁１に対し直角方向を向（状態となる。

そしてロープ１２は地上に落下する。

ロープ１２が定速降下機構２３から離脱し、ステップ金
具８が前方に倒れる途中で、ガス充気装置１５の作動索
１６が引かれ遮断弁のロックピンが抜かれると、ガス圧
が送気ホース１４を介して押出し機構１３に伝達される
。

この時、押出し機構１３のピストンが第３図に示すよう
に本体取付具９、保形枠１０をそれぞれ想像線ＢＣ方向
に持ち上げながら押出す。

保形枠１０は展張部材２゛４によって本体取付具９に支
えられた水平状態に保持される。

よって、建物用シュータ１１は第４図に示すように展開
して保形状態となる。

なお、本体取付具９は取付具７′に保持索（例えばナイ
ロンベルト）２５により所定角度傾斜した状態で保持さ
れている。

建物用シュータ１１が建物の上部から投下され展開状態
となれば建物内に居る人は図示していない乗込路より建
物用シュータ１１へ入り滑走路を滑り降り建物外へ脱出
することができる。

以上述べた通り本発明によると、次のような効果が期待
できる。

第１に建物上部から建物用シュータを定速で降下させる
ため、建物用シュータの破損を未然に防止することがで
きる。

この効果は、信頼性、確実性の要求を十分満足するもの
である。

第２に建物用シュータ１１を定速降下させることによっ
てシュータの復元をスムーズに行なうことができる。

第３に避難者は手動操作によって極めて容易にシュータ
を投下することができ、避難者の種類にかかわらず誰れ
でも安全かつ容易に投下操作をすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すもので、建物用シュー
タ投下装置を側面から見たときの構成を示す概略図、第
２図〜第４図は本発明の装置の動作の状態を示す説明図
である。 図中１は側壁、４はカバー、５は設置台、６はベース、
７７′は取付具、８はステップ金具、９は本体取付具、
１０は保形枠、１１は建物用シュータ、１３は押出し機
構、１４は送気ホース、１５はガス充気装置、１６は作
動索、１７は開放扉、１８はフック、１９は手動索、２
１は手動ハンドル、２３は定速降下機構、２４は展張部
材、２５は保持索、■は投下装置全体を表わす。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 建物の上部側壁の開口部に隣接した位置に配設され
   た設置台と、上記設置台の上面に上記開口部に対し水平
   方向になるように固定されたベースと、上記ベースに固
   定された取付具と、常時は直立し建物用シュータ投下時
   に一端が上記開口部から建物外部方向へ回転できるよう
   に他端がヒンジにより上記取付具に取付けられ、上記建
   物用シュータ展開時に水平状態まで回転するステップ金
   具と、上記ステップ金具の一端近傍に回転可能に一端が
   取付けられ、上記建物用シュータ展開時に上記ステップ
   金具に対して所定角度で保持される本体取付具と、上記
   ステップ金具の一端の先端部に回転可能に一端が取付け
   られ、上記建物用シュータ展開時に上記本体取付具の他
   端に取付けられた展張部材により水平状態に支持され、
   常時は上部ベース上に降下の時スムーズな展開が可能な
   ように折り畳んで収納される上記建物用シュータの一端
   が取付けられた保形枠と、上記開口部近傍に設置され、
   上記建物用シュータの他端がロープを介して連絡され上
   記建物用シュータ投下時にシュータを定速降下させる定
   速降下機構と、上記ステップ金具に取付けられ、上記ス
   テップ金具の回転に応動して上記本体取付具及び保形枠
   を押出し展開させる押出し機構と、上記押出し機構の駆
   動手段とを備えた建物用シュータ投下装置。