JPS5832479B2 - セイタンソウチニモチイルソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数個の絶縁被覆した導線を、電気コネクタ
のそれぞれの絶縁被覆貫通接点部分に成端するための装
置、特に成端すべき電気コネクタを通過する導線成端用
基準面を設定することができる構体及び異った幅のコネ
クタに対しても良好に導線を絶縁被覆貫通接点に挿入す
るための構体を具える成端装置に関するものである。

一般的に、絶縁被覆した導線を、電気コネクタ内に取り
付けられた電気接点の絶縁被覆貫通部分内に挿入するた
めの成端工具は、導線を半永久的に固着するコネクタに
対して、着脱自在に掛合する装置を有するコネクタ支持
構体をなす。

この種の工具は、多くの場合、成端を満足のいく状態で
行うが、電気コネクタの実際の寸法はコネクタ毎に異り
、例えば、コネクタの横断面の高さは製造公差のために
異り、これらの公差は経済的な理由から厳しくすること
はできず、特にミニアチュアコネクタの場合には、公差
を厳しくすることができない。

成る種の電気コネクタでは、雌型コネクタが後端又は成
端端部において対応する雄型コネクタよりも幅が狭いこ
とがある。

例えば、特別な電気コネクタでは、雄型コネクタは、成
端端部において直角をなす方向では、対応の雌型コネク
タよりも幅が約２０．３ｍｍ（０，８０インチ）広い。

従って、雌型コネクタにおいて導線の押込まれる深さは
雄型コネクタのそれより小さく、このため不適正な又は
不完全な成端が行われる恐れがある。

本発明の主目的は、複数個の絶縁被覆した導線の遊端を
、電気コネクタの接点の対応の絶縁被覆貫通部分に成端
するための新規な成端装置、特に現場において成端作業
をする成端装置を提供しようとするにある。

本発明の他の目的は電気コネクタの接点の絶縁被覆貫通
部分に隣接して電気コネクタを通過する導線成端用基準
面を設定することができる成端装置を提供しようとする
にある。

本発明の他の目的は横方向の幅が異った電気コネクタを
成端するための成端装置を提供しようとするにある。

本発明の他の目的は、対向して配置された挿入部材によ
って、コネクタの両側に加えられる力を均等化する浮動
コネクタ支持体を具える成端装置を提供しようとするに
ある。

本発明によれば、電気コネクタを端部止めに当接して取
付け、絶縁被覆貫通接点部分と挿入部材とが共同して導
線に作用を加えることができるようにする。

この挿入部材は電気コネクタに向って回転自在にし、絶
縁被覆した導線を対応の絶縁被覆貫通接点部分に掛合さ
せかつ圧入することができるようにする。

本発明による装置によって成端することができる電気コ
ネクタの構造は、電気コネクタの両側において長手方向
に延在する溝孔を設けるものとする。

コネクタ支持体は、コネクタを上方に押圧するための波
形ばね又は板はねと、及び１対の櫛状部材とを有する。

これら櫛状部材は、導線を個別に隔離収容する隔離部材
として作用するとともに後に説明するように導線を切断
する切断部材としても作用する。

これら櫛状部材は、電気コネクタの両側の長手方向溝孔
内に突入する下方突出端縁を有し、これら端縁が電気コ
ネクタに掛合してコネクタの絶縁被覆貫通接点部分に隣
接する導線成端用基準面を規定する。

各導線を隔離しまた切断する櫛状部材を、レバー装置の
制御によりコネクタの横方向に移動自在にする。

この構成により、電気コネクタをコネクタ支持体上に載
せたり、これから取り外したりすることができる。

後述するように、導線隔離および切断用の櫛状部材を、
弾性的に取り付けてコネクタ支持体に対して浮動性を与
え、これにより導線の挿入作業中にコネクタの両側にか
かる力を均等化することができるようになる。

コネクタ接点の絶縁被覆貫通部分内に絶縁被覆した導線
を挿入するのは、多数の挿入刃を有する１対の挿入部材
によって行い、これらの挿入部材を、コネクタ支持体に
回転自在に取り付けたアームに担持し、電気コネクタの
対向側部に向って回動自在にする。

個々の挿入刃の下端縁は、櫛状部材の櫛目をなす溝孔の
奥端縁との協働により、個個の導線をコネクタの接点の
絶縁被覆貫通部分に挿入する直前に切断する切断端縁を
構成する。

この順次の切断及び挿入操作は全ての導線を切断する上
で簡単な方法であり、導線を成端する上で労力を大幅に
少なくすることができる。

挿入部材が電気コネクタに掛合する際、電気コネクタの
両側にかかる挿入力は、弾性的に取り付けられた櫛状部
材の浮動構成によって均等化される。

異った幅のコネクタ内にも満足いく挿入を行うことがで
きるようにするために、回転自在の導線挿入用のアーム
の一方はコネクタ支持体に対して固定した状態を維持す
る構成とするが、成端すべき電気コネクタの幅に応じて
、すなわち、雄型コネクタか又は雌型コネクタかに応じ
て他方のアームをコネクタ支持体に対して接近させたり
遠去る方向に動かすための移動手段を設ける。

本発明の二つの好適な例においては、コネクタ支持体の
可動部分及び導線挿入用のアームの一方を他方のアーム
に対して動かす。

二つの実施例のうち、第１の実施例では、この運動は、
コネクタ支持体の可動部分および一方のアームを１組の
案内レールに沿って他方のアームに対して接近したり離
れる方向に移動させるようねじ付棒を回転させて押付け
たり引き離すことによって行われる。

第２の実施例ではこの運動は、コネクタ支持体の固定部
分によって支持されたカム追従子と協働し得るカムを担
持する棒を回転させることによって、やはり案内レール
に沿ってコネクタ支持体の可動部分および一方のアーム
を移動させるものとする。

本発明の第３の実施例では、一方の導線挿入用のアーム
の回転軸線を成端装置に対して横方向に移動させる。

本発明のこの例では、回転軸線が移動するアームによっ
て支持された挿入刃の入射角を僅かに変化させるための
入射角調整手段を設け、これにより挿入がコネクタに直
角をなす方向に行われ、全ての挿入刃の進入が等しくな
るようにする。

挿入刃を導線と掛合するよう導線挿入用のアームを回動
して複数個の導線を挿入刃および櫛状部材によって切断
する際、挿入刃が櫛状部材上に乗り上げて導線の切断が
不完全になったり不ぞろいになったりすることがある。

このため、切断操作中挿入用のアームを下方に押圧する
抑圧装置を設ける。

この抑圧装置に、アームの回転軸線の近傍でアームの上
面に圧着するはね負荷した球と、コネクタ支持体に傾斜
して取り付けたスタッドとを設け、導線挿入用のアーム
の遊端に担持したトグルアームの同様に傾斜した表面が
このスタッドに掛合するとき導線挿入用のアームの遊端
を下方に押圧することができるよう構成する。

本発明を図面につき説明する。

第１図に全体を１０で示す成端装置は下方に突出する後
脚１４（１個だけ図示する）、１対の下方に突出する前
脚１６及び１８並びに脚１６及び１８によって支持され
た水平な台部材２０より戒るフレーム１２を具える。

この装置の左側に位置する１対のベース部材２２及び２
４を台部材２０に固定し、これらベース部材２２．２４
は二部片構造又は一体構造とすることができる。

装置の右側には一体構造とするのが好適であるベース部
材２６及び２８を配置し、これらを後述するように装置
１０の横方向に一緒に動くような構造とする。

窪み区域３０において、ベース部材２２，２４及び２６
．２８は、それぞれ台部材２０上に支持されたベース部
分３２及び３４を具える（第２図参照）。

電気コネクタ３６はベース部分３４上に載置する。

この電気コネクタ３６は前端３８、コネクタの各側面に
対して平行な列をなす接点収納用の複数個の溝孔４０、
コネクタの上面に沿って長手方向に延びている溝孔４２
、溝孔４０を溝孔４２に連通ずる複数個の溝孔４４を有
する。

更に電気コネクタ３６は、電気コネクタの接点の絶縁被
覆貫通部分（図示せず）にすぐ隣接してコネクタの側部
に長手方向に延在する１対の溝孔４８及び４８を具える
。

波形のばね又は板状のばね５０をねじ５２によってコネ
クタの前端３８に掛合してこれを上方に押圧するようベ
ース部分３４上に取り付ける。

図示の実施例では、フレーム１２に取付けたベース部分
３４とこのはね５０とが、電気コネクタを支持するコネ
クタ支持体を構成する。

端部止め５４（第１図参照）を電気コネクタ３６の端部
に衝合するよう設ける。

導線を個別に隔離収容する１対の櫛状部材５６及び５８
をそれぞれベース部分３２．３４に弾性的に取り付け、
各櫛状部材の上端部には、下方に突出する端縁６４及び
６６を設け、これら端縁をそれぞれ溝孔４６及び４８内
に突入させ、ばね５０によって上方の押圧力を受ける電
気コネクタに接触する。

以下に詳細に説明するように櫛状部材５６，５８は個々
の導線の遊端を切断する切断部材をもなす。

コネクタはね５０により上方に押圧されて端縁６４及び
６６に圧着する際、コネクタの接点の絶縁被覆貫通部分
に隣接した導線成端用の基準面が形成される。

櫛状部材５６には複数個の溝孔６０を設け、櫛状部材５
８には複数個の溝孔６２を設け、ケーブル１２０の個々
の導線１２６をコネクタの各溝孔４４に整列配置した後
、溝孔６０及び６２に整列配置する。

第１図に示すように、各櫛状部材にはピン７０を挿入す
るための孔６８を形成し、これを端ぐり７６内に配置し
たばね７４によってコネクタに向けて押圧するとともに
円筒状ブシュ７８に対して押圧する（図示のピン７２も
同様の構成の他方のピンとする）。

櫛状部材を開放して電気コネクタをはね５０上に配置す
ることができるようにするために、１対のレバー８０及
び８２を枢軸線８４（一方のみを図示）の周りに回動自
在に取り付けて設け、レバー８０及び８２の外電を互い
に接近する方向に動かす際、レバーの他端部８６が櫛状
部材の部分８８に向って移動することによって櫛状部材
を外方に押圧することができるよう構成する。

電気コネクタを端部止め５４に対して位置決めしてばね
５０によって上方に押圧する際、レバー８０及び８２は
、ばね７４による櫛状部材の互いに接近する方向の復帰
移動に応じて回動し、これにより櫛状部材の上端部の下
方に突出する端縁６４及び６６はそれぞれ溝孔４６及び
４８にスナップ嵌合することができる。

ケーブル１２０の後部を１対の直立部分９０゜９２によ
り支持する。

この１対の直立部分９０及び９２はそれぞれ内方下向き
の表面９４及び９６を有し、これら表面９４．９６がｖ
字状のケーブル支持部をなす。

更にケーブル１２０を直立ブロック１２４に形成した丸
味のある溝孔１２２により支持する。

１対の導線挿入用のアーム９８及び１００を、それぞれ
の枢支点１０２及び１０４において直立部分９２及び９
０に回転自在に取り付ける。

トグルアーム１０６をピン１０８によって導線挿入用の
アーム９８に回転自在に取り付け、トグルアーム１１０
をピン１１２により導線挿入用のアーム１００に回転自
在に取り付ける。

アーム９８には、ねじ等によって下方から連結して、多
数の挿入刃を有する挿入部材１１４を担持し、アーム１
００も同様の構成にして多数の挿入刃を有する挿入部材
１１６を担持する。

個々の挿入刃１１８は、上述したように下方の鋭い切断
端縁（第９図の切断端縁２８４参照）を具え、これと櫛
状部材の溝孔の奥端の鋭い切断端縁１３０との協働によ
り、導線が挿入される直前に個々の導線１２６を切断す
る。

色符号表示チャート等の形式の導線配列手段１２８を櫛
状部材５６及び５８に隣接して取り付けると有利である
。

コネクタを取り付けて上述したように基準面を規定した
後、個々の導線１２６を、導線配列手段１２８によって
示される符号表示に応じてコネクタの溝孔４４及び櫛状
部材の溝孔６０．６２に整列させる。

このときコネクタを底端する準備が完了する。

導線を適当な長さに切断して電気コネクタ３６の絶縁被
覆貫通接点部分内に挿入するために、１対のアーム９Ｂ
及び１００をそれぞれの枢支点１０２及び１０４のまわ
りに互いに接近する方向に回転させて挿入部材１１４及
び１１６を導線１２６に隣接して配置させる。

アーム９８及び１００を回転させる際、１対のはね負荷
機構１４８．１５０がそれぞれ第４図に明示するように
アームの上面を押圧する。

第４図に示すばね負荷機構１４８に孔１５４を有するね
じ付キャップ１５２を設け、この孔１５４にばね１５６
を収納し、このばね１５６により球１５８をアーム９Ｂ
の上面１６０に押し付ける。

第４図では枢支ピン１０２がばね負荷機構の背後にある
状態を示す。

導線挿入用のアーム９８及び１００の他端に設けるトグ
ルアーム１０６及び１１０には、それぞれベース部材２
６及び２２によって支持されかつ傾斜して突出するスタ
ッド１３６及び１３８に掛合し、スタッドのまわりにカ
ム作用を行う傾斜表面１３２及び１３４を設ける。

これら傾斜表面１３２．１３４、スタッド１３６，１３
８、並びにばね負荷機構１４８，１５０がアームの移動
方向に対して直交する方向にアームを押圧する抑圧装置
を構成する。

ある実施例ではベース部材に対するスタッドの角度は１
０〜１５°とする。

このトグルアーム及びカム構成により、アーム９８及び
１００の末端は、トグルアーム１０６及び１１０を互い
に接近する方向に回転させる際に、下方に押圧されてス
タッド１３６及び１３８のまわりにカム作用を行う。

はね負荷機構１４８，１５０、並びにトグル−カム構成
により、挿入部材が切断操作中櫛状部材から上昇するの
を防止し、このため導線を完全に且つ均一に切断するこ
とができる。

アーム９８，１００を挿入位置に向けて回転させてカム
−トグル構成によって下方に押圧する際、アーム９８，
１００はそれぞれ、ベース部材２６２２の直立部分の端
縁１４４，１４６に沿って移動する。

更にベース部材２２及び２６には直立部分１４２及び１
４０をそれぞれ形成し、これら直立部分１４２，１４０
を挿入操作が完了したことを示すアーム１００及び９８
の止め部とする。

挿入部材１１４及び１１６の挿入刃１１８が何個の導線
を介して電気コネクタ３６に掛合する際、コネクタには
横方向の力が加わる。

しかし櫛状部材５６，５８が浮動構成、すなわち、ピン
７０及び７２に沿って動くことができる構成であるため
に、この横方向の力はコネクタ全体に均等化され、導線
全体に亘って均一な挿入が行われる。

特に第１図に示すように、台部材２０に直立案内レール
１６２を設け、この直立案内レールに補完し合う形状の
ベース部材２６に形式した溝孔１６４に直立案内レール
１６２を収容し、また更に台部材２０に直立Ｔ字状レー
ル１６６を設け、この直立Ｔ字状レールに補完し合う形
状のベース部材２６に形成したＴ字状溝孔１６８内に直
立Ｔ字状レール１６６を収容する。

同様に、装置の後部では、台部材２０に形式した直立レ
ール１７０をベース部材２８に形式した補完し合う形状
の溝孔１７２内に収容し、台部材２０に形成した直立Ｔ
字状レール１７４をベース部材２８に形成した補完し合
う形状の溝孔１７６内に挿入する。

このレール及び溝孔構成により、ベース部材２６゜２８
、ベース部分３４、及び装置の右側においてこれらベー
ス部材およびベース部分に取り付けられた構体は装置の
反対側で台部材２０に固定された同様の構体に対して制
御された均等な運動をすることができる。

第２図において、例えば、ベース部分３４は両頭の矢印
で示すように台部材２０に沿って運動することができる
が、対応するベース部分３２は台部材２０に対して固定
状態である。

支持された電気コネクタを含めて右側の装置を左側の装
置に対して位置決めすることにより、コネクタの後部即
ち成端部分の区域における横幅が異るコネクタ内に導体
を適切且つ完全に挿入することができる。

例えば、前述したように、雄型コネクタ及び対応する雌
型コネクタのこの区域における幅は１〜２ｍｍ（１００
０分の数１０インチ）異なるのが普通である。

構体の一方を他方に対して動かすために種々の機構を利
用することができる。

図示の機構は孔１８０を貫通する棒１７８を利用するも
ので、この棒をベース部材２８に固定した軸受１８２に
よってベース部材２８に回転自在に取り付け、棒１７８
のねじ付端部１８４をベース部材２４のねじ付札１８６
に掛合させる。

この逆に、孔１８０をねじ付構成とすることができ、棒
の左端をベース部材２４内で回転自在ではあるが軸線方
向には不動のものすることができる。

いずれの場合も、レバー１８８を回転させて止め１９０
に衝合させることにより、これらの構体をＦで示す雌型
コネクタに適合するよう互いに接近した状態に位置させ
得るようにし、レバー１８８が止め１９２に衝合するよ
う軸１７８を１８００回転させることによりＭで示すよ
り幅広の雄型コネクタに適合するよう構体を拡開させ得
るようにする。

第６図には、異った幅のコネクタを収容するほぼ同様の
一般的構体を示すが、ベース部材２６゜２８をベース部
材２２．２４に対して位置決めするための異った構体で
示す。

棒１９４を、孔（図示せず）を経て装置の長さ方向に貫
通し、この棒の前端にレバー又は把手１９６を取り付け
て、それぞれの符号Ｍ及びＦに向けて回動することによ
り雄型コネクタまたは雌型コネクタの設定を指示するよ
うにする。

レール１７０の区域において装置の後端に向けて、棒１
９４にカム１９８を設け、このカム１９８を中空のカム
追従子２００内で回転させる。

カム１９８をベース部材２６．２８に対し固定関係にし
、カム追従子を台部材２０に固定関係にすることにより
、上方構体を下方構体に対して成端装置の横方向に運動
させることができる。

従って、導線挿入用のアーム９８及びスタッド１３６は
双方とも第１図に示す構体の場合と同じように成端装置
の反対側に対して同一の移動量で移動する。

第７図には、導線挿入用のアームの一方を他方のアーム
に対して再位置決めするための異った機構を第１及び６
図に示す装置とほぼ同じ装置につき示す。

第７図において装置の前方は図面の左側であり、装置の
後方は図面の右側である。

ただし、■字状のケーブル支持体がなく、また直立しか
つオーバーハングするフード状の構体に、１対の導線挿
入用のアーム２０４及び２０６を回転自在に取り付ける
ことができる。

アーム２０４だけを完全に示し、このアームは複数個の
挿入刃２１０を有する挿入部材２０８を具える。

トグルアーム２１２を、導線挿入用のアーム２０４の末
端において後述するような機構によって回動自在に取り
付ける。

しかし、アーム２０４の回転軸線に関して、円形の偏心
構体２１４を設け、この偏心構体は中心軸線をずらして
互いに連結した２個の円柱部分２１６及び２１８により
構成する。

円柱部分２１６をアーム２０４に形成した溝孔に配置し
、円柱部分２１８をアーム２０４の下方のベース部分に
形成した溝孔に配置する。

円柱部分２１８に球２２０を受けるための１対の直径的
に対向する切欠２２２を設け、この球を孔２２６内に装
着されたばね及びキャップ組立体２１４によってばね負
荷する。

ねじ回しのような工具を偏心構体（図示せず）の頂端に
当接してアーム２０４の溝孔およびベース部分の構孔内
で偏心構体全体を回転させるとアーム２０４の回転軸線
がアーム２０６に接近したり離れたりする方向に動く。

本発明のこの例では、コネクタ支持体は固定であり、本
発明の前例の場合のようにアーム２０４と一緒には横方
向に動かないものとする。

このため、アームの回転軸線が成端装置に接近したり離
れたりする方向に動く際、個々の挿入刃２１０の入射角
度はコネクタに対して変化する。

このコネクタに対する角度配置を補償するために、トグ
ルアーム２１２を偏心的に取り付け、トグルアームを調
整することにより全ての導線をコネクタ側部に沿って正
確且つ完全に挿入することができる。

偏心構体２３０を、中心軸線をずらして互いに連結した
２個の円柱部分２３２，２３４により構成し、円柱部分
２３２をアーム２０４に形式した溝孔内に配置し、円柱
部分２３４をトグルアーム２１２に形成した溝孔内に配
置する。

この機構を作動するために同様のねじ回し調節手段を設
ける。

円柱部分２３２には、球２４０を受けるようその外周に
直径的に対向した位置に１対の切欠２３６を設け、この
球をねじ付札２４４内に配置したはね負荷押えねじ２４
２によってはね負荷する。

更に、挿入力を均等化するために弾性的に取り付けた櫛
状部材を具えるコネクタ支持構体を設ける。

偏心構体２１４，２３０が適正に位置決めされると、球
２２０及び２４０がそれぞれの切欠２２２及び２３６内
に押入されてカチツという音がし、これにより正確に位
置決めされたことを確実に指示することができる。

トグルアーム２１２には傾斜ピン２４６に掛合する傾斜
表面２４８を設け（第１図の１３２゜１３６参照）、こ
の掛合により切断及び挿入操作中、導線挿入用のアーム
２０４の末端に下向きの力を及ぼすようにし、かくして
トグルアームは偏心構体２３０と関連して全ての挿入刃
をコネクタの溝孔に等しく進入させることができる。

この傾斜表面２４８とピン２４６とが、ばね負荷機構１
４８．１５０とともに、導線挿入用のアームの移動方向
に直交する方向にアームを押圧する抑圧装置の他の実施
例を構成する。

第８図には導線挿入用のアームの末端を下方に押圧する
ための他の実施例である簡単な構成の押圧装置２５０を
示し、この実施例ではアームの止めとして作用するベー
ス部材２６の直立部分１４０にオーバーハング部分２５
２を設け、このオーバーハング部分２５２に下方に傾斜
する下表面２５４を設ける。

導線挿入用のアームが直立端縁１４４を横切って表面２
５４に掛合すると、アームは傾斜した表面２５４に沿っ
て下方に抑圧され、アームの上昇及び導線の不均一な切
断が防止される。

表面２５４に連続させて、丸味の付いた表面２５６る導
線挿入用アームの案内のために設ける。

第９及び１０図には挿入刃の構造を、成端装置を異った
幅のコネクタに適応するよう挿入刃をコネクタに対して
位置決めするための簡単な構体とともに詳細に示す。

本発明のこの例では、第１図に示す例のように、浮動構
成のコネクタ支持体及び回転自在の導線挿入用アーム構
体以外は成端装置全体は固定の構体である。

調節機構全体を第９図に２６０で示し、この機構として
、導線挿入用のアームに垂直方向に貫通する１対の平行
な孔２６２及び２６４を形成し、これらの孔を共通の穿
設部分２６６によって互いに連通して「８」の字のよう
な横断面を有する溝孔を形成する。

これらの孔にはねじのヘッド部分を入れるためのさら大
部分２６８，２７０をそれぞれ形成する。

ねじを孔２６２，２６４の一方を経て挿入部材１１４の
ねじ付札２７２内に挿通する。

第９図に示す位置では、挿入部材はより深く侵入するよ
う、すなわち、より狭いコネクタに合うよう調節されて
いる。

上述の例では、この調節は雌型コネクタについて使用す
るものである。

成端装置をより幅広の電気コネクタ、すなわち、雄型コ
ネクタについて使用するよう調節するには、ねじを緩め
てねじの円錐部分がざら大部分２６８を通り越し、ねじ
及び挿入部材を右方に動かし、次いでねじを孔２６４の
さら大部分２７０に対して緊締し、このようにして自動
的に心合せする。

第９図に示す挿入部材１１４は少なくとも１個の挿入刃
１１８を具え、この挿入刃は第１挿入部分２７４、第２
挿入部分２１６、第３挿入部分２７８及び１対の中間切
欠部分２８０及び２８２を具える。

挿入部分及び切欠部分は成る導線１２６及びコネクタの
接点の絶縁被覆貫通接点部分２８８における縦断面上に
位置するものを図示する。

第９図に示す絶縁被覆貫通接点部分２８８は種々のコネ
クタに用いられる典型的な形式の絶縁被覆貫通接点であ
り、１対の内向き突出した絶縁被覆貫通部分２９０及び
２９２を具え、これら絶縁被覆貫通部分の各々には、互
いに対向する絶縁被覆貫通端縁（図示せず）を設け、こ
れらの間に導線を挿入してその絶縁被覆を切開貫通し、
これにより電気的及び機械的成端を行う。

切欠部分２８０及び２８２を絶縁被覆貫通部分２９０及
び２９２にそれぞれ整列させるとともに、挿入部分２７
４．２７６及び２７８は絶縁被覆貫通接点部分２８８の
底面まで導線を完全に挿入するよう突出させる。

更に挿入部分は導線の端部を溝２８６内に押し込んで、
導線のたるみを排除するのにも使用することができる。

第９図には更に、櫛状部材の上端部における切断端縁１
３０を示し、この切断端縁１３０は挿入刃１１８の下端
の切断端縁２８４と整夕１ルた位置のものを示す。

上述したように、挿入刃の切断端縁２８４は櫛状部材の
切断端縁１３０と協働し、導線が挿入される直前に導線
を切断する。

前述の処から明らかなように、本発明の目的は種々の実
施例によって達成することができる。

第７図に示す例は、直立案内レール及びこの案内レール
に補完し合う形状の溝孔を正確且つ離間して設けるのに
必要とするよりも切削作業が一層少なくて済むという点
で第１及び６図に示す例に比べて好適である。

更に第１０図の調節機構は、調節機構が一つしか必要で
ないこと、調節機構に必要な部品の数が少なくてすむこ
と及び機構の構造が簡単なこと等の数々の理由により第
７図に示す例よりも好適である。

第Ｌ６，７．９及び１０図につき上述した本発明の例は
特に雄型及び雌型コネクタにつき使用できるよう２位置
間に調節できるよう図示されているが、導線挿入用のア
ーム又は挿入刃及びコネクタ支持体の種々の相対位置を
設けて複数個の止め、例えば戻り止め、一連の連絡する
導線挿入用のアームの孔等を利用して種々の幅のコネク
タを収納するようにすることもできる。

本発明は上述した処に限定されることなく、本発明の範
囲内で種々の変更を加えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一例の斜視図、第２図は第１図の■−
■線に沿って見た第１図の装置の一部の断面図、第３図
は第１図に示す装置に用いるコネクタ支持はね構体の斜
視図、第４図は第１図のはね負荷機構を通過する縦断面
図、第５図は第１図に示す装置の傾斜して取り付けたス
タッド及びトグルアームの関係を示す側面図、第６図は
コネクタ支持体を導線挿入用のアームの一方に対して動
かすための異った機構を具える第１図に示す装置と同様
の装置の部分斜視図、第７図は導線挿入用のアームをコ
ネクタ支持構体に対して相対的に変位させるための他の
機構を示す第１図の装置と同様の成端装置の一部分の平
面図、第８図は導線を均一に切断するため導線挿入用の
アームの末端を下方に押圧するための構体の端面図、第
９図は成端装置を異った大きさのコネクタに適用するの
に好適な装置を示す第１図のＩＸ−■線に沿った断面図
、第１０図は第９図のＸ−Ｘ線に沿った平面図である。 １０・・・・・・成端装置、１２・・・・・・フレーム
、２Ｇ・・・・・・台部材、２２，２４，２６．２８・
・・・・・ベース部材、３０・・・・・・窪み区域、３
２．３４・・・・・・ベース部分、３６・・・・・・電
気コネクタ、３８・・・・・・前端、４０・・・・・・
接点支持溝孔、４２，４６．４８・・・・・・長手方向
溝孔、５０・・・・・・ばね、５４・・・・・・端部止
め、５６゜５８・・・・・・櫛状部材（切断部材）、７
０，７２・・・・・・ピン、７４・・・・・・ばね、７
６・・・・・・端ぐり、７８・・・・・・ブシュ ８０
，８２・・・・・・レバー、８４・・・・・・枢支点、
８６・・・・・・レバーの端部、９０．９２・・・・・
・直立部分、９８．１００，２０４，２０６・・・・・
・導線挿入用のアーム、１０２，１０４・・・・・・枢
支点、１０６゜１１０．２１２・・・・・・トグルアー
ム、１１４゜１１６．２０８・・・・・・挿入部材、１
１８，２１０・・・・・・挿入刃、１２０・・・・・・
ケーブル、１２６・・・・・・導線、１２８・・・・・
・導線配列手段、１３０・・・・・・切断端縁、１３２
．１３４・・・・・・トグルアームの傾斜表面、１３６
．１３８・・・・・・スタッド、１４８，１５０・・・
・・・はね負荷機構、１６２，１７０・・・・・・直立
案内レール、１６４，１７２・・・・・・溝孔、１６６
．１７４・・・・・・直立Ｔ字状レール、１６８・・・
・・・Ｔ字状溝孔、１７８．１９４・・・・・・［１８
８・・・・・・レバー、１９０．１９２・・・・・・止
め、１９６・・・・・・レバー又は把手、１９８・・・
・・・カム、２００・・・・・・カム追従子、２０２・
・・・・・フード状構体、２１４，２３０・・・・・・
偏心構体、２１６，２１８，２３２，２３４・・・・・
・円柱部分、２２０．２４０・・・・・・球、２２２，
２３６・・・・・・切欠、２５０・・・・・・押圧装置
、２６０・・・・・・調節機構、２７４，２７６．２７
８・・・・・・挿入刃の挿入部分、２８０，２８２・・
・・・・挿入刃の切欠部分、２８４・・・・・・挿入刃
の切断端縁、２８６・・−・・・コネクタの溝、２８８
・・・・・・絶縁被覆貫通接点部分、２９０゜ ２９２・・・・・・絶縁被覆貫通部分。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の絶縁導線１２６の遊端を電気コネクタ３６の
   それぞれ対応する接点部分に終端せしめる装置１０にお
   いて、 電気コネクタ３６を支持するコネクタ支持体１２．３４
   ．５０と、 これらコネクタ支持体１２，３４．５０の対向する側面
   上にあり、それぞれ切断端縁１３０を有している１対の
   切断部材５６．５８と、 支持された電気コネクタのそれぞれの側面に向って移動
   する１対のアーム９８，１００；２０４゜２０６であり
   、そのおのおのは、個々の導線１２６に係合し、これを
   個別に対応の接点位置２８８に押入する複数個の挿入刃
   １１８；２１０を有しており、これらの各挿入刃１１８
   ；２１０は対応の切断部材５６．５８の切断端縁１３０
   と協動して導線１２６が対応の接点位置２８８に挿入さ
   れる直前にこれを切断する切断端縁２８４を具える１対
   のアーム９Ｂ、１００；２０４，２０６と、前記アーム
   ９Ｂ、１００；２０４，２０６の移動方向に対し直交す
   る方向にこれらアームを押圧し、前記挿入刃１１８の切
   断端縁２８４を前記切断部材５６，５８の切断端縁１３
   ０に向って押圧する押圧装置１３２，１３６，１４８，
   １３４゜１３８．１５０；２４６，２４８，２５０とを
   具えたことを特徴とする成端装置。