JPS5831770Y2 - リング状食品の低温流通用トレイ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばいかりング揚げ等のようなリング状食
品を低温流通させる際、使用するトレイの改良に関する
。

従来より、各種冷凍食品やチルド食品は、袋又は箱に収
納された状態で流通されている。

しかし収納されているこれら食品を保護する必要がある
こと、製品形状を一定にして積み重ねたり運搬したりす
るときの取扱いを便利にすること等の要請から食品を直
接収納せず、合成樹脂製のトレイの上に製品を載置し、
そのうえから袋や箱に入れて包装するものが多い。

しかし、このトレイは袋や箱を平面的に並べたり積み重
ねたりする場合のみを想定して造られており、トレイを
起こして縦向きにして使用する場合については側ら考慮
されていない。

これは従来の低温流通用ショーケースや冷蔵庫が平面式
のものしかなかったためと思われるが、最近のスーパー
等における低温流通用ショーケースや陳列棚は平面的に
製品を並べる型式のものだけでなく、製品を起こして並
べ展示する縦型式のものが広く普及してきた。

この結果、従来のトレイを介して包装した製品は、それ
を縦向きに起こして展示されたときは、収納物が全て起
こしたときの下部に片寄ってしまって、下部だけが膨ら
んでしまい見苦しくなったり、製品の形部れや欠損の原
因となったり、収納物の形状や品質や収納状況が確認で
きなくなったりする等積々の問題を生じていた。

本考案はリング状食品用トレイとして、前述の如き縦型
陳列によって生ずる問題を解消し、新しい低温流通に対
応できる新規なトレイを提供せんとするものである。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明する
と、第１図は、この考案に係るトレイの一実施例を示す
もので、１はほぼ長方形状に形成される底部の周辺に起
立縁２を設けた低温流通用トレイであって、その底部の
一方の起立縁２寄りの適宜位置に複数の係止突起３，３
・・・がトレイの内方に向って突設されている。

この場合、係止突起３，３・・・は、展示又は陳列のた
めトレイを起こしたとき少くとも上半部となる底部の適
宜位置にすることが条件とされている。

この係止突起３゜３・・・の具体的形状はリング状食品
が係止できれば特に限定されるものではなく、例えば、
第４図の如く係止突起３ａ 、３ａ・・・をほぼ円錐形
状に形成し、トレイ１を起立させたとき上方になる部分
の側面を一部を平面状に切欠したように平面切欠部３ｂ
、 ３ｂ・・・を形成しておいてもよい。

このように係止突起３ａ 、 ３ａ・・・を円錐形状と
すれば突起の強度が増して不用意に該突起を折損する心
配がなくなるし、リング状食品の穴の径の大小によって
嵌合部分がゆる過ぎたり、きつ過ぎたりすることがなく
なり、係合に適したリング状食品の範囲が広くなる。

また、平面切欠部３ｂ 、 ３ｂ・・・はこれを形成す
ることによって、嵌合係止しているリング状食品が抜は
落ちたり、回転したりしないようにするためのものであ
る。

尚、図中５は下半部に収まるリング状食品の枕になる突
条部で、収納食品の陳列効果を高めんとするものであり
、６は袋、１はショーケースである。

このように本考案に係る低温流通トレイ１は、トレイ１
を起こしたとき少なくとも上半部となる底部の適宜位置
に係止突起３，３・・・を突設してなるものであるが、
これを底部全面に突設しなかったのは、リング状食品４
，４′・・・をトレイ１に収納する際すべてを係止突起
３，３・・・にいちいち係合させなければ収納できない
ようでは手間がかかること、数は限定できるが、重さで
収納食品の量を規制しようとする場合の調整がきかない
こと、収納数量に比べて収納容積が大きくなり、外観ば
かりが大きくなること等の問題が生じてくるためである
。

即ち、本考案は陳列効果の向上と同時に、収納作業の容
易性及び、収納数量の調整の容易性を具備させたもので
ある。

本考案は叙上のように、底部の周辺に起立縁２を設けた
低温流通用トレイ１において、展示又は陳列のためトレ
イ１を起こしたとき、少くとも上半部となる底部の適宜
位置に、リング状食品４がその穴を介して係止し得る係
止突起３，３・・・をトレイの内方に向って突起したも
のである。

従って、これを使用するときには係止突起３゜３・・・
にリング状食品を係止させ下半部には残りのリング状食
品を係止させ下半部には残りのリング状食器を下半部に
載置したうえ、袋６または箱の中に収納して製品を完成
させる。

本考案に係るトレイを用いて包装した製品は、従来のト
レイが有する機能をすべて有しているだけでなく、更に
収納したリング状食品の固定化にすぐれ、特にトレイを
起こして陳夕１ルたり、取り扱った際、収納物が下半部
にばかり片寄らず、係止突起３，３・・・に係止したリ
ング状食品は少くともそのまま固定されているので、製
品が常に均一に収納され収納状況が確認できて展示効果
があがるうえ重積によって形部れや欠損の心配がないし
、下半部だけが膨らんで見苦しくなったり並べにくくな
ったりすることがない等のすぐれた効果を発揮する。

従って、イカのリング揚げ等のリング状冷凍食品及びチ
ルド食品用トレイとして利用すれば最適であるし、陳列
ケースやショーケースが特に縦型である場合にその特徴
が発揮されて利用価値が顕著なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るトレイの斜視図、第２図は第
１図の■−■線に沿う断面図、第３図はこの考案のトレ
イの使用状態を示す概略的斜視図であり、第４図は係止
突起の一実施例を示す斜視図である。 １・・・・・・トレイ、２・・・・・・起立縁、３，３
・・・・・・係止突起、４・・・・・・リング状食品、
５・・・・・・突条部、６・・・・・・袋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部の周辺に起立縁を設けた低温流通用トレイにおいて
   、展示又は陳列のためトレイを起こしたとき、少くとも
   上手部となる底部の適宜位置に、リング状食品がその穴
   を介して係止し得る係止突起を、トレイの内方に向って
   突設したことを特徴とするリング状食品の低温流通用ト
   レイ。