JPS583025Y2 - 携帯用冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は携帯用冷蔵庫に関し、冷却ユニット全体を１
個の組立体構造とすることにより、熱処理及び冷蔵庫組
付けを簡略化するようにしたものである。

近年、所謂レジャーが盛んになると共□に携帯用の冷蔵
庫が多く利用されるようになってきた。

どれら携帯用冷蔵庫は一般に、成形された樹脂からなる
函体とその上部開口部を閉塞する蓋体とから形成されて
おり、コンプレッサーから送り出されたフレオンガスな
どの冷却媒体をコンデンサーで一旦液化した後、函体内
の冷蔵室に露出されたエバポレーター内に導いてここで
再び気化させてその際の気化熱吸収によって冷蔵室内で
冷却した後冷却媒体を再びコンプレッサーに戻すような
構造をとっている。

即ち、コンプレッサーとコンデンサーとエバポレーター
の３者を主な要素とする冷却系統が一種の閉回路を形成
している。

コンプレッサーやコンデンサーは函体の側壁内に設けて
もよいが、冷蔵庫自体の小型化、外観上の美観などから
、最近これらの要素を蓋体内に組込むことが提案されて
いる。

即ち上蓋と底蓋とからなる蓋体の底蓋内に支板を固定し
てその上にコンプレッサーを載置し、上蓋の天井壁に近
接してコンデンサーを設け、底蓋の下面に露出してエバ
ポレーターを設けた構造である。

ところで、冷蔵庫の組付けに際しては、コンプレッサー
、コンデンサー、エバポレーターナトの各要素に１ず熱
処理を施して内部の湿分を除いてやる必要がある。

これは、蓋体が前記したように成形された樹脂製である
がため、各要素を組込んでから全体を一括して熱処理す
ることができないからである。

このようにして熱処理の終った各要素を順次蓋体内に組
込んでいく訳である。

従って熱処理がはん雑となるばかりでなく、個個の要素
の組込みもはん雑となり、組付作業の工数が犬となり不
都合である。

この考案は冷蔵庫組付けにみられるこのような欠点を除
こうとするものであって、蓋体内に設ける支板を鋼製と
すると共に、コンプレッサーとコンデンサーとエバポレ
ーターとを主たる要素トスる冷却ユニットをこの支板と
一体的固定関係にある１個の組立体に構成するものであ
る。

以下図面によって更に詳細にこの考案について説明する
。

１ず第１〜３図によって、この考案を応用した携帯用冷
蔵庫の概略構成を説明する。

即ち冷蔵庫は、冷蔵すべき物、例えば魚などを入れるた
めの函体２とその上部開口部を閉塞するための蓋体１と
からなっており、蓋体１は更に上蓋１０と底蓋２０と冷
蔵すべき物を函体２に投入する投入口を閉塞する栓３と
から戒っている。

以上記述した各部分は成形された樹脂で形成されている
。

上蓋１０と底蓋２０とは周縁部において一体に接合され
ており、底蓋２０の函体２との当接面にはパツキンなど
のシール材４がとりつけられて函体２内の冷気を保持し
ている。

底蓋２０内にはその底壁上適宜空間をおいて底壁と平行
に支板２１が固定されており、この支板２１と底壁との
間には成形された断熱材２２が介設されている。

底蓋２０の底壁下面にはその４縁に沿って周溝２３が形
成されており、との周溝２３内にはエバポレーター２４
が挿設されている。

支板２１上にはコンプレッサー１１が固定されており、
更にこのコンプレッサー１１０頭部を囲繞するような配
置で、上蓋１０の天井壁に近接してコンデンサー１２が
設けられている。

第２図において、１点鎖線で示すのはコンデンサー１２
の経路であり、２点鎖線で示すのはエバポレーター２４
の経路である。

第２．３図に示すように、コンデンサー１２はコンプレ
ッサー１１から出る送流パイプ１６に上流端を接続して
コンプレッサー１１０頭部を方形の渦巻状に多重に囲繞
する如くして走行し、その下流端に釦いて同じく支板２
１上に固定された乾燥器１３に接続されている。

この乾燥器１３から出たキャピラリーチューブ１４は後
述する還流パイプ１５を数回巻回し、更に支板２１を貫
通して下方に延びて、底蓋２０の底壁下に設けられたエ
バポレーター２４の上流端に接続されている。

エバポレーター２４の下流端は上記還流パイプ１５の下
端（上流端）に接続している。

還流パイプ１５は支板２１を貫通して上方に延設され、
支板２１上に出てから大きく迂回してコンプレッサー１
１に接続する。

以上の構成において、フレオンガスなどの冷却媒体は、
コンプレッサー１１において圧縮されて送流パイプ１６
を経て上部コンデンサー１２に送り込１れ、ここを通過
する間に凝縮、液化される。

この際、熱が放出されるが、コンデンサー１２が上蓋１
０の天井壁に近接して設けられているので、この熱は天
井壁を通って大気中に放出される。

又、断熱材２２が使われているので、函体２の内部には
全んど伝わらない。

コンデンサー１２で液化した冷却媒体（フレオン）は乾
燥器１３を経てキャピラリーチューブ１４によって下方
に導かれ、函体２内に露出するエバポレーター２４内に
導入されてここを通過する間に再び気化し、その際函体
２内部から多量の熱を吸収して冷却作用を行う。

エバポレーター２４で気化されたフレオンガスはその下
流端において還流パイプ１５に入り、上方に導かれてコ
ンプレッサー１１に戻る。

さて、この考案においては、前記構成において底蓋２０
内に設けた支板２１を鋼板でもって形成するものである
。

即ちこの鋼製支板２１上にはコンプレッサー１１及び乾
燥器１３及びその他の図示しない付属部品が固定されて
おり、上部コンデンサー１２も送流パイプ１６を介して
これと一体的固定関係にあり、下部のエバポレーター２
４も還流パイプ１５を介してこれと一体的固定関係にあ
り、キャピラリーチューブ１４も乾燥器１３とエバポレ
ーター２４とを接続してこれと一体的固定関係にある。

即ち、コンプレッサー１１、コンデンサー１２、乾燥器
１３、キャピラリーチューブ１４、エバポレーター２４
及びその他の付属部品からなる冷却ユニットが鋼製支板
２１と一体的固定関係をなして全体として■個の組立体
を構成している。

冷蔵庫の組立てに際しては、１ず上記の組立体を形成し
、これを組立体の第１熱処理して各要素内の湿分を除き
、次いで組立体を底蓋２０内に組込み、断熱材２２を挿
入し、上蓋１０を取付けて蓋体１を完成し、これを函体
２と組合せ、栓３をとりつけてやればよい。

この考案によれば冷却ユニットを鋼製支板と一体の組立
体としであるので、冷却ユニット各要素の熱処理を一括
して行うことができるばかりでなく、その蓋体への組付
けも一括して行う事が出来るので、冷蔵庫の組立作業が
著しく簡略化される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の携帯用冷蔵庫の構造の概略を示す一
部断面側面図、第２図はその一部省略平面図、第３図は
その一部を拡大して示した一部断面側面図である。 １・・・・・・蓋体、１４・・・・・・キャピラリーナ
ユーブ、２・・・・・・函体、１５・・・・・・還流パ
イプ、３・・・・・・栓、１６・・・・・・送流パイプ
、４・・・・・・シール材、２０・・・・・・底蓋、１
０・・・・・・上蓋、２１・・・・・・支板、１１・・
・・・・コンプレッサー ２２・・・・・・断熱材、１
２・・・・・・コンテンサー、２３・・・・・・周溝、
１３・・・・・・乾燥器、２４・・・・・・エバポレー
ター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上蓋１０と底蓋２０とによって囲１れた箱形の蓋体１の
   底蓋が函体２の上部開口部を閉塞し、蓋体１内にはコン
   プレッサー１１が設けられるとともに上蓋に近接してコ
   ンデンサー１２が設けられており、底蓋の函体に面する
   側に露出してエバポレーター２４が設けられている形式
   であって、蓋体１内には底蓋上適宜間隔をおいて鋼製支
   板２１が設けられており、かつ、 前記のコンプレッサー１１、コンデンサー１２、エバポ
   レーター２４及びこれら相互間の配管等からなる冷却ユ
   ニット全体が該支板２１と一体的固定関係にある１個の
   組立体を構成していることを特徴とする携帯用冷蔵庫。