JPS5830118Y2 - 内燃機関における排気ガス浄化のための導管装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関において、排気ガス浄化のために設
けられる排気還流通路、２次空気導入通路等の導管装置
に関するものである。

内燃機関の排気ガス浄化対策として、排気ガスの一部を
吸入系に還流することにより、シリンダ内における燃焼
最高温度を抑えてＮＯｘの発生量を低減させるようにし
、かつ、排気脈動を利用して外気を排気ポートに吸入す
ることにより、排気ガス中の未燃成分を酸化処理してＣ
Ｏ，ＨＣを浄化するようにしたものが知られており、こ
の種の関連先行技術としては特開昭５２−４７１０７号
公報に記載のものがある。

本考案は、これらの排気ガス還流用通路および２次空気
導入通路を、特別な配管部材を用いることなしに形成で
き、しかも還流される排気ガスの熱により吸入混合気お
よび２次空気を効果的に予熱できるように考慮された導
管装置を提供しようとするものである。

′以下、本考案の構成を図面に示す一実施例に基づ
いて説明する。

図は水平対向型の４気筒エンジンに本考案を適用した例
を示すもので、エンジン本体１には、片側に２気筒づつ
が対向して配置され、そのシリンダヘッド２，３におい
て、それぞれ２気筒の吸入ポート４が１つに集合されて
共通の開口６を形成しており、これに連通して吸入マニ
ホールド７がエンジン本体１の上方に設けられる。

この吸入マニホールド７は、中央の共通路９より左右へ
対称的に分岐管路８を延出してなり、その各分岐管路８
の端部をそれぞれ前記吸入ポート４の共通の開口６に接
続し、塘た中央の共通路９には上流側に気化器１０が連
設されている。

一方、各シリンダヘッド２，３に設けられる排気ポート
５には、排気ガス還流通路１１と２次空気導入通路１２
とが開口されてあり、これらの通路１１および１２は、
それぞれシリンダヘッド２゜３内を開通して前記分岐管
路８の接続部へ延び、そこで吸入マニホールド７の管壁
内に互いに接近して開通された排気ガス還流通路１３，
２次空気導入路１４にそれぞれ連通されている。

そして上記排気ガス還流通路１３は、吸入マニホールド
７の分岐管路８に沿って中央部に延び、共通路９に附設
された還流制御弁１５に連通されている。

また２次空気導入路１４は、吸入マニホ−ルド７の外側
に設けられたチェックバルブ２０を介して、大気側と連
通されている。

なお上記還流制御弁１５は、排気ガスを吸入系内に導入
するためのもので、弁体を作動させるダイヤフラム１７
と負圧室１８とを有する圧力応動装置を備え、上記負圧
室１８はスロットルバルブのアイドル位置の直上流に開
口した図示しない負圧取出口に、導管１９によって連通
されている。

このような構成では、気化器１０の混合気吸入通路内の
負圧が高くなると、ダイヤフラム１７が偏位し、弁体１
６が引かれ、制御弁１５が開いて、排気ガスの一部が排
気ポート５より還流通路１１゜１３を通って吸入系へ還
流し、共通路９より分岐管路８へ流れる吸入混合気に混
入される。

この排気ガスが還流する時、ガスは吸入マニホールドＴ
内の混合気通路（分岐管路８）に接近して流れるので、
排気ガスの熱により吸入混合気が予熱される。

この結束、燃料の霧化が促進され、燃焼を完全化し、排
気有害成分の発生を少くすることができる。

一方、排気脈動により外気がチェックバルブ２０を介し
て通路１４．１２を通って排気ポート５内に吸入され、
この外気の導入により排気ガス中の未燃成分は排気系に
おいて酸化処理される。

この場合２次空気導入通路１４は排気ガス還流通路１３
に隣接して開通されているので、導入される２次空気も
排気ガスの熱により加熱され、したがって排気系におけ
る酸化反応が促進される。

そして本考案によれば、上記排気ガス還流通路および２
次空気導入通路が、シリンダヘッド内を開通し、さらに
吸入マニホールドの管壁内を開通して設けられているの
で、これらの通路が全て内部に収められている。

したがって導管類が外部に全く露出しないので、エンジ
ンルーム内が煩雑になることがなく、また配管部材を省
略できてエンジン全体をコンパクト化でき、整備性も向
上できる。

さらに吸入混合気および２次空気が、還流される排気ガ
スの熱により予熱され、燃料の気化を促進できると共に
、排気系における酸化反応も促進することができるので
、排気ガス浄化効果を高めることができる等の効果も併
せ得られる。

なお排気ガスを還流するための通路１１は、全部のシリ
ンダの排気ポートに設けておく必要はないこと、いう昔
でもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図は同平
面図、第３図は排気ポート部分を示す断面図、第４図は
第２図のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図、第５図は第２図の
Ｖ−Ｖ線に沿う断面図である。 １・・・・・・エンジン本体、２，３・・・・・・シリ
ンダヘッド、４・・・・・・吸入ポート、５・・・・・
・排気ポート、６・・・・・・開口、７・・・・・・吸
入マニホールド、８・・・・・・分岐管路、９・・・・
・・共通路１，１０・・・・・・気化器、ＩＣｌ３・・
・・・・排気ガス還流通路、１２，１４・・・・・・２
次空気導入通路、１５・・・・・・還流制御弁、１６・
・・・・・弁体、１７・・・・・・ダイヤフラム、１８
・・・・・・負圧室、１９・・・・・・導管、２０・・
・・・・チェックバルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気ガスの一部を吸入系へ還流させ、かつ排気脈動によ
   り外気を排気系へ導入する水平対向エンジンにおいて、
   排気ポートへ開口する排気ガス還流通路および２次空気
   導入通路を、それぞれシリンダヘッド内に開通してその
   通路端部を吸入ポートに連設される吸入管の接続部へ延
   長させ、吸入管の管壁内に互いに隣接して設けられた排
   気ガス還流通路および２次空気導入通路に連通し、両通
   路は吸入管に沿って吸入管上流部に設けられた還流制御
   弁およびチェックパルプにそれぞれ連通するよう構成さ
   れたことを特徴とする内燃機関における排気ガス浄化の
   ための導管装置。