JPS5829532B2 - 交流電力制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、帰還制御系の安定を図るための補償装置とし
て微分変流器を用いた交流制御装置の改良に関するもの
である。

サイリスクを逆並列に接続し、ゲート信号の位相制御に
より負荷のパワーを制御する装置において、サイリスク
により位相制御された電流を検出し、この微分値を入力
側に帰還して上記装置の制御系の安定を図る補償装置と
して、従来は第１図に示す補償方法が用いられていた。

第１図は、交流電源３の電モを逆並列接続サイリスタ４
と５のゲート４ａおよび５ａをゲート制御装置１により
制御して負荷２へ供給する交流電力を制御するものであ
る。

この場合、制御系の安定を図る補償装置などにおいては
、負荷電流Ｉａの微分値を検出する必要がある。

このため負荷電流Ｉａを交流変流器６で検出し、この出
力を抵抗７を介して全波整流器８で整流し、これを抵抗
９゜１１とコンデンサ１０で平滑し、さらに抵抗１２と
コンデンサ１３の微分回路を通して負荷電流の微分値を
得ている。

制御系の安定を図る補償装置に利用する場合には、この
微分値をゲート制御装置１の入力側（入力端子１ａ、１
ｂ）に帰還するのが普通である。

このような第１図の従来装置は電流検出用交流変流器の
他に全波整流回路、平滑回路および微分回路などが必要
であるため比較的高価なものになるという欠点があった
。

本発明の目的は、上記した従来の欠点を解消し、微分電
流の帰還を簡単な構成で実現し、信頼性の優れた交流電
力制御装置を提供するにある。

本発明は、逆並列接続されたスイッチング素子の各々に
流れる電流によって、互いに同一方向に励磁される微分
変流器（ダンピングトランスとも言う）を設けることを
特徴とするものである。

本発明の実施例を第２図に示す。

第２図において、１４はダンピングトランスの鉄心、１
５ａ、１５ｂはダンピングトランスの１次巻線、１６は
２次巻線、１７はギャップ長、１８は抵抗で、他の記号
は第１図のものと同一である。

第２図において、サイリスタ４と直列にダンピングトラ
ンスの第１の１次巻線１５ａを、サイリスク５と直列に
第２の１次巻線１５ｂを接続し、かつ１次巻Ｍ１５ａと
１５ｂの電流方向が同一になるように１次巻線１５ａ、
１５ｂをサイリスタ４，５に接続する。

このようにサイリスタ４，５とダンピングトランスの１
次巻線を接続することによって、交流電源３の極性が正
のときはサイリスタ４が導通して負荷電流はＩａｌの方
向となり、交流電源３の極性が負のときは負荷電流はＩ
ａ２の方向となるので、ダンピングトランスの１次巻線
１５ａと１５ｂの起磁力は同一方向となる。

したがってダンピングトランスの２次側からは負荷電流
の整流値の微分値を検出することができる。

これをゲート制御装置１の入力側に帰還することにより
制御系の安定を図ることができる。

本発明によれば交流変流器とダンピングトランスはほぼ
同程度の価格であるので従来方式で用いていたような、
全波整流回路、コンデンサと抵抗による平滑回路および
微分回路が不要となるため安価で信頼性の高い装置を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例、第２図は本発明による交流電力
制御装置の微分変流器部の一実施例結線図である １・・・・・ゲート制御装置、２・・・・・負荷、３・
・・・・・交流電源、４，５・・・・・・サイリスク、
１４・・・・・・ダンピングトランスの鉄心、１５ａ、
１５ｂ・・・・・ダンピングトランスの１次巻線、１６
・・・・・・ダンピングトランスの２次巻線、１８・・
・・・・抵抗。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 逆並列接続された２組の単方向性スイッチング素子
   と、この２組の単方向性スイッチング素子の微分電流を
   帰還して交流電力を制御するものにおいて、第１および
   第２の一次巻線を有する微分変流器を備え、この第１の
   一次巻線に上記単方向性スイッチング素子の一方の電流
   を通電し、この一方の電流による励磁と同方向に上記単
   方向性スイッチング素子の他方の電流を上記第２の一次
   巻線に通電し、上記微分変流器の２次巻線出力を前記微
   分電流として帰還するように構成したことを特徴とする
   交流電力制御装置。