JPS5829469B2 - ヘンカリツソクテイソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、温度、圧力、振動等に対応して比較的ゆっく
りと変化する電気信号の変化率を求める変化率測定装置
に関するものである。

一般に電気信号の変化率を求める場合、コンデンサＣと
抵抗Ｒとで構成されるＣＲ微分回路を用いるのが普通で
ある。

しかしながら、ＣＲ微分回路で得られる変化率信号は、
瞬時の変化率であるために、入力電気信号がゆっくりと
変化するような場合には、変化率信号を得ることができ
なくなるという欠点がある。

本発明の主な目的は、温度、圧力、振動等の工業プロセ
ス量に対応した電気信号のように、比較的ゆっくりと変
化する電気信号の変化率を求めることができる変化率測
定装置を実現することにある。

また、本発明の他の目的は、変化率の大きさに応じて警
報を発生させることのできるこの種装置を実現すること
にある。

第１図は、本発明の一実施例を示すブロック図である。

図において、１は被測定入力電気信号ｅｘが印加される
入力端子、２はアナログ信号をテイジタル信号に変換す
るＡ／Ｄ変換器、３はシフトレジスタで、信号を一定時
間遅延させるための遅延回路を構成している。

４はクロックパルス発生回路、５はディジタル信号をア
ナログ信号に変換するＤ／Ａ変換器である。

シフトレジスタ３は、例えば１０個のシフトレジスタＳ
Ｒ１〜５Ｒ１０かも戊っており、Ａ／Ｄ変換器２で変換
された１０ビツトのディジタル量を並列に貯える。

これら１０個のシフトレジスタは、クロックパルス発生
回路４かものクロックパルスによって、互に同期して並
列シフト動作を繰返す。

６は差動入力演算増幅器で構成された引算回路、７は割
算回路、８は変化率信号ｅｘ’の出力端子である。

引算回路６と割算回路７は、変化率信号を得るための演
算回路を形成している。

引算回路たる演算増幅器６の一方の入力端は、Ｄ／Ａ変
換器５の出力端に接続され、また他方の入力端は入力端
子１に接続されている。

割算回路７は、ここでは入力抵抗７１゜帰還抵抗７２を
有する演算増幅器７３で構成されており、帰還抵抗７２
の抵抗値が、クロックパルス発生器４のクロック信号の
周期に関連して変化するようになっている。

９は入力電気信号ｅｘ を入力とする警報設定回路、１
０は演算増幅器で、比較回路を構成している。

１１は警報信号出力端子である。

演算増幅器１０の一方の入力端は、出力端子８に接続さ
れ、また他方の入力端は警報設定回路９の出力端に接続
されている。

このように構成された装置の動作を次に第２図を参照し
ながら説明する。

いま、第２図Ａの実線に示すようにゆっくり変化する電
気信号ｅｘ が、入力端子１に印加されたとする。

この電気信号ｅｘ は、Ａ／Ｄ変換器２でディジタル信
号に変換され、シフトレジスタ３に貯えられる。

ここに貯えられた信号は、クロックパルス発生回路４か
らのクロックパルスによって、右方向に順次シフトされ
、一定時間Ｔ後に満杯になって右端出力側からＤ／Ａ変
換器に送出される。

ここで、シフトレジスタ３の左端に加えられた信号が、
右端から送出されるまでの時間Ｔは、シフトレジスタ３
の容量と、クロックパルスの周期によって決まる。

Ｄ／Ａ変換器５は、シフトレジスタ３の右端から一定時
間Ｔだげ遅れて送出される信号をアナログ信号に変換す
る。

したがって、Ｄ／Ａ変換器５の出力端には、第２図Ａの
点線に示すように入力電気信号ｅｘ に対して一定時間
Ｔの遅れをもったアナログ信号ワが再現される。

演算増幅器６は、一方の入力端〕に一定時間Ｔの遅れを
もったアナログ信号ｅｙ が、他方の入力端（ホ）に入
力電気信号ｅｘ がそれぞれ印加されているので、ｅｘ
−ｅｙなる演算を施す。

割算回路７は、演算増幅器６の出力信号ｅｘ −ｅｙと
、クロックパルス発生器４のクロック信号の周期に関連
した信号江）とを入力信号としており、ｅｘ −ｅｙ
／ Ｔなる割算演算を行なう。

すなわち、クロック信号の周期に関連した信−＋Ｔ）は
、゛演算増幅器７３の帰還抵抗７２の抵抗値を決めてお
り、これによって演算増幅器のゲインを変えて割算演算
を行なう。

この結果、出力端子８には入力電気信号ｅｘの変化率信
号ｅｘ’が得られる。

この変化率信号ｅＸ′は、第２図Ｂに示すように、入力
電気信号ｅｘがＡ／Ｄ変換器２において、ディジタル信
号に変換される時間ごとに更新される。

入力端子１に印加された入力電気信号ｅｘ は、警報設
定回路９にも印加されている。

警報設定回路９は、あらかじめ複数点の設定が行なえる
ようになっており、入力電気信号ｅｘ の大きさに応じ
た設定信号を複数点のなかから一つだけ選びだし、演算
増幅器１０の一方の入力端に送出する。

演算増幅器１０の他方の入力端には、変化率信号ｅｘ’
が印加されており、ここで、変化率信号ｅｘ’と選びだ
された設定信号ＳＯとを比較する。

そして、変化率信号ｅｘ’が設定信号ＳＯを越えたとき
警報信号（ＳＡ）を出力端子１１に送出する。

例えば、入力電気信号ｅｘ がボイラー制御における炉
の温度変化に対応したものであるような場合、低温度付
近における温度の変化率は一般に大きく、まγこ高温度
付近においては小さいのが普通である。

このため、変化率の警報の基準となる設定値を、一定な
値にしたのでは正しい警報表示を行なうことはできない
。

この実施例では、警報設定回路９において、変化率信号
ｅｘ′と比較する設定信号ＳＯを、前記したように入力
電気信号ｅｘに応じて選ぶようにしているので、入力電
気信号の大きさに応じて常に正しい警報信号を発生させ
ることができる。

なお、上記の実施例において、入力電気信号ｅｘを一定
時間遅延させる回路にシフトレジスタを用いたものであ
るが、他のメモリ回路を用いてもよい。

また、遅延時間Ｔを可変にしないで、常に一定とする場
合には、ｅｘ −ｅｙなる演算で変化率を求めることが
できるので、割算回路７を省略することができる。

また、引算回路、割算回路等の演算回路及び警報設定回
路、比較回路は、いずれもディジタル回路を用いるよう
にしてもよい。

以上説明したように、本発明にかかわる装置へディジタ
ル的な遅延回路によって、電気信号を任意の一定時間遅
延させるとともに、この遅延信号とそのまま印加される
入力電気信号との間で演算を行ない、変化率を求めるよ
うにしたものであるから、例えば温度変化に対応した電
気信号のように、ゆっくりと変化する電気信号の変化率
を求めることができる。

また、変化率の大きさに応じて常に正しい警報信号を発
生させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
第１図装置の動作説明図である。 １・・・・・・入力端子、２・・・・・・Ａ／Ｄ変換器
、３・・・・・・シフトレジスタ、４・・・・・・クロ
ック信号発生回路、５・・・・・・Ｄ／Ａ変換器、６・
・・・・・引算回路、７・・・・・・割算回路、８・・
・・・・変化率信号出力端子、９・・・・・・警報設定
回路、１０・・・・・・比較回路、１１・・・・・・警
報信号出力端子。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被測定入力アナログ信号を複数ビットのディジタル
   量に変換するＡ／Ｄ変換器、このＡ／Ｄ変換器で変換さ
   れた複数ビットのディジタル量を並列的に貯える複数個
   のシフトレジスタ、この複数個のシフトレジスタに印加
   され、ここに貯えられたディジタル量を並列的にシフト
   動作させるパルスを発生するパルス発生回路、前記シフ
   トレジスタで遅延されたディジタル信号をアナログ信号
   に変換するＤ／Ａ変換器、このＤ／Ａ変換器からの信号
   と前記被測定入力信号の現在値とを入力とする引算回路
   を含む演算回路、前記被測定入力信号を入力としこの入
   力信号の大きさに対応してあらかじめ設定した複数点の
   警報値のうちのいずれかの警報値が出力される警報設定
   回路、この警報設定回路の出力信号と前記演算回路の出
   力信号とを比較する比較回路を具備し、前記演算回路の
   出力端から変化率信号を、前記比較回路の出力端から警
   報信号をそれぞれ得るようにした変化率測定装置。