JPS5827337Y2 - 熱交換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃焼式温風暖房器などに使用する熱交換器に関
する。

第１図に従来の熱交換器を示し、これは扁平状に形成し
た放熱ケースａを上下に複数段配置し、各放熱ケースａ
・・・・・・をそれぞれ接続筒ｂ・・・・・・で接続し
て蛇行状に屈曲する排ガス流通路Ｃを形威し、この排ガ
ス流通路Ｃにバーナからの排ガスを流通させ、各放熱ケ
ースａ・・・・・・の周囲に空気を送風し、この空気を
上記排ガスと熱交換させて温風とし、この温風を室内に
供給してその暖房を図るようにしたものである（実開昭
４９−２４０４６号、実開昭４９−１９５４８号参照）
。

排ガス流通路Ｃはその周壁面の面積が広くそしてその周
壁面に排ガスが充分に接触して流通することが重要で、
これが満されてはじめて周囲の空気を有効に加熱するこ
とができる。

このため従来においては、第１図に示すように放熱ケー
スａ・・・・・・を上下に複数段に配置するとともにこ
れらを接続筒ｂ・・・・・・で接続することにより排ガ
ス流通路Ｃを蛇行状に屈曲する形状に構成して上述の要
件を満たすようにしている。

しかしながらこのような構成においては、複数の放熱ケ
ースａ・・・・・・を複数段に配置する関係で、その全
体の高さ寸法りが相当大きくなり、運搬や温風暖房器の
器体内への組込みなどに不利となる難点があった。

本考案はこのような点に着目してなされたもので、その
目的とするところは、高さ寸法の小さい状態で有効に排
ガスと空気とを熱交換させることができるようにした熱
交換器を提供することにある。

すなわち本考案の熱交換器は、排ガスを流通させる本体
を構成し、この本体の互いに対向する内面に、排ガスの
流通方向に向って交互に位置をずらして配置しかつそれ
ぞれ上記内面の幅方向に沿って延びる複数ずつのビード
を一体に突出形威し、さらにこの本体内に、排ガスの流
通方向に沿って配列しそれぞれ上記内面とほぼ直角でか
つ上記ビードの長手方向に対して交互にその向きを逆方
向に変えて傾斜する複数のフィンを設け、排ガスを上記
各ビードおよび各フィンによりうねらせながら蛇行流通
させることを特徴としたものである。

したがってこのような構成によれば、熱交換器の本体が
、その両面に形成された各ビードによって広い面積を確
保し、そしてこの本体内に排ガスがうねりながら流通す
るからその広い面積の各部に排ガスが充分に接触し、こ
のため本体の周囲を通過する空気と本体の内部を流通す
る排ガスとがその広い面積の各部を介して効率的に熱交
換し、よって本体を高さ寸法の小さい小型に構成するこ
とができるという効果を奏する。

以下、本考案の一実施例を第２図ないし第５図にもとづ
いて説明する。

第２図中１は、燃焼式温風暖房器の器体であり、この器
体１内は、遮熱プレート２を介して上下に仕切られてい
る。

上部空間Ａには、燃焼器部３および熱交換器４が設置さ
れており、これらによって上部空間Ａに導入される室内
空気を加熱するようになっている。

燃焼器部３は、たとえばバーナ５と燃焼筒６を直列に接
続してなり、上記バーナ５においてたとえば石油などの
液体燃料を気化し、それを燃焼筒６において燃焼させる
ものである。

なお、バーナ５には、図示しない吸排気筒に連結される
吸気ロアが開口していて、室外から燃焼用空気を取り入
れるようになっている。

熱交換器４は、第３図ないし第５図で示すように構成さ
れている。

すなわち、熱交換器４の本体８は、矩形の偏平状をなし
、上記燃焼器部３の上方に平行に設置されている。

そしてこの本体８は、それぞれ周縁に鍔９ａ、１０ａを
一体に有する扁平皿形状をなす対称的な一対の半部９，
１０を、その鍔９ａ、ｌＱａを互いに溶接により接合固
着して一体的に組合すことにより構成されている。

この本体８は一端側に導入口１１を、他端側に導出口１
２を有し、導入口１１は半部１０の平面部に形成され、
導出口１２は半部９，１０の接合縁部間に形成されてい
る。

そして導入口１１は接続筒１７を介して燃焼筒６に接続
され、導出口１２は排気用エルボ１３を介して上記吸排
気筒に接続されている。

排気用エルボ１３は本体８の側方から下方にほは゛直角
に屈曲しておす、シたがって吸排気筒に雨水等が侵入す
るようなことがあっても、その雨水等が熱交換器４の本
体８内には流入するようなことがない。

本体８を構成する半部９，１０の内面には、排ガスの流
通方向に向って交互に位置をずらすように複数ずつ断面
円弧状をなすビード１４・・・・・・が一体に突出形成
されている。

各ビード１４・・・・・・はそれぞれ本体８の幅方向に
延びている。

さらに本体８内にはそれぞれ上記内面とほぼ通角でかつ
上記ビードの長手方向に対して、交互に向きを逆方向に
変えて傾斜する複数のフィン１５・・・・・・が排ガス
の流通方向に沿って設けられている。

これらフィン１５・・・・・・は例えば半部１０の内面
に溶接等により取付けられている。

また、各半部９，１０の外面にはそれぞれ複数ずつコ字
状の補助フィン１６・・・・・・が取付けられている。

燃焼式温風暖房器の器体１内の下部空間Ｂには、上部空
間Ａに室内空気を導びき、熱交換後に室内に戻すための
対流用送風機１８が設置されており、さらに、電装ボッ
クス１９やオイルレベラー２０などが設置されている。

次に、上記構成による暖房器の作用について説明する。

まず、燃焼器部３のバーナ５において吸気筒を通じて燃
焼用空気を取り入れるとともに、石油などの液体燃料を
気化し、それを燃焼筒６において燃焼させ、その排ガス
を熱交換器４に送り込む。

熱交換器４に送り込まれた高温の排ガスは、その熱交換
器４の内部においてビード１４・・・・・・によって上
下方向に向きを変えながら進み、また同時に複数のフィ
ン１５・・・・・・によって左右横方向に向きを逐次変
えながら進む。

すなわち、排気ガスは、第４図および第５図で示すよう
に上下および左右方向に向きを逐次変え、うねりながら
進むものである。

そして、熱交換器４内をうねりながら進んだ排ガスは、
排気用エルボ１３を介して吸排気筒に導びかれて室外に
排出される。

一方、対流用送風機１８によって熱交換器４のある上部
空間Ａには、室内空気が導入され、上記熱交換器４と熱
交換が行なわれる。

また、燃焼器部３のバーナ５および燃焼筒６とも、一部
熱交換が行なわれる。

このようにして加熱された空気は、室内に循環送風され
、これにより室内の暖房が行なわれる。

熱交換器４の本体８は、その両面に形成された各ビート
１４・・・・・・によって広い面積を確保し、そしてこ
の本体８内に排ガスがうねりながら流通するからその広
い面積の各部に排ガスが充分に接続し、したがって本体
８の周囲を通過する空気と本体８の内部を流通する排ガ
スとがその広い面積の各部を介して効率的に熱交換する
。

また本体８は、扁平皿形状をなす一対の半部９゜１０を
接合してなるものであるから、従来のように複数の放熱
ケースを上下に配置して構成するものに比べ、その高さ
が小さくなり、運搬や温風暖房器の器体内への組込みに
有利となる。

なお、上記実施例では、導入口１１を一方の半部１０の
平面部に、導出口１２を両半部９，１０の接合部間に形
成したが、第６図ないし第８図に示すように、一方の半
部１０の平面部に導入口１１ ａおよび導出口１２ ａ
を形成するようにしてもよく、この場合には両半部９，
１０をその周縁全周において溶接させることができるか
ら、より一層本体８の気密性を向上でき、また導入口１
１ａ、導出口１２ａが共に同一面側に配置するから、そ
れら導入口１１ ａ、導出口１２ ａに対する接続筒１
７および排気用エルボ１３の接続作業が容易となる。

以上説明のようにこの考案によれば、排ガスを流通させ
る本体を構成し、この本体の互いに対向する内面に交互
に位置をずらして複数ずつビードを一体に突出形威し、
さらにこの本体内に交互に向きを逆方向に変えながら傾
斜して配列する複数のフィンを設け、上記排ガスを上記
各ビードおよび各フィンによりうねらせながら蛇行流通
させるようにしたから、本体を小型に構成したもとで、
その周囲を流通する空気と排ガスとを効率的に熱交換さ
せることができ、したがって本体の運搬や横風暖房器の
器体内などへの組込みを有利に行なうことができるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の熱交換器を示す断面図、第２図は本考案
の一実施例に係る熱交換器を備えた温風暖房器の概略的
な構成を示す断面図、第３図は同じくその熱交換器の平
面図、第４図は第３図中ＩＶＩＶ線に沿う断面図、第５
図は第４図中■−■線に沿う位置から見た平面図、第６
図は本考案の他の実施例における熱交換器の平面図、第
７図は第６図中Ｖｌｌ−ＶＩＩ線に沿う断面図、第８図
は同熱交換器の側面図である。 ４・・・・・・熱交換器、５・・・・・・バーナ、６・
・・・・・燃焼筒、８・・・・・・本体、９，１０・・
・・・・半部、１４・・・・・・ビード、１５・・・・
・・フィン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排ガスを流通させる本体を構成し、この本体の互いに対
   向する内面に、排ガスの流通方向に向って交互に位置を
   ずらして配置し、かつそれぞれ上記内面の幅方向に沿っ
   て延びる複数ずつのビードを一体に突出形威し、さらに
   この本体内に、排ガスの流通方向に沿って配列しそれぞ
   れ上記内面とほは゛直角でかつ上記ビードの長手方向に
   対して交互にその向きを逆方向に変えて傾斜する複数の
   フィンを設けてなる熱交換器。