JPS58263B2 - 二電圧用整流子モ−タ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、低電圧地域では全波電圧で運転し、高電圧地
域では半波電圧で運転することによって、高低いずれの
電圧地域でも使用し得るようにした整流子モータを提供
せんとするものである。

整流子モータを高低いずれの電圧地域でも使用できるよ
うにするための方法として、従来は、電子回路方式と、
チョーク併用方式と、固定子巻線の接続切換方式とが知
られている。

電子回路方式は、サイリスタによる位相制御や周波数チ
ョッパ等で波形を制御することにより、種々の電圧地域
で使用できるようにしたものである。

この方式は制御が容易である反面、価格面、電波障害の
点、振動の点、ブラシ選定の困無さ等の問題がある。

またチョーク併用方式は特性が比較的良好であるが、チ
ョークが必要で高価になると共に、このチョークを取付
けるためのスペースが必要になる。

更に固定子巻線の接続切換方式は、比較的安価であると
いう利点がある反面、高電圧地域での効率が悪く、且つ
巻線量が増大して加工性の悪い欠点がある。

即ちこの方式によると、通常高電圧地域では第１図に示
す如く四つの固定子巻線１，２，３．４を直列に接続し
、低電圧地域では二つの固定子巻線２，３を並列に接続
すると共に、他の二つの固定子巻線１，４を遊ばせてい
る。

従って高電圧地域では、回転子の巻線数に対する固定子
巻線数の比、即ち巻線比が大きくなりすぎて、第５図で
わかるとおりモータの効率が低下する欠点がある。

また固定子巻線を四つも接続するので巻線量が多くなり
、且つ低電圧地域では二つの巻線を遊ばせるので巻線の
使用率が悪いという欠点もある。

本発明は、低電圧地域と高電圧地域とで全波と半波に切
換えるようにすることにより、上記各欠点を解消せんと
するものである。

以下本発明を図に基いて説明すると、５は整流子セータ
の回転子で、一方のブラシ６は電源端子７に接続し、他
方のブラシ８は電圧切換コネクタ９の端子ａに接続して
いる。

切換コネクタ１０は５個の端子ａ〜ｅを有する第１端子
群と、該第１端子群の異なる端子に切換切続される５個
の端子ｆ〜ｊを有する第２端子群とを備えている。

１０は強弱切換スイッチで、その可動側接点１１は他方
の電源端子１２に接続し、弾接点１３は整流子モータの
固定子巻線１４を介して端子ｆに接続し、弱液点１５は
直接端子ｇに接続している。

１６は前記整流子モータの他の固定子巻線で、端子ａ。

ｄ間に接続している。

１７はダイオードで、端子す、ｄ間に接続している。

また１８．１８は前記整流子モータの固定子内に巻込ま
れた減速巻線で、端子ｃ、ｅ間に接続されている。

而してこの整流子モータを低電圧地域、例えば１１０Ｖ
地域で使用する場合、電圧切換コネクタ９は第３図に示
すように、端子ａ、 ｆ間、端子す。

ｇ間、端子ｄ、ｉ間が夫々接続される。

このように接続すると、強弱切換スイッチ１０を強接点
１３側に入れると、二つの固定子巻線１４．１６が並列
になって回転子５に接続され、大きな全波電流が流れて
高速回転をする。

また弱液点１５側に入れると、前記並列に接続された二
つの固定子巻線１４．１６に対して直列にダイオード１
７が接続され、回転子５には半波電流が流れるので低速
度で回転する。

一方高電圧地域、例えば２２０Ｖ地域で使用する場合に
は、端子す、ｆ間、端子ｃ、ｇ間、及び端子ｅ、ｉ間が
接続される。

このように接続すると、強弱切換スイッチ１０を強接点
１３側に入れた時、二つの固定子巻線１４．１６とダイ
オード１７とが直列に接続され、二つの固定子巻線１４
゜１６で減圧されると同時にダイオード１７で半波にさ
れるので、電源電圧が２２０Ｖであっても、回転子５は
１１０Ｖでの強運転時と略同じ速度で回転する。

また弱液点１５側に入れると、減速巻線１８．１８が直
列に接続されるので低速回転になる。

このように高電圧地域では、強運転の場合もダイオード
１７を接続して固定子巻線の数を少くしているので、前
記従来例の如く四つの固定子巻線を直列に接続する場合
よりも巻線比（回転子の巻線数に対する固定子巻線数の
比）を小さくすることができ、効率を高くすることがで
きる。

このことは第５図で示すとうりである。

以上の如く本発明は、低電圧地域と高電圧地域とで全波
電圧と半波電圧に切換えるようにしているので、従来の
巻線切換方式よりも固定子巻線数を減少して組立てを容
易にすると共に、高電圧地域での巻線比が小さくなって
効率を高めることができる。

また巻線数が減少するので、固定子のスロットに空間が
生じ、ここに弱運転時に使用する減速巻線１８を巻込む
ことができて装置が大型になることはなく、更に減速巻
線をモータの外部で接続する場合には、固定子巻線１４
，１６に線径の大きいものを使用することができ、抵抗
損を減少して温度上昇を押えることができる。

また一対の固定子巻線を切換コネクタの第１及び第２端
子群側に分離して接続すると共に第１端子群側にはダイ
オード及び減速巻線を、第２端子群側には強弱切換スイ
ッチを夫々設け、電源電圧の高低に応じた切換コネクタ
の切換えにより、一対の固定子巻線を並列回路及びダイ
オードを含む直列回路に切換えると共に切換スイッチの
弱切換えにより、高圧電源に際しては減速巻線を前記直
列回路と直列に低圧電源に際してはダイオードを前記並
列回路と直列に接続するものであるから、電源電圧の高
低による切換え及び強弱運転の切換え操作が簡単になる
など種々の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示し、第１図は高電圧使用
時の回路図、第２図は低電圧使用時の回路図、第３図及
び第４図は本発明の電気回路図で、第３図は低電圧地域
での使用状態、第４図は高電圧地域での使用状態、第５
図は巻線比と効率との関係曲線である。 ５・・・・・・回転子、１４．１６・・・・・・固定子
巻線、１０・・・・・・強弱切換スイッチ、１３・・・
・・・強接点、１５・・・・・・弱液点、１７・・・・
・・ダイオード、１８・・・・・・減速巻線。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の端子を有する第１端子群と該第１端子群の異
   なる端子に切換接続される複数の端子を有する第２端子
   群とを対抗せしめた切換コネクタと、前記両端子群に分
   離して接続される一対の固定子巻線と、前記第１端子群
   側に設けられるダイオード及び減速巻線と、前記第２端
   子群側に設けられる強弱切換スイッチとを備え、電源電
   圧の高低に応じた前記切換コネクタの切換えにより、前
   記一対の固定子巻線を並列回路及び前記ダイオードを含
   む直列回路に切換えると共に前記切換スイッチの弱切換
   えにより、高圧電源に際しては前記減速巻線を前記直列
   回路と直列に、低圧電源に際しては前記ダイオードを前
   記並列回路と直列に接続することを特徴とする二重圧用
   整流子モータ。