JPS582579Y2 - 樹脂成形品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はインサート成形、二色成形、異材質成形などの
場合において、−次側樹脂成形品と二次側樹脂成形品相
互間の剥離現象を防止するためのものである。

従来のインサート成形、二色成形、異材質成形などにお
いて、−次側、二次側の樹脂成形品相互間の剥離現象を
防止するために、第１図に示すように、−次成形品Ｉに
アンダーカット８および穴９などを設けて、その外周及
びアンダーカット８部、穴９部に二次側樹脂１０を充填
させて成形品を製作しているが、例えばスチレン系とオ
レフィン系樹脂のように相溶性のない樹脂の組合せで、
二次側に軟質材料を使用した場合、充分な剥離防止対策
とはなり得ない。

そこで本考案はかかる場合においても、−次側及び二次
側成形品が互いに剥離しないようにする目的でなしたも
のである。

以下に本考案の一実施例を第２図ないし第４図の図面を
参考に説明する。

この実施例は図に示すように、複数の対向する壁１，２
と、これらの壁１，２を連結するリプ３と、このリプ３
を壁１，２と共に貫通する穴４とを形成した一次成形品
５を１ず樹脂にて成形し、次にこの一次成形品５の外周
及び前記穴４に、二次側樹脂６を充填し成形した構造を
持った成形品である。

したがって−次成形品５と二次側樹脂６の剥離は穴４部
に充填された二次側樹脂の張力で防止することができる
。

次に第５図及び第６図に示す実施例について説明する。

この実施例においても、−次成形品５ａの一対の対向す
る壁１ａ、２ａを連結するリプ３ａ中を壁１ａ、２ａと
共に貫通した穴４ａを形成している。

また二次側樹脂６ａは、両壁１ａ、２ａの外周を覆うと
共に前記穴４ａ中にも充填され、両壁１ａ、２ａの外周
に設けた二次側樹脂を連結している。

渣た、第１図及び第８図に示す実施例では、相対向する
壁１ｂ、２ｂはリプ３ｂによってのみ連結された構造と
なっており、上記両実施例のように両壁１，２間又はｌ
ａ、２ａ間が底面で連結された構造とは異なる。

したがってこの場合には、＼ 二、次成形品５ｂのリプ３ｂの上下端近くにそれぞれ壁
１ｂ、２ｂと共に貫通した穴４ｂ、４ｂ’を形成し、二
次側樹脂６ｂを両壁１ｂ、２ｂの外周と穴４ｂ 、４ｂ
’に設けている。

さらに第９図及び第１０図に示す実施例では、−次成形
品５ｃを有底円筒状で、かつ内側に十字状のリプ３ｃ、
３ｃ’を形成すると共に、前記両リブ３ｃ 、３ｃ’を
貫通する穴４ｃ、４ｃ’を上下に若干ずらして形成して
いる。

この場合はリブ３ｃ、３ｃ’の端が接続されている円筒
体の壁面が相対向する壁１ｃ、２ｃとなる。

以上の各実施例の説明から明らかなように、本考案の樹
脂成形品は、対向する側壁を連結するリプを設けると共
に前記両側壁及びリプを貫通する穴を形成した一次成形
品と、この−次成形品の前記両側壁外周及び前記穴中に
貫通して設けられた二次側樹脂とからなるものであるた
め、−次成形品と二次側樹脂とが相溶性の少ない樹脂で
あっても、前記穴中を貫通して設けられた二次側樹脂に
より、両側壁の外周に設けた二次側樹脂が引張られた状
態となり、二次側樹脂が一次成形品から剥離することが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の樹脂成形品の断面図、第２図は本考案の
一実施例における樹脂成形品の一部斜視図、第３図は同
樹脂成形品にかける一次成形品の一部斜視図、第４図は
第２図に示すＡ−Ａ線での断面図、第５図は本考案の他
の実施例における樹脂成形品の斜視図、第６図は第５図
に示すＢ−Ｂ線での拡大断面図、第７図はさらに他の実
施例における斜視図、第８図は第７図のＣ−Ｃ線での拡
大断面図、第９図はさらに他の実施例における斜視図、
第１０図は第９図のＤ−Ｄ線での断面図である。 １．１ａ、１ｂ、ｌｃ、２，２ａ、２ｂ、２ｃ・・・・
・・壁、３，３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｃ ・・・・・・
リプ、４．４ａ 、４ｂ 、４ｂ’ 、４ｃ 、４ｃ
−穴、５ 、５ａ 、 ５ ｂ 、 ５ｃｍ−次成
形品、６，６ａ。 ６ｂ 、６ｃ・・・・・・二次側樹脂。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向する壁を連結するリプを設けると共に前記両壁及び
   リプを貫通する穴を形成した一次成形品と、この−次成
   形品の前記両壁外周及び前記穴中に貫通して設けられた
   二次側樹脂とかもなる樹脂成形品。