JPS5824746Y2 - 膜式ガスメ−タの発信装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガス圧による計量膜の往復運動をクランク機
構によって回転軸の回転運動に変えてガスの使用量を積
算する形式のいわゆる模式ガスメータによる計量値を遠
隔指示するために用いる発信装置に関する。

本考案の典型的な先行技術では、リードスイッチを合或
樹脂塊内に封じて保持し、模式ガスメータの前部外壁に
装着し、ガス使用量に応じて模式ガスメータ内の永久磁
石を回転してリードスイッチのオンオフを繰返すように
構成されている。

このような先行技術では、外部磁界によってリードスイ
ッチが誤動作するおそれがあり、また防爆構造を必要と
する危険地域では使用することができない。

したがって、本考案の主な目的は、動作が正確であり、
かつ防爆構造を有する模式ガスメータの発信装置を提供
することを目的とする。

第１図は、本考案の一実施例の発信装置を模式ガスメー
タに装着した状態を示す斜視図である。

模式ガスメータ１内に収納された計量手段は、入口金２
から出口金３に流れるガスの使用量に対応した回転角度
だけ回転する回転軸４（第３図参照）を有する。

このような模式ガスメータ１の計量手段は、在来のもの
であってもよく、たとえば框体を計量膜で仕切って一対
の計量室を形成し、各計量室内へのガスの流入・排出を
計量膜に連動した弁によって交互に行ない、この計量膜
の往復運動をクランク機構によって回転軸４の回転運動
に変換するように構成されている。

本件実施例では、在来の模式ガスメータを用い、その前
部の膨出部５内に一般に収納される積算計を除去し、こ
の膨出部５内に回転軸４に向けて被回転軸１５を延在さ
せである。

本考案に従う発信装置６は、ガスメータ１の膨出部５に
螺着された積算部ケース７と、この積算部ケース７の下
部前部に螺着された発信部ケース８とを含む。

第２図は発信装置６の取付は構造を示す一部切欠き断面
図であり、第３図は縦断面図、第４図は第３図のＩＶ−
ＩＶ線視断面図である。

これらの図を参照して、発信ケース７は、２つのケース
部分９，１０、すなわち絞り加工によって形成された有
底カバー９と、そのカバー９の開口を覆う取付は板１０
とから成る。

カバー９の外周には外鍔１７が形成され、外鍔１７の周
縁は取付は板１０側に屈曲されている。

外鍔１７にガスケット１１を介在して取付は板１０が当
てられる。

カバー９の上前部には透視窓１２が穿設され、この透視
窓１２には透明ガラス板１３が接着される。

積算部ケース７内において、その上部には積算計１４が
取付は板１０に設けられており、また取付は板１０を貫
通して膨出部５内に延びる被回転軸１５は、回転軸４と
軸継手１６によって連結される。

積算部ケース７内において取付は板１０には被回転軸１
５に固着された歯車が設けられており、この歯車１８に
は積算計１４の歯車１９が噛合う。

歯車１９に噛合う歯車２０の回転によって積算計１４の
複数桁の表示部材としての文字車２５が回転角変位され
てガス使用量を表示する。

歯車１９に順次噛合った歯車２１．２２．２３およびピ
ン歯車２３ａによって円柱状永久磁石２４が回転される
。

この永久磁石２４は、模式ガスメータの左右方向の回転
軸線を有し、その外周に周方向にＮ極およびＳ極が交互
に磁化されている。

積算計１４の文字車２５によるガス使用量の表示は、透
視窓１２に臨む。

なお歯車２２．２３、およびピン歯車２３ ａを含む永
久磁石２４の回転機構は在来の積算計１４と同様な積算
計を改変して製造され得る。

カバー９は黄銅などの低透磁率材料から戒り、カバー９
と取付は板１０とは、ボルト２６によって螺着されると
ともに、ポル） ２７．２８によって膨出部５に一体的
に螺着される。

ポル）−２６，２７の頭部には内ねじが刻設される。カ
バー９の透視窓１２よりも下方の下前部は、平担に形成
されており、ここに支持ポル） ２９．３０をそれぞれ
介してポル）３１．３２によって発信部ケース８が螺着
される。

支持ポルｌ−２９，３０の一端に形成された外ねし部は
、ポルｌ−２６，２７の頭部に螺着され、他端に形成さ
れた内ねしにはポル）３１．３２が螺着される。

第５図は第３図の切断面線Ｖ−■から見た断面図である
。

発信部ケース８は、３つのケース部分３５．３６．３７
、すなわち底３４が平担にして絞り加工されたカバー３
５と、このカバー３５の開口を塞ぐ蓋３６と、カバー３
５の底３４の外面に半田付けによって固着された取付は
板３７とからなる。

カバー３５と取付板３７とは黄銅製である。

蓋３６は高透磁率材料である鉄製である。

カバー３５の外周には外鍔３８が全周にわたって形成さ
れる。

蓋３６はガスケット３９を介在して外鍔３８に当接し、
ボルト４４によって螺着される。

蓋３６の周縁は外鍔３８の外周端を覆うように屈曲され
る。

カバー３５の内周壁すなわち上壁３５ａ、左右側壁３５
ｂ、３５Ｃおよび下壁３５ ｄのほぼ全内面には、高透
磁率材料である鉄製のシールド板４０，４１．４２．４
３が貼着される。

発信部ケース８内には、リードスイッチ４５と、その端
子板４６とが、カバーの底３４および取付は板３７に螺
着される。

端子板４６に電気的に接続されるリード線４７は、カバ
ー３５の下壁３５ ｄを貫通して外部に導出される。

リード線４７は発信部ケース８の外方で発信部ケース８
と電気的に導通した導電性材料の管状体４８に外被され
る。

管状体４８は、素線がコイル状に形成されており、これ
によって可撓性を有し、その素線は密着している。

管状体４８の一端を発信部ケース８の下壁３５ ｄに取
外し自在に装着するためにコネクタ４９が用いられる。

コネクタ４９の受は口部５０はリード線４７を案内する
案内孔５１を有し、下壁３５ ｄに固着されたガスケッ
ト５２によって発信部ケース８内を気密に封じる。

コネクタ４９の挿入部５３は管状体４８の一端に固着さ
れる。

挿入部５３は受は口部５０に挿入され、コネクタ４９の
軸線に直角なボルト５４によって受は口部５０からの抜
出しが防がれる。

取付は板３７はカバー３５の底３４から左右に突出して
おり、この取付は板３７は前述のとおり、ポル）３１．
３２によって支持ポル） ２９．３０を介してポル）
２６．２７に螺着される。

ガスを使用することにより、ガスメータ１の回転軸４が
回転し、これによって積算計１４がガス使用量を表示す
る。

これと同時に永久磁石２４が回転し、こによってリード
スイッチ４５はその電気的導通および遮断の各スイッチ
ング態様を繰返してガス使用量に対応したパルス数を有
するパルスが発生されることになる。

このパルス信号はリード線４７によって遠隔地に導かれ
、これによって遠隔地においてガス使用量を表示するこ
とができる。

発信部ケース８内には高透磁率材料のシールド板４０．
４１．４２．４３が貼着されており、蓋３６は高透磁率
材料から戊るので、リードスイッチ４５が磁気シールド
され、外部の磁界によって誤動作することが防がれる。

また発信部ケース８およびそれにコネクタ４９を介して
電気的に接続された管状体４８は導電性であるので、リ
ードスイッチ４５およびリード線４７が静電シールドさ
れ、リードスイッチ４５の動作が一層正確となり、その
リードスイッチ４５によるパルス信号が正確に伝送され
る。

遠隔表示が不用である場合およびガスメータ１を交換す
る場合などには、ポル）３１．３２を外して模式ガスメ
ータと一体的になっている積算部ケース７から発信部ケ
ース８を分離することができる。

この分離した状態においても発信部ケース８は密閉状態
に保たれており、したがって防爆性能が維持される。

以上のように本考案によれば、リードスイッチを収納し
た発信部ケースを密閉構造とし、模式ガスメータに一体
的に取付けられた積算部ケースから着脱自在としたので
、模式ガスメータおよび積算部ケースと発信部ケースと
の境界が明確にできる。

発信部ケースでは、永久磁石に磁気結合する磁路を形成
する部分を除く残余のほぼ全体が高透磁率材料を含むの
で、リードスイッチが外部磁界によって誤動作するおそ
れがなく、またさらにリードスイッチに接続されたリー
ド線は発信部ケースと電気的に導通した導電性材料の管
状体によって外被され静電シールドされるので、リード
スイッチによって形成されるパルスが遠隔地に正確に伝
送される。

積算部ケース７は模式ガスメータ１に着脱可能であり、
したがって在来の模式ガスメータ内の積算計を除去して
本考案を容易に実施することができる。

積算部ケース７の有底カバー９の底は、模式ガスメータ
１の前方（すなわち第２図および第３図の左方）に臨む
ので、外力に対する気密性が向上され、また発信部ケー
ス８を装着しない状態でも美感の観点から好ましい。

発信部ケース用取付は板３７は、積算部ケース７の有底
ケース９の底に着脱自在に取付けられ、この取付は板３
７には発信部ケース用カバー３５の底３４が固着されて
おり、換言すると、底３４が有底ケース９に直接取付け
られるものではないので、蓋３６を閉じて発信部ケース
８の気密性を保ったままで、その発信部ケース８を取付
けたり、取外したりすることができる。

そのため防爆地域などにおいて安全性を向上することが
できる。

発信部ケース８の蓋３６は高透磁率材料から戊り、低透
磁率材料から戊るカバー３５の周壁３５ ａ〜３５ ｄ
には高透磁率材料のシールド部材４０〜４３が設けられ
るので、前述のように外部からの磁気によるリードスイ
ッチの誤動作が防がれるのは勿論、有底カバー９だけで
なくカバー３５を、絞り加工などが容易な低透磁率材料
によって製造することができ、生産性を向上することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体の斜視図、第２図はそ
の一部切欠き断面図、第３図は発信装置の縦断面図、第
４図は第３図の切断面線ＩＶ−ＩＶから見た断面図、第
５図は第３図の切断面線ｖ−■から見た断面図である。 １・・・・・・模式ガスメータ、４・・・・・・回転軸
、６・・・・・・発信装置、７・・・・・・積算部ケー
ス、８・・・・・・発信部ケース、９・・・・・・カバ
ー、１０・・・・・・取付は板、１２・・・・・・透視
窓、１４・・・・・・積算計、２４・・・・・・永久磁
石、３５・・・・・・カバー３６・・・・・・蓋、３７
・・・・・・取付は板、４０〜４３・・・・・・シール
ド板、４５・・・・・・リードスイッチ、４７・・・・
・・リード線、４８・・・・・・管状体、４９・・・・
・・コネクタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 模式ガスメータ１に備えられた計量手段の使用量に対応
   した回転角だけ回転する回転軸４に連動して変位する表
   示部材２５を有しかつ表示部材２５の変位によってガス
   使用量を表示する積算計１４と、この回転軸４に連動し
   て回転するように枢支された永久磁石２４とを、積算部
   ケース７内に収納し、この積算部ケース７は、模式ガス
   メータ１の前部に着脱可能に固定される積算部ケース用
   取付板１０と、この積算部ケース用取付は板１０によっ
   てふさがれ低透磁率材料から戊る有底カバー９とを含み
   、有底カバー９の底は、模式ガスメータ１の前方に臨み
   、この有底カバー９の底には透視窓１２が穿設され、こ
   の透視窓１２には透明板１３が固着され、表示部材２５
   は透明板１３を介して透視窓１２から見えるように配置
   され、永久磁石２４はその回転によって有底カバー９の
   底の外方に磁界の変化を及ぼすように配置され、有底カ
   バー９の底には、透視窓１２からずれた位置に着脱自在
   に発信部ケース用取付は板３７が取付けられ、この発信
   部ケース用取付は板３７には低透磁率材料から戒る発信
   部ケース用カバー３５の底３４が固着されており、発信
   部ケース用カバー３５は、高透磁率材料から成る蓋３６
   によって気密にふさがれて発信部ケース８を構成し、発
   信部ケース用カバー３５内でその底３４に臨んで前記永
   久磁石の磁界の変位によってスイッチング態様の変化す
   るリードスイッチ４５が収納され、発信部ケース用カバ
   ー３５の内周壁３５ ａ〜３５ ｄには高透磁率材料か
   ら成るシールド部材４０〜４３が設けられ、発信部ケー
   ス用カバー３５には、導電性材料の管状体４８を、発信
   部ケース用カバー３５と蓋３６とに電気的に導通した状
   態で接続し、この管状体４８内にはリードスイッチ４５
   に接続されたリード線４７が挿通されることを特徴とす
   る模式ガスメータの発信装置。