JPS5824563B2

JPS5824563B2 - 通り整正機

Info

Publication number: JPS5824563B2
Application number: JP52153859A
Authority: JP
Inventors: 木村長市
Original assignee: Shibaura Engineering Works Co Ltd
Current assignee: Shibaura Mechatronics Corp
Priority date: 1977-12-21
Filing date: 1977-12-21
Publication date: 1983-05-21
Also published as: JPS5486107A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、軌道のレールの整正を行なう軌道整正機に係
り、特にレール軌間線の長手方向の左右狂いの整正を行
なう通り整正機に関する。

一般に、鉄道線路の軌道は、その敷設時に予め測量によ
って設けられた複数の基準点に沿ってこれと一定間隔を
保ってレールが配設されるが、その後の列車の通過によ
り次第にレール軌間線の長手方向の左右狂い、即ち通り
狂いを生じてくる。

この場合、特に軌道がカーブしている部分では、左、右
のレールに高低差（カント）が設けられているため通り
狂いが激しい。

したがって、沿線に障害物があったり、また複数の場合
などに隣りの軌道と接近して列車の運行が非常に危険に
なったり、列車の横ゆれがはげしくなるため定期的に軌
道の通り整正を行なう必要がある。

従来、軌道の通り整正を行なうには、軌道を単位長に区
切ってその部分の通り整正を順次行なうようにしており
、その際複数の場合には既に整正済みの隣りの軌道め１
または２点を基準にとってその点に対応する整正しよう
とする軌道の変位量を測定してそれが所定の変位量にな
るようにしている。

しかしこのような従来の通り整正手段では、軌道の測量
された絶対基準点に対する変位量検出ではないため、特
に軌道のカーブしているところでは通り整正作業が困難
で正確に行なうことができない状況である。

また既に整正済みの軌道を基準にとる相対基準方式によ
っているため、その基準となる軌道に位置の狂いがある
とその通り整正に累積誤差を生じ、軌道全体の位置が大
巾にずれてしまう。

さらに、従来では基準点との距離を１箇所ずつ測定しな
がらレール横押機を操作して軌道の通り整正を行なって
いるため、非常にその作業能率が悪いという欠点がある
。

本発明は以上の点を考慮してなされたもので、軌道の敷
設時に既に設けられている基準点を絶対基準にとって軌
道の通り整正を連続的かつ自動的に行なわせるようにし
た通り整正機を提供するものである。

以下、添付図面を参照して本発明の一実施例について詳
述する。

第１図は本発明による通り整正機の原理動作を示すもの
で、前述した基準点１にワイヤ２を張り渡し、このワイ
ヤ２を基準線として通り整正機３がそのフイーラ装置４
でそのワイヤ２をならいながら軌道５上を自走し、フイ
ーラ装置４によって検出したワイヤ２と軌道５のワイヤ
２側のレールとの間隔が常に所定の値になるように、そ
の検出信号に応じて車両に載置されたレール移動機構部
に制御指令を送って通り整正を行なうようにしている。

前記ワイヤ２は、これをフイーラ装置４によってならう
際に基準点１が邪魔にならないように、第２図に示す如
く基準点１上にワイヤ保持用のブラケット６を取付け、
ワイヤ２の側面が外部につき出すようにしてこのワイヤ
２を張り渡している。

フイーラ装置４は、第３図および第４図に示すように、
駆動モータ７、この駆動モータ７によって回転するねじ
軸８、このねじ軸８と螺合し、その回転方向によって前
、後進する支持棒９、この支持棒９に絶縁ブラケット１
０を介して取付けられたフイーラ１１、および前記ねじ
軸８の回転量を検出してフイーラ１１の伸縮量に応じた
電気信号を発生するポテンショメータ１２から構成され
ている。

このフイーラ装置４は、そのフイーラ修正機構部１３の
支持軸１５上に取付けられている。

また、このフイーラ修正機構部１３の支持軸１５には、
レール５０の内側に当接する測定ローラ１６と、レール
５０上を転動する走行車輪１４と、この支持軸１５を常
時外方に押しつけるようにこれと反対側の支持軸との間
に介挿された押圧ばね１７（液圧又は空圧シリンダでも
良い）とが設けられている。

すなわちこのフイーラ修正機構部１３は、その支持軸１
５が左、右（外方向、内方向）に移動可能で、常時その
押圧ばね１７によって測定ローラ１６をレール５０の内
側に押しつけ、フイーラ１１とレール５０の内側との間
隔が所定の値となるようにしている。

なお、このフイーラ１１とレール５０の内側との間隔は
、フイーラ装置４のモータ７を回転させ、ポテンショメ
ータ１２で監視しながら支持棒９を伸縮させることによ
って任意に決めることができ、この間隔を通り整正の基
準値として用いる。

なお、フイーラ修正機構部１３は、走行車輪１４により
レール５０上を移動することができる。

また、このフイーラ装置４による前記ワイヤ２の検出系
統としては、第５図に示すように、通り；整正機に積載
した電源Ｅのプラス側をワイヤ２に接続するとともにそ
のマイナス側を車体１８にアースさせ、これによりフイ
ーラ１１がワイヤ２に当接しているか否かを検出器１９
によって検出し、その検出信号に応じてレール移動機構
部３１の油圧装置２０を駆動するように構成されている
。

このほか、静電効果を利用したタッチスイッチ等を利用
しても良いし、フイーラ先端に光電スイッチをつけても
良い。

さらに、このレール移動機構部３１は第６図に示すよう
に、一端がそれぞれ車体１８に回転自在に取付けられた
油圧シリンダ２１．２２と、その各ピストン軸２３．２
４にそれぞれ回動自在に取付けられ、左、右のレール５
１．５２上に設けられた横押しローラ２５．２６を各々
支持する支持枠２７．２８と、通り整正時にこれら各支
持枠２７．２８をそれぞれ下方に押して横押しローラ２
５．２６がレール５１．５２から外れないようにすると
ともに、通り整正を行なわないときにはこの支持枠２７
，２８をそれぞれ上方に持ち上げる補助油圧シリンダ２
９．３０とによって構成されている。

このように構成されたレール移動機構部３１にあっては
、前記油圧装置２０の油圧出力Ａ、Ｂによって油圧シリ
ンダ２１．２２がそれぞれ駆動されるが、この際Ｂ出力
によってシリンダ２１のピストン軸２３が伸びて横押し
ローラ２５によってレール５１が外方向に押されると同
時に、シリンダ２２のピストン軸２４が引込んで横押し
ローラ２６によってレール５２が内方向に押され、これ
により軌道が図中左方向に通り整正されることになる。

各レール５１．５２の横押し時の反力は、車体１８側に
受けられる。

同様に、油圧装置２０のＡ出力によってこのレール移動
機構部３１は、軌道を図中右方向に通り整正することに
なる。

このように構成された本発明による通り整正機にあって
は、フイーラ装置４によって前記基準点１に張り渡され
たワイヤ２に対する間隔を図りながらレール移動機構部
３１を駆動して軌道の通り整正を行なうが、この場合、
フイーラ１１とワイヤ２とが離れていると検出器１９が
これを検出して油圧装置２０を動作させ、これによりＢ
出力が油圧シリンダ２１，２２に送られてレールをフイ
ーラ１１がワイヤ２に当接する方向に移動させる。

レールの移動によりフイーラ１１がワイヤ２に当接する
と検出器１９がこれを検出して油圧装置２０に停止指令
を送り、これによりレール移動機構部３１はその動作を
停止する。

また、最初からフイーラ１１がワイヤ２の基準線を越え
てワイヤ２と当接している場合には、検出器１９がこれ
を検出して油圧装置２０に動作指令を送り、これにより
人出力が油圧シリンダ２１．２２に送出されてレールを
ワイヤ２からフイーラ１１が離れる方向に移動させて通
り整正を行なう。

フイーラ１１がワイヤ２から離れると同時に検出器１９
から油圧装置２０に停止指令が出され、これによりレー
。

ル移動機構部３１はその動作を停止する。

また、本発明による通り整正機にあっては、基準点１に
張り渡したワイヤ２を通り整正の絶対基準としているた
め、軌道５が直線部分では前述のようにフイーラ装置４
のフイーラ１１のつき出し：量を予め通り整正に必要な
値に設定しておけばよいが、第７図に示すように、軌道
５がカーブしている部分では基準点１間のワイヤ２が直
線に張られているためこのままでは通り整正に誤差を生
じてしまう。

したがって、この場合には軌道５の曲；率に応じてフイ
ーラ１１のつき出し量を自動または手動によって修正し
てやる必要がある。

すなわち、第７図において、点Ｆ−Ｃ問および点Ｇ−Ｄ
間の各距離は互いに等しく、これを距離ａとし、また点
Ｆ−Ｇ問および点Ｃ−Ｄ間の各距離はほぼご同じでこれ
を距離りとする。

これにより、点Ｃから距離ｌだけ進んだ部分の正矢値Ｖ
は次式によって与えられる。

したがって、上式から曲率Ｒと距離りは一定であるため
、通り整正機の移動距離ｌに応じてフイーラ装置４の駆
動モータＴを動作させ、フイーラ１１のつき出し量が（
ａ−Ｖ）の値になったことをポテンショメータ１２で検
知してモータ７を停止させれば曲線部のフイーラ１１の
つき出し量の修正を行なわせることができる。

なお、このカーブ部分のフイーラ修正は、軌道の曲率が
一定の曲線部分の通り整正のみならず、曲率が変化する
緩和曲線部分（軌道の直線部と曲線部とをつなぐ部分）
の通り整正時にも適用されることはいうまでもない。

以上、本発明による通り整正機にあっては、基準点に張
り渡されたワイヤを絶対基準にとり、フイーラ装置およ
びその修正機構部によってレールと基準線との距離を検
出しながらその検出信号に応じてレール移動機構部を駆
動して軌道の通り整正を連続的かつ自動的に行なわせる
もので、従来のように累積誤差を生ずることなく高精度
な通り整正を行なうことができるとともに、その作業性
も著しく向上するという優れた利点を有している。

また、従来装置の欠点であった軌道のカーブ部分にあっ
ても直線部分と同様に、高精度な通り整正を極めて簡単
に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による通り整正機の動作原理を示す簡略
説明図、第２図は基準点にワイヤを張架した状態を示す
側面図、第３図および第４図は本発明の一実施例におけ
るフイーラ装置の構成例を示す正面図およびその簡略構
成図、第５図はフイーラ装置によるワイヤとレール間距
離の検出原理を示す簡略図、第６図は本発明の一実施例
におけるレール移動機構部の構成例を示す正面図、第７
図は本発明による通り整正機の曲線部におけるフイーラ
修正の原理説明図である。１・・・・・・基準点、２・・・・・・ワイヤ、計・・
・・・通り整正機、４・・・・・・フイーラ装置、５・
・・・・・軌道、６・・・・・・ワイヤ保持用ブラケッ
ト、７・・・・・・モータ、８・・・・・・ねじ軸、９
・・・・・・支持棒、１０・・・・・・絶縁ブラケット
、１１・・・・・・フイーラ、１２・・・・・・ポテン
ショメータ、１３・・・・・・フイーラ修正機構部、１
４・・・・・・走行車輪、１５・・・・・・支持軸、１
６・・・・・・測定ローラ、１７・・・・・・押圧ばね
、１８・・・・・・車体、１９・・・・・・検出器、２
０・・・・・・油圧装置、２１．２２・・・・・・油圧
シリンダ、２３、２４・・・・・・ピストン軸、２５
．２６・・・・・・横押しローラ、２７，２８・・・・
・・支持枠、２９，３０・・・・・・補助油圧シリンダ
、３１・・・・・・レール移動機構部。

Claims

【特許請求の範囲】

１軌道に沿って設けられた各基準点間に張架された基
準線としてのワイヤと；前記ワイヤ側のレールの内側か
ら前記ワイヤまでの間隔が調節可能なフイーラと、調節
されたワイヤ側のレールの内側からワイヤまでのフイー
ラの間隔を検出するポテンショメータとを有するフイー
ラ装置と；前記フイーラ装置を取付けた支持軸と、前記
支持軸に設けられた測定ローラ、走行車輪及び押圧ばね
とを有し、前記押圧ばねにより常に前記測定ローラをレ
ールの内側に押圧し、前記フイーラ装置のフイーラ装置
のフイーラを前記ワイヤに当接させながら、前記走行車
輪によりレール上を移動可能なフイーラ修正機構部と；
前記フイーラ装置のフイーラが、前記ワイヤの基準線を
越えて当接しているか、又は前記フイーラが前記ワイヤ
に当接していないことを検出して、それぞれ作動信号を
出力し、前記フイーラがワイヤの基準線で前記ワイヤと
当接すると停止信号を出力する検出器と；前記検出器か
らの作動信号により、横押しローラを介して、左右のレ
ールを同時に、前記検出器から停止信号が出力されるま
で、レールの長手方向に対して横方向に移動させるレー
ル移動機構部とから構成された通り整正機。