JPS5824226Y2 - 水中探知装置の記録器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、水中探知装置の記録器のうち遊びプーリー
と駆動プーリーとに無端ベルトを張架し該ベルトの走行
方向に対して直角方向に記録紙を順次繰り出し、無端ベ
ルトに固着され記録紙上を摺動する記録ペンに受信信号
を印加して記録を描かせる小型記録器に関し、特に超音
波振動子から発射される超音波エネルギーの発射タイミ
ングを可変することにより使用済の記録紙の記録が描か
れていない部分に記録を描かせ従って記録紙を有効に利
用することができる水中探知装置の記録器に関する。

水中探知装置の記録器は、自船の下方向の大なる深度の
水中状況をも容易に観測することができるように広幅の
記録紙を通常よく使用するが、浅深度の海域で水中探知
装置を使用する場合には記録紙の上方の一部のみにしか
記録が描かれず従って記録紙の大部分が何ら利用されな
いまま従来は廃棄されていた。

この考案は、使用済の記録紙であって記録可能な部分を
有する記録紙を再度使用し得る水中探知装置の記録器を
提供するものである。

以下、図面を併せ用いてこの考案を説明する。

第１図は、従来使用されている水中探知装置の記録器の
内部構成図を示す。

第２図はこの考案の実施例を示す。

第１図において、無端ベルト１は、遊びプーリー２と駆
動プーリー３とに張架され、駆動プーリー３が電動機（
図示せず）により駆動されるのに伴って矢印り方向へ走
行する。

また、無端ベルト１上の予め定められる位置に記録ペン
４及び永久磁石５，６が固定されている。

記録紙７は、無端ベルト１の走行方向に対し直角方向に
順次繰り出される。

通電レール８は、無端ベルト１に平行な位置関係になる
ように固定され、該レールには水中から反射信号がプリ
ント板９に組み込まれる受信増幅回路を経て供給される
。

記録ペン４の両端部が同時に通電レール８及び記録紙７
上を摺動するようになされているので記録紙上には発振
線１１．魚群１２、海底線１３等が描かれる。

リー・ドスイッチ１４．１５は、ベルトが走行するのに
伴って永久磁石５，６に相対するように且つベルト１に
近接して保持台１６により保持される。

リードスイッチ１４は、永久磁石５と相対する時にパル
ス信号をプリント板９上に組み込まれ、超音波振動子の
励振信号を生成する発振回路駆動用のパルス信号を生成
するパルス生成回路へ送出して超音波振動子を励振せし
め超音波エネルギーを水中に発射せしめる。

この時、プリント板から通電レール８へ電線を経て信号
が供給されるようになされており、また記録ペンが記録
紙の上方部に位置するようになされているので発振線１
１が描かれる。

そして、発射され超音波エネルギーに基づく目標物体か
らの反射信号も記録ペン４に供給されるので、記録紙上
には魚群や海底線等の水中状況が描かれる。

プリント板９上には、上記パルス生成回路の外受信増幅
回路等が組み込まれている。

上記各構成部品は、全て記録器筐体１０内に収納されて
いる。

上記従来装置においては、永久磁石５及びリードスイッ
チ１４がそれぞれベルト１又は保持台１６に固定されて
おり、また記録ペン４の左端部が発振線１１の右端部に
来た時に超音波エネルギーが水中に発射されるようにな
されているので、従って発振線１１は第１図に示すよう
に常に記録紙上の同一個所に描かれる。

そして、上記従来装置を用いて浅深度水域の水中状況を
探知記録すると第１図に示すように記録紙７の上方一部
のみしか使用されず下半部は何ら利用されないことにな
る。

この考案は、発振線１１を記録紙７上の任意の未使用部
分へ自由に移動させて記録紙を十分利用し尽すことがで
きる記録器を提供する。

以下、第１図のものと同一符号が付されているものは同
一機能を行うものとする。

第２図において、駆動プーリー３と遊びプーリーとには
、その予め定められる位置に永久磁石５゜６及び記録ペ
ン２１が固着される無端ベルト１が張架される。

無端ベルト１は、駆動プーリー３に連接される電動機２
２により走行せしめられる。

プリント板２３には通電レール２４及びリードスイッチ
２６が固着されており、また通電レール２４と平行に後
述するリードスイッチ保持台が摺動する溝が穿設されて
いる。

更にプリント板２３には、リードスイッチの出力信号に
基づいてパルス信号を生成するパルス発生回路や受信増
幅回路の一部が組込まれている。

プリント板２３は、記録ペン２１の一端が通電レール２
４上を摺動し、リードスイッチ２５゜２６が永久磁石５
，６の軌跡上に位置するように固定される。

プリント板２７には受信部の一部回路が組み込まれてい
る。

記録ペン２１の他端は、順次繰り出される記録紙７上を
摺動するようになされている。

記録紙７は、繰り出しリール２８から繰り出されローラ
ー２９及び送紙ローラー３０を経て巻取リリール２１は
順次巻き取られる。

電動機２２は、保持台３２により保持される。

調整板３３は、それに穿設される溝がプリント板に穿設
される溝上に位置するように固定される。

リードスイッチ２５は、例えば水面から５０ｍの深さま
での水中状況を観測する場合に使用され、リードスイッ
チ２６は、５０ｍから１００ ｍまでの上記とは異なる
深度の水中状況を記録紙上に記録させる場合に使用され
る。

これら二つのリードスイッチの選択は切換スイッチ（図
示せず）を用いて行なわれる。

第３図は、リードスイッチ２５を保持しプリント板２３
に穿設される溝を摺動し半固定的にリードスイッチを保
持する保持台を示す。

同図Ａは、正面図を同図Ｂは側面図を示す。

第４図は、リードスイッチがプリント板に半固定的に保
持された状態図を示す。

第３図において、リードスイッチ２５は、台３４の下部
に保持されその両側面には各々側板３５が設けられ、台
の上部は両側部が切り取られ凸状に形成されており、該
凸部のほぼ中央にねじ棒３６が植立されている。

第４図において、保持台３４は、プリント板２３の溝に
嵌め込まれ、側板３５．３５はガイドの働きをし、台３
４の上部の凸部が形成されている部分には溝が穿設され
ている調整板３３が接せしめられる。

従って、保持台３４は、プリント板２３及び調整板３３
に穿設される溝内を第４図で紙面表裏方向に摺動させら
れて移動する。

リードスイッチ２５を固定する場合には、平ワツシヤ３
７を介し締付ねじ３８を用いて台３４を調整板３３に固
定することにより行なう。

上記のように構成される記録器において、最初実線にて
示す記録を得た後、保持台１８にて保持されるリードス
イッチ２５を下方へ移動させると破線で示すように記録
紙の未使用部分に発振線１１′や海底線１３′等の記録
を描かせることができる。

上述のように、この考案によれば、プリント板に移動可
能な如くリードスイッチを保持することにより空間が制
限される小型記録器の空間を有効に利用し、また記録紙
面金てを利用し尽すことができる水中探知装置の小型記
録器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来使用されている水中探知装置の記録器の
内部構成図を示す。 第２図はこの考案の実施例を示す。 第３図は、第２図の実施例に使用されるリードスイッチ
保持台を示す。 第４図は、リードスイッチ保持台を第２図の実施例に取
り付けた状態図を示す。 １は無端ベルト、２は遊びプーリー、３は駆動プーリー
、４は記録ペン、５及び６は永久磁石、７は記録紙、８
は通電レール、９はプリント板、１０は記録器の筐体、
１１は発振線、１２は魚群、１３は海底線、１４及び１
５はリードスイッチ、１６は保持台、２１は記録ペン、
２２は電動機、２３及び２７はプリント板、２４は通電
レール、２５及び２６はリードスイッチ、２８は繰り出
しリール、２９及び３０はローラー、３１は巻取りリー
ル、３２は保持台、３３は調整板、３４は台、３５は側
板、３６はねし棒、３８はねじを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 遊びプーリーと駆動プーリーとに無端ベルトを張架し該
   ベルトの走行方向に対して直角方向に記録紙を順次繰り
   出し、上記無端ベルトの適所に駆動片及び記録ペンを保
   持し該ペンの一部をベルトに平行に設けられる通電レー
   ル上をまた他の一部分を上記記録紙上を摺動させて水中
   状況を上記記録紙上に描く水中探知装置の記録器におい
   て、超音波エネルギーの発射時刻制御を行なうパルス信
   号を生成するパルス生成回路が組み込まれているプリン
   ト板の適所に直線状の溝を穿設し、上記駆動片と相対す
   る時その出力信号を上記パルス生成回路へ送出する検出
   素子を該溝に沿って移動可能な如く保持し且つ上記記録
   ペンが使用済の上記記録紙面の余白部分に水中状況を記
   録するように上記検出素子を半固定し、該検出素子が上
   記駆動片の走行軌跡に沿って移動し得るように上記プリ
   ント板を固定することを特徴とする水中探知装置の記録
   器。