JPS5823863A - 水溶性速乾色素組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、水溶性であり、かつ比較的速乾性の、かつ、
凹凸感のある描写を可能とした新しい水溶性色素組成物
に関するものである。

通常の水彩絵具の場合には、速乾性でないため、一度、
色塗りしたあと、未乾燥状態のまま、別の色をその上に
塗ろうとした場合、色が流れて鮮明な輪郭がだせない。

このため絵の形や色を修正することは大変むずかしい作
業となっている。

一方、油絵具の場合には、速乾性に欠けることや、取扱
いが容易ではないことなどの欠点がある。また、技術面
、費用面からも、経験の浅い人には、すぐに使用できな
いものとなっている。

本発明は上記の欠点をカバーしたもので、水溶性色素物
質、例えば絵具に、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンを
混合して使用するというものである。この場合、ポリ酢
酸ビニル樹脂エマルジョン混合は、速乾効果があること
、乾燥によって、ポリ酢酸ビニル樹脂が透明になること
、例えば、絵具などと混合しても化学変化を起さないこ
と、さらに水溶性であること、接着力があること等の理
由により、絵具などに混合使用するものとしては、最も
適している。また、このポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンは安価であり、使用に際しても刺げき性、安全性面で
問題はない。

ここで、水溶性色素物質とは、例えば市販の水彩絵具や
染料などを例示することができる。

ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンと例えば絵具との混合
は、絵を描く直前に混合して使用しても、予じめ混合し
たものを使用してもよい。混合割合は、色彩、色の濃度
、凹凸感の程度や、好みの画調によって任意に変えれば
よい。

本発明の水溶性速乾色素組成物を使用して、例えば、絵
を描いた時の特徴は次のとおりである。

（１）．画面に色を塗布した場合、速乾効果があるため
、一度、描いた上に、比較的早く加色および上塗り修正
が可能である。

（２）．絵具の色合せをしたあとで、ポリ酢酸ビニル樹
脂エマルジョンを絵皿の上で任意に調合することができ
るので配色の困難性はない。混合による濃度の変化は少
ないし、乾燥によって、ポリ酢酸ビニル樹脂が透明とな
るので復色する。また画面に光沢をもつことになる。

（３）．必要に応じて、水分を加えれば、色濃度を薄く
し、塗布面をひろげることもできる。

また、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンの量を多くすれ
ば、油絵状の固め塗りも可能となる。水の混合割合の多
い場合には、長い乾燥時間を要するが、固め塗りの場合
でも、３時間もすれば完全に固まってしまう。

これに対して、水彩の場合のそれは、２４時間以上を要
している。

また、画面の凹凸状も細工ができ、加筆によって、陰影
感を助長することができる。

（４）．塗布後、水または、ポリ酢酸ビニル樹脂エマル
ジョンを含んだ筆、刷毛等で画面をなでることで表面を
溶解して平滑感を増すこともできる。

（５）．ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンのみを上塗り
した場合、乾燥後は透明となるので、塗布面に、ガラス
状の反射効果や、表面加色によって模様効果をだすこと
もできる。

（６）．また、失敗部分は、加色訂正が容易であるばか
りでなく、水溶性を利用して、水で洗い流すこともでき
る。この場合、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンには接
着性があるので、画面を荒らさずに修正復元が簡単であ
る。

使用後の筆、刷毛、絵皿等は、水で簡単に洗滌できる。

（７）．画面となる基材は紙質材料（例えば、画用紙、
ボール紙など）をが特に水分吸収の点から、効果的であ
る。

以上の様子を図面によって詳述する。図面は本発明の特
徴の一つである塗色、加色が簡単にでき、しかも、画面
に種々の変化を生ぜしめることができる様子を示してい
る。図中の１は、紙質材料、２は、第１色相成分、３は
、加色成分の第２色相成分、４はポリ酢酸ビニル樹脂成
分、５は、水彩絵具成分、６は、ポリ酢酸ビニル樹脂を
混合した絵具組成物をあらわしている。

第１、２、３図は通常の水彩絵具を使用したもので、第
４、５、６図は、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンを混
合使用した場合を示している。第１図と第４図は加色お
よび上塗りした場合の色相変化の状態をあらわしている
。第１図では、二つの色素成分が混色して、濁った色相
となっているのに対し、第４図では、最初に塗布された
色素物質の上側に、これと混合しない形で塗布されてい
るので、加色したことによる色素物質の混合（色相変化
）は、ほとんど見られない。

第２図と第５図は塗布後の乾燥の速さの違いについて示
している。第２図では、色素混合物の中に多く水分が存
在しているので、紙質材料などに吸収されるのに長時間
を要し、従って乾燥に長時間を要する。これに対し、第
５図では、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンの形で混合
されているため、含有水分量は少なく、従って早く短時
間で乾燥することになる。

第３図と第６図とは、画面の凹凸感の状態を示しており
、通常の水彩絵具による場合である第３図に比べて、本
発明の方法による第６図では陰影感を助長する効果が発
揮されている。

本発明は、上述のような特徴のある新しい水溶性色素組
成物、例えば、水溶性速乾絵具などを提供することにあ
るが、このことによって、（１）簡単な方法で油絵様の
絵が描けること、（２）簡単に修正ができるため、短時
間で自分の思いに近い絵を描くことができること、（３
）これらのことによって、素人でも絵画に興味を持つこ
とができる等の新しい波及効果も期待できるものと考え
る。

このようにして、本発明は、水溶性にして、なお、速乾
的効果にすぐれており、従って、上塗り加色が極めて容
易にできる、凹凸感のある画面を作ることができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１、２、３図は通常の水彩絵具を使用した場合の断面
図であり、第４、５、６図は、ポリ酢酸ビニル樹脂エマ
ルジョンを混合使用した場合の断面図である。 断面図の符号は １・・・・・紙質材料 ２・・・・・第１色相成分 ３・・・・・加色成分の第２色相成分 ４・・・・・ポリ酢酸ビニル樹脂成分 ５・・・・・水彩絵具成分 ６・・・・・・ポリ酢酸ビニル樹脂を混合した絵具組成
物 特許出願人　田中　真一 高澤　弘明

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 水溶性色素物質（例えば絵具など） にポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョンを混合したことを特
   徴とする水溶性速乾色素組成物