JPS5822962Y2 - ハイネツリヨウハツデンソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は工場廃液とか地熱、温泉等を熱源として利用し
、これにより蒸発器内の作動流体を加熱して蒸気を発生
させ、この蒸気によりタービンを駆動して発電し、ター
ビンを駆動した後の蒸気は冷却器により液化し、循環ポ
ンプにより前記蒸発器へ供給し、再び加熱して蒸気化す
るよう構成した基本的なランキンサイクルの改良に関す
るものである。

上述したようにこの種の発電装置に訃ける冷却器から蒸
発器に作動流体を供給する手段としてはポンプを用いて
いるのが普通であった。

しかしこのようにポンプを用いた場合には、ポンプを駆
動する分だけ電気又は機械的エネルギを損失するだけで
なく、ポンプを設ける部分で密閉構造に構成することが
困難であるという欠点がある。

本考案においては冷却器とを接続する循環パイプの中に
毛細管作用体を挿入することにより前記ポンプの働きを
兼ねさせるようにして電気又は機械的損失を省き、循環
パイプ自体も完全な密閉構造にしたものである。

第１図は従来の発電装置を説明するもので、１は蒸発器
で、水、フレオン等の作動流体が加圧ポンプ２によって
供給される。

この蒸発器１には加熱熱源として廃熱が利用されるよう
配管して構成されており、これにより蒸発器１に送り込
まれた流体は容易に加熱気化して、発生蒸気を出力する
。

３は蒸気タービン、４が発電機で、タービンが蒸発器１
から供給される蒸気により駆動され、発電機４をまわす
。

このターピ／３を通過して温度が低下した作動流体は次
に冷却器５で冷却されて液化され、この液が再びポンプ
２により循環利用され、加熱冷却を繰返しながらタービ
ン３を回転し、廃熱を電気エネルギーとして変換せしめ
る。

このように従来例は冷却器で液化した作動流体をポンプ
を駆動することによって蒸発器に供給するためポンプを
駆動するだけ変換電気エネルギを損失し、発電効率が低
下する欠点がある。

本考案はこのため作動流体の供給ポンプを除去し、毛細
管現象によって作動流体の供給を行なうようにしたもの
である。

以下第２図によってこれを説明する。

第１図と同符号の部分は同一部分を示し、６が冷却器５
と蒸発器１を連結する液化作動流体の供給パイプ内に挿
入した燭芯等撚糸の如き毛細管作用体である。

これによれば冷却器５で液化した作動流体が毛細管作用
体６を毛細管現象により移動し、即ち作動流体は水、ア
ルコール、フレオン等の極めて濡れ性の良い液体が使用
され、表面張力に比例した高い液柱を示し、容易に作用
体６中を冷却器５から蒸発器１に流動し供給ポンプ無し
に循環供給され、従来と同様の廃熱利用の発電をするこ
とができる。

勿論毛細管作用体６はタービン３と冷却器５を連結する
パイプ中にも挿入して液の移動を行なわせるようにして
もよい。

なお、図において７はタービン発電機の気密室に巻装す
る蒸気パイプで、蒸発器１から発生蒸気をこのパイプＩ
を通してタービン３に導入スるようにしたもので、これ
によればタービン室で発生する熱を熱交換して利用する
ので熱の有効利用ができる。

以上のように本考案は作動流体の供給循環ポンプを除去
したので、それだけ廃熱利用、熱−電気変換効率を増大
できる効果がある。

また毛細管作用体に循環パイプを外部と密閉する構造に
したので作動流体の漏洩を完全に防止し常に高性能の発
電を可能にし電気変換効率を増大する効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例、第２図は本考案の一実施例構成図であ
る。 １・・・・・・蒸発器、２・・・・・・ポンプ、３・・
・・・・タービン、４・・・・・・発電機、５・・・・
・・冷却器、６・・・・・・毛細管作用体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱源として廃熱を利用した蒸発器に液化作動流体を供給
   し加熱気化して蒸気を発生させ、該発生蒸気でタービン
   を駆動して発電機を１わし、タービンを通過した作動流
   体を冷却器で液比して前記蒸発器に循環供給するように
   した発電装置において、前記冷却器と蒸発器とを密閉構
   造の循環パイプにて接続すると共に前記循環パイプ中に
   毛細管作用体を充填して戒る廃熱利用発電装置。