JPS582196B2 - ダブルベ−ス系推進薬の製造方法 - Google Patents

ダブルベ−ス系推進薬の製造方法

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JPS582196B2
JPS582196B2 JP14218378A JP14218378A JPS582196B2 JP S582196 B2 JPS582196 B2 JP S582196B2 JP 14218378 A JP14218378 A JP 14218378A JP 14218378 A JP14218378 A JP 14218378A JP S582196 B2 JPS582196 B2 JP S582196B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃焼調整剤を含有するダブルベース系推進薬の
製造方法において、燃焼調整剤を均一に分散配合するこ
とにより優れた燃焼特性を発揮しうるダブルベース系推
進薬の製造方法に関するものである。
さらに詳しくは、注型式又は鋳造式のダブルベース系推
進薬の製造工程において、燃焼速度、圧力指数、温度感
度等の燃焼性能を向上せしめる目的で添加される脂肪酸
または芳香族酸と重金属との塩からなる燃焼調整剤の分
散配合方法を特に改良したことを特徴とする燃焼特性の
優れたダブルベース系推進薬の製造方法に関するもので
ある。
従来、ダブルベース系(DB系)推進薬としてハ、ニト
ロセルロース(NC)、ニトログリセリン(NG)およ
び可塑剤を主成分とし、必要に応じて安定剤、燃焼調整
剤(BM)等を少量添加したダブルベース(DB)推進
薬と、このDB推進薬のエネルギー向上のために、更に
酸化剤、金属燃料等を前記のDB推進薬の成分に添加し
たコンポジットモデファイドダブルベース(CMDB)
推進薬とがある。
更に機械的性質の改善のために、これらのDB推進薬又
はCMDB推進薬に架橋剤又は合成樹脂を添加した架橋
DB推進薬又は架橋CMDB推進薬も実用化されている
又、製造方式でみると、DB推進薬、CMDB推進薬は
ともにいわゆる圧伸式、注型式および鋳造式の3種の方
式が広く実用化されているが、これらの製造方式は、目
的とする推進薬の性能、大きさ、形状、生産規模等によ
って適宜選択されるものである。
このようZDB系推進薬はその含有するエネルギー水準
がコンポジット推進薬に比較して一般に低く、かつ密度
も小さいため、DB系推進薬の保有する密度比推力(ρ
×Isp)がコンポジット推進薬のそれよりも小さく、
これを装填したログットモータのエネルギー性能は一般
に低いという欠点を有している。
しかし、一方では、DB系推進薬は、排気ガスが無煙で
かつ腐蝕性の無いこと、圧力指数および温度感度がコン
ポジット推進薬に比べて著しく小さいという点でコンポ
ジット推進薬より優れた燃焼特性を有するという特徴が
あるため、環境条件および使用条件の厳しい小型ロクッ
ト、ミサイル等に使用されている。
前記の圧力指数(n)は一般に小さいほど望ましく、例
えば燃焼面積又はノズルスロート面積の変化に伴なうチ
ャンバー内圧力(P)の変化は、外部制約係数(Kn)
の1/1−n乗に比例することが知られているため、n
が小さいほどKnの変化に伴なうPの変化が少ないとい
う望ましい燃焼特性が得られる。
又、前記の温度感度(β)も小さいほど望ましく、例え
ば燃焼時の推進薬温度が低温から高温まで変化しても燃
焼速度(又は圧力)の変化が生じない条件すなわちβ=
0の推進薬が理想的である。
このような優れた燃焼特性を得るため、DB系推進薬に
おいては、各種の燃焼調整剤が研究され重金属、重金属
酸化物、重金属無機塩および有機酸と重金属との塩が公
知であり、特に有機酸と重金属との塩としての鉛、銅、
ニツケル、コバルト、鉄等の有機酸塩が優れた性能をも
たらすことが知られている。
しかしながら、前記のような燃焼調整剤は、一般に微粉
末の固体であるため、DB系推進薬組成物中に均一に分
散させることが困難であった。
そのため、圧押式の場合は、燃焼調整剤を添加した配合
薬粉末を捏延、圧延工程でローラで機械的に、十分に混
和するという方式によって燃焼調整剤を均一に分散させ
てDB系推進薬を得ていた。
ところが、注型式又は鋳造式のDB系推進薬の製造方法
においては、従来、配合工程で燃焼調整剤を添加する場
合、NG、可塑剤等の液体成分の中へ直接配合するとい
う方法がとられていたが、この場合、微粉末の燃焼調整
剤を均一に分散させることは困難であった。
特に燃焼調整剤としての有機酸と重金属との塩の場合は
液体成分との濡れが悪く、その凝集塊を生じる傾向が強
く、通常の添加混合では均一分散させることは困難であ
った。
従来、このような問題を解決するために、予めNC微粒
子中へ燃焼調整剤を配合するという方法が考えられたが
、この場合、任意の燃焼調整剤を配合して微粒子状のN
Cを製造する時燃焼調整剤は微粉末であるため液体との
濡れが悪く、この微粉末を微粒子状NCの製造時に水分
散NCラッカーまたはNCラッカーに均一に分散させる
ことが困難であった。
又、従来の他の解決策として、燃焼調整剤を可塑剤と共
にローラその他分散用機械装置によって強制的に分散さ
せペースト状にした後に、それを他のDB系推進薬成分
と共に配合する方法も考えられた。
しかしこの方法でも十分に均一な分散が得られず、しか
もそのペースト状分散物の製造時間が非常に長くかかる
という欠点があった。
本発明は、前記のような従来の燃焼調整剤の分散方式に
代る優れた分散効果を示す新規な燃焼調整剤分散方法に
よって優れた燃焼特性を有するDB系推進薬を得ること
ができるDB系推進薬の製造方法を提供するものである
すなわち、本発明のDB系推進薬の製造方法は、燃焼調
整剤を含有するDB系推進薬の製造方法において、脂肪
酸または芳香族酸と重金属との塩からなる燃焼調整剤を
硝酸エステル類と可塑剤との何れとも相溶性のある溶剤
もしくは硝酸エステル類と可塑剤との混合物と相溶性の
ある溶剤に溶解するかまたはその何れかの溶剤と可塑剤
との混合液に溶解して燃焼調整剤溶液とし、前記燃焼調
整剤溶液を前記燃焼調整剤溶液の温度より低い温度の硝
酸エステル類または硝酸エステル類および可塑剤および
これに必要に応じて加えられる前記の溶剤からなる液体
中に注入して攪拌混合することにより急冷し、次いで前
記の溶剤を蒸留除去することによって前記の硝酸エステ
ル類または硝酸エステル類と可塑剤とからなる液体中に
燃焼調整剤の微結晶粒子を分散させた分散液を得て、そ
の分散液とDB系推進薬の他の成分とを配合することを
特徴とするDB系推進薬の製造方法である。
前記の燃焼調整剤を分散させる方法は、硝酸エステル類
および/又は可塑剤と相溶性のある溶剤に可溶な重金属
無機塩、有機酸と重金属との塩等の燃焼調整剤について
実施可能であるが、本発明では、特に一定の温度条件下
である種の有機溶剤に溶解する有機酸と重金属との塩が
対象となる。
このような有機酸と重金属との塩としては、例えば、ス
テアリン酸、2−エチルヘキシル酸等の脂肪族酸又はサ
リチル酸、レゾルシン酸等の芳香族酸と鉛、銅、ニッケ
ル、コバルト、鉄等の重金属との塩がある。
又、前記の硝酸エステル類とは、NCを膠化させる液体
成分であって、そのような硝酸エステル類としては、例
えば、NG又はトリエチレングリコールジナイトレート
、トリメチロールエタントリナイトレート、ペンタエリ
スリトールトリナイトレート等のニトロプラスチサイザ
ーがある。
又、前記の可塑剤は、NCを可塑化してかつNG又はニ
トロプラスチサイザーと相溶性のある通常の可塑剤であ
って、そのような可塑剤としては、例えば、フタル酸エ
ステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル等が
ある。
更に、前記の溶剤は、前記の硝酸エステル類、可塑剤等
と相溶性があり、かつ前記の燃焼調整剤を溶解するもの
であれば使用可能であるが、その溶剤または溶剤と可塑
剤との混合液に燃焼調整剤な溶解した燃焼調整剤溶液と
、硝酸エステル類または硝酸エステル類および可塑剤お
よび必要に応じて加えられる溶剤からなる溶液に注入し
て攪拌昆合することによって急冷し、次いで前記の溶剤
な真空蒸留などによって除去して再結晶させた燃尭調整
剤を含む分散液を得る必要があるため、比較的低沸点の
溶剤が好ましく、50〜150℃の弗点を有する溶剤が
実用的である。
このような溶削としては、例えば、ベンゼン、トルエン
、キシレン等の芳香族系溶剤が特に好ましく、その他、
エタノール、ブタノール等のアルコール類、メチルエチ
ルクトン、メチルイソブチルクトン等のクトン類、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トリクレン、テト
ラクロロエチレン等の有機塩素化物なども使用可能であ
る。
これらの溶剤は溶解される燃焼調整剤の種類に応じて選
択的に組合せて使用される。
その組合せおよび溶解温度、再結晶温度などの温度条件
を代表例で示すと第1表のとおりである。
各原料中に若干含まれる水分(推進薬にとっては有害不
純物)を溶剤と共に共沸作用によって、除去できるとい
う付加的効果が得られる。
次に燃焼調整剤溶液を注入して燃焼調整剤を再結晶させ
る液体は硝酸エステル類または硝酸エステル類および可
塑剤およびこれに必要に応じて溶剤を加えた液体を用い
ればよいが、可塑剤および/または溶剤からなる液体に
燃焼調整剤溶液を注入するようにして、硝酸エステル類
は後の工程で添加する方法も可能である。
更に、本発明のDB系推進薬の他の主成分であるNCは
、通常、次の形態のものが使用される。
すなわち、注型式の場合には、NCのみを造粒したNC
微粒子、あるいはNCと必要に応じて加えられる安定剤
、燃焼調整剤または酸化剤あるいはそれらの2種以上と
からなる造粒されたNC微粒子が用いられる。
なお、この場合に必要に応じて加えられる前記の燃焼調
整剤は、本発明における分散方法が適用される脂肪酸ま
たは芳香族酸と重金属との塩と同種又は同系統の燃焼調
整剤である場合と、本発明における分散方法が適用され
ない他の燃焼調整剤すなわち重金属単体、重金属酸化物
、重金属無機塩等の場合とがある。
又、鋳造式の場合は、前記の注型式の場合と同様のNC
微粒子類および/又はNC,NGおよび必要に応じて加
えられる安定剤、燃焼調整剤等からなり溶剤圧伸式で小
粒状に成形された膠化NC小粒薬が用いられる。
次に本発明の製造方法の要件である燃焼調整剤としての
脂肪酸または芳香族酸と重金属との塩のの分散方法を更
に具体的に説明する。
すなわち、まずDB系推進薬成分として配合される前記
燃焼調整剤を溶解し得る1種又は2種以上の前記の溶剤
又はその溶剤と可塑剤との混合液を加温溶解槽に仕込み
、攪拌しながら所要温度(燃焼調整剤を溶解し得る温度
)まで昇温させ、そこに前記の燃焼調整剤を添加し溶解
させる。
次に得られた燃焼調整剤溶液を、その温度のまま、混和
パンに予め仕込まれ燃焼調整剤の再結晶温度附近に調温
された硝酸エステル類又は硝酸エステル類および可塑剤
の液体(以下、NG等の液体と称する)中に投入しなが
ら攪拌すると温度が急冷する。
なおこの場合、危険防止のため、NG等の液体の中に前
記の燃焼調整剤の溶解に用いた溶剤と同種の溶剤を一定
量以下混合してNG等の液体を鈍感化しておくことが好
ましい。
このようにして、NG等の液体中に燃焼調整剤溶液を投
入し攪拌することにより急冷すると、燃焼調整剤はその
再結晶温度以下であれば一部または全部が5μ以下の微
結晶粒子として再結晶した状態で分布し、また再結晶温
度以上であれば燃焼調整剤の一部または全部がまだ溶剤
中に溶解した状態で溶剤を含むNG等の液体中に均一に
分散し、次いでこのような状態の液体を含むNG等の液
体を30〜50℃に加熱昇温させながら攪拌しつつ真空
下で溶剤を蒸留除去すると燃焼調整剤が5μ以下の微結
晶粒子として完全に再結晶し、NG等の液体中に均一に
分散した分散液が得られる。
このような分散液を得るに要する時間は取扱量によって
一概には言えないが、例えば燃焼調整剤の1kgを分散
させる場合、従来のローラーでペースト状にして分散さ
せる方法では約8時間かかるが、本発明の分散方法によ
れば溶解から溶剤除去までの間で約1時間で済むという
ように非常に能率的である。
このようにして得られたNG等の液体中に燃焼調整剤の
微結晶粒子が均一に分散した分散液を用いて、他のDB
系推進薬成分と共に配合して成形することが本発明のD
B系推進薬の製造方法の特徴である。
すなわち、注型式DB系推進薬の場合は、まず前記の分
散液の所定量を再秤量して混和パンに仕込み、前記のN
C微粒子類の所定量(必要に応じては安定剤、酸化剤、
金属燃料等の所定量と共に)を添加して所要の温度およ
び真空度の条件下で真空混和を行ない配合薬反ラリーを
得る。
次に得られた配合薬スラリーを鋳型に注型し、60℃で
5日間のキュアリングを行ない硬化したDB系推進薬が
得られる。
又、鋳造式DB系推進薬の場合は、ます前記のNC微粒
子類および/または膠化NC小粒薬の所定量(必要に応
じては安定剤、酸化剤、金属燃料等の所定量と共に)を
鋳型に仕込み、その鋳型内を真空状態にした後、鋳型の
下部附近から前記の分散液の所定量を吸引注入して、前
記のNC微粒子類および/または膠化NC小粒薬に均一
含浸させる。
しかる後、60℃で5日間のキュアリングを行ない鋳型
の内容物を硬化させて鋳造されたDB系推進薬が得られ
る。
以上のようにして得られた注型式又は鋳造式のDB系推
進薬は、その試験片を顕微鏡で観察してみると、燃焼調
整剤の微結晶粒子が均一に分散していることが判明した
次に本発明の製造方法を実施例によって具体的に説明す
る。
なお各実施例中の部数および%は、すべて重量基準であ
る。
実施例 1 攪拌機と加温装置を備えた加温溶解槽中にトルエン32
5部を仕込み、85℃に昇温し、そこに平均粒径5μの
ステアリン酸鉛を40部、攪拌しながら投入して、5分
間に均一なステアリン酸鉛溶液を得た。
これを混和パンに予め仕込んだNG925部、可塑剤(
ジエチルフタレート)250部、安定剤(エチルセント
ラリット)15部およびトルエン750部からなる30
℃のNG等の液体中に、激しく攪拌しながら投入混和す
ることによって急冷して(この場合は約38℃となった
)、ステアリン酸鉛の一部が再結晶した微結晶粒子を含
む溶剤、NG等の液体を得た。
前記と同じ手順で、ステアリン酸銅20部をトルエン1
75部に溶解したステアリン酸銅溶液を得て、これを前
記のステアリン酸鉛を含む含溶剤NG等の液体(再び3
0℃に調温した)中に追加投入混合することによって急
冷して(この場合も約38℃となった)、ステアリン酸
銅の一部が再結晶した微結晶粒子と前記のステアリン酸
鉛の一部が再結晶した微結晶粒子とが共存した含溶剤N
G等の液体を得た。
このようにして得られた含溶剤NG等の液体を混和パン
中で、50℃,5mmHg以下の真空条件下で、30分
間の真空蒸留を行ないトルエンを蒸留除去してステアリ
ン酸鉛およびステアリン酸銅を完全に再結晶させて、そ
の微結晶粒子がNG等の液体中に均一に分散した分散液
を得た。
この分散液中に残存したトルエンの量は0.1%であり
、以降の配合・成形工程に支障のない程度のものであっ
た。
又、この分散液は濃緑色であり、顕微鏡で観察したとこ
ろステアリン酸鉛およびステアリン酸銅が1〜5μの微
結晶粒子となって完全に均一に分散していることが確認
された。
これらの燃焼調整剤溶液の配合組成および分散液の成分
組成を前記の実配合部数の1/25部数で第2表に示し
た。
(これは第3表のDB系推進薬配合組成との結びつきを
容易にするためである。
)また溶解条件、分散液中の燃焼調整剤の平均粒径等を
第2表に示した。
次に、第3表に示すような配合組成でDB系推進薬の配
合および成形を行なった。
すなわちここに得られた分散液に、NC微粒子(安定剤
3%を含む造粒されたNC)1250部を添加し予混合
した後、10mmHgの真空下で30分間混和して第3
表に示すような配合組成の均一な配合薬スラリー250
0部を得た。
この配合薬スラリーを注型用ホツパーに移し替えて、5
mmHgの真空下で該ホツパーから直径15cm、長さ
30cmの鋳型に注型した。
なお鋳型の内壁面には予め合成ゴムのレストリクターを
取付けてある。
しかる後、鋳型を60℃の恒温槽に入れて5日間キュア
リングを行なった。
その後鋳型を冷却して、鋳型からレストリクター付の注
型推進薬を取出し、長さ5錆づつ6個に切断してそれぞ
れの端面仕上加工を行ない、目的の端面燃焼型のDB推
進薬を得た。
この6個のDB推進薬をそれぞれ試験用厚肉チャンバー
に装填して静止燃焼試験を行ない第3表に示す燃焼特性
値を得た。
実施例 2〜6 燃焼調整剤である脂肪酸または芳香族酸と重金属との塩
および溶剤の種類と両者の配合割合を第2表に示すよう
に替えたほかは実施例1に準じて、第2表に示す溶解条
件で燃焼調整剤溶液を調整した。
ただし実施例3、実施例5および実施例6においては燃
焼調整剤を溶剤と可塑剤とに溶かした。
次いで、第2表に示す配合割合のNG等の液体と溶剤(
実施例6は溶剤なし)、安定剤からなる液体(25℃)
中に前記の燃焼調整剤溶液を投入して実施例1に準じて
分散液の調製を行ない、第2表に示すような成分組成の
分散液を得た。
次に、得られた分散液を用い第3表に示すようなDB系
推進薬配合組成で、実施例1の配合、成形手順に準じて
注型式の端面燃焼型のDB系推進薬を得た。
これらについて実施例1と同様にして静止燃焼試験を行
なった結果、第3表に示すような燃焼特性値が得られた
実施例 7〜8 第2表に示すような配合組成の燃焼調整剤溶液を実施例
1に準じて調製し、次いで、これを第2表に示すような
溶剤と安定剤とを含むNG等の液体(25℃)中に投入
し実施例1に準じた手順で、第2表に示すような成分組
成の分散液を得た。
次に、第3表に示すような配合組成でDB系推進薬の配
合および成型を行なった。
すなわち実施例1と同様の形状で、かつレストリクター
を取付けた鋳型に膠化NC小粒薬(NC90%,NG7
%および安定剤3%からなり、溶剤圧伸式で製造した直
径1mm,長さ2mmの円柱状グレイン)54部を仕込
み、鋳型を密閉し、その上部から5〜10mmHgの真
空度になるよう真空ポンプで排気しながら、鋳型の下部
附近から前記の分散液46部を鋳型内に吸引注入して、
膠化NC小粒薬に均一に含浸させた。
しかる後、鋳型を60℃の恒温槽に入れて5日間のキュ
アリングを行ない、次いで実施例1に準じて仕上加工を
行なって第3表に示すような配合組成の鋳造式DB推進
薬を得た。
これについて実施例1と同様にして静止燃焼試験を行な
い第3表に示すような燃焼特性値が得られた。
比較例 1 ステアリン酸鉛40部とジエチルフタレート160部と
を攪拌機付混合槽中で15分間混合しペースト状にした
が、このままでは粒径3〜5mmのステアリン酸鉛の凝
集塊が多数あったので、更にこのペースト状物を200
メッシュの篩を通シて前記の凝集塊を細かく分散させる
ようにした。
この作業には約90分を要し目的のペースト状分散物を
得た。
又同様の手順でステアリン酸銅20部とジニチルフタレ
ート90部とからなるペースト状分散物を得た(この場
合も篩を通すために約45分かかった)。
この2種のペースト状分散物とNGおよび安定剤とを混
合して第3表に示すような配合組成の分散液を得た。
この分散液を顕微鏡で観察した結果、0.01〜0.0
7mmの凝集塊が多数観察され、燃焼調整剤の分散が実
施例1と比べて非常に悪いものであった。
次にこの分散液とNC微粒子とを第3表に示す配合組成
で、実施例1の手順に準じて配合および注型を行ない端
面燃焼型のDB推進薬を得た。
これについて実施例1と同様にして燃焼特性値を測定し
た結果は第3表に示すとおりであった。
比較例 2〜3 サリチル酸鉛40部とジエチルフタレート60部とから
なるペースト状物およびサリチル酸銅20部とジエチル
フタレート30部とからなるペースト状物を、それぞれ
比較例1の手順に準じて調製し、次にこれらのペースト
状物を、それぞれ試験用ペイントローラー(ロールの直
径5インチ、長さ15インチ、ロール間隔0.01〜0
.03mm)に3回通して均一な2種のペースト状分散
物を得た。
このロール操作の所要時間はそれぞれ150分と75分
であった。
これをNG,ジエチルフタレートおよび安定剤からなる
液体に混合して第3表に示すような配合組成の分散液を
得た。
得られた分散液を顕微鏡で観察したところ、0.01〜
0.05mmの凝集塊が多数観察され、燃焼調整剤の分
散は、実施例1に比べて未だ悪いものであった。
次に、この分散液とNC微粒子(比較例2の場合)又は
膠化NC小粒薬(比較例3の場合であり、実施例7〜8
に用いたものと同じ)とを第3表に示す配合組成で、実
施例1に準じて配合、注型(比較例2の場合)又は実施
例7に準じて鋳造(比較例3の場合)を行ない端面燃焼
型のDB推進薬を得た。
これについて、実施例1と同様にして燃焼特性値を測定
した結果は第3表に示すとおりであった。
以上の各実施例および比較例からわかるように、本発明
の製造法における脂肪酸または芳香族酸と重金属との塩
からなる燃焼調整剤の分散方法によれば、原料の燃焼調
整剤の微結晶粒子の大きさが、ほぼそのままの大きさで
(1〜5μ)、分散液中に均一に分散され(第2表の最
下欄参照)、比較例1〜3に示した従来方法による分散
液中での燃焼調整剤の分散粒子の大きさが10〜70μ
であったのに比べて、本発明における分散方法が優れて
いることが示された。
このように分散液での分散性の良さは、推進薬中におけ
る燃焼調整剤の分散においても本発明の方法が優れてい
ることが確認された。
すなわち、得られたDB系推進薬の薄い切片を顕微鏡で
観察した結果、第3表に示したように、DB系推進薬中
に分散している燃焼調整剤の粒子の大きさは、実施例1
〜8の場合、1〜5μで均一に分散していたが、比較例
1〜3の場合は10〜70μと非常に大きい凝集粒子と
なって分散していた。
このような有機金属化合物の分散状況によって、得られ
たDB系推進薬の燃焼特性値において、比較例1〜3の
燃焼特性値より実施例1〜8の燃焼特性値が向上した値
を示すことが確認された。
以上詳細に説明したように、DB系推進薬の製造方法に
おいて、本発明に係る燃焼調整剤の分散方法を実施する
ことにより、微結晶状の燃焼調整剤粒子の均一分散が可
能となり、同一の燃焼調整剤の添加量での従来の分散方
法に比べて、本発明の製造方法では、燃焼調整剤の効果
を十分に発揮することができる。
すなわち、本発明の製造方法によれば、DB推進薬、C
MDB推進薬等のDB系推進薬の燃焼性能の中で特に重
要な圧力指数、温度感度等の特性値をより低い値にする
ことができる。
さらに、本発明に係わる燃焼調整剤の分散方法によれば
、溶剤の除去工程があるものの、従来方法の燃焼調整剤
のペースト状分散物を得るための篩分又はロール分散と
いう長時間を要する作業工程が無いため、全体の作業時
間が短くなるという経済的効果も大である。
従って、本発明の製造方法によれば、同一配合組成のD
B系推進薬でも、燃焼調整剤が有効に作用しうる均一分
散されたDB系推進薬の製造が可能であり、小型ロケッ
トおよびミサイル用として必須の低圧力指数および低温
度感度を有する高燃焼特性のDB系推進薬の製造が可能
であり、さらに経済的にも有利に製造することができる

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 燃焼調整剤を含有するダブルベース系推進薬の製造
    方法において、脂肪酸または芳香族酸と重金属との塩か
    らなる燃焼調整剤を硝酸エステル類と可塑剤との何れと
    も相溶性のある溶剤もしくは硝酸エステル類と可塑剤と
    の混合物と相溶性のある溶剤に溶解するかまたはその何
    れかの溶剤と可塑剤との混合液に溶解して燃焼調整剤溶
    液とし、前記燃焼調整剤溶液を前記燃焼調整剤溶液の温
    度より低い温度の硝酸エステル類または硝酸エステルお
    よび可塑剤および必要に応じて加えられる前記の溶剤か
    らなる液体中に注入して攪拌混合することにより急冷し
    、次いで前記の溶剤を蒸留除去することによって前記の
    硝酸エステル類または硝酸エステル類と可塑剤とからな
    る液体中に燃焼調整剤の微結晶粒子を分散させた分散液
    を得て、その分散液とダブルベース系推進薬の他の成分
    とを配合することを特徴とするダブルベース系推進薬の
    製造方法。
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