JPS5821675B2 - 金属およびアスフアルテンを含有する残油含有石油から潤滑油の製造方法 - Google Patents

金属およびアスフアルテンを含有する残油含有石油から潤滑油の製造方法

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JPS5821675B2
JPS5821675B2 JP49094695A JP9469574A JPS5821675B2 JP S5821675 B2 JPS5821675 B2 JP S5821675B2 JP 49094695 A JP49094695 A JP 49094695A JP 9469574 A JP9469574 A JP 9469574A JP S5821675 B2 JPS5821675 B2 JP S5821675B2
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G65/00Treatment of hydrocarbon oils by two or more hydrotreatment processes only
    • C10G65/02Treatment of hydrocarbon oils by two or more hydrotreatment processes only plural serial stages only
    • C10G65/04Treatment of hydrocarbon oils by two or more hydrotreatment processes only plural serial stages only including only refining steps
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は相対的に硫黄および金属含量の高いアスファル
テン含有残留石油の水素化脱硫に関するものである。
残油はガソリン領域以上で沸騰し、191°C+(37
5°F+)、204°C+(400下+)、343°C
+(650°F+)または565’C+(1050°F
+)もの沸点を有する。
本発明は、最終水素化脱硫段階からの流出液がペンタン
抽出により測定してほとんどアスファルテンを含まず一
般に約1pp[Il以下、好ましくは約0、6 pp[
0以下のニッケル当量にニッケル当量はニッケルの重量
咽および存在するバナジウムのし5重量卿に等しい)を
含有する多段式水素化脱硫法に基づく。
最終水素化脱硫段階の流出液の金属含量は著しく低く、
従って全最終段階流出液を希釈することなく全体の流れ
として、上昇管でゼオライト触媒を使用する流動接触分
解法(FCC’)に用いることができ、その際に、触媒
および炭化水素は上昇管をほぼ同一速度で流れ、上昇管
内の触媒のすべりにより触媒の付着がなく、上昇管内の
触媒対油の比が増加することもない。
FCC法ではゼオライト触媒上のニッケルおよびバナジ
ウムの付着は、希釈しない水素化脱硫流出液を供給する
場合極めて小さいので、ゼオライト触媒組成比率はFC
C上昇管に対する供給材料のバレル当りゼオライト触媒
が僅かに約0,2ポンド(571g/m’)である。
このゼオライト触媒組成比率水準は全体の供給材料流と
して留出ガス油を使用するFCC上昇管操作で通常要求
されるゼオライト触媒組成比率よりも高くない。
勿論、全水素化脱硫流出液はFCC以前に他の流れと混
和することができる。
所望により、本発明は同一ユニットまたは別のユニット
における全原油の脱硫に使用することができる。
例えば343℃+(650°F+)の金属含有残油を本
発明の最初のユニットで水素化脱硫する一方、軽質留出
物またはその一部を金属汚染や触媒の高度の失活の問題
なしに別個に水素化脱硫することができる。
脱硫した留出物またはその一部および脱硫残油を燃料油
として使用するための全脱硫原油を得るため、またはF
CCユニットに供給するために硫黄分が少なくガソリン
領域以上で沸騰する混合残油および留出液を得るため再
混合することができる。
全原油を単一ユニットに供給する場合、流出液中のガソ
リンを蒸留により除去しクランキングなしで使用する。
本発明操作の特徴は、水素化脱硫法がガソリン領域、す
なわち191℃(375°F)または204°C(40
0°F)以上で沸騰する供給材料油をガソリンまたは軽
質材料、すなわち191°C(375’F)または20
4°C(400°F)以下で沸騰する材料にほとんど水
添分解することがないことにある。
これは本発明の重要な特色である。
この理由は水素化脱硫操作における供給材料油のクラン
キングが不経済な水素の消費を含むのに対して、クラン
キングを流れがFCCユニットに達するまで延期する場
合、ガソリンは水素を消費せずにまたFCCユニットに
外部から水素を添加せずに製造されるからである。
さらに、水素を添加せずにFCCユニットで製造された
ガソリンは添加水素の存在下にクランキングしたガソリ
ンよりオクタンが高い。
従って、水素化脱硫ユニットの機能はガソリンの製造よ
りはむしろ硫黄、金属およびアスファルテンの除去に限
られ、またFCCユニットの機能は主として、留出ガス
油供給材料のみをFCCに装入する場合より供給材料に
対し犬なるガソリン選択性を有する低硫黄燃料油および
ガソリンの製造に限られる。
けれどもFCC上昇管におけるゼオライト触媒対供給材
料比の要求は大きくならず全体の残油部分をFCC上昇
管内で処理するという事実に係らずこの犬なるガソリン
選択性が得られる。
水素は水素化脱硫工程に供給されるが、FCC工程には
供給されない。
水素化脱硫工程はガソリン領域供給材料以上で沸騰する
供給材料成分をガソリン領域供給材料以内すなわち以下
で沸騰する材料に水添分解することはほとんどない。
水添脱硫工程では一般にガソリン領域以上で沸騰する供
給材料成分が多くて20%、好ましくは多くて10%、
かつ最も好ましくは多くて2〜5%のガソリン領域以上
で沸騰する水素化脱硫工程に対する供給材料成分がガソ
リン領域または軽質材料に転化する。
水素化脱硫工程はこのように軽質材料に水添分解しない
ので常圧残油、すなわち343’C(650’F)の残
油を装入する場合、この供給材料の多くて25または3
5%が343℃(650’F)以下で沸騰する材料に転
化し、好ましくはこの材料の多くて20または30%が
343°C(650’F)以下で沸騰する材料に転化す
る。
従って、水素化脱硫工程は供給材料の70または80容
量%が少なくとも水素化脱硫供給油の初留点と同じ高さ
の沸点を有する留出液を回収する。
本発明によれば、新鮮な触媒で運転開始した水素化脱硫
供給油で脱金属の重量%は一般に水素分圧の増加と共に
一様に増加する。
残油の金属含量の大部分は残油中のアスクアルテン中に
存在するので(残油は比較的低沸点の飽和炭化水素と芳
香族炭化水素および高沸点樹脂とアスファルテンより成
る)、これは水素分圧が増加しかつ水素化脱硫流出液の
アスファルテン含量が減少するに伴ない残油の金属含量
もまた減少することを意味している。
本発明はほとんどクランキング活性のない水素化脱硫触
媒を使用する。
水素化脱硫触媒は1重量%以下のシリカを含有−6゛る
アルミナ担体上の少なくとも1種の第■族金属と少なく
とも1種の第■族金属より成る。
好ましくは、担体は0.5重量%以下のシリカを含有し
、最も好ましくは担体は0.1重量%の少量のシリカを
含有する。
担体は本質的にアルミナであることができる。
担体がシリカをまったく含まず、触媒が供給材料をその
初留点以下で水添分解する能力を殆んど欠いていること
が重要である。
本発明は水素化脱硫において、水素分圧の増加と共に残
油供給材料中の脱金属重量%が増加することは一時的現
象にすぎないという驚くべき発見に基づくものである。
本発明によれば、触媒が老化するに伴ない逆の形勢が急
速に生ずるという予期しない発見が披瀝される。
すなわち。高い水素分圧では運転の開始において脱金属
の重量%は最高であるが、触媒の老化はこの高い割合を
減少させる傾向があり従って高い水素分圧での触媒老化
が長いほど脱金属の脱硫に対する重量比が著しく低下す
る。
さらに、初期の水素分圧が高いほど触媒老化中の脱金属
の脱硫に対する重量比が低下する。
反対に、試験状態の開始時脱金属の重量%を減らす比較
的低い水素分圧は触媒の老化に際して供給材料中の脱金
属の脱硫に対する重量比の増加を示す。
さらに本発明の水素分圧限界内において、水素分圧が低
いほど触媒の老化に際して脱金属の脱硫に対する重量比
の増加が急速である。
本発明では、脱金属に優先する操作が望まれる比較的低
い圧力段階における最適な脱金属に対し、水素分圧があ
まりに低いことは許されない。
この理由は、脱金属の初期速度があまりに低いと触媒の
老化に際し脱金属選択性の増加が受は入れられる短かい
触媒老化期間中の初期の不利に有効に打ち勝つことがで
きないからである。
さらに水素分圧は本発明の水素化説破段階では、触媒の
極端に短かいサイクル寿命の原因となる過剰かつ連続的
に触媒にコークスが付着することが許されるほど低くて
はならない。
水素分圧を十分に低くしてかなりの触媒のコークス生成
を許すことができ、これにより平衡に達した場合触媒上
のコークス水準が安定となり、触媒コークスは水素添加
により除去され新しいコークスが触媒面上に生成するの
とほぼ同じ速度で触媒面を離れる。
本発明の多段水素化脱硫法は初期段階が最終段階の水素
分圧より高い水素分圧であることが必要である。
これは多段階を使用する従来法の水素化脱硫の特許で、
初期段階より最終段階においていっそう高い水素分圧を
生せしめるため水素再循環および新鮮な水素流を配置す
る米国特許第3155608号と直接対比される。
本発明の圧力降下を段間フラッシング、制限圧力降下線
により、また加圧精製した水素の再循環点または新鮮な
水素導入点により行うことができる。
水素分圧が最終段階で低く、また過剰に低い水素分圧は
触媒上に連続的にコークスを付着させるので、最終段階
における水素分圧はコークスの連続的付着を許す・はど
低くなくまた最終段階における触媒は最初の段階におけ
る触媒と比較してさらに高い水素添加を与えるため異な
った組成を有することが必要である。
最初の段階における触媒は上昇した水素分圧による老化
と共に過剰のコークス生成およびコ、−クス付着に対し
て比較的保護されており、かつその脱硫速度はまた比較
的高い水素分圧により助けられるので、最初の段階の触
媒は段階間の老化サイクルを釣り合わせかつ経済的に不
経済な最初の段階の触媒に不必要な過剰の活性金属が堆
積すνることを回避するため水素化脱硫法の最終段階に
おける触媒上の第■族および第■族金属含量より低い第
■族および第■族金属含量を必要とする。
さらに最終段階における水素圧が低くまた増加した金属
含量従って増加した接触位置により活性が増大するため
、最終段階触媒の活性は本発明の例えば硫化水素または
硫化水素生成炭化水素の如き比較的低い水素分圧の存在
下触媒からの硫黄の損失を置換しかつ触媒中の高い水素
添加活性を維持するため最終段階における触媒硫化剤と
して役立つ最終段階供給材料流中に存在しない硫黄含有
材料の連続的または周期的噴射により、コークス付着に
より生じる過剰の老化から保護しなければならない。
外部からの触媒硫化剤を最終段階で必要とする特別な理
由は、最終段階に対して供給材料は硫黄水準が低すぎま
た供給材料中の硫黄は著しく耐火性であり触媒をその試
験開始または予め硫化した硫黄水準で維持するのに不十
分な硫化水素を生ずるからである。
対照的に、最初の段階では供給材料は著しく非耐火性硫
黄に富み最初の段階で生じた硫化水素は触媒を予め硫化
し十分に硫化した水準で維持するのみならず、反応生成
物それ自体、以下に説明する如くフラッシングにより除
去されない場合最初の段階の脱硫速度を抑制する。
一般に、最初の触媒段階で使用される最大水素4分圧は
161.0〜175.0製(2300〜2500psi
)を越えてはならず、好ましくは133.0〜140.
0〜(1900〜2000psi)を越えてはならない
最初の段階で高い水素分圧を使用する場合経済的に浪費
となる。
この理由は触媒が老化するにつれて脱金属活性の最初の
利点が低い水素分圧におけるより高い水素分圧でいっそ
う急速に失なわれ、従って最初の水素化脱硫段階で使用
される最高の水素分圧は触媒サイクルの全体の長さを考
慮に入れて最大の全金属除去を最初の段階。
で達することができるようサイクルの長さと相関させる
ことができるからである。
本発明によれば、商業的用途を達成するため、触媒サイ
クルは1ポンドの触媒当り少なくとも5、好ましくは少
なくとも8、さらに好ましくは少なくとも10または。
12バーレルの供給材料(少なくとも0.00175、
好ましくは少なくとも0.00280、さらに好ましく
は少なくとも0.00350または0.00420m1
g)とすべきである。
触媒系を触媒の再生または廃棄を要する以前に高圧およ
び低圧の水素化脱硫段階がほぼ同一のサイクル寿命が可
能なように釣り合わせる。
各段階で使用する触媒量および組成は各段階における触
媒を考慮して、供給材料のバーレル当り最小合計量の触
媒でできる限り長い寿命を与えるように決定する。
水素化脱硫法の各段階は使用する触媒に対して少なくと
も4,5または6か月、または少なくとも11または1
2か月のサイクル寿命を与えることができる。
最終段階における水素圧力を、一方では増加する触媒老
化と共に、最初の段階に比較して最終段階で遂行される
脱金属対脱硫化を維持し、好ましくは増加させる傾向を
有するよう十分に低く、かつそれが殆んどアスファルテ
ンを含有しない流出液を与えるよう釣り合わせねばなら
ない。
同時に最終段階における水素分圧は運転中触媒上に過剰
なかつ連続的コークスの付着がないよう十分に高くなけ
ればならない。
最終段階で、相対的に低い水素分圧のために、アスファ
ルテン粒子は金属または硫黄を除去し次いでそれらの場
所に水素を受は入れる以前に比較的長時間触媒位置に留
まりがちであり、そこでアスファルテン粒子は触媒位置
を去りかつ手順を繰り返すため他のアスファルテン粒子
の受は入れ位置を開放する。
高い水素圧の最初の水素化脱硫反応器ではアスファルテ
ン粒子の触媒位置へりあるいは触媒位置からの移動はい
っそう急速となり、低い圧力の最終水素化脱硫反応器で
はいっそう緩やかとなる。
最終水素化脱硫反応器内の水素分圧は少なくとも平衡に
達するように十分高くなければならず、その結果最初の
操作期間後触媒表面上のアスファルテン粒子の付着が安
定化しアスファルテン粒子からの硫黄と金属の除去に伴
う水素添加は触媒位置における新鮮なアスファルテン粒
子の受領とほぼ同一速度で生ずる。
最終水素化脱硫反応器では、アスファルテン粒子は水素
を受は取り次いで脱金属または脱硫する以前に一方の触
媒位置から他方の触媒位置に移動しなければならず、す
なわち反応は単独位置で起こり、これによりアスファル
テン粒子は脱金属されまたは脱硫され水素を一方の触媒
位置のみで受は取り次いで樹脂、芳香族炭化水素か飽和
炭化水素のいずれかに転化し次いで触媒上の位置を新鮮
なアスファルテン分子が利用し得るようにし乍ら触媒を
去る。
しかし、最終段階で緩やかな反応速度が必要なためたく
さんの数の触媒位置が要求され、この要求を満たすため
最終段階触媒における活性金属の重量パーセントは最初
の段階の触媒のものよりも犬である。
本発明の最終触媒段階における前述した機能に対する最
低圧力ならびに最適圧力は少なくとも91.0または9
4.5製(1300または1350psi)の水素分圧
、好ましくは98.0〜112.0または119.0
、126.0または133.0製 ・(1400〜1
600または1700,1800または1900psi
)の水素分圧である。
これらの圧力で、触媒の老化に際して、脱金属重量%対
脱硫重量%比が触媒表面上のアスファルテン水準の安定
化と共に都合の良い釣り合いに達し、従って触媒上のア
スファルテン水準はそれが除去されかつほぼ同一速度で
置換されるプラトーに達する。
この場合、最終段階からの流出液はアスファルテンをほ
とんど含有しない。
初期および最終段階における水素圧を多くの方法で確立
することができる。
例えば、水素圧縮機による圧力の設定、水素流中の希釈
剤量および系内への再循環水素噴射の量および位置選定
によりまたは系内への新鮮な水素噴射の量および位置選
定により確立することができる。
水素圧を各段階で触媒が失活する前の触媒サイクルの長
さがほぼ同じであるよう釣り合わすことが好ましい。
反応器からの留出液の硫黄含量を望ましい一定水準で安
定化させるため任意段階での平均温度を最低の約343
または365°C(650または690°F)から最高
の約421または427°C(7907たは800°F
)または4548C(850°F)にも上昇させねばな
らぬ場合触媒の失活が起こる。
流出液中で望ましい一定の硫黄水準に維持するため、温
度を各反応器で触媒サイクルの間連続的または断続的に
上昇せしめる。
例えば、温度を反応器中で上向きに連続的に調整して、
約4重量%の硫黄を含有する残供給材料を本発明の3個
の反応器系に装入する場合、連続の反応器に対し最初の
反応器からの流出液は約1重量%の硫黄を含有し、第2
反応器からの流出液は約0.2〜0.5重量%の硫黄を
含有しかつ第3反応器からの流出液は約0.05〜0.
1重量%の硫黄を含有する。
さらに、第3反応器からの留出液は第1反応器への供給
材料がニッケル+バナジウムを60ppmまたはこれ以
上含有する場合、1重量%以下、好ましくは06軍量%
以下のニッケル当量にニッケル当量とはニッケルのp−
+バナジウムのppmの鴨である)を含有する。
また第3反応器からの流出液は従来の方法で測定した場
合実質的に/スフアルテンを含有しない、すなわちノル
マルペンタン不溶分は流出液のノルマルペンタン抽出物
中に検出されない。
本発明の水素化脱硫の成果を達するのに要する全体の触
媒量は、最終段階で第1段階の触媒に使用するより多く
の第■族および第■I族の金属重量水準の触媒を使用す
ることにより著しく少なくなる。
最終段階の触媒中の第■族および第■族金属の重量%が
高いほど、水素添加活性が高くなり、これは最終の水素
化脱硫段階で生ずる低い水素分圧を補う傾向がある。
さらに、最終水素化脱硫段階に入る供給材料の硫黄含量
がそのように低いため、この硫黄がそのように耐火性で
あるため、予め硫化された最終段階触媒からの硫黄の損
失を生ずる最終段階雰囲気中の硫黄の欠乏があり、最終
段階触媒を任意前段階の触媒よりさらに急速に失活させ
る傾向がある。
この硫黄の損失は水素添加活性の損失により最終段階の
触媒表面上にアスファルテンを無制御に付着させる。
最終段階における触媒表面でのアスファルテンの吸着お
よび脱着を安定化しかつ平均化するため、最終段階にお
けるサイクル寿命がそれより前段階のサイクル寿命と同
様に長いように、すなわち各反応器が約427℃(80
0°F)の温度限界に同時に到達するように油供給材料
中に存在しない硫化水素またはその他の硫化剤を最終段
階の触媒に供給することが必要である。
本発明者等は最終段階に対する硫化剤の添加は最終段階
で平坦に近い老化曲線を導くことを見出した。
最終段階に対する硫黄の添加は硫化水素の噴射により、
供給材料油に存在しない硫;化水素生成有機材料の噴射
により受けることができ、または早期および高圧の水素
化脱硫段階の供給材料流から生じさせて、最終水素化脱
硫段階前に任意のフラッシングまたは値化水素吸収工程
を用いることなく最終水素化脱硫段階に新鮮なまた1は
調製した水素により希釈されていない硫化水素を含有す
る初期の高い水素圧の水素化脱硫段階からの流出液を通
過させて最終低圧段階に送ることができる。
すべての相における触媒は、例えばアルミナ上ノに担持
したニッケルーコバルト−モリブデンの如く、硫化され
た状態の少なくとも1種の第■族および少なくとも1種
の第■族金属より成る。
例えばコバルトーダリブデン、ニッケルータングステン
およびニッケルーモリブデンの如く、多くの金属の組合
せを使用することができる。
例えば1重量%以下のシリカ、好ましくは0.5重量%
以下のシリカ、最も好ましくは多くて0.1重量%の非
クラッキングアルミナ担体を使用しなければならない。
触媒上の金属含量は初期段階より最終段階が高い。
如伺なる金属材料を使用しても、最終段階における活性
の第■−■族水素添加金属の重量%は初期段階よりも高
い。
本発明は原油から導かれ、従って全原油のニッケルおよ
びバナジウム含量の95〜99重量%またはそれ以上を
含有する原油のほぼ全部のアスファルテン留分を含有す
る残油の水素化脱硫に向けられるものである。
液体装入材料のニッケル、バナジウムおよび硫黄含量は
広範囲に変化させることができる。
例えばニッケルおよびバナジウムは供給油の0.000
5〜0.05重量%(5〜500ppm)またはそれ以
上より成り、一方硫黄は装入油の約2〜6重量%または
それ以上より成ることができる。
本発明の水素化脱硫法において、水素化脱硫および脱金
属活性を決定するものは反応器全圧よりむしろ水素の分
圧である。
それ故に水素流は他のガスをできる限り含まないように
しなければならない。
一般にガス循環速度は約36.0〜360.O8CM/
100L(バーレル当り約2000〜20000標準立
方フイート)、好ましくは約54.0〜180.O8C
M/100L(ガスノハーレル当り約3000〜100
00標準立方フイート)であることができ、かつ好まし
くは80%またはそれ以上の水素を含有する。
水素の油に対するモル比を8:1〜8o:1とすること
ができる。
一般の反応器の温度は約343〜4828C(650〜
900下)とすることができ、好ましくは約360〜4
278C(680〜800’F)である。
多くて約10,15または20%の3438C+(65
0°F+)残油装入材料がファーネス油または軽質油に
分解されるよう温度は十分に低くなければならない。
427〜454°c(so。〜850°F)の反応器出
口温度で、かつ17.78〜25.40crrL(7〜
10インチ)またはそれ以上の厚さの反応器壁を使用し
ないと反応器壁の鋼は急速に強度を失ない、約427〜
454°c(soo〜850°F)の反応器出口温度は
冶金学的限界を構成する。
第1段階に対する炭化水素油供給材料に基づく本発明に
係る各反応器の液空間速度は、一般に約0.2〜10、
好ましくは約0.3〜3、最も好ましくは約0.5〜1
.5の範囲内である。
前述した如く本発明法で使用する触媒は、例え、ばアル
ミナ上の硫化したニッケルーコバルト−モリブデンまた
はコバルト−モリブデンの如く、担体上の硫化した第■
族および第■族金属より成る。
本発明で使用するのに適した水素化脱硫触媒の組成は米
国特許第2880171号および同第3383301号
に記載されている。
しかし乍ら、本発明に係る触媒粒子の有利な特色はこれ
ら粒子の最小直径は広く約0.127〜0.635また
は0.051crfL(1/20〜1/40または11
50インチ)、好ましくは0102〜0.071(1/
25〜1/36インチ)、かつ最も好ましくは約0.0
81〜0.075clrL(1/29〜1/ 34イン
チ)であることである。
本発明の領域以下の粒径は実用的なものとするには太き
すぎる圧力低下を生ずる。
触媒をほとんどすべてまたは粒子の少なくとも約92ま
たは96%がこの寸法の領域内に入るように製造するこ
とができる。
触媒を、最小の粒径がこの寸法の領域内にある、例えば
概略的に立方体、針状または円形粒、球状、円筒状押出
品等の如き任意適当な形状とすることができる。
最小の粒径は、粒子の形状に係らず触媒粒子の中心すな
わち軸線を通る表面寸法に対する最小の表面を意味する
約0.254〜0.635CrIL(1/10〜1/4
インチ)の長さを有する円筒状押出品がきわめて適当で
ある。
本発明においては、触媒上に著しく水素の欠乏したコー
クスの生成を防止するため触媒はほとんど脱水素活性が
ないことが重要である。
最終段階触媒での炭化水素の付着は最初は著しく水素を
奪う物質ではなく供給材料流に受は入れた場合水素の炭
素に対する比が幾らか高い供給材料を含有するアスファ
ルテンまたはコークス先駆物質である。
触媒は供給材料アスファルテンを水素欠乏としないため
、アスファルテンは水素の受領に伴なう脱硫および脱金
属を受けることができ供給材料アスファルテンを例えば
樹脂、芳香族炭化水素または飽和炭化水素の如きいっそ
う水素に富んだ分子に転化し、次いで最終反応器中の主
流に溶解して触媒位置を去ることができ、これにより触
媒上のアスファルテン含量を安定化する。
本発明の触媒担体が水添分解またはコークス生成(すな
わち水素を奪う)触媒ではないという証拠は触媒を用い
て水素分圧の増加が検出されないこと、すなわち水素消
費が著しく増加しない事実により説明される。
さらに同一条件下の温度、圧力および滞留時間で触媒を
簡単に調整後、本発明に係る触媒で実験した水添分解量
は不活性固体粒子で実験したものとほぼ同一である。
本発明の一連の水素化脱硫法の諸段階はそれぞれの段階
における相対的金属除去の釣り合いを助長するため水素
分圧、相対的触媒容積および触媒活性に関して釣り合わ
される。
例えば3段階操作においてアスファルテンおよび金属の
量は第1段階で最大で、第2段階で中間でかつ第3段階
で最小である。
これを補償するため第1段階におけるアスファルテンお
よび金属の減少率は最低であり、中間段階で中位であり
かつ第3段階で最高である。
一例として、約10%のアスファルテンを含有する本発
明の水素化脱硫法に対する残供給材料を考慮すると、約
5%は第1段階の高い水素圧での芳香族炭化水素中への
溶解性を増加して熱分解され、すなわちより小さい構造
体を与える。
残余の5%は水添分解に対して供給材料中の大抵のもの
よりいっそう耐性である。
第1段階は水素分圧が最高であるので、たとえアスファ
ルテンが第1段階におけろ水添分解に対して耐性であっ
ても後の段階のような速い速度で熱分解されない。
この理由は後の段階がより低圧であるからである。
後の段階が第1段階の高圧でのクランキングに従わない
場合、後の段階の低圧での水添分解に殆んど従わない。
水添分解に耐性の第1段階に供給されたアスファルテン
の5%の中、約2%は第1段階の触媒上に吸着され、そ
こで脱金属および/または脱硫される。
これは第1段階において触媒上の吸着により40%のア
スファルテンの減少となる。
供給材料の残りの3%のアスファルテンは第2の水素化
脱硫段階に入り、かつ第2段階でこの3%の中の2%は
第2段階触媒上に吸着され脱硫および/または脱金属さ
れ、第2段階における触媒上の吸着により67%のアス
ファルテンの減少となる。
これは第3触媒段階の入口に対し供給材料中の全アスフ
ァルテンの1%を残す。
第3接触段階テホぼ全体の1%が触媒上に吸着され樹脂
、芳香族炭化水素または飽和炭化水素分子として水素化
脱硫生成物流への後の溶解のため脱金属および/または
脱硫され、従って第3段階の流出液流は殆んどアスファ
ルテンを含有しない。
上側のアスファルテンの減少は一般に触媒表面上の金属
の吸着に相当すると仮定すると、第1段階の40%の金
属の減少から第2段階の67%の金属の減少、第3段階
のほぼ100%の金属の減少へと次第に増加する。
しかし金属の減少率は各段階で増加するが、除去された
金属の絶対量は各段階で次第に減少し、従って系の種々
の反応器における金属除去の絶対量の釣り合いを取る結
果となる。
しかし、それぞれ後の段階で次第に金属除去の絶対量が
少なくなる。
この釣り合いは重要である。この理由はアスファルテン
粒子が平衡に達するので触媒表面上に堆積し、次いでほ
ぼ同じ速度で除去されるが、付着した金属は工程中に普
通の方法で除去することができずそれ故にそれら金属は
各反応器における触媒サイクルの不可逆の制約に寄与す
るからである。
最終の水素化脱硫段階で使用される最適かつ最小の水素
圧〔最適は約98,0シ(1400psi)の水素分圧
である〕だけでなく、初期の水素化脱硫段階で使用する
最適かつ最大の水素分圧を説明するデータを以下に示す
これらのデータは極めて高圧(161,0〜(2300
psi)水素分圧〕で触媒のアスファルテン含量は減少
したが残存アスファルテンの硫黄含量はほとんど変化し
ないことを示した。
これは金属または硫黄をあまり除去することなくアスフ
ァルテンを軽質分子に水添分解する触媒効果を高圧で実
施したことを示しており、軽質分子の出現には触媒位置
で比較的長い吸着時間が必要である。
明らかに、161.0鵞(2300psi)の高い水素
圧では触媒位置との短時間の接触でさえ極めて速い反応
をもたらし、そこで分子は耐火性の小さいアスファルテ
ンまたは非アスファルテンに水素添加されまたは硫黄ま
たは金属を除去するため触媒位置で十分な時間が経過す
る以前に小砕片に水添分解される。
同一試験で136.5製(1950psi)の低い水素
分圧でアスファルテン中の硫黄含量は著しく減少したが
供給材料油中のアスファルテン含量は殆んど変化しなか
った。
これらのデータは低い圧力では触媒位置に吸着されたア
スファルテンは金属および硫黄の除去に対して十分な滞
留時間を許されるが、耐火性の低い非アスファルテン物
質への水素添加および/または水添分解を行うには十分
に高くなかったことを示す。
これらの試験は161.0%(2300psi)もの高
い圧力ではアスファルテンの脱硫は低い水素分圧におけ
るように著しい程度には生じないことを示す。
これらの試験は第1反応器で老化した触媒に対して行な
われた。
FCC操作で硫黄濃度はFCC生成物の高沸生成物留分
中で最高である。
本発明の重要な利点は、水素化脱硫流出液の硫黄含量が
FCCの燃料油領域〔204〜243°C(4oo〜6
50°F))生成物でさえ米国の家庭燃料油の商業規格
に合う0.25重量%以下、好ましくは0120重量%
以下の硫黄となるほど低く、従って燃料油をこれ以上脱
硫する必要がないことである。
普通にはFCC操作からの炉油領域生成物は家庭燃料油
硫黄商業規格に合わせるため脱硫されねばならないので
これは普通ではない。
それ故に、本発明の水素化脱硫−FCC組合せ法はFC
C操作後要求される脱硫操作を有せずFCC工程以前の
所要の脱硫要求をすべて達成する。
この事実のさらに重要な利点は、硫黄が次のFCCより
もむしろ、FCC以前に供給材料から除去されるために
、ゼオライト触媒上の硫黄含有コークスから来るFCC
再生器オフガス中の二酸化硫黄が、再生量煙道ガスから
の二酸化硫黄の除去なしで商業的要求に合う水準に減少
することである。
煙道ガス流中の二酸化硫黄の除去は極めて困難でありか
つFCC発生器中の高い二酸化硫黄水準は許容し難い空
気汚染源になっている。
本発明によりこの困難は回避される。先に検討した水素
化脱硫法の特徴を添付図面の簡単な説明する。
第1図は基準として98.0〜(1400psi)の水
素分圧における脱金属を使用し、本発明の第1水素化脱
硫反応段階の新鮮な(老化しない)相対的に低活性金属
水準の水素添加触媒を使用し、残油の脱金属重量%比に
対する水素分圧の効果を示す。
第1図に示すように老化しない低い金属触媒に対して取
ったデータは水素分圧の増加が脱金属の増加をもたらす
ことを示す。
供給材料中に存在する大抵の金属は供給材料のアスファ
ルテン留分中に存在するので脱金属の増加は反応器を通
過する流れのアスファルテン含量の減少を表わす。
第1図は、例えば高い金属含有残油を過剰な金属堆積に
より不当にFCCゼオライト触媒を失活させない良品質
のFCC供給流に転化させる水素化脱硫法の如き、著し
く低い金属水準を有する生成物を製造することが望まれ
る残油水素化脱硫法では、できるだけ高い水素分圧が必
要なことを示している。
しかし第2および第3図は本発明を説明するもので第1
図のデータは紛られしいものであり、触媒が老化するに
伴ない比較的小量の水素化脱硫触媒を使用し残油を長い
触媒老化サイクルで水素化脱硫を介して相対的に低い硫
黄および金属含量を有する生成物に転化することを望む
場合には、全体の水素化脱硫工程を一様に高圧で操作す
ることは望ましくなく高圧相および低圧相の両者を使用
して水素化脱硫系を操作するのがむしろ有利である。
各段階における圧力を、望ましい触媒サイクルの長さに
基づいて各段階で経済的最適量の触媒を与えるように選
択すべきである。
第2図および3図は161.0’i(2300psi)
水素分圧での試験および136.5〜(1950psi
)水素分圧でのそれより低圧の試験を含む高圧下におけ
る本発明の最初の水素化脱硫段階の相対的に低い水素添
加金属触媒での残油水素化脱硫を説明するものである。
第2図は161.0%(2300psi)の高い水素分
圧ではアスファルテン含量が比較的急速度で減少するの
に対し136.5′yXl(1950psi )の水素
分圧ではアスファルテン含量がほぼ変化しないことを示
す。
第2図および第3図の試験は老化した触媒で行ない新鮮
な触媒では行なわなかった。
第3図は第2図に示したような同一試験を表わすが、反
対の結果であるように見えるものを説明する。
第3図のデータは161.0〜(2300psi)の高
い水素分圧では流れのアスファルテン留分中の硫黄含量
はほとんど減少しないが、136.5〜(1950ps
i)の低圧ではアスファルテン留分中の硫黄含量減少が
非常に大きいことを示す。
第2図の破線は210.%(3000psi)の高い水
素分圧では、アスファルテンを約1の空時で単一反応器
中で完全に除去することができ、油中のアスファルテン
硫黄含量の問題を1段階で完全にかたづけ得ることを説
明する。
しかしかかる高圧では反応器厚さおよび操作経費が過剰
にかさみ非実用的である。
本発明の目的は複数個の段階においてアスファルテンを
完全に除去する低圧操作方式を使用することにあり、さ
らに詳細には複数個の水素分圧を使用するための段階を
配夕1ル、かくして反応器厚さおよび触媒経費が過剰に
かさむのを防止せんとするにある。
複数個の圧力を使用する場合、できるだけ低い第1段階
圧力でアスファルテンを完全に除去することが重要であ
る。
この理由は第2相の圧力を第1相より軽減しなければな
らずかつ過剰の圧力軽減は浪費となるからである。
第2および3図の実線データは矛盾して見えるが、これ
らのデータは本発明の下記の発見を説明しかつ本発明の
予期されなかった性質を示すものである。
第2図に関して、161.0〜(2300psi)の水
素分圧でアスファルテン含量は136.5%(1950
psi)の圧力の試験に比較して急速に減少する。
この理由は161.0〜(2300psi )の圧力で
は制御するように見えるのは触媒位置における滞留時間
よりはむしろ圧力であるためである。
161.0y!(2300psi )の相対的に高い水
素分圧で触媒位置に存在するアスファルテン粒子は極め
て容易に反応し従って触媒位置における著しく短かい滞
留時間でアスファルテン粒子は若干の水素を化学的に受
は取りその水素対炭素比を増加しかつ耐熱性の低い樹脂
に転化するかおよび/または低沸飽和または芳香族化合
物に水添分解される。
136.5%(1950psi )の試験条件で、圧力
は多くの水添分解を達成するのに十分高くなく、それ故
136.55(1950psi)の圧力で触媒位置で反
応するアスファルテン分子は水添分解を受けることなく
アスファルテンのままである。
第3図は136.5〜(1950psi)の水素分圧の
試験条件で、広範囲水添分解の不足がアスファルテン分
を、特に分子が最初水素添加または水添分解されず容
易に触媒位置を去ることができないので、いっそう広範
に脱硫されるよう十分に長く触媒位置に留まらしめるこ
とを示す。
従って、低圧では触媒効果は圧力の変化により生ずるア
スファルテン吸着効果に優先して制御される傾向がある
それ故に、136.5%(1950psi)の圧力での
長い滞留時間は流れの中のアスファルテン含量を減少さ
せないが供給アスファルテン中の硫黄水準を実質的に減
少せしめ、該供給アスファルテンをアスファルテンとし
て留まらせる傾向がある。
一方、第3図に示す如<、161.0%(2300ps
i)の圧力では、水素圧力の効果は触媒の効果以上に制
御する傾向があり、触媒位置における滞留時間を流れ中
に留まるアスファルテンの硫黄含量がほとんど減少しな
いほど短かくする。
これはアスファルテンの脱硫(脱硫はきわめて触媒効果
がある)を達成するには、アスファルテン分子に単に水
素を添加し、アスファルテン分子を水添分解するに要す
るより触媒位置での長い滞留時間を必要とし、この長い
滞留時間は水素分圧を減らすことにより達成されること
を示す。
このようにしてアスファルテンの水素化分解(hydr
ogenolysis )速度は脱硫速度より犬ではな
くすなわち小さく、それによってこれらアスファルテン
の脱硫が容易に反応して小さい化合物にならないように
反応を制御する。
第2および3図の重要な特色は161.0”fi(23
00psi)の水素分圧で生じた水添分解および/また
は水素化(すなわち水素化分解)は、流れ中のアスファ
ルテン含量を減少するが、アスファルテン中僅かに減少
した量の硫黄および金属のみを含有する生成物を単に生
じることを示す。
他方、136.5り(1950psi)の水素分圧で行
なった試験では、流れ中のアスファルテン含量を減少し
ないが、アスファルテン流中の硫黄(およびまた金属)
含量をはっきりと減少させるのに成功したことを示す。
それ故第2および3図は有効な脱硫および脱金属がアス
ファルテン留分中で起こる場合には、本発明の水素化脱
硫法の第1段階の水素分圧があまり高いことを要しない
ことが重要であり、これは安い原価の設備をもたらす。
データはアスファルテンからの著しく多量の硫黄除去は
161.0〜(2300psi)で達成されるより13
6.5〜(1950psi)で達成されることを示す。
それ故に、本発明の相対的に低い第■−第■族金属含量
触媒の第1段階における水素分圧は161.0製(23
00psi)より小さくすべきでありかつ好ましくは1
47.0または133.0%(2100または1900
psi)水素分圧以下でなければならない。
使用される水素分圧は一般に供給材料の性質により決ま
る。
第4図は触媒の老化に対する水素分圧の効果に関する他
の予期しない発見を開示するものである。
第4図に示したデータは、また第1図のデータで示した
効果と反対の触媒老化効果を説明する。
第4図は本発明の比較的低い第■−■族金属含量を有す
るアルミナ担持水素化脱硫触媒を使用する50%還元ク
ウェート原残留油供給材料による本発明水素化脱硫法の
最初の反応器で行なったパイロフトプラント老化試験の
結果を示す。
第4図のデータは種々の水素分圧における脱金属%対脱
硫%比に対する老化の影響を示す。
第4図は0の触媒老化で水素分圧が高いほど脱金属%対
脱硫%比が高いことを示す。
これは新鮮な触媒で成された第1図のデータと一致する
しかし第4図で予期していなかったことは老化が進むに
つれて正反対の効果を生ずることである。
すなわち、触媒老化が進むにつれて、高い水素分圧は脱
金属%対脱硫%比を著しく小さくする。
第4図で161.0Y。(2300psi)の水素分圧
試験に対する曲線は全試験の最高の比を最初示すが、老
化が進むにつれて硫黄を越える金属除去に対する選択性
の下落はこの高圧で最も著しい。
第4図で128.15(1830psi)の試験に対す
るデータは最初低い脱金属対脱硫比を有するが、この圧
力で低い速度で脱金属選択性の損失があり、従って触媒
ポンド当り約5バーレルの供給材料(0,00175m
’/g)を老化後、この試験圧力は脱金属対脱硫比で1
61.0%(2300psi)の試験にまさることを示
す。
116.2%(1660psi )の水素分圧で行なわ
れた試験はなお低い初期脱金属選択活性を有するが、老
化と共に脱金属活性は実際に増加する傾向を有し従って
ほぼポンド当り2バーレル(o、ooo7om’/g)
の触媒老化後116.2%(1660psi)試験に対
する脱金属対脱硫比は128.1製(1830psi)
に対する比より高い。
161.0〜(2300psi)および128.1〜(
1830psi)の共に比較的高圧で行なわれた試験は
延長した老化試験で触媒老化と共に脱金属選択性におけ
る衰微を示す負の勾配を有することは注目に値する。
116.25(1660psi)の水素分圧で行なった
試験は、全試験中で正の勾配を示す、すなわち脱金属重
量%対脱硫重量%比が、増加する触媒老化と共に実際の
増加を示す最高圧力の試験である。
56.05(800psi)および116.2〜(16
60psi)の間の前進的に低い水素分圧で、該比率の
曲線は触媒老化と共に次第に険しくなる。
一般に119.0〜126.0製(1700〜1800
psi)の圧力で、選択性老化曲線の勾配が負から正に
変化する。
これらの値は特定供給材料および触媒の典型的なもので
あることが注目される。
また第4図の全部の曲線の試験は、連続的または断続的
に上昇する温度で行い、その結果、衰える触媒活性を補
うため温度を十分に速く上昇させることはほとんど不可
能であることから84.05(1200psi)の試験
では流出液硫黄は1.12重量%であり56.0%(8
00psi)試験では流出液硫黄は1.5重量%であっ
たことを除いて、4重量%の硫黄の供給材料流が約1重
量%の硫黄流出液に転化した。
第4図の116.2%(1660psi)の試験は、試
験が進行するに伴ない流出液中の硫黄含量が1.0重量
%から1.9重量%に増加するように一定温度〔413
°G(755°F〕〕で行なわれた唯一の試験であった
再び第4図を参照すると、98,0シ(1400psi
)の試験は、行なった全試験の中膜金属%対脱硫%の比
が最高である。
98.0製(1400psi)で行なった該試験はふた
つの要因によりこの高い比率となる。
第一に、この圧力での最初の活性が正の老化勾配によっ
て克服できないほど低くはない。
第二に、老化勾配は十分に険しく、従って相対的に高い
初期触媒活性と組み合わされ、98.0%(1400p
si)の圧力は試験中極めて速く高い脱金属速度に達す
る。
例えば98.0%(1400psi)の試験における脱
金属比は、128.1%(1830psi )試験に対
する脱金属比を、僅かポンド当り1バーレル(0,OO
O35r11″/、9)の触媒老化で越える。
この触媒老化後98.0製(1400psi)の試験は
、脱金属活性では128.1〜(1830psi)の試
験を、はるかに越える。
第4図のデータは56.0〜84.0%(800〜12
00psi)で行なった試験の初期活性はこれらの2圧
力における老化に際し脱金属比に達するまでに極めて長
い時間が経過したことを示している。
第4図に示したデータによれば、最終相反応器は、水素
圧約98.0yF(1400ps i )、一般に水素
圧91.0〜112.0〜(1300〜1600psi
)または119.0〜(1700psi)の範囲で最も
良く働いた。
最適の圧力範囲は91.0〜(1300psi)または
94,5〜(1350psi)および105.0〜(1
500ps i )の水素圧の範囲内である。
最も良い結果は、最初および最終段階水素圧が脱金属%
/脱硫%対触媒老化が第1段階で僅かに負であるのに対
しこの同一勾配が最終段階で正である限界値を通る場合
に得られる。
第4図は十分に低圧で行なった実験では反応器における
制御の主要点は1または複数の触媒位置のアスファルテ
ンの吸収および滞留時間にあることを示す。
これらの低い水素圧では重要な水添分解または水素添加
活性が存在せず、従って触媒位置に接触するアスファル
テン分子は反応が起きる前に重要な全解触滞留時間に対
し該位置に滞留しまたは他の触媒位置に動く傾向がある
低い水素分圧での長くなった触媒上の滞留時間により、
生ずる反応は水添分解または簡単な水素添加を受は難い
が、水素の受領に伴い金属および硫黄を除去し、アスフ
ァルテン分子から金属および硫黄を失う。
例えば98.0に9/ff1(1400psi )の低
圧では、必要な滞留時間が充分長くアスファルテン分子
がかなり触媒の表面上に付着する。
触媒上のアルファルチン含量は、僅か約5〜15重量%
の最初の、すなわち高圧の水素化脱硫段階における触媒
上のコークス水準と比較し、触媒の約20〜40重量%
に達することができる。
しかし低圧段階で低圧触媒上の高水準の水素添加金属に
対し、アスファルテンは脱水素の傾向がなく著しく低イ
水素含量の炭素またはコークスとして知られているもの
を生成する。
代りに、それらのものは徐々に脱硫し脱金属し乍らアス
ファルテンとして残り触媒位置に滞留する傾向がある。
硫黄および/または金属の損失による反応に際して、そ
れらのものは触媒を離れ新鮮なアスファルテン粒子によ
り置換される。
触媒を去る分子のうち、除去した金属または硫黄により
残された空隙は水素により置換され従って分子中の水素
対炭素比は増加するので処理された分子はもはやアスフ
ァルテンではない。
このようにして、アスファルテンは触媒表面上で速やか
にかなり平衡な水準に到達する。
反応に要する滞留時間は比較的低い水素分圧のため短か
いが、水素圧を触媒上の第■−■族金属水準に関して選
択すると、触媒上のアスファルテンは平衡な水準に到達
する。
平衡な水準すなわちプラトーでは触媒表面上のアルファ
ルチン含量の著しい増減がなく、かなり長い老化運転を
行うことができるので、失活前、すなわち触媒が望まし
い流出液の金属および硫黄水準に達するため、反応器の
冶金学により決まる421または427℃(790また
は800”F)の温度に達する以前の全触媒老化は、初
期すなわち高圧反応器の運転の長さに比較して最終反応
器では同じ大きさであり釣り合っている。
著しく高%の金属除去水準は、流れ中の全アスファルテ
ンおよび金属濃度が既に低い最終反応器でのみ有用であ
り、著しく高い%の金属除去は触媒老化が早過ぎること
になるので全アスファルテンおよび金属水準が高い最初
の反応器では有用でない。
それ故に、本発明の釣り合った水素化脱硫系では、寿命
サイクルをほぼ釣り合せ乍ら、初期段階における触媒の
寿命は金属に限定されるのに対し、最終段階における触
媒の寿命はコークスに限定される。
第4図は触媒のポンド当り少なくとも10または12バ
ーレル(0,00350または0.00420rtl/
9)の供給材料油の長期の商業操作で、開始試験および
最終試験の両者で1より大きい脱金属対脱硫重量比に達
した運転は98.0 、116.2および128.1k
g/1(1400,1660および1830 psi
)の試験たけであったことを示している。
1より大きい重量比は反応器が主としてアスファルテン
除去反応器であることを示す。
この理由は大抵の金属がアスファルテン中に濃縮される
からである。
第3段階は1より大きい脱金属%対脱硫%比を維持する
ことができ、サイクルを通じてポンド当り10〜12バ
ーレル(0,00350〜0.00420d/j;l
)のアスファルテンを含有しない流出液を製造すること
ができるので、相対的に低い第■−■族金属触媒を第1
段階、または第1および第2段階に使用することにより
触媒コストをかなり節約する。
この理由は、触媒コストの割合が高い場合触媒上の第■
−■族金属含量に原因があるからである。
第4図は使用する空間速度により4,5,6ケ月、11
,12ケ月またはそれ以上の触媒寿命サイクルを触媒の
再生または廃棄までに可能なことを示している。
第5図は、本発明に係る比較的低い水素添加金属含量触
媒に対し約128.1ky/i(1s 30psi)の
水素分圧で343℃+(650″′F+)残油を約4重
量%硫黄から約1重量%硫黄に減らすため反応温度の上
昇に対する触媒老化の面から本発明の第1段階反応器に
おける臼型的老化試験を示すものである。
第6図はサイクル長により反映する種々の空間速度での
同様な老化試験を示すもので、第5図の試験からの流出
液を、硫化水素および軽炭化水素を除去するためフラッ
シュした後、第1反応器の水素圧に近いほぼ同一の水素
圧に再加圧するため新鮮な水素を受けた後、第1反応器
で使用したものと類似の低級水添金属触媒を使用して、
硫黄含量を約1重量%から0.3か0.5重量%に減ら
すため第2反応器でさらに処理する。
第7図は本発明の第3の最終水素化脱硫反応器で行なっ
た老化試験の結果を示す。
第7図を第5および6図と比較すると第3反応器(第7
図)の老化速度はそれより先の反応器における老化速度
より著しく速く、第3反応器の触媒は、既述の如く、最
初の2反応器では要求されない第3反応器で用いる特別
の工程なしでは前の反応器で到達した全サイクルを継続
できないことを示す。
第3反応器は119.0kg/ff1(1700psi
)の水素分圧で操作されかつ最初の2反応器の触媒よ
り高い第■−■族金属含量を有する触媒を含有した。
最終反応器への供給材料は、その硫黄含量を0.3〜0
.5重量%に減らした後供給材料油中に存在する最も耐
火性の硫黄およびまたは最も耐火性の金属をその中に保
持する。
この残存硫黄および金属含量はおそらく最も耐火性であ
る。
この理由は、例えば供給材料アスファルテンまたは樹脂
分子の内部に最も深く埋没されている供給材料硫黄およ
び金属含量であるからである。
時間により流れは最終段階に到達し、全流れの大抵の硫
黄および金属含量は残存アスファルテン中に存在する。
例えばアスファルテン分子の縁に最も接近した金属の如
き大抵の耐火性の低い硫黄および金属は一層容易に除去
され最初の2段階で抽出される。
最終段階に入る流れ中の硫黄および金属含量は最も耐火
性の金属および硫黄を含有するので、流れ中のアスファ
ルテンは触媒位置における最も長い滞留時間を要する。
それらのものはまた少ない耐火性の硫黄および金属を除
去するのに使用される触媒に比較して水素添加活性が増
強された触媒を要する。
初期段階における反応は水素圧が制限される傾向がある
が、最終段階における反応は触媒接触時間が制限され最
終段階における低い水素圧はアスファルテンのような最
も耐火種の触媒位置における長い接触時間を助長する傾
向があり、初期段階における高い水素圧が触媒位置にお
けるアスファルテンの滞留時間を抑制する傾向があるの
と同様である。
さらに最終段階の供給材料の硫黄水準がこのように低い
ので、硫化水素として前記硫黄を除去するのでさえ最終
段階における触媒を十分にまたは試験開始の硫化条件で
維持せしめ、所要に応じてその迅速な失活を防ぐため、
雰囲気中で満足な硫黄を維持することは不十分である。
それ故に、本発明の第2および第3段階間にはフラッシ
ング工程がなく、第2段階で生じた硫化水素は第3段階
に通され、活性を維持するため要求される高度に硫化さ
れた条件で第3段階触媒を維持する硫黄源として使用さ
れる。
第3反応器における硫化水素の不足は、硫化水素に関し
て、触媒、液体およびガス相聞で平衡を維持するように
硫黄を触媒で失なわせる。
触媒が適当に硫化された状態で維持される場合、ガス中
の硫化水素雰囲気を反応流と接触させて維持することに
より反応流に硫化水素を十分な量含ませることが必要で
ある。
硫化水素で飽和した反応体液に対して不十分な硫化水素
ガスが流れと接触する場合には、供給材料液は触媒から
硫黄を流出させる。
しかし供給材料液を飽和させる十分なガス状硫化水素が
存在する場合には、該液は触媒の硫黄水準を減少させる
傾向がない。
従って、硫化水素で飽和した第3段階の液を保持するた
め十分な硫化水素を第3段階に添加することが重要であ
り、これは活性触媒金属を十分に硫化した状態に維持す
るため十分な硫化水素分圧が液体上に存在する場合にの
み達成することができる。
“第7図で成された試験は、硫黄が前段階から
来るか、硫化水素として注入されるか、または硫化水素
に容易に転化できる外部からの有機硫黄含有化合物とし
て注入されるきどうか、最終段階触媒に対する硫黄の外
部添加の重要さを説明するものである。
三角形のデータ点で示した第7図のデータは、供給材料
に対し任意給源からの硫化水素が添加されなかったこと
を除いて本発明水素化脱硫法の最終段階をシミュレート
するため取ったものである。
図に示すように、老化勾配は実験を通じて険しい。
しかし正方形の点で説明される第7図のデータはヘキサ
ンチオールの添加により表わされる領域Aに到達するま
で、供給材料がまた任意給源からの硫化水素を欠いてい
ることを示す。
老化曲線は領域Aに到達するまで同様に険しかった。
領域Aで、硫黄含有化合物ヘキサンチオールを、触媒を
硫化するために硫黄が効果を示すように供給材料と共に
添加した。
第7図に示すように、ヘキサンチオールを添加すると、
老化速度は安定化されかつ曲線は比較的に平坦になり、
触媒を硫化する開始んどこれ以上の触媒老化を示さない
ヘキサンチオールの添加を終了後、平担領域Aの端部で
、曲線Bの領域で説明されるように老化速度は再び増加
し、硫化された状態での第■−■族金属を多量に含む触
媒の維持について本発明最終段階における臨界を示して
いる。
試験中最終段階触媒を硫化するため硫黄耐火性供給材料
流以外の給源からの硫黄の添加は最終段階で特に重要で
あるように見える。
勿論、硫化水素の添加は水素分圧を減少させる見地から
有害ではない。
この理由は、先に説明したように、本発明水素化脱硫法
の最終段階は低い水素分圧で最も有利に働くからである
例えばブタンチオール、チオフェンおよびエタンチオー
ル等の他の硫化水素先駆物質を置換して試験を行うと、
また第3段階で平坦な老化速度を与えることが見出され
た。
硫化水素の欠乏は試験の初期では認められないが、試験
の長さおよび存在する触媒量に依存する。
第3反応室雰囲気中の硫化水素の不足は水素欠乏炭化水
素で触媒位置を被覆することと組合わせて第3段階触媒
上頂部の初期脱硫をもたらし、反応負担を未だ脱硫され
ていない床のさらに深い領域に次第に移動させる。
硫化水素の欠乏が明らかになるのは、触媒の脱硫および
水素欠乏炭化水素による触媒位置の被覆が完全に硫化し
かつ被覆されない触媒が不十分に残存する触媒床中に十
分に深く到達する時のみである。
それ故に、硫化水素の欠乏は第3段階で試験開始時にす
ぐには明らかでない。
また、脱硫した触媒を試験中外部からの硫化水素の添加
によりオンスドリームで再硫化した後は、硫化水素添加
の終結は脱硫および触媒被覆手順が完全に硫化されかつ
被覆されない触媒が不十分に残存する床中に再び十分に
深く進行するまで老化速度に悪影響を示さない。
第8図は本発明の好ましい3段階水素化脱硫去を概略図
で説明するものである。
第8図に示すように、例えば常圧塔残油からの343℃
+(650’F十)クラエート還元原油の如き還元原油
を配管10を通じて塩および固体を除去する濾過器12
を経て装入した。
次いで供給材料を配管14中を通し次いで炉16で加熱
し、次いで配管20を経て第1高圧反応器18に通過さ
せた。
第1段階の触媒はほぼ全部で6か月の試験を通じて約1
4重量%のコークス水準で安定化した。
反応器18からの流出液を硫化水素および軽炭化水素を
除去するためフラッシュ室20でフラッシュした。
これらの軽質材料を配管22から配管24次いで再循環
ガス処理装置26に通し該装置から硫化水素を配管28
を経て回収しかつ軽炭化水素を配管30を経て回収した
精製水素は配管52を経て再循環用に利用できる。
約1%の硫黄を含有する反応器18からのフラッシュし
た液体を配管32を通し次いで配管34を経て入る精製
水素と混合する。
配管36中の再加圧した流れは第2反応器38に入る。
反応器18および38は同一種類の低い第■−■族金属
触媒を有する。
配管40内の第2反応器38からの流出液は約0.5〜
0.3重量%の硫黄を含有しかつ反応器38で生じた全
硫化水素を含有する。
流出液は硫化水素を除去するためフラッシュされること
な(配管40を経て第3反応器42に入り、そのために
反応器42の水素分圧は反応器18および38の水素分
圧より低い。
さらに配管40は反応器42の水素圧をさらに低下させ
るため反応器38および42間で圧力低下を生ぜしめ、
従って圧力低下に関して反応器42は単に長い組合せの
反応器38−42とは等しくない。
反応器42内で低い水素分圧を維持するため新鮮な水素
は反応器42への装入物に添加されない。
反応器42は最初の2反応器の触媒より高い割合の第■
族および第■族金属より成る触媒を含有しかつ最初の2
反応器より低い圧力で働く。
反応器42の触媒活性を維持するため追加の硫化水素を
要する場合には、図示しない外部給源から供給すること
ができ、または配管23を経て第3反応器供給材料配管
40に装入される第1反応器からの硫化水素含有水素低
分圧ガスを分流する。
第3段階触媒上のコークス水準は、はぼ全6か月の試験
を通じて最初の触媒当り約20〜40重量%で安定化す
るが、6か月の試験の終りに供給材料からの金属の僅か
約0.5重量%を含有する。
外部からの硫黄が添加されなければ、NiS触媒はN1
2Sに還元され、一方MO82はMo2B)こ還元され
つる。
第3反応器に対する供給材料は約1重量%以下ないし高
くて3重量%の一定量のアスファルテンを含有すること
ができ、これは工程に供給する供給材料により決まるが
約0%に、かつ明らかに0.1重量%以下のアスファル
テンに第3反応器中で減少する。
アスファルトを含有しない生成物は溶剤脱アスフアルト
工程を要することなく適当な沸騰範囲で潤滑油供給原料
を構成する。
アスファルテンは触媒位置に対する親和力を有し、それ
故にそれほど脱硫または脱金属を要せず触媒位置に引っ
ばられる傾向が少ない軽質材料であり第3段階を通じて
アスファルテンより著しく大きい空間速度で動く軽質飽
和炭化水素および芳香族炭化水素より低い空間速度で動
く。
反応器42からの流出液は配管44を通過しフラッシュ
室46に入り軽質ガスを配管48を経て除去し、液体を
配管50を経て除去する。
配管48の軽質ガスは配管22の軽質ガスと混合され次
いで再循環ガス処理室26に行く。
再循環水素は室26から配管52を経て回収され、次い
で圧縮器54で再加圧され第1反応器18に供給するた
め配管56を経て供給流に再循環し、または配管58を
通じて加熱器60を経て第2反応器38に装入する。
組成水素は配管62を経て添加する。フラッシュ室46
からの生成液体は配管50を通り精留塔64に入り、F
CCクランキングユニットに供給するのに適した低硫黄
、低金属燃料油が残油として配管66を経て除去される
望ましい場合には、別個のガス油燃料を配管68を経て
除去することができる。
少量のナツタを製造する場合、配管70を経て除去し、
オフガスは配管72を経て除去する。
この工程は配管10の供給材料の20%以下、好ましく
は10%以下、最も好ましくは5%以下または2%以下
をナツタ領域またはそれ以下で沸騰する材料に転化する
本発明の3段階の水素化脱硫段階のうち中間段階3Bは
第1段階18の操作を改善し第3段階42の操作を改善
した中心的なものである。
中間段階38は比較的高圧段階であり第1段階18と同
一触媒を使用するので、これは比較的高圧な工程と第1
段階18との組合せを与え、高圧段階1Bおよび42に
おける所定量の硫黄除去に対し同量の硫黄を中間フラッ
シングな(単一段階で除去する場合より少量の触媒が必
要である。
この有利な効果は、本明細書において参考とする米国特
許第3775305号の主題である。
反応器38および最終反応器42間の協働効果が反応器
42の触媒の消費を減少させることを以下に示す。
段階1および2の間の中間フラッシング工程は、高圧操
作に必要な利点、すなわち硫化水素反応生成物を除去し
かつ第1段階で生じた硫化水素および軽質炭化水素ガス
の除去により水素分圧を増加する利点を与える。
このようにして、最初の2段階における高い平均水素分
圧は同一全触媒量による;単一段階において、または同
一全触媒量による中間フラッシングのない2段階におい
て生ずるより多量に段階18および38で生ずる当然の
硫黄除去を実現させる。
中間、すなわち第2段階38はまた、第2および第3段
階間にフラッシング工程・がなく、第2および第3段階
間に高圧精製水素の噴射がな(、第2および第3段階間
の配管40が両段階間の圧力低下をもたらすという事実
によって、低圧段階で要求される硫化水素を供給するこ
とにより一層高い活性の水素添加触媒を用いる最ン終の
比較的低圧段階42と協動する。
このようにして、第2段階は硫化水素を第3段階に与え
かつそれによって第3段階触媒を活性な硫化した状態で
保持するのを助け、また第3段階の水素圧を有利に下げ
るため第3段階に入るガスの水素分圧を;減らすのを助
ける。
第3段階の触媒は第1段階の触媒に比較して硫黄除去よ
り金属除去に対して一層選択的である。
例えば、第1段階の触媒は供給材料硫黄および供給材料
金属両者の75重量%を除去するが、第3少段階触媒は
その供給材料硫黄の73重量%を、しかしその供給材料
金属の89重量%を除去する。
第8図の配管66の低硫黄材料は第9図に示されるFC
C系に配管74を経てかつあるいはまた第9図の配管7
6を経て装入される。
上昇管に対ヌする全供給材料は、好ましくは水素化脱硫
残油であるが、望ましい場合には留出物を上昇管に添加
することができる。
分散水蒸気は配管78および80を経てFCC上昇管に
添加される。
熱再生ゼオライト触媒は配管82を経て添加されるが、
−〕方再循環油は配管84を経て添加される。
上昇管に供給される全触媒は、高沸点供給材料油の不揮
発性によるコークス生成を防止するため最大可能な量の
残油を蒸発させるようできるたけ高いフラッシュ平衡蒸
発温度を反応器入口で与えるため上弁管入口に供給され
る。
上昇管中の反応流の流れに沿う触媒対油比の増加は実質
的にな(かつ反応流の通路に沿う炭化水素に関係する触
媒のすべりは実質的にない。
全混合物は88で頂部を被われている上昇管グラフキン
グ装置86を経て上方に行き次いで混合物は側部溝孔9
0を経て上昇管からストリッパー室92中に排出する。
上昇管内の滞留時間は5秒以下、好ましくは2または3
秒以下である。
失活した触媒から炭化水素を除去するためストリッピン
グ蒸気を配管94を経て添加し、分解された流出液は図
示しないサイクロンを備えた分離室96を通過し、ここ
で生成物から固体が除去されかつ分解生成物は配管98
を経て除去される。
失活触媒は配管100を通過させて再生器102に送り
、ここで配管104および加熱器106を経て入る例え
ば空気の如き燃焼ガスで焼成することにより再生される
再生器からの廃ガスは配管107を経て排出される。
本発明の範囲内の水素化脱硫−FCC組合せ系における
全脱硫を、FCCユニット以前に達し得ることは格別な
利点である。
この理由はこれが再生器102で硫黄−含有コークスの
燃焼により形成される廃ガス流出液配管107を通過す
る二酸化硫黄の量を商業規格に適応させるため十分に低
くすることができるからである。
接触分解再生器からの二酸化硫黄は大気汚染の重要な源
であり、供給材料硫黄を分解供給材料からあらかじめ除
去する場合、分解流出液からの硫黄の除去と比較して、
組合せ法は再生器廃ガス中の二酸化硫黄含量を低水準に
保持するのに貢献する。
第10図は4重量%の硫黄を含有する残油を約0.1重
量%の硫黄を含有するFCCユニットに装入するのに適
しかつアスファルテンを含有しない供給材料流に転化す
る方法で、水素化脱硫系に高いおよび低い活性金属含量
の触媒を使用することにより可能ならしめた水素化脱硫
触媒の節約(特に触媒上の活性金属含量において)を説
明するものである。
第10図に示す如く、圏りは供給材料の硫黄含量を4重
量%から1重量%に減少させるため第1反応器で要する
低い金属触媒の相対量を示すものである。
第1反応器の触媒が最終段階の触媒より計画的に低活性
(すなわち低い活性金属含量)であることにおいて異常
なことが強調される。
第10図で圏Eはほぼ同一水素分圧で同一種類の低金属
触媒を用いて、硫黄含量をさらに約1.0重量%から0
,3重量%に減少するのに約2倍の同一触媒を要するこ
とを示す。
硫黄量を1.0重量%から0.3重量%に減少させる第
2段階においてさらに多量の触媒を要する。
この理由は最も耐火性の低い硫黄は第1反応器で除去さ
れかつ後の反応器に人を雑存硫黄は著しく耐火性である
からである。
圏Fは第1および第2反応圏で使用されたような同一種
類の低い金属触媒が第3反応圏に保持された場合、さら
に硫黄水準を0.3重量%から0.1重量%に減少させ
るのに要する触媒の量を示す。
この理由は残存硫黄の増加する耐火性のためである。
圏Fは使用した尺度で、同一種類の触媒を3つの圏で使
用した場合、所要触媒の全量は硫黄を斜線を施した面で
示される水準に除去するには相対的に約10であること
を示す。
しかし乍ら、圏Gは第3圏に高い第■−■族金属含量の
触媒を低圧でかつ硫化水素を添加して使用することによ
る硫黄除去特性を示す。
記載した如く第3圏に異なる触媒を使用することにより
、約6か月のサイクル寿命を有する各反応器の触媒で釣
り合わせた系に使用した尺度におけるものと同一結果を
達するため3つの圏で使用した触媒全量は約5である。
それ故に第10図は、前述した如く本発明で2種類の触
媒を使用することにより、全3つの圏に僅か1種類の触
媒を使用した場合に要するより僅か約半数の触媒を要す
ることを示す。
水素化脱硫反応器への硫化水素(これは反応性成物であ
る)の添加は水素化脱硫反応に有利であることが見出さ
れた事実は、この点についての刊行文献にかんがみて予
期されないことである。
例えば、ニーアイシーニッチイー誌(AIChEJou
rnal 、 Vol、 18 、A2 、310頁、
1973年3月号)は、水素化脱硫間に生成された硫化
水素でさえ水素化脱硫反応に致命的であることを記載し
ている。
「ハイドロカーボン・プロセシング誌J (Hydro
−carbon Processing、1973年
5月号、95頁第4図)には、グラフの形態で残油の水
素化脱硫に関するデータを示しており、最良の結果はガ
ス相が0モル%の硫化水素を含有する場合に得られかつ
硫化水素が0モル%から増加するに伴ない反応速度にお
ける険しい衰えを生ずることを示している。
明らかに、本発明法の第3段階に硫化水素を添加するこ
とに見出された重要さはこれらの参考文献と直接の対照
をなす。
単一触媒型式の操作で全アスファルテンを除去すること
の不可能なことは第11図で説明される。
第11図はアスファルテン含量が低い金属触媒に対し低
い値でかつ本発明方法の初期段階の高圧で横ばいになる
傾向を有し、たとえ全体の脱硫水準が如何はど深く進行
するとしても、除去することが著しく困難となる残余の
アスファルテン水準を維持することを示す。
第11図はアスファルテンが除去される場合、異なる触
媒を使用する本発明の最終低圧段階の臨界状態を示す。
第11図は反応条件および触媒が変化されない場合、価
値ある水素が高い水素圧により芳香族を不必要に飽和さ
せて浪費されることを示す。
第11図に見える用語を定義すると、樹脂およびアスフ
ァルテンはn−プロパン抽出の残渣で、との残渣の樹脂
はローペンタンに可溶性であるがアスファルテンは不溶
性である。
本発明の重要な特色は、第■−■族金属含量の供給材料
残油の脱金属および脱硫の両者に対するシ各段階におけ
る効果のために、各段階の新鮮な触媒中第■−■族金属
、特にモリブデン量の調節にある。
金属水準が新鮮な触媒で上昇するほど、含まれる段階に
関係な(、運転開始時の供給材料脱硫および供給材料脱
金属速度が増加する。
しかし:乍ら、触媒の老化は全触媒の40〜50重景%
である触媒が担持することができる全金属の荷重により
かつまた望ましい生成物硫黄水準により制限を受ける。
全金属荷重は供給材料からの堆積した金属、特にニッケ
ルおよびバナジウムに加えて最。
初の触媒上の第■−■族の活性水素添加金属の両−者を
含む。
それ故に、本発明の第1段階触媒は、第■−■族金属含
量が同様に高い場合脱金属および脱硫活性が第3段階触
媒と同様に高くなり得る。
しかし第1段階の触媒は高い金属供給材料を処理。
するので、高い第■−■族金属含量の触媒を有する供給
材料から金属を除去する量は触媒を迅速にその最大金属
荷重容量に導く。
この理由は前述した如く、本発明の触媒に対する最大金
属荷重が約40〜50重量%の堆積したニッケル士バナ
ジウ。
ム+触媒上の最初の第■−■族活性金属であるからであ
る。
最初の触媒上の第■−■族活性金属の量が増加するに従
い、堆積することができる触媒担体の単位重量当りのニ
ッケルおよびバナジウムの相対量は低くなる。
触媒上の最大金属荷重(40〜50重量%)に近づくに
従い、触媒の活性は0に向う傾向がある。
下方向流れの操作で、最大または飽和金属荷重を触媒床
の頂部で最初に生じ、次いで利用し得る活性の乏しい触
媒を漸進的に残し乍ら増加する触媒老化と共に床中で下
方向に進行する。
それ故に、試験開始の活性と全金属荷重で到達し得る触
媒老化との間で第■−■族金属含量に釣合がなければな
らない。
この釣合は本発明の種々の段階における触媒がほとんど
同じ全サイクル寿命を経験するように確立しなければな
らない。
すなわち各段階の反応器温度が他の段階が完全に失活し
た場合任意段階における非失活触媒の浪費を防止するた
めほぼ同時に約427℃(800下)に達しなければな
らない。
この理由は全系の定期補修が任意単一反応器で427°
c(soo’F)に達した時にあるからである。
初期段階触媒の最終失活は主として全金属荷重によるの
で、最終段階触媒の最終失活は、主としてコークス生成
による。
しかし各種の失活は各段階である程度束ずる。
それ故に、コークスの脱着を助けるため、最終段階では
新鮮な触媒上に比較的高い第■−■族金属含量、特にモ
リブデン含量を有することが必要である。
最終段階触媒は高い第■−■族金属を安全に使用するこ
とができる。
この理由は、失活におけるその老化(供給材料扉/触媒
g数、またはオンスドリーム月数)は失活に達する供給
材料が既に大いに脱金属されているので供給材料からの
金属堆積により制限を受けず、むしろ最終反応器内の減
少した圧力によるコークス生成により制限を受けるから
である。
最終段階でアスファルテンを完全に除去するためには(
ローペンタン抽出により決定される如く)、触媒上に堆
積したアスファルテンの減少した水素対炭素比を有する
コークスへの転化を大いに回避することが重要であり、
その脱水素化材料は樹脂またはその他の材料への水添に
より触媒から除去することが困難である。
アスファルテンのかかる脱水素を大いに回避するため最
終段階の触媒上に高い金・属含量を有することが重要で
あり、それによって最終段階操作をできる限り大部分の
触媒サイクル間低温で進行させる。
第1段階の触媒が30重量%の第■−■族金属を含有す
る場合、その金属重量%が50%以上を越えない金属量
を受けることができる。
他方、第1段階触媒が20重量%の第■−■族金属を含
有する場合、その初期活性は低いが、長時間の老化に耐
えることができる。
この理由は、それの金属重量%が50に達するまでに多
量の金属を受は取ることができるからである。
最終段階に対する供給材料の金属水準は著しく減少して
いるので、最終段階触媒は第1段階が利用できるより高
いモリブデン含量を利用することができる。
モリブデンはど重要ではないが、コバルト量、特に、少
量のニッケルはこれら金属のモリブデンに対する有利な
比を維持するため一般に増減する。
しかし乍ら前述した如く、各反応器段階においてモリブ
デンは水素添加活性の目的での触媒に対する基本的金属
物質である。
本発明の第1、第2および第3水素化脱硫段階の触媒上
の活性水素添加触媒金属含量に対して下記の条件が推奨
される。
各段階で触媒上の各金属の領域は重複するが、最終段階
における水素添加金属量が第1段階における量より、特
にモリブデン量が大であることが重要である。
一般にコバルトはニッケルと同様にモリブデン量に比例
して変化するが、コバルトはニッケルより触媒上で重要
な成分である。
第2段階は本発明の水素化脱硫系で存在してもよいし、
存在しな(でもよい。
第2段階が存在する場合には、それは第1および第3段
階の触媒に比較してモリブデン、かつまたコバルトおよ
びニッケルの中間量を触媒上に有することができる。
しかし乍・ら、第2段階は第1段階で使用したものと同
一触媒を使用することができ、また第3段階で使用した
ものと同一触媒を使用することができる。
第2段階で使用する触媒の種類は供給材料の金属および
硫黄含量により決まる。
重要な基準は、比較的低い活性の金属含量触媒は、例え
ば第1段階における如く、任意段階における増加する触
媒老化による触媒の失活が触媒上への供給材料金属の堆
積により制限を受ける場合任意段階で使用され、一方、
比較的高い金属含量触媒は老化に際しての触・媒失活が
金属堆積よりむしろ供給材料からのコークス堆積量によ
って制御される場合任意段階で使用される。
第2段階の金属含量はそれ故失活が金属失活かまたはコ
ークス失活であるかの程度により決まる。
第13図は第3水素化脱硫段階で行なった試験の結果を
示すもので、第3段階において比較的高い金属含量触媒
の重要さを示すものである。
試験は第3段階触媒より相対的に低い金属含量の触媒を
含有する第2段階からの流出液を装入することにより行
なわれ、該流出液は0.52重量%の硫黄を含有する。
第3段階の条件は132.3k19/1(1890ps
i)の全圧、90%の水素および0.7%の硫化水素を
含有する9 0. OSCM/100L(5000SC
F/B)のガスおよび0.4LH8Vの空間速度であっ
た。
第13図の上の曲線で使用した触媒は2.25重量%の
ニッケル、1.25重量%のコバルトおよび11重量%
のモリブデンから成るものであった。
第13図の下の曲線の触媒はL 5 重i%のニッケル
、4.0重量%のコバルト量よび16.0重要%のモリ
ブデンから成るものであった。
両触媒は0.156CrfL(1/ 16インチ)の押
出品でかつアルミナ上に担持したものであった。
第13図は0.12重量%の硫黄を含有する第3段階流
出液を製造するために示された老化試験の期間を通じて
第3段階の基準温度を越える所要の温度増加は低いモリ
ブデンおよび低いコバルトに加えて低いニッケル含量の
触媒により著しく高かった。
第13図で第3段階の結果は、第3段階触媒がアルミナ
に担持した5、5重量%以上の第■族金属および16重
量%以上の第■族金属を含有する場合に、低い割合のこ
れらの金属を含有する第3段階の触媒に比較して著しく
改善されることを示す。
第13図に示されたデータは第3段階での高い金属触媒
の使用は第3段階における全触媒の犬なる節約に変形さ
れ得ることを示す。
第1段階に対する343℃+(650′F+)残油供給
材料に基づく本発明の第3水素化脱硫段階の流出液は第
1表に示した沸騰領域および硫黄特性を有する。
第1表のデータは全アスファルテンが除去されかつ第1
水素化脱硫段階に対する供給材料当りの硫黄含量が4重
量%から0.1重量%に減少されるに係らず2%以下の
生成物がガソリン領域またはそれ以下で沸騰することを
示す。
また僅か約16%の生成物が574℃+(1065′F
+)またはそれ以上で沸騰する。
FCC上昇管底部で平衡フラッシュ蒸発でさらに軽質成
分を有する飛末同伴により蒸発するこの574℃+(1
065下+)材料の割合は、全供給材料触媒をフラッシ
ュ蒸発温度ができる限り高いように上昇管底部に装入す
る限り十分に小さい。
このようにして供給材料の不揮発により生ずるゼオライ
ト触媒上のコークス化は抑制される。
全生成物硫黄の約55%が生成物の574°C+(10
65″F+)留分であり、一方生成物の金属含量が以下
に示す如く、約1.9pFの著しく低い水準に減少され
ることは極めて驚くべきことである。
第2表は4重量%の硫黄を含有するクラエート原油の常
圧蒸留の343℃+(650′F+)残油を第1段階に
装入する場合、各段階における固定触媒床を供給材料が
下流に通過する第8図の3段階のそれぞれの段階からの
流出液の供給材料当りの累積収量特性を示す。
第2表は各水素化脱硫段階からの流出液はガソリン領域
以上で沸騰する98容量%以上の材料より成りかつ第1
段階に対する供給材料のIBPである343℃(650
”F)以上の89%または約90%以上より成ることを
示す。
それ故に、不発。明の水素化脱硫法はガソリンまたはナ
ツタ領域以上で沸騰する供給材料当り80〜90%また
はそれ以上の材料を容易に越える。
第3表に各水素化脱硫段階からの流出液の燃料油品質を
示す。
アスファルトを含まない残留生成物を収量をほとんど損
失せずに、すなわち供給材料当りガソリン領域以上で9
8容量%より良好な収量で製造するため生ずる本発明に
係る3段階水素化脱硫法の重要な特徴は、それが溶剤脱
アスフアルト工程を受けない残油であるという事実に係
らず高級潤滑油供給原料とするアスファルトを含有しな
い特性にある。
普通、565℃+(1050’F+)残油から潤滑油を
製造するのに、565℃+(1050下+)残油は全原
油の最も価値の低い部分を構成し、この価値を上げるた
め、該残油からできるたけ多量の潜在アスファルトを含
有しない潤滑油供給原料を分離するため溶剤で脱アスフ
ァルトまたは蒸留する。
この理由は、潤滑油が原石油素材の最も価値ある部分を
構成するからである。
例えば、全領域原料を1日当り29750靜(2500
00バーレル)の商業精製処理で、普通の商業要求の1
日当り1547m(13000バーレル)の潤滑油を製
造する。
一方潤滑油は製油所への現油供給材料当り僅か約5容量
%を構成し、これは原油の最高価値部分を構成して潤滑
油としての経済的価値は著的しく高く、この潤滑油量は
全精油所操業の経済的利益の30〜40%に値する。
予備溶剤抽出脱アスフアルト工程なく粘度指数の改良を
行なう潤滑油水素化処理装置用の許容し得る残油供給原
料を構成するために、供給原料は(1)アスファルトを
含有してはならず、かつ(2)例えばシリカ−アルミナ
の如きクラッキング担体上の曲型的第■−■族金属にツ
ケルータングステンジである潤滑油水素化処理触媒上の
過剰金属付着を防止するため約1 ppmまたはそれ以
下より以上の金・属を含有してはならない。
一方、第2段階の水素化脱硫流出液はこれらふたつの条
件を満足しないが、本発明に係る第3段階の水素化脱硫
流出液はこれら商業的必要条件の両者を満足させる。
さらに第3段階流出液は第2段階水素化脱硫流出液に比
較しかつまた水素化脱硫装置の供給材料に比較して供給
材料当りの収量において少しも認められる損失なくこれ
らの必要条件を満足する。
第3段階におけるこの型式の品質向上の経済的意義は最
初の全原油を基準とした白州的360℃+(680+’
F+)の下記沸騰領域容量分析により説明される。
原油当り360°C+ (680”F+ )の容量分析
−47原油当り360−560℃(680〜1040
′F) −27の容量分析 差:原油当り560℃+(1040″F)の容量分析−
20それ以上蒸留するには分解を生ずるほど高温で沸騰
する560℃+(1040’F+)材料で潤滑油供給材
料を調製するのに共通に行なわれる普通のアスファルテ
ン溶剤抽出工程において、1/3がアスファルトから 原油当り容量%として表わされる −。
、7潤滑油供給材料 原油当り容量%として表わされる アスファルテンとしての溶剤抽出残 −13°3とし
て回収される。
上の表は直留すなわち非水素化脱硫原油に基づいて、原
油当り133容量%は最も価値ある原油生成物、すなわ
ち潤滑油供給材料としての用途に利用されずに、最も価
値の乏しい原油生成物であるアスファルトとして失なわ
れることを示している。
他方、本発明の3段階水素化脱硫法はほぼ収量損失なく
、さもなければ低価のアスファルテンとして失なわれる
原油当り13.3容量%を増加した水素対炭素比の非−
アスファルテン材料に転化し、かつそれを高粘度指数潤
滑油への転化に利用できるようにする。
これらの品質向上したアスファルテンはippm以下の
金属を含有する全流れの一部であることができ、溶剤−
抽出した脱アスフアルト供給材料に十分に相当する潤滑
油水素化処理装置用の商業的に許容できる供給材料を構
成する。
要するに、本発明の3段階水素化脱硫法は残油中のアス
ファルテンを収量で僅かの損失でまたは損失な(品質向
上させることにより潤滑油供給材料としての用途のアス
ファルテン含有残油を調製し、かくして、その処理方法
が潜在潤滑油供給材料を減少させるアスファルテンの溶
剤抽出除去よりは潜在潤滑油供給材料を増加させる。
FCC供給材料流に関して、FCC供給流が留出ガス油
供給材料に比較して、触媒組成速度に対する限定要因で
あるゼオライト上の金属堆積なしにゼオライl−FCC
系の供給材料として使用される場合、供給材料のニッケ
ル当量の限界値(Ni +115V)は1p牌である。
FCCを経て留出ガス油を装入する場合、触媒組成比率
は供給材料のバーレル当りゼオライト触媒の0.2ポン
ド(571g/i)である。
この低い触媒組成比率は、FCC供給材料流カ1. Q
ppm Ni + 115 V マたはそれ以下を含有
する場合、長期間にわたり適当なゼオライト触媒活性を
維持する。
水素化脱硫法の第3段階からの流出液は、それをFCC
供給材料として使用する場合留出ガス油供給材料に対し
て要求される供給材料のバーレル当り0.2ポンドのゼ
オライト(571g/ぼ)の低いゼオライト組成比が適
当であり、金属水準が十分に低い(0,3pI)mのN
i+V)前述した水素化脱硫流出液流のみである。
それぞれの3段階での反応後、SCF/Bbl(SCM
/1ooz)での全累積水素消費比率はSOR状態で下
記の如くである:第1段階で1%Sを製造するのに58
0 SCF/BM (10,448CM/1001)、
それは第2段階で0.3%のSを製造するのに累積合計
8008CM/Bbl(14,48CM/1001’)
に増加し、かつ最後には第3段階で0.1%のSを製造
するのに累積合計9008CF/Bbl(16,28C
M/100d)に増加する。
第4表は、第1段階に対する供給材料特性および各水素
化脱硫段階からの流出液特性のさらに完全な表である。
第1欄は第1段階に対する供給材料特性を示し、第2欄
は第1段階流出液を表わし、第3および第4欄は第2段
階の厳密性に依存する第2段階流出液を表わし、第5欄
は第3段階流出液特性を表わす。
(21) 第4表のデ・−夕に関して生成物の蒸留で説明した第3
段階流出液は1本発明方法の非水添分解の性質を示し乍
ら、ガソリン沸騰領域以上で沸騰する98.6容量%の
材料から成ることは重要である。
また、第3段階流出液のみが1.OIlpm限界水準以
下のニッケル+115バナジウム水準を示し、それに対
してFCC供給材料中の金属水準は、留出ガス油がFC
Cに装入される場合バーレル当り0,2ボンドのゼオラ
イト触媒(s71g/m)であるFCCゼオライト触媒
組成比率の制御または限定要。
因をもはや維持しないことは重要である。
それ故に、以下に説明する第12図は、第2および第3
※段階流出液はFCCにおける所定供給材料転化水準で
ガス油供給材料より高いガソリン選択性があることがで
きるが、第3段階流出液はこの改良されたガソリン選択
性を追加の触媒費用なしに与えることができるが一方第
2段階流出液は留出ガス油より高いゼオライトの使用を
要する。
第5表は3段階の水素化脱硫段階の流出液流からの追加
のデータを提供するものである。
1.0%の硫黄生成物は第1段階からであり、0,5お
よび0.3%の硫黄流出液は共に第2段階からであり。
0.1%の硫黄水準は第3段階からである。
上のデータは、第3段階では供給材料当り僅か0.1重
量%の硫化水素を生じ、十分に硫化された状態で第3段
階触媒を維持する目的では硫化水素の欠乏を指示してい
ることは注目すべきである。
またデータはナツタ領域またはそれより軽質の領域で沸
騰する第3段階収量における4容量%以下の材料を示し
、一方供給材料当り98容量%以上がナツタ領域以上で
沸騰する材料から成ることに注目すべきである。
FCC操作は本発明で参照した米国特許第361751
2号に披瀝した如く、上昇管中における触媒および反応
体の逆流により遂行される。
FCC反応温度は少なくとも約482°G(900°F
)である。
上部限界は約593°C(1100°F)またはそれ以
上であることができる。
好ましいFCC温度は510〜565°C(950〜1
050下)である。
FCC全圧は広範囲に変化することができ、かつ例えば
0.35〜3.5okjAゲージ圧(5〜50psin
g ) 、好ましくは1.40〜2.10%ゲージ圧(
20〜30psing)であることができる。
最大滞留時間は5秒でありかつ大抵の仕込原料に対して
は滞留時間は約1.5〜2.5秒またはそれ以下、普通
には3または4秒である。
FCC上昇管の長さ対直径比は広範囲に変化することが
できるが。
上昇管は例えば7.6〜22.9m/秒の如き高い線速
度を与えるため細長くすべきである。
かつこのために長さ対直径比は約20または25が適当
である。
反応器は均一な直径を有することができ。または流路に
沿いほとんど一定の速度を維持するため反応通路に沿い
連続したテーパを設けるかまたは直径を段階的に増加さ
せることができる。
FCC上昇管線速度は掻乱および過剰の逆混合を誘発す
るほど高くはないが、実質的に触媒堆積。
すなわち付着を反応器内に生じないほど十分に高くなけ
ればならない。
この理由はかかる堆積が逆混合を導くからである。
それ故に、反応器全体に亘る任意位置における触媒対油
重量比は反応器基部での装入材料中の触媒対油重量比と
ほぼ同一である。
他の方法で説明すると1反応通路に沿う任意線位置で触
媒および炭化水素の両者はほぼ同一線速度で並流し、か
くして炭化水素に関して触媒の著しいすべりを回避する
上昇管反応器内の触媒付着は濃密な床、および順次反応
器内の滞留時間を増加しかつ分解した炭化水素の少なく
とも一部分に対する後分解を誘発する逆混合を導く。
反応器内での触媒付着の回避は反応器内の著しく低い触
媒残留量をもたらし、それは順次に高い空間速度をもた
らす。
それ故に、触媒残留量重量当り時間当り炭化水素重量1
00または120以上の空間速度が極めて望ましい。
空間速度は35以下であってはならずかつ500の高さ
またはそれ以上であることができる。
低い触媒残留量および触媒の炭化水素に対する低い装入
比により、供給材料および触媒が装入される圏内におけ
る反応器入口での材料密度は、それらの範囲を限定する
ものではないが立方フィート当り4または4.5ポンド
(64,08!たは72.09 kg7 m’ )以下
の量であることができる。
この理由はこの密度範囲が逆混合を誘発する濃密床系を
包含するためには低すぎるからである。
軟化は入口密度の減少を著しく低い水準に落すが、後分
解の程度は、立方フィート当り4ボンド(64,08k
g/ m )以下の入口密度でさえ、新鮮な供給材料の
全転化以上の限定特色であることができる。
反応器出口で密度は入口での密度の約半分である。
この理由は分解操作が炭化水素モルの増加を生ずるから
である。
反応器を通じての密度の減少は転化の尺度であることが
できる。
下記の第6表および第7表は第2段階(0,5%硫黄お
よび0.3%硫黄)水素化脱硫の191℃+(375°
F+)非希釈残油および第3段階(0,1%硫黄)水素
化脱硫の非希釈残油をFCCに装入した場合のFCC生
成物の特性を示すものである。
(24) FCC煙道ガスの二酸化硫黄が、煙道ガス巾約zoop
pmの二酸化硫黄であるFCC触媒再生器煙道ガスの低
い二酸化硫黄含量の計画された標準に合う場合には、F
CCに対する供給材料流は0.3%以丁、かつ約0.1
または0.15重量%以上でない硫黄を含有しなければ
ならないことは注目される。
第3段階流出液はこれらの計画された標準に合うが、第
2段階流出液は第7表から取った下記データにより示さ
れる如く合わない。
その上、0.3重量%硫黄の第2段階流出液はFCC後
、0.45重量%硫黄の、家庭用加熱油に対する0、2
5重量%硫黄の現行の商業規格を遥に越える留出軽ガス
油をもたらす。
それ故に、0.45重量%留出ガス油は商業的必要条件
に合わせるためFCCT程後さらに水素化脱流を受けね
ばならない。
しかし乍ら、第7表はFCC供給材料として第3段階流
出液を使用する試験が僅か0.19重量%の硫黄を含有
する非希釈留出燃料油生成物を生じ、これは家庭用加熱
油の0.25重量%の硫黄商業規格に合い、従ってこの
軽ガス油はFCCの次にさらに水素化脱硫することを要
せず、直接家庭用加熱油として使用できる。
第3段階流出液のデカントした油は、FCC再生器の著
しく低い二酸化硫黄に対して期待される。
僅か0.58重量%の硫黄を含有した。
それ故に、第3段階流出液をFCCに装入する場合、F
CCの次にさらに水素化脱硫反応器を必要としない。
すべての水素化脱硫はFCC工程以前に生じ、再生器煙
道ガスの二酸化硫黄含量を最小にし、かくして本発明の
水素化脱硫法に加えてFCCユニットからの追加の非希
釈燃料油水素化脱硫ユニット順流に対する必要条件を取
り除くため付随する利点としての商業的煙道ガス二酸化
硫黄の必要条件に適合する。
第3段階水素化脱硫流出液のFCCの利点を示す。
実施例 全部、残油を含有しないサウス・ルイジアナ留出ガス油
から成る供給材料をゼオライト上昇管中で分解して下記
のデータを得た。
上昇管条件 本発明の詳細な説明するため、3種の異なる水素化脱硫
残油供給材料を使用してFCC分解を行なった。
これらの水素化脱硫供給材料の特性を表に示す。
上のデータは第3段階水素化脱硫流出液は、限界FCC
供給材料金属含量であってそれによってFCCのゼオラ
イト触媒組成比率が新鮮な供給材料のバーレル当り七゛
オライド触媒の0.2ポンド(57iJ/m’)より高
くなく、高い触媒活性を維持するため留出ガス油供給材
料をFCCに装入する場合はぼ組成比率である1以下の
ニッケル当量金属含量にニッケルのppm+バナジウム
の115μ)を有する唯一の流出液である。
これは1またはそれ以下、好ましくは0.6またはそれ
以下の供給材料金属ニッケル当量で、供給材料金属含量
はFCCにおけるゼオライト組成比率の制御要因ではな
く、高い触媒活性保守がゼオライト組成比率における制
御要因であることを意味する。
前述の第3段階流出液FCC供給材料のニッケル当量は
1より小さいので、この基準に合う。
上のデータはまた第3段階を残油が通過する際の窒素水
準の急な低下を示す。
窒素は主としてアスファルテン中に存在し、第3段階流
出液からのアスファルテンの不在はこの窒素水準の低下
を証明する。
窒素水準の低下は重要である。
この理由は窒素は石油の着色本体の主要因であり、かつ
窒素は既に知られているFCCゼオライト触媒失活剤で
あるからである。
前表の水素化脱硫残油で行なった5種のFCC分解試験
を下記の表に示す。
表中最初の3種の分解試験は前表のFCC供給材料/1
61で行ない、第4番目の分解試験は前表のFCC供給
材料/′162で行ない、第5番目の分解試験は前表の
FCC供給材料A3により行なったものである。
(27) 第12図は他のFCC試験の要約した結果を示し、かつ
第2段階および第3段階水素化脱硫流出液はほぼ同一の
ガソリン選択性を示し1両者は任意所定転化水準で直留
ガス油のFCCに際して得られるものより犬なるC5−
221℃(430’F)に帰着した。
ガソリン収量におけるC3生成物の含有は結果として潜
在アルキレートガソリンを混入する。
水素化脱硫残油のこの高い選択性は、水素化脱硫流出液
がほとんど飽和水素添加を受けず〔バーレル当り水素の
900〜100O8CF(16,2−18,O8CM/
100L)を消費〕、一方供給材料中90〜95重量%
の硫黄を除き、それによって残油の耐火分解性を保持し
、残油は低い沸騰ガス油よりさらに耐火性であるという
事実に帰せられる。
いっそう耐火性であるので、FCCにおいて水素化脱硫
した残油から製造したガソリンはガス油FCC供給材料
から製造したガソリンより軽質生成物に過剰分解し難く
、かくして任意所定転化水準における高いC5−221
℃(430’F)ガソリン収量が本発明の水素化脱硫流
出液で達せられる。
第12図の上の曲線は約0.3重量%の硫黄を有する第
2段階水素化脱硫流出液および約0.1重量%の硫黄を
有する第3段階水素化脱硫流出液の両者に対するFCC
CCリソ選択性のデータを表わ。
す。
第12図の試験で、これらの試験が短かいサイクル試験
でありかつ触媒が金属毒−活性低下を受ける以前に終了
したために、第2および第3段階水素化脱硫流出液はF
CCでほぼ同一のガソリン選択性を与えるが、第3段階
の水素化脱硫流出液のみが第12図に説明したFCCで
、ガス油供給材料で要するより大きくないゼオライト触
媒組成比率で長期の商業操作中、直留ガス油以上の高い
ガソリン選択性を与え得ることを繰り返し言うことがで
きる。
長期の商業的FCC操作において、第2段階流出液を使
用する操作は、供給材料流中の金属含量により金属毒−
活性低下の制限を受け、従って第2段階水素化脱硫流出
液での望ましくない水素およびコークス生成物が第3流
出液FCC供給材料に関して増加する傾向を有し、すな
わち第2段階流出液供給材料は第12図に示した留出ガ
ス油に関連してFCCにおける高いガソリン選択性を維
持するため留出ガス油で要求されるより犬なるゼオライ
ト触媒組成比率を要する。
また第7表で示す如<0.1重量%の硫黄を含有する第
3段階流出液は0.25重量%以下の硫黄を含有する非
希釈燃料油FCC生成物を供給し、かくして家庭暖房燃
料用の商業的硫黄必要条件に適し、これに対して第2段
階水素化脱硫流出液はこの商業的必要条件に合う非希釈
燃料油をFCCから製造することができず、FCC後第
2段階燃料油留分用の追加の水素化脱硫ユニットを要す
る。
最後に。第2段階流出液FCCは200ppm以下の二
酸化硫黄を含有するゼオライト再生器煙道ガス流出液を
生じ、それ故にこの点についての商業的必要条件に合い
、第2段階の水素化脱硫流出液(0,35重量%の硫黄
を含有)は240卿以上の二酸化硫黄を含有する再生器
煙道ガスを生じ、それ故にこの点についての商業的必要
条件に合わなかった。
本発明の実施に当っては以下の諸項を実施上の条件とす
ることができる。
(1)前記初期および最終段階における最終失活温度が
ほぼ同一であり且つ工程操作でほぼ同時に到達すること
より成る特許請求の範囲記載の方法。
(2)前記アスファルテンを含有しない流出液が供給材
料当りガソリン領域以上で沸騰する90容量%以上より
成る特許請求の範囲記載の方法。
(3)アスファルテンを含有しない水素化脱硫流出液が
供給材料当りガソリン領域以上で沸騰する95容量%以
上より成る特許請求の範囲記載の方法。
(4)アスファルテンを含有しない流出液が供給材料当
りガソリン領域以上で沸騰する98容量%以上より成る
特許請求の範囲記載の方法。
(5)初期段階の触媒失活が主として触媒上の飽和金属
荷重(loading)により、且つ最終段階の触媒失
活が主として触媒上のコークス生成により且つ触媒上の
飽和金属荷重によらないことより成る特許請求の範囲記
載の方法。
(6)前記飽和金属荷重が、触媒の大抵の飽和部分が4
0〜50重量%の第■族および第■■族金属および供給
材料油から堆積した金属を含有する場合に生ずることよ
り成る特許請求の範囲記載の方法。
(7)前記前処理で前記最終失活温度に到達する以前に
前記収量で全アスファルテンを除去するため相対的に高
い第■族および第■族金属水準を有する最終段階触媒を
使用することにより、前記収量でアスファルテンを含有
しない流出液を均一な第■族プラス第vm族金属含量を
有する触媒を使用して前記方法で製造する場合より供給
材料のバーレル当り少ない全重量の触媒を使用する特許
請求の範囲記載の方法。
【図面の簡単な説明】
第1図は水素分圧と脱金属との関係を示す線図、第2図
は異なった水素分圧で空時とアスファルテン含量との関
係を示す線図、第3図は同じく異なった水素分圧で空時
とアスファルテンの硫黄含量との関係を示す線図、第4
図は若干の水素圧における脱金属重量%対脱硫重量%比
と触媒老化の関係を示す線図、第5図は基準温度以上の
反応器の平均温度と触媒老化の関係を示す線図、第6図
は第2段階で、硫黄含量を約1重量%から0.3重量%
か0.5重量%に減少させる場合の基準以上の反応器平
均温度と触媒老化の関係を示す線図、第7図は0.12
重量%の硫黄生成物を得るのに要する基準以上の温度増
加と触媒老化の関係を示す線図。 第8図は本発明の好ましい3段階水素化脱硫法を説明す
るための概略図、第9図は本発明に係るFCC系を説明
するための概念図、第10図は硫黄含有残油を望ましい
供給材料に転化する本発明方法に係る水素化脱硫触媒の
節約を説明するための触媒要求と硫黄含量との関係を示
す線図、第11図は344℃+(650’F+)炭化水
素の成分重量%が単一触媒型式の操作で脱硫%の増加に
伴ない変化することを示す線図、第12図は他のFCC
試験の結果を示すものでC5−221°C(430’F
)ガソリン収量と供給材料転化%の関係を示す線図、第
13図は0.12重量%硫黄生成物に要する第3段階の
基準以上の温度増加と触媒老化の関係を示す線図である
。 10・・・・・・配管、12・・・・・・濾過器、14
・・・・・・配管。 16・・・・・・炉、18・・・・・・第1高圧反応器
、20・・・・・・フラッシュ室、22,23,24・
・・・・・配管、26・・・・・・再循環ガス処理装置
、28,30,32゜34.36・・・・・・配管、3
8・・・・・・第2反応器、40・・・・・・配管、4
2・・・・・・第3反応器、44・・・・・・配管。 46・・・・・・フラッシュ室、48,50,52・・
・・・・配管、54・・・・・・圧縮器、56,58・
・・・・・配管、60・・・・・・加熱器、62・・・
・・・配管、64・・・・・・精留塔。 66.6B、70,72,74,76.78゜80.8
2,84・・・・・・配管、86・・・・・・上昇管ラ
ッキング装置、88・・・・・・頂部、90・・・・・
・側部溝孔、92・・・・・・ストリッパー室、94・
・・・・・配管、96・・・・・・分離室、98,10
0・・・・・・配管、102・・・・・・再生器、10
4・・・・・・配管、106・・・・・・加熱器。 107・・・・・・配管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属およびアスファルテンを含有する残油含有石油
    から、アスファルテンを除去するための蒸留または溶剤
    脱アスフアルト段階なしに、潤滑油を製造するに当り、
    前記油を初期および最終段階を含む複数の段階で水素化
    脱硫触媒の存在下水素と前処理することより成り、前記
    方法において相対的に高い水素圧で前記初期段階におけ
    るアスファルテンの転化を促進せしめ且つ相対的に低い
    水素圧で前記最終段階におけるアスファルテンの転化を
    促進せしめ、各段階における水素圧を70kg/cr?
    を以上とし且つ各段階における温度を約343′〜42
    7℃とし、前記方法が相対的に高い水素圧で操作し且つ
    アルミナ上に担持した相対的に低い重量%の活性第■族
    および第■族金属より成る水素化脱硫触媒を有する初期
    段階より成り、前記初期段階における水素圧を多量の残
    存する相対的に耐火性のアスファルテンを残しその他の
    大抵のアスファルテンを転化させるに足る十分な高さに
    のみ維持することを除いて、前記初期段階における高い
    水素圧がアスファルテンをほぼ完全に転化する傾向を有
    し、前記方法が初期段階より相対的に低い水素圧で操作
    し且つアルミナ上に担持した相対的に高い重量%の活性
    第■族および第■族金属を有する最終段階より成り、前
    記最終段階における低い水素分圧は前記残存アスファル
    テンを完全に転化する傾向を有し、前記最終段階におけ
    る水素圧を前記残存アスファルテンをほぼ完全に転化す
    るように十分に低く維持せしめ、各段階における温度を
    触媒活性の損失を補償するため最終失活温度に到達する
    まで触媒老化の増加と共に増加せしめ、供給材料当りガ
    ソリン領域以上で沸騰する80容量%以上の収量より成
    るほとんどアスファルテンを含有しない水素化脱硫した
    流出液を取り出し、次いで前記残油流出液の少なくとも
    一部分を溶剤脱アスファルトすることなく高品質潤滑油
    に転化するため潤滑油脱硫装置に装入することから成る
    ことを特徴とする金属およびアスファルテンを含有する
    残油含有石油から潤滑油の製造方法。
JP49094695A 1973-08-22 1974-08-20 金属およびアスフアルテンを含有する残油含有石油から潤滑油の製造方法 Expired JPS5821675B2 (ja)

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