JPS5816728Y2 - 点滅視標追跡装置

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【考案の詳細な説明】本考案は、眼科検査法の−であるＥＯＧ（眼電位図）
検査に用いる点滅視標追跡装置に関するものである。

ＥＯＧ検査は、眼球運・動に伴う角膜と網膜の位置変化
によって生ずる眼球の静止電位変化を連続的に記録して
、眼球運動を分析し、神経疾患、眼筋疾患、眼球振盪等
の性状を知るものである。

したがって、この検査を有効ならしめるには、被検者が
注視する視標、すなわち光源が、つぎの諸機能を有する
装置が必要となる。

（１）点滅幅が可変である。

（２）左および右のみの光源を点滅させて、フリッカ−
として被検者を刺戟できる６（３）左右光源間を連続点滅して（光が走るように）、
被検者をしてｓｃａｎｎｉｎｇさせ得る。

（４）点滅速度が可変である。

従来のＥＯＧ検査装置では、視標をスクリーン上に投射
される光点とする。

しかし、上記諸機能を光点に与えるには、装置全体が複
雑化、大型化するのみならず、スクリーンの汚れにより
光点の照度が著しく減少するなどの欠点があった。

本考案は、上述の諸機能を具備せしめたうえ、さらに装
置の簡素を図ることを目的とするものである。

以下、図示する実施例に基づき、本考案を詳説する。

１は台枠であり、２は台枠１の前部上部に装着される顔
面固定器である。

台枠１の後部上端には、目盛項を有する軸受３が固定さ
れる。

この軸受３には、半輪状の光源枠４が、回動自在に軸支
される。

光源枠４の中心は、顔面固定器２の中心と一致する。

５は、光源枠を水平方向に対し任意の角度で固定するク
ラ７プである。

つぎに、光源枠４の内面円周に、発光ダイオードの光源
６を、１° の間隔で１８１個配設する。

したがって、光源幅は１８０° となる。

発光ダイオードにかえて白熱電球を用いてもよいが、白
熱電球は点滅にタイムラグを生ずるので、瞬時に点滅で
きる発光ダイオードが好ましい。

なお、光源枠４は、赤、青、黄などのフィルタが装着可
能とする。

次に、第５図に示すように、光源６群に接続されるコン
トローラは、つきの機能を有する。

（１）光源の点滅幅をＯ′−１８０°内に可変できる。

（２）それぞれ１個の左および右の光源のみを点滅させ
てフリッカとなし得る。

（３）左右光源間を連続点滅可能であり、かつ、連続点
滅の方向を左、右、および左右往復運動させ得る。

（４）フリッカ点滅時間、および連続点減速度が任意に
調整できる。

（５）勿論、任意の１個の光源を点滅して固定視標とす
ることもできる。

光源の点滅に伴う眼球運動の眼球静止電位変化を連続的
に記録するには、ペンレコーダを用い、被検者の服装耳
側と真個とに貼付けた電極からのは号を、増幅器を介し
てペンレコーダに記録せしめる。

本考案は上述の構成を有するので、つぎのようにＥＯＧ
検査を実施し得る。

被検者の顔を顔向固定器で固定したうえ、瞼裂の耳側と
、真個とに電極をつけ、光源を点滅させることによる眼
球の静止電位変化を、増幅器を介してペンレコーダに連
続記録せしめる。

例えば、ｓｃａｎ検査では、点滅幅７００〜１１００
連続点減速度ｌ往復２秒で光源を点滅し、被検者に追従
せしめる。

フリッカ検査においては、点滅幅７０°および１１０°
で、それぞれ左、および右の１個のみの光源を、１往復
２秒の点減速度で追従せしめる。

ついで、点減速度を可及的に速める。

固視検査では、中央（９０°）の１個の光源を点燈し、
固視せしめる。

上述の各検査結果は、ペンレコーダに有意の波形として
記録されるので、正常者の検査結果と比較すれば、容易
に異常者を発見できる。

以上詳述した如く、本考案の構成は従来装置に比し極め
て簡単であり、操作も容易にできるので、実用上の効果
が大きいものである。

なお、本考案の他の実施例として、新生児、乳幼児の太
細発達に応用できる。

すなわち、顔面固定器を除いた台枠を横置可能に改造し
、顔面上に光源枠を位置せしめることにより、点滅する
光源を追従させて刺戟を与えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は側面図、第
４図は光源枠に光源を装着した状態を示す平面図、第５
図は実施状態を示す説明図である。１・・・・・・台枠、２・・・・・・顔面固定器、４・
・・・・・光源枠、６・・・・・・光源。

【実用新案登録請求の範囲】