JPS5814560B2 - 石炭層からのガスおよび/又は炭塵の流出を減少させる方法 - Google Patents

石炭層からのガスおよび/又は炭塵の流出を減少させる方法

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JPS5814560B2
JPS5814560B2 JP7564776A JP7564776A JPS5814560B2 JP S5814560 B2 JPS5814560 B2 JP S5814560B2 JP 7564776 A JP7564776 A JP 7564776A JP 7564776 A JP7564776 A JP 7564776A JP S5814560 B2 JPS5814560 B2 JP S5814560B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石炭採掘において、石炭層からのガスおよび
/又は炭塵の流出を減少させるために使用される方法に
関するものである。
本発明は、特に、天然ガスの含有率が高く、炭塵を多量
に発生し、従って炭塵および/又はガスの突出および自
然発火に敏感な石炭層を、安全で、かつ高出炭率で稼働
させるようにするのに有効である。
鉱山業における主要な傾向は採炭の複合機械化および自
動化並びに採炭量の増大である。
しかしながら採炭の増大およびより深く採掘することは
、或る種の副効果を増大させ、それにより採炭が単によ
り複雑化され高価となるだけでなく採炭夫により危険と
なる。
このような副効果の中で、最も危険なものはメタンおよ
び/又は炭塵の噴出、炭塵および/又はガスの突出、お
よび自然発火である。
これらの危険性はショートウオール削炭機を具備した機
械化された複合機の導入によって、採掘速度がより速く
なるにつれて増大する。
このような機械は低又は中程度の厚さの稼働石炭層にお
いて、毎分5トンの掘削をすることができる。
掘削対採収の時間比が0.3であっても、石炭中のガス
が少ない炭鉱においては、毎日800ないし2000ト
ンのロングウオール出炭量に達することができる。
しかしながらガスの多い炭鉱においては、最大切羽面の
稼働量はメタン流出量によって定まる。
メタン流出量による制限効果は、稼働石炭層におけるガ
スの含有量がトン当り8ないし10m3のように低いと
きから問題になり始める。
一般に用いられている採炭深度における採炭において、
石炭中のメタンの一般的含有量はトン当り平均20m3
であり、或る場合にはトン当り60ないし80m3にも
達する。
従って、たとえ、切羽における最大許容空気流速が、鉱
内雰囲気における炭塵含有率を最適にする空気速度の2
ないし4倍も高いところでも、採炭機の採炭量は、この
切羽面のメタン流出量(実際的には、切羽面の約30%
の面におけるメタン流出量)によって制約されることに
なる。
従って、採炭の増大は、必ず切羽における空気の流速を
高めることを含み、それは、曲のことがすべて同一でも
鉱内雰囲気が炭塵で高度に汚染される結果をまねき、た
だ部分的に採炭のガス流出制限を強化する。
深い鉱区で稼働している石炭層は、メタンが多いだけで
なく、また、炭塵突出および自然発火の傾向がより大き
い。
或る場合には炭塵およびガスの突出の危険のある石炭層
の数が2.2ないし2.4倍に増大することが記録され
ており、自然発火の危険度は100mの深さで採炭する
とき、約2倍に増大する。
採炭技術における一層の改良により、これらの困難、つ
まり炭鉱におけるメタンおよび炭塵の爆発、炭塵突出お
よび自然発火に関連して鉱山専門家を悩ましている問題
を克服するだめの有効な方法を開発することが要求され
ている。
この問題の解決は、高度に機械化され自動化された技術
に基づく採炭の集中化および強化が一層進められている
こと、および採炭をより深くまでしようとする強い傾向
とを考えると、世界の鉱山業のために、特に急がなけれ
ばならないのである。
鉱山における主要な危険を処理するために色々な方法が
開発された。
これらの中で最も広く用いられているのは真空脱ガス法
と石炭層の湿潤化法である。
真空脱ガス法においては、直径90mm以上、ロングウ
ォールの長さより15ないし20m短い作業坑を、石炭
層(掘削により弱体化されている区域以外)中に、その
破壊面に平行に掘削する。
掘削後各坑の口を5ないし10mの深さまでシールし、
次に、真空パイプラインに連結する。
このパイプラインを通じて石炭層から発生したメタンを
、鉱内雰囲気から分離された地表に吸引する。
別の脱ガス法は、岩圧除去の効果を使用するもので、こ
の方法は接続している炭層からのメタン流出によりガス
の量が実質的に影響されているような炭鉱において用い
られている。
脱ガスは、操業レベルの準備切羽から周囲の層を通して
行われる。
真空脱ガスは(石炭ガスの含有量を減少させることによ
って)石炭層の処理された部分を採掘するときのメタン
の流出を減少させ、そして、ガス圧力を減少させること
によってその部分の炭塵突出の危険を減少させる。
しかしながら石炭層の、このような処理は、石炭掘削の
間の炭塵の流出には影響を与えず、脱ガスが石炭の化学
的活性度を高めるので、石炭層の自然発火の危険度を高
めることになる。
鉱山に存在する危険を処理する他の方法は石炭層を湿潤
することで、それは掘削により弱体化された区域以外の
破壊面の前面で、それに平行に掘削された直径43mm
以上の坑を通じて行われる。
水を高圧ポンプで供給する。
この湿潤化は鉱山における大部分の危険を処理する包括
的な方法である。
それに下記:−水に収着された量のメタンを部分的に拘
束することによって採掘されている石炭層からのメタン
の流出を減少させ、 −石炭粒子を凝集させ、その浮遊能を減少させることに
よって、石炭の掘削および運搬における炭塵の流出を減
少させ、 −石炭層の湿度が増大したとき、石炭層の歪みエネルギ
ーを低下させることにより、またガス突出および炭塵突
出におけるメタンの役割を最小にすることによって炭塵
の突出の危険を減少させ、 −石炭の活性内部表面を減少させ、その中に収着された
メタンを保持することによって酸素の収着を防止し、か
つ湿潤された石炭の熱吸収能を増大させることにより、
石炭の自然発火傾向を減少させ、 ることを同時に行うことができるからである。
しかしながら、現在の採炭深度においても、真空脱ガス
法および石炭層の湿潤化法は、その技術的効率の低さか
ら、それらが、高出炭採鉱のための絶対的に安全な条件
であるとは云えない。
すなわち、石炭層からのメタンの流出を減少させるだめ
の脱ガス法の効率はわずか20ないし40%であり、湿
潤化法のそれは20ないし30%である。
また、上記の処理を受けた層に隣接する石炭層における
脱ガスの効率は35ないし40%である。
切羽面におけるメタンおよび炭塵の流出を減少させるた
めに、石炭層の湿潤化法の改良について種々の試みがな
された。
これらの試みは次の二つの線でなされた。
−界面活性剤を検討し、それを少量水に添加し、その湿
潤能力を実質的に高める、 −石炭層に注入された後ゼリー状に変化することのでき
る溶液を検討する。
この方法を、その脱ガスの最大効率である40%で適用
したとしても、それらは、天然メタンの含有率をトン当
り20m3から、トン当り12m3に減少させることが
できるだけである。
しかし高出炭採掘においてガスにより生起された諸制限
を除去することはできない。
予備湿潤化を実施すると、石炭層の処理された部分にお
ける採炭において、切羽面雰囲気における炭塵含有量は
許容される人体健康保護標準をはるかにこえるというこ
とが示された。
たとえ長時間の湿潤化の後でも、石炭層を水で不均一に
飽和させると炭塵突出およびガスの突出が繰り返えし発
生する結果となった。
それに加えて、湿潤化は必ずしも自然発火防止および制
御に有効ではない。
石炭の化学的活性度は水を石炭層にポンプ注入すると減
少するが時間とともに回復して、もとの値をこえてしま
うことがある。
このことは乾燥または脱ガスのいずれか、又は両方をし
ている間に石炭が割れて、化学的に活性な石炭表面が増
大することに起因するものである。
このような状態は、採炭していない切羽における石炭の
堆積物(例えば採炭の途中での廃棄されたもの)が、長
時間(4ないし6ケ月)の間に酸素の作用を受け、自然
発火の可能性を増大させることがある。
上記の方法の適用結果およびそれらの安全採炭に対する
最大効果の評価から、これらの方法は使い古るされてし
まったこと、および、採炭業における一層の技術的進歩
を可能にするために前記危険を処理するための全く新規
で、より効果的な方法が要求されていることが示されて
いる。
炭鉱におけるガスおよび炭塵の流出を減少させるために
石炭層を液体動力学的に処理する方法が本発明の発明者
によって開発された。
この方法は、地表から石炭層を通して掘削された坑を通
して行うことができる。
採鉱学的および地質学的条件によって液体を石炭層中に
、浸潤、水力破砕又は水力洗浄の方法により注入する。
浸潤法の場合、液体注入速度は石炭層の自然の吸収度を
こえることはない。
この自然吸収度は石炭層を機械的に破壊することのない
速度である。
水力破砕の場合、液体を石炭層中に、その自然吸収度を
こえる速度でポンプ注入し、それにより石炭の自然層に
外因性又は内因性亀裂を生じ、この亀裂が拡大して、処
理を行なうだめの坑に向って指向している単一水圧系を
形成する。
このことは石炭層の浸透性を増大させ、坑の容量を増加
させ、石炭層の弾性を低下させ、石炭層の柔粘性を増大
させ、局部的歪の集中を除去し、石炭掘削および運搬工
程において浮遊する炭塵の量を減少させることを可能に
する。
水力洗浄の場合、化学的活性度の高い液体を石炭層中に
導入することにより石炭の鉱物質成分を除去し、それに
より、その浸透性を増大させる。
この場合、石炭の吸収活性は低下し、その湿潤性が増加
し、ダストの凝集性が向上する。
化学的洗浄(酸の水溶液による処理)をどんな注入速度
でも行うことができる。
水圧洗浄は高い液体速度で行われる。
水圧処理が終ったとき、注入された液体は、その物理的
および化学的力による作用を与えながら石炭層の内部に
流入し、処理の質を高める。
残留液体(浸潤、水力破砕又は水力洗浄による液体動力
学的処理の後に残った)は、石炭層の脱ガスを容易にす
るために、坑から排出される。
処理された石炭層の亀裂は、ポンプ注入および脱ガスの
間の石炭の膨潤およびそれに続く収縮の残留歪に起因し
て拡大し、この亀裂を浸透可能で収縮しない薬剤で結合
する。
浸潤および水力破砕の方法では、水、又は、化学的に活
性な薬剤の溶液が液体として使用され、水力洗浄の場合
は高い化学的活性を有する液体を使って行われる。
本発明の発明者等は石炭層の微生物的処理方法を開発し
た。
この方法では、ガスの流出を減少させるために生物学的
に活性な懸濁液が浸潤される。
この処理は石炭の微細孔から遊離メタンを排除すること
によってメタン−石炭のバランスをくつがえし、ひいて
は、その一部を脱着する。
このガス分子はメタン酸化バクテリヤによって分解され
る。
遊離酸素は、バクテリヤを維持するための栄養剤として
必要である。
この遊離酸素は、石炭層を懸濁液で湿潤した後、石炭層
に対する空気浸透処理によって供給される。
その結果、石炭の化学的活性度は、石炭が空気中の酸素
と接触するとともに減少する。
その他の方法は、石炭に近似した有機および無機化合物
の溶液を使用して石炭層を物理化学的に処理する方法で
あって、この溶液は、石炭の多孔構造中においてその相
状態を直ちに変化(液体から固体に変化)することので
きるものである。
この方法は下記の通りである。
一つのモノマー又はポリマーの溶液を調製する。
この溶液は触媒の存在下で所望のときに液体から固体に
変化することができる。
この溶液を石炭層にポンプ注入すると、遊離メタンの排
除および部分的脱着と、石炭表面による心液の収着のた
めにメタン−石炭のバランスが崩れる。
石炭層が飽和された後、液体は固化し微細な開口部が閉
塞され、大きな孔や亀裂の内部空間は、ガス透過率の低
い非収縮性の物質で充填される。
この間に、接着が進み、固体物質を、それが充填されて
いる内部空間中に保持する。
相変化は分子の架橋によって行われ、生成した固体物質
は遊離メタンと、充填物としての炭塵を含有する。
この固体物質は、収着したメタンの大部分を収蔵し、す
べての浸潤通路を閉塞する。
そしてその接着力により炭塵は凝集し、それによって石
炭層被壊のときのガスおよび炭塵の流出を減少させる。
低ガス浸透性を有する非収縮性固体物質による各石炭ブ
ロックの絶縁および石炭層の亀裂および孔の充填が、ガ
スが石炭層の周辺帯から採炭部に流入することを防止し
、石炭層の強さを均一にし、石炭が長期間空気と接触し
ても、爆発や自然発火の可能性を減少させる。
本発明者等により行われた研究により、上記の石炭層処
理の方法が採炭の安全に影響する石炭層の性質に関し、
所望の、かつ、不可逆の変化を確実に行わせることがで
きるが、若しこれを従来慣用の方法で行うときは、上記
性質をわずかに変化させ得るのみである。
これに加えて、これらの方法の炭塵突出の危険性を実質
的に低下させる下記のような効果が見出されている。
a)メタン流出の減少は40ないし60%より低くない
b)炭塵流出の減少は50ないし65%より低くない。
c)石炭の化学活性度の減少は約50%である。
すなわち、この効果は従来慣用の脱ガスおよび湿潤化方
法の効果よりかなり高いことが立証された。
本発明者等により開発された方法の効率および応用分野
は、これが別個に適用されるならば、地質学的およひ鉱
山学的条件に大きく依存する。
すなわち、水力破砕の手段によって石炭層のガス含有分
を現実に減少させるためには、3ないし5年間脱ガスを
続けることが要求される。
しかし、このような要求は現在操業している鉱山業の大
部分にとって非実際的であり、本方法の効果的応用分野
を実質的に制限することになる。
同様に、微生物学的および物理化学的処理は一般的には
応用され得ない。
本発明者等は、これらの方法は石炭層の有効多孔率が3
ないし5パーセントをこえるものであり浸潤%数が5×
10−6m/分より小さくない場合にだけ使用され得る
ということを見出している。
石炭層中のメタン含有分を減少させるための前記開発さ
れた方法の各々は従来慣用の方法よりはより効果的であ
るけれども、それらの個々の効率の範囲(40ないし6
5%)は、ガスのファクターによって生じた石炭生産量
の制限を、現行の採鉱深度においても全く除去し得る程
のものではない。
従って、より深いレベルで採炭することを更に推進しか
つ強化することはきひしい困難に直面しているが、それ
は、ガスや炭塵の問題や炭塵突出および自然発火の制御
の問題がまだ解決されていないからである。
上記のような困難を除去することは本発明の目的である
本発明の主な目的は、石炭層からのガスおよび/又は炭
塵の流出を減少させるだめの、下記工程、すなわち、安
全操業のだめの、炭塵およびガス含有率の高い石炭層を
安全操業が可能なように形成する工程、すなわち、炭塵
および/又はガスが採炭切羽に流出することを防止し、
そこでの自然発火およびガスおよび炭塵の突出を防止す
ることを含む方法を提供することにある。
上記目的は、石炭層からガスおよび/又は炭塵の流出を
減少させるための、下記工程、すなわち、地表から穿孔
した作業坑を通して石炭層に開口し、そこに水力破砕の
方法で液体を注入して生成した亀裂を拡大し、単一の水
圧系を形成し、次に、前記坑を通して液体およひガスを
除去し、次に、本発明方法により、石炭層を、下記の順
序に水力破砕の方法により処理する工程、すなわち、相
異なる粘度を有する液体と相異なる酸性度を有する液体
とを石炭層中に繰り返えし注入し、反応生成物をそれら
から除去し、メタン酸化性のバクアリヤを含む懸濁液を
石炭層に注入し、前記バクテリヤを維持するための空気
と栄養剤を注入し、次に、石炭層中にモノマー又はポリ
マーの溶液を、この溶液を処理中に石炭層内の一部で固
体状態に変化することを促進するための触媒とともに注
入する、工程を含む方法によって達成される。
本方法により上記順序によって行われた上記操作は発火
の傾向のある炭塵およびガス含有量の大きな石炭層を安
全高生産操業状態にすることを可能にし、上記の状態で
メタンおよび炭塵の切羽への噴出を防止し、酸素が石炭
層表面に近接することを制限する。
石炭層のみでなく、それをとりかこんでいる層を処理す
るためにも、上記単一坑が使用され得る。
相異なる粘度と酸性度とを有する液体を繰り返えしポン
プ注入することにより行われる石炭層の水力破砕はその
透過性の増加を可能にし、そこからのメタンを部分的に
除去することを可能にし、かつ石炭層中の炭塵を湿潤化
することを可能にする。
石炭層の水力破砕後に行われるメタンの微生物学的酸化
は、そのガス含有量を更に低下させ、ガス圧を低下させ
、かつ石炭層を湿潤化し、このことは採炭の間に炭塵が
流出することを減少させる。
次に、石炭層中に、モノマー又はポリマーの水心液を注
入することは、残存ガスを、それを収着している空間に
おいて吸収し、遊離ガスおよび炭塵を、固化された心液
中に含ませ、石炭層の浸潤された部分を閉塞することを
可能にし、それにより鉱山内におけるガス、又は、炭塵
の突出を防止し、酸素が発火の危険のある石炭層に近接
するのを防止する。
低粘度液体として水を使用することは適切であり、高粘
度の液体に関しては、下記薬剤を含む水心液の少なくと
も一つを使用することができる。
下記の%は容積による。
カルボキシメチルセルローズ −2ないし3%カルボ
ゾリン(Carbosolyn) −5ないし7%
硫酸塩−アリコール蒸留可溶性 物質(Sulphate−spirit distiller’s solubles) −
5ないし10%殿粉 −2
ないし5%セルローズリカー (Cellulose liquor) −20
ないし40%セルローズグリコールエーテル −2ない
し3%高粘度液体の注入は初期に開口している亀裂の充
填を促進し水圧に対する抵抗を増大させる。
このことは上記の高粘度液体が、新たに形成された小さ
な亀列系に確実に流入するようにする。
また、この低粘度液体の繰り返えし注入は結局は、石炭
層が液体でより均一に飽和されるための条件および自然
の全亀裂系を開口させるための条件を作り出す。
上記水力破砕の後に圧縮空気を石炭層に吹き込むことは
同じく適切である。
圧縮空気の容積は石炭層中にポンプ注入された液体の容
積と等しくなければならず、また、この空気は石炭層中
に3ケ月以上維持されなければならない。
圧縮空気の吹込みおよび、坑を加圧下に維持することは
、浸潤坑およひ亀裂からポンプ注入された液体を追出し
、この液体をより小さな孔に浸透させる結果となる。
このことは前記坑が遊離の脱着ガスに近接し得るように
する。
0.5ないし10容量%の塩酸を含む水溶液を石炭層に
ポンプ注入することが有効である。
この操作は石炭層中の炭酸塩類を溶解し、その中に小孔
を追加形成させる。
この小孔は石炭層の浸透性とガス吸収能を一層増大させ
るのに有効である。
20ないし25容積%の塩酸を腐食抑制剤とともに含む
水溶液および水性後洗浄液を石炭層中にポンプ注入する
ことが望ましい。
前者は坑の吸引圧縮パイプを通して25ないし30m3
の量で注入され、後者は環状部を通して、石炭層中の酸
水溶液を2ないし4容量%に希釈するのに必要な量だけ
注入される。
この酸処理は、外周パイプの腐食を防止し、石炭層の炭
酸塩類の溶解のためにも、最もよい条件を確実に作り出
す。
石炭層中に注入される塩酸の水溶液は、50ないし60
℃に加熱されていることが好ましい。
このことは酸と炭酸塩類との反応を促進し、また、この
ことは酸処理時間の短縮を可能にする。
石炭層注入用の塩酸溶液が使用され得る。
この酸は、石炭の鉱物質成分を溶解し、それにより石炭
層の浸透性を増大させる。
ピリジンおよびアントラセン油の水溶液もまた石炭層へ
の注入用に使用することができる。
アントラセン油およびピリジンもまた、石炭の有機成分
を溶解し、岩圧の高い場合の石炭層の吸収能を高める。
酸処理後、石炭層にスチームを吹き込み、その反応生成
物を除去することも有効である。
スチームの使用は石炭層の中性化を促進する。
このことは、次のメタン酸化バクテリヤの注入のために
必要である。
メタン酸化バクテリヤによる石炭層の処理は、例えばE
.M.Moskalenko,N.G.Smelyan
inov,B.M.Perminovs 「Physi
co−Chemical andMicrobiolo
gical Treatment of a Coal
Massif」,Moscow,1973,15−24
頁に記載された方法に従って行うことができる。
メタン酸化バクテリヤとしては、メチロシナストリコス
ポリウム属(Methylesinustrichos
porium)又はメチロコツカス変種(Methyl
ococcus variety)の微生物を石炭トン
当り20リットル以上の懸濁液を106ないし109セ
ル/ミリリットル(cell/ml)の濃度で使用する
ことが好ましい。
このようなメタン酸化バクテリヤは、メタンが天然に集
合している場所の土砂、地面又は岩石の表面の湿分(m
oist)から単離することができる。
鉱水から単離されたバクテリヤは、石炭層の条件に高度
に適合しているように思われる。
これらの微生物の培養が、石炭層の条件をととのえるの
に必安な最小時間内で石炭層中のメタンを、酸化するの
に最も有効であることが見出された。
メタン酸化バクテリヤの懸濁液は、水中に、108ない
し109セル/ミリリットルの濃度に希釈されたペース
トから作られたものであってもよい。
このペーストを使用すると懸濁液作成の技法が単純なの
で石炭層処理のコストをかなり減少させることができる
上記のようなメタン酸化バクテリヤ含有ペーストは工業
的に製造販売されており、例えば、ソ連邦Resear
ch Institute of Synthesis
ofProtein(蛋白合成研究所)により製造さ
れ、工業的に入手可能である。
メタン酸化バクテリヤの実用的培養は、適当な培養装置
、例えばターボエジエクター型、又は、その他の新型装
置を用い、メタンと、および酸素(又は空気)との混合
物からなる雰囲気中で培養液中で、25〜30℃の温度
で行われる。
培養液は、例えば、硝酸カリウム(1重量部)、硫酸マ
グネシウム(1)、燐酸二水素一カリウム(0.05)
、燐酸一水素二カリウム(0.05)、塩化カルシウム
(0.2)などを含むものである。
メタン酸化バクテリヤは、+5℃以下の温度で真空中、
シリカゲル中、又は、液体油性物質層中で保存すること
ができる。
メタン酸化バクテリヤを石炭層中に注入するとき酸化さ
れたメタンの容積に対してその5倍量の圧縮空気を供給
するのが適当である。
上記に推奨された操作により石炭層中におけるバクテリ
ヤの生育のための最も好ましい条件が確実に作られる。
バクデリヤを維持するために、バクテリヤ懸濁液の注入
と、圧縮空気の注入とからなる操作のサイクルを2回以
上行うことが有効であり、この操作サイクルの所要時間
は例えば7又は8時間から5又は6日間の範囲で変化さ
せることができる。
懸濁液と空気の注入時間の選択によって、石炭中のバク
アリヤに対する最適条件を作り出し、それをととのえる
ために必要な時間を短縮することができる。
懸濁液と圧縮空気は炭塵層中に同時に注入されてもよく
、この空気の量は処理されている石炭トン当り200リ
ットル以上である。
このことは生産性を向上させ、微生物処理の工程を単純
化する。
予じめ空気を吹き込まれた懸濁液を応用することもよい
方法である。
空気を吹き込まれた懸濁液の使用はバクテリヤによるメ
タンの連続消費を容易にし、このことはより短いバクテ
リヤ寿命で酸化されたメタンの量を増大させる。
前記モノマーとしてはアクリルアミドとそれに過硫酸カ
リ又はハイドロ硫酸ナトリウムを添加した水溶液を、こ
の溶液の固体状態への変化に2ないし3週間以上要すよ
うな濃度と触媒濃度で用いることが望ましい。
モノマー溶液の上記推奨された濃度が、石炭層の多孔構
造中での安定な固化と、得られた物質の高い接着強度と
をもたらす。
このことは、石炭中の全浸潤通路を閉塞し、それによっ
てガス突出や自然発火の傾向をより小さくする。
前記ポリマーとしては、尿素−ホルムアルデヒド樹脂を
、触媒としての、塩化アンモン、塩酸又は、しゆう酸と
ともに用いることができ、その濃度を固体状態への変化
に1時間ないし、数日を要するように定める。
上述の比率で溶液と触媒を用いることにより、石炭層の
多孔構造中でいかなる特定期間内にでもその固化を確実
に行うことができる。
同時にすべての浸潤通路は閉塞され、炭塵および遊離ガ
スは固化したポリマー構造体中に包含される。
石炭層の処理を試験井戸を介して行うことができる。
試験井戸を本発明による石炭層の処理のために使用する
と、そのコストを低減することが可能になる。
本発明の本質的な面は提案された処理工程を各工程にお
ける操作と液体薬剤との推奨された組合せで、最も有利
な順序で行うことであり、それは、これらの工程又は操
作を別々に行ったのでは決して達成できないような、ガ
スおよび炭塵の流出の有効な減少を可能にする。
本発明の特別な実施態様を、添付図面を参照しながら実
施例を用いて説明する。
この添付図面は石炭層、それをとりかこむ層および外囲
いされた作業坑の垂直断面図である。
石炭採掘区域の地表およびその処理されるべき部分を各
々長さ350−4000mの平方のネット(図示されて
いない)でカバーする。
次にネットの交差点で坑を穿つ、このネットは利用可能
な試験井戸のすべてを含む。
処理されるべき石炭層を開口させるために層1を通る作
業坑3および4を地表2から掘削する。
坑3および4の各々を外周パイプ5および6でそれぞれ
とりかこむ。
次に、各外周パイプ5および6の外壁と坑3および4の
各壁との間にセメントをつめる。
セメント液注入後、石炭層の深さを放射線探査法により
最終的に決定する。
石炭層1に近接するために、摩擦水力外周穿孔機8を、
吸引圧縮パイプ7の線上に坑3中に沈め、外周パイプ5
中に孔を穿つ。
摩擦材としては砂が、また、砂を駆動するために水が用
いられる。
同様の作業を、坑4のような曲の坑にも施し、次に例え
ば、その中に水中浸漬ポンプ9を沈める。
各外囲いされた坑3およひ4の壁はセメントの環10で
補強されている。
その地表端において、吸引圧縮パイプ7は、作業用液体
を各坑に送り出し、次にそれから液体反応生成物を除去
するための取り入れパイプ11を有している。
外周パイブ5,6はガス除去のための、ゲート(シャッ
ター)13を具えた排出パイプ12を有している。
液体が石炭層中にポンプ注入されると、その水力破砕に
よって最初は空室部14が形成され、それは次に一連の
亀裂15に変化する。
石炭層1を開口した後、水動力学的試験を行い石炭層の
自然吸収能を決定する。
岩石層、この場合は石炭層の自然吸収能は、何等の付加
的変形なしに液体で飽和されるときのその液体の容量(
capacity)として定義されている。
上式中Kaは石炭層の吸引能指数、 qは液体の流量、 ΔPは差圧である。
石炭層処理の第一工程が行われる。
この工程において界面活性剤を添加した水を坑中にポン
プ注入して水力破砕する。
この注入の流量は石炭層の自然吸収能よりも幾分高くす
る。
石炭層の亀裂が発生し始め、外囲いされた坑の底におけ
る初期圧力がP3=0.12H気圧(式中Hは石炭層の
レベルの深さ、単位メートルである)において前記亀裂
は拡大する。
この工程が始まると、外囲いされた坑の底において圧力
はP°3=0.25H気圧に上昇し、外周パイプは部分
的に穿孔され、圧力はP°3=41+0.3H気圧に上
昇する。
液体注入流量は下記式により求められる。
単位 リットル/秒 上記式中Lは、水力破砕作用の範囲、単位m、hは、石
炭層の厚さ、単位m、 mは、石炭層の多孔率、単位%、 nは、亀裂系の数、 kは、浸透率、単位mD(ミリダルシ ー)、 μは、注入された液体の動的粘度、単 位cP(センチポイズ)、 ΔPは、石炭層の圧力と亀裂壁の圧力と の差、単位kg/cm2、 tは、ポンプ注入時間、単位秒、 bは、亀裂の平均拡大長、単位cm。
例えば、L=100m、hに8m、m=6.85%、n
=10、k=0.1mD、μ=1cP、ΔP=10kg
/cm2,t=6000秒、b=1cmのとき、所要ポ
ンプ注入流量は、q=86リットル/秒である。
注入されるべき液体の全容積は、液体が全破砕空間と石
炭層の収着空間の一部を充填するために、一個の外囲い
された坑が200ないし250mの処理範囲を持たなけ
ればならないという要求から決定される。
液体が注入されるとき、工程は、吸収能指数の変化によ
る効率を制御されチェックされる。
液体浸透の度合が異なるときの全亀裂系の拡大を確実に
するために、自然亀裂系の数により所定の量の液体を注
入する。
最初に注入された量で最も浸透しやすい亀裂系を拡大す
るために、低粘度の液体、すなわち、界面活性剤を添加
した水を使用する。
高粘度液、通常は、2〜5%殿粉水溶液、は、第2次亀
裂系を拡大するのに用いられる。
その後の亀裂系は界面活性剤添加の水と、2〜5%殿粉
水溶液とを交互にポンプ注入することにより拡大される
このポンプ注入は注入された液体の量が所定量に達する
まで行われる。
2〜5%殿粉心液以外に、下記の特定薬剤を含む水溶液
(容積%)の少なくとも一つを高粘度液として使用する
ことができる。
2−3%カルボキシメチルセルローズ溶液5−7%カル
ボゾリン溶液 5−10%硫酸塩−アルコール蒸留可溶物質溶液 20−40%セルローズリカー溶液 2−3%セルロースグリコールエーテル溶液水力破砕が
完了したとき、圧縮空気を、注入された液体と同量だけ
石炭層に吹き込み、そして外囲いされた坑を3ケ月以上
加圧下に保持する。
この操作は、液体を石炭層の収着空間に追い込み、石炭
層中の圧力を高く保持するために行われる。
この石炭層は、次に、外囲いされた坑に向って伸びてい
る拡大された亀裂系と浸潤孔を通して脱ガスされた。
その終りに石炭層の浸潤空間および外囲いされた坑から
下記の操作、すなわち、吸引ロッドポンプ又は水中浸漬
ポンプにより、エヤーリフトにより、又は吸引圧縮パイ
プを通して掃除することにより排出する操作の少なくと
も一つによって水を除去する。
外囲いされた坑からのガスの収量は1.5〜2ケ月の間
に徐々に増大し、それが最大値(100%純メタンに換
算して使用された石炭層1個当り、1日当り、約150
0ないし1800m3)に達した後、指数関数の関%で
徐々に減少する。
外囲いされた坑の真空処理を1ないし3ケ年の期間続け
ることにより高水準の収量が維持される。
外囲いされた坑を通しての、石炭層の水力破砕および真
空処理は下記のような働きがある。
−坑の水圧効果の範囲を150ないし200mに増大さ
せる。
−石炭層の浸透率を100倍以上に高める。
−石炭層とそれをとりまく層の潜在的弾性エネルギーを
減少させる。
−石炭の破壊される性質をより高度の柔軟な性質に変え
る。
−スリップダスト(石炭層の自然亀裂を充填している炭
塵粒子)を濡らす。
いくつかのガス含有分の多い石炭層を通して外囲いされ
た坑が掘られているところでは、水力破砕は同じ坑を通
して行われ、各石炭層は底から上向きに順次に処理され
る。
石炭層の水力破砕が完了すると坑は前述のように使用さ
れる。
坑の真空処理の後、更に脱ガスし、かつ石炭層をより均
一に処理する目的のために、腐食抑制剤を含み、50な
いし60℃に加熱された塩酸の20ないし25%溶液を
吸引圧縮パイプ7を通して25ないし30m3の量で注
入する。
同時に、石炭層中の塩酸溶液を2ないし4容積%に希釈
するのに必要な量の水を外周パイプと吸引圧縮パイプの
間の空間にしっかりと供給する。
同様に、加熱された、又はされていない、0.5ないし
10容積%の塩酸水溶液を石炭層に注入することもでき
る。
塩酸水溶液を分割して注入している間に、坑の容積の1
0倍量の水を石炭層に注入する。
石炭層中にポンプ注入された塩酸m液は、石炭層中の炭
酸塩類を溶解する。
この処理が終った後、外囲いされた坑を、炭酸塩類を更
に心解するために1ないし3ケ月間、加圧下に維持する
次に坑を開口し、反応生成物を除去する。
このため水蒸気を吹き込み、液体を、反応生成物ととも
に前述の方法の一つにより浸潤孔、亀裂および坑から除
去する。
塩酸の他に、弗化水素酸を使用することができ、また、
石炭の有機成分を溶解するためにアントラセン油、又は
、ピリジンを使用することができる。
後者は、岩圧が高い場所での水力破砕工程にも使用する
ことができる。
石炭層処理の第二工程により脱ガスをより高度に行うこ
とができる。
それは、この場合第一工程の処理、つまり水力破砕、の
結果得られた低いガス含有において脱ガスがスタートす
るからである。
第一工程における酸の使用が不得策であるときは、水力
破砕の効果はより安値な機械的エネルギーの使用により
達成されるが、しかし化学的エネルギーは脱ガスの次の
問題を解決することを可能にする。
処理の第二工程、それは真空脱ガスを含み、4ないし6
ケ月を要する。
ガスを石炭層から除去することは、その中の圧力を低下
させることになり、また、脱ガスの速度(それは脱ガス
期間の終りに向って実際上停止するものである)を低下
させる。
石炭中のガス含有を更に低下させるために、処理の第三
工程が行われる。
すなわち、石炭層の微生物処理である。
ここではメタン酸化バクテリヤの作用により、石炭層中
でメタンの一部は直ちに不活性生成物に変成される。
このようなバクアリャの活性な菌株(例えばメチロシナ
ストリコスポリウム属、メチロコツカス変種等)をその
栄養媒体とともに同じ外囲いされた坑を通して石炭層中
に注入する。
バクテリヤ懸濁液の容積は、石炭層中の石炭のトン当り
20リットル以上でなければならず、そのバクテリヤ濃
度は106ないし109セル/ミリリットル(cell
s/ml)である。
前記栄養媒体はカリウム、マグネシウム、ナトリウム、
燐塩、窒化物および生物学的刺激剤(biostmul
ators)を添加した水を含むものである。
バクテリヤ懸濁液が注入された後酸化されたメタンの容
積に対し少なくとも5倍の容積の圧縮空気が、バクテリ
ヤを維持するために供給される。
これらは、メタンが不活性生成物に変化している全期間
(2ないし3ケ月間)維持される。
純バクテリヤ菌株の培養が石炭鉱山の状態で実施し得な
い場合はメタン酸化バクテリヤを含むペーストから調製
され、水で108ないし109セル/ミリリットルの濃
度に希釈された懸濁液を使用する。
バクテリヤ懸濁液と圧縮空気とを石炭層中に交互に注入
することができる。
石炭層中に供給される圧縮空気の量は、酸化されたメタ
ンの量の5倍でなければならない。
圧縮空気と、メタン酸化バクテリヤと栄養媒体とを含む
懸濁液とを、同時に石炭層中に注入することもできる。
その空気の量は処理される石炭トン当り200リットル
以上でなければならない。
コンプレッサーを利用できない場合は、予じめ空気を吹
き込まれた懸濁液を石炭層に注入することができる。
この微生物処理は、石炭層中のガス含有および圧力を低
下させる。
それに加えて、石炭層中への水の導入はその可塑的変形
のポテンシャルを増大させ、炭塵の発生を低下させる。
処理のより初期の段階において石炭層中にバクテリヤを
導入することは少くとも下記二つの理由により早過ぎる
ものと思われる。
第一に、石炭層のガス含有量は、生化学的エネルギーよ
りも安値な機械的および化学的エネルギーの使用により
早期に低下させ得るからである。
第二に、水力破砕、および、酸処理の結果、得られた石
炭層のより高い多孔度および浸透性が微生物の効果を助
長する(石炭層の浸潤性にむすびついた限界を事実上除
去する)からである。
石炭採掘の間におこり得るメタン流出を更に減少させる
ために、第四工程、すなわち、石炭層の物理化学的処理
、が行われる。
この処理において、石炭層中で固体状態に変化し得る溶
液を穴を通して注入することにより、残留しているガス
は石炭層の微小孔中に吸蔵される。
この場合、微小孔および亀裂中のガスおよび炭塵は新た
に形成された固体生成物中に含まれる。
このような溶液の一つは、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
の24%(容積)水溶液である。
塩化アンモンを触媒として使用することができる。
触媒の量は注入前に、樹脂量およびそれを適当に飽和し
ている石炭層中で溶液を固化するのに必要な時間に応じ
て決定される。
樹脂溶液の供給量は石炭層中の石炭トン当り20リット
ル以上でなければならない。
この物理化学的処理の全期間は約1ないし2ケ月である
上記尿素−ホルムアルデヒド樹脂(ポリマー)を少くと
も一種のモノマーグループ、すなわち、アクリルアミド
に過硫酸カリ又はハイドロ硫酸ナトリウム(sodiu
m hydrosulphate)を添加したものの水
溶液でおきかえることができる。
溶液中の前記薬剤および触媒の濃度は、その固体状態へ
の変化が、溶液を石炭層に導入した後2ないし3週間以
上かかるようにしなければならない。
塩化アンモン、塩酸又はしゆう酸を触媒として使用する
ことができる。
この物理化学的処理は鉱山におけるガスおよび/又は炭
塵の流出をなくし、酸素が石炭層中に浸透し、それによ
り地下発火することを防止する。
石炭層中の構造的欠陥を除去することは、その強度を均
一にし、石炭層中の局部歪の集中が進行することを防止
する。
溶液の固体状態への変化が完了したとき、石炭層の処理
は完了したものと考えられる。
炭鉱における主な危険を除去するための本提案方法の、
同目的に用いられている各方法と比較してのより高い効
果は、各処理工程がその後に続く工程の有効性を増加さ
せ、また各後続工程が先行工程の累積効果をより高める
という点にある。
本提案の方法は、この方法のために特別に設けられた試
験井戸の使用により達成され、それは、資本消費をかな
り減少させる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明方法を説明するだめの、石炭層、それをと
りかこむ層および外囲いされた坑の垂直断面図である。 1・・・石炭層、2・・・地表、3・・・注入中の作業
坑、4・・・使用中の作業坑、5・・・坑3中の外周パ
イプ、6・・・坑4中の外周パイプ、7・・・吸引圧縮
パイプ、8・・・摩擦水力穿孔機、9・・・水中浸漬ポ
ンプ、10・・・セメント環、11・・・液体中送入お
よび排出パイプ、12・・・ガス排出パイプ、13・・
・シャッター、14・・・初期水力穿孔室、15・・・
亀裂系。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石炭層からのガスおよび/又は炭塵の流出を減少さ
    せるために、地表から掘削された外囲いされた坑を通し
    て石炭層を開口させ、石炭層を水力破砕するために、石
    炭層中に液体を注入し、その亀裂を拡大させて単一水圧
    系を形成し、次に前記坑を通じて石炭層から液体とガス
    とを除去する方法において、下記順序の工程、すなわち
    、水力破砕間に、相異なる粘度を有する液体と相異なる
    酸性度を有する液体とを石炭層中に繰り返えし注入しそ
    の反応生成物を石炭層から除去する工程と、次に、石炭
    層中に、メタン酸化バクテリヤを含む懸濁液を注入し、
    かつ、前記バクテリヤを維持するために空気を注入しお
    よび栄養媒体を注入する操作を各々少くとも1回施す工
    程と、次にモノマー、又は、ポリマーの溶液を、この溶
    液に添加された、石炭層の処理部分において前記心液の
    固体状態への変化を泥進するための触媒とともに石炭層
    中に注入する工程を含んでなることを特徴とする、石炭
    層からのガスおよび/又は炭塵の流出を減少させる方法
    。 2 前記低粘度液体として水が使用され、前記高粘度液
    体として下記水溶液: 2−3容積%のカルボキシメチルセルローズ溶液、 5−7容積%のカルボゾリン溶液、 5−10容積%の硫酵塩−アルコール蒸留可溶物溶液、 2−5容積%の殿粉溶液、 20−40容積%のセルローズリカー溶液、2−3容積
    %のセルローズグリコールエーテル溶液、 の少なくとも一つが用いられる、特許請求の範囲第1項
    記載の方法。 3 前記空気の注入において、石炭層中に注入された前
    記液体量に相当する量の圧縮空気を吹き込み、3ケ月以
    上その中に維持する、特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 4 前記酸性度の高い液体として0.5ないし10容積
    %の塩酸を含む水溶液を石炭層に注入する特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 5 前記酸性度の高い液体として20ないし25容積%
    の塩酸を、腐食抑制剤とともに含む水溶液を、25−3
    0m3の量で吸引圧縮パイプを通して石炭層中に供給し
    、かつ石炭層中の前記塩酸水心液を2−4容積%に希釈
    するのに必要な量の水を、吸引圧縮パイプと、外周パイ
    プの間の環状空間に供給する、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 6 石炭層中に注入される前記塩酸水溶液が、50ない
    し60℃に加熱されている、特許請求の範囲第4項又は
    第5項記載の方法。 7 前記酸性度の高い液体として弗化水素酸の水溶液が
    石炭層中に注入される、特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 8 前記酸性度の低い液体としてアントラセンオイル、
    又は、ピリジンの水溶液を石炭層中に注入する、特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 9 前記酸処理による反応生成物の除去のために、水蒸
    気を石炭層中に注入する特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 10 前記メタン酸化バクテリヤとして、メチロジナス
    トリコスポリウム属又はメチロコツカス変.種の微生物
    を、石炭層中の石炭トン当り20リットル以上の懸濁液
    の量で、かつ105−109セル/ミリリットルの濃度
    で使用する特許請求の範囲第1項記載の方法。 11 前記メタン酸化バクテリヤの懸濁液として、水で
    108−109セル/ミリリットルの濃度に希釈された
    ペーストから調製されたものが使用される特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 12 前記バクテリヤ注入に続いて酸化されたメタン1
    部当り5部の圧縮空気を石炭層に注入する、特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 13 前記バクテリヤ懸濁液の注入と、前記空気の注入
    とからなる操作サイクルが2回以上行われ、交互にこの
    操作サイクル期間が、7−8時間ないし5−6日間の範
    囲内で選択される特許請求の範囲第1項記載の方法。 14 前記メタン酸化バクデリヤを含む懸濁液と、処理
    される石炭トン当り200リットルの圧縮空気とを同時
    に注入する特許請求の範囲第1項記載の方法。 15 予じめ空気を吹き込んだ前記バクテリヤ懸濁液を
    石炭層中に注入する特許言青求の範囲第1項記載の方法
    。 16 アクリルアミドと、それに触媒として添加された
    過硫酸カリウム又はハイドロ硫酸ナトリウムとの水溶液
    を前記モノマーとして使用し、前記的液の濃度および触
    媒含有率が、前記溶液の固体状態への変化が、注入後少
    なくとも2−3週間かかるように設定されている特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 17 前記ポリマーとして、尿素−ホルムアルデヒド樹
    脂の水酔液が、触媒としての塩化アンモン、塩酸又はし
    ゆう酸とともに用いられ、その濃度は前記溶液の固体状
    態への変化が1時間ないし数日間の範囲で行われるよう
    に設定されている特許請求の範囲第1項記載の方法。 18 前記石炭層の処理を試験井戸を通して行う特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
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