JPS58138266A - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、配電器を有する内燃機関用点火装置の改良
に関する。

従来の内燃機関用点火装置としては、一般に第１図に示
すようなものが使用されていた（例えば特開昭５１−２
８４７号参照）。

すなわち、バッテリ１２点火コイル２の１次コイルＬ１
及びスイッチ３によって点火１次回路を構成し、この点
火１次回路に流れる電流を、コンタクトポイント又は半
導体スイッチング素子等からなるスイッチ６を点火時期
に応じて開（ことにより急遮断すると、点火コイル２の
誘導作用により２次コイルＬ２に高電圧の点火エネルギ
が発生する。

この高電圧を配電器４を通じて各気筒に設けられた点火
プラグ５ａ〜５ｄに高圧ケーブル６を介して順次給電す
る。

この配電器４は、内燃機関の回転に同期して回転するロ
ータ電極ｅと各気筒に対応したサイド電極ａ〜ｄのいず
れかとの間の火花放電により給電分配をしている。

しかしながら、このような従来の点火装置は、上述のよ
うに、ロータ電極ｅとサイド電極ａ−ｄ間のエアギャッ
プにより給電分配をしているので、次のような問題点が
ある。

（１）分配器のエアギャップにおける火花放電により著
しく大きい雑音電波が発生し、車載の電子機器やラジオ
に悪影響を与えてしまう。特にヨーロッパやカナダなど
では、無線通信関係への影響を考えて、自動車から放射
される雑音電波を小さくするように法律で義務づけられ
ているのでこの点が問題になる。

（２）点火プラグに高電圧の点火エネルギを給電する際
、配電器のエアギャップを通じて行うので、点火エネル
ギの損失すなわち電圧降下が起ってしまう。近年、排気
浄化及び燃費向上の実現が大きな課題であり、点火エネ
ルギ損失や電圧降下はこの点でも大きな問題となる。

この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、点火エ
ネルギ損失及び高電圧降下を防ぐと共に、雑音電波の発
生を小さくすることを目的とする。

そのため、この発明による内燃機関用点火装置は、従来
の火花放電式配電器の代りに、各気筒の点火時期に直接
摺動接触するように同心円上に配置した固定ブラシと回
転電気接点とを備えたロータリスイッチ型配電器を用い
、点火コイルの２次側に発生した高電圧を、各気筒に設
けた点火プラグにこの配電器によって所定の順序で供給
するようにして上記の目的を達成するものである。

以下、添付図面を参照してこの発明の詳細な説明する。

第２図は、この発明の一実施例を示す回路図であって、
第１図と同一部分には同一符号を付し、それらの説明を
省略する。

この実施例は、第１図における配電器４の代りに、ロー
タリスイッチ型の配電器１０を用いて、点火コイル２の
２次コイルＬ２に発生する高電圧を各気筒に設けた点火
プラグ５ａ〜５ｄに高圧ケーブル６ｅと６ａ〜６ｄを介
して給電するようにしたもので、４気筒の場合を示す。

なお、この図では、配電器１０を模式的に要部構造斜視
図で示しである。

この配電器１０は、第６図乃至第７図にその具体的構造
例を示すように、内燃機関の回転に同期して回転する回
転軸１１の軸端に固着された円筒状の電気絶縁体からな
るロータ１２と、このロータ１２の一端面１２ａ側から
軸方向に挿入して、ロータ１２の外周を囲む有底円筒状
の電気絶縁体からなるキャップ１６（第２図には図示し
ていない）とからなる。

ロータ１２は、第６図に正面図、第４図にその矢示Ａ方
向の側面図及び第５図に、第６図におけるＢ−Ｂ線に沿
う断面図を示すように、小径円筒部１２ｂには、気筒数
に等しい数（この例では４個）の電気接点１４２〜１４
ｄを同一半径の円周上に等間隔で、すなわち回転方向に
互いに同一角度（９０°）８つずらして設け、さらにロ
ータ１２の端面１２ａに同じ（気筒数に等しい数（４個
）の摺動リング１５ａ〜１５ｄを、同心円状に設けて、
各電気接点１４８〜１４ｄに対応して各摺動リング１５
ａ〜１５ｄを夫々１個づつ対とし、ロータ１２の内部で
導線１６によって電気的に接続したものである。なお、
摺動リング間には相互の耐電圧性を増すため絶縁材から
なる隔壁１９８〜１９Ｃを、ロータ１２の端面１２ａか
ら同心円状に突出形成しである。

キャップ１６は、第６図に正面図、第７図にその矢示Ｃ
方向より視た側面図で示すように、その円筒部の開放端
近くに突起部１３ｅを設けて、高圧ケーブル６ｅから高
電圧を印加される入力用ブラシ１７を保持しており、ロ
ータ１２を挿入したときロータ１２と共に回転する電気
接点１４８〜１４ｄに順にこの入力用ブラシ１７が接触
する。

また、キャップ１６の端面（円筒部の閉塞側）には、ロ
ータ１２側の摺動リング１５ａ〜ｉ５ｄに夫々対応する
位置に突起部１３８〜１３ｄを設けて、電気接点１４８
〜１４ｄに順に印加された高電圧を取り出すための出力
用ブラシ１８ａ〜１＆ｉを保持しており、摺動リング１
５ａ〜１５ｄの夫夫に出力用ブラシ１８ａ〜１８ｄが摺
接するようになっている。

入力用ブラシ１７及び出力用ブラシ１８ａ〜１８ｄと各
ブラシの支持を兼ねている各ケーブル接続端子２０との
間にスプリング２１が介挿されていて、入力用ブラシ１
７を軸心方向に付勢し、電気接点１４ａ〜１４ｄに押圧
接触するようにし、また、出力用ブラシ１８ａ〜１８ｄ
を軸方向に付勢し、常に夫々摺動リング１５ａ〜１５ｄ
に圧接して摺動するようにしている。

ロータ１２に対して、キャップ１６を挿入するときの回
転方向の位置は、各気筒の点火時期に対応して電気接点
１４８〜１４ｄに入力用ブラシ１７が順次接触するよう
に設定しておく。

入力用ブラシ１７及び出メ（ラシ１８ａ〜１８ｄとして
は、例えばカーボン電極を用い、電気接点１４ａ　〜１
４ｄ及び摺動リング１５ａ〜１５ｄの材料としてはステ
ンレスが耐久性の点から良い。

次に、この実施例の作用を説明する。

第２図において、エンジンの回転に同期してオン・オフ
するスイッチ６により、バッテリ１から点火コイル２０
１次コイルＬ１を流れる電流を急遮断し、点火コイル２
の２次コイルＬ２に高電圧を発生させることは従来と同
様である。

この高電圧は、点火コイル２の２次コイルＬ２→高圧ケ
ーブル６ｅ→配電器１０の入力用ブラシ１７→電気接点
（１４ａ〜１４ｄのいずれか）→それに対応する摺動リ
ング（１５ａ〜１５ｄのいずれか）→それに対応する出
力用ブラシ（１８ａ〜１８ｄのいずれか）→それに対応
する高圧ケーブル（６ａ〜６ｄのいずれか）を経て、各
点火プラグ（５８〜５ｄのいずれか）に給電される。

それにより、給電された点火プラグの中心電極と接地電
極間に絶縁破壊が起って火花放電し、点火コイル２の誘
導エネルギが同じ径路でその点火プラグに点火エネルギ
として注入される。

このように、点火コイル２に発生した高電圧は、内燃機
関の回転に同期してロータ１２が回転する（この例では
エンジンのクランクシャフトの２回転で１回転する）配
電器１０の入力用ブラシ１７と電気接点１４８〜１４ｄ
によって分配され、各気筒の点火プラグ５ａ〜５ｄに順
次給電されるが、この配電器１０の摺動リング１５ａ〜
１５ｄと出力用ブラシ１８ａ〜１８ｄは、ロータ１２の
回転位置に関係な（常に摺接して夫々導通している。

また、電気接点１４８〜１４ｄと入力用ブラシ１７とは
、点・火１次回路の電流がオンからオフになってから点
火プラグ５ａ〜５ｄのいずれかに点火エネルギの供給が
行われる間だけ接触を保つ。

したがって、点火エネルギの損失がな（、且つ火花放電
による雑音電波も発生しない。

第８図及び第９図は、ブラシと電気接点との接触部の他
の構造例を示す断面図であって、入力用ブラシ１７とし
てスプリング２１側が幅広となる段付のものを用い、キ
ャップ１，３側の突起部１３ｅの開口を狭くして、入力
用ブラシ１７の突出量を規制するようにしたものである
。

また、電気接点１４８〜１４ｄは、絶縁材によるロータ
１２の小径円筒部１２ｂから若干突出して凸面状に形成
されている。

このようにすれば、入力用ブラシ１７は、第８図に示す
ように電気接点１４ａ〜１４ｄとは接触するが、他の部
分では第９図に示すように小径円筒部１２ｂと接触しな
いので、摩耗が少な（なり、且つ絶縁性も向上する。

第１０図も、ブラシと電気接点との接触部のさらに他の
構造例を示すものであり、入力用ブラシ１７として回転
するローラを用い、常にスプリング２１の付勢力により
、ロータ１２の小径円筒部１２ｂの絶縁体面及び電気接
点−１４ａ〜１４ｄのいずれかに転接して順次給電を行
うようにしたものである。

第１１図は、この発明の他の実施例を示す回路図であっ
て、点火コイル２の２次コイルＬ２の接地側に、直流電
圧昇圧回路（ＤＣ／ＤＣコンバータ）２０を挿入して、
点火コイル２の２次コイルＬ２に発生する高電圧により
点火プラグ５ａ〜５ｄのいずれかに絶縁破壊が起きた後
、直流電圧昇圧回路２０のコンデンサにチャージされた
高電圧を印加して、そのエネルギにより長時間持続放電
さなお、直流電圧昇圧回路２０が付加された以外は、第
２図の実施例と全く同じであって、同様の効果を得るこ
とができる。

さらに、いずれの実施例においても、点火プラグ５ａ〜
５ｄに抵抗体の長さが８ｍｍ以上の抵抗入りのものを用
いると、雑音電波の発生が従来に比べ２５〜３０　ａｎ
程度小さくなり、種々の点で大きなメリットとなる。ま
た高圧ケーブル６として、抵抗入りのものを併用すれば
さらに効果があがる。

なおまた、以上の説明は４気筒エンジンの場合の実施例
について行なったが、４気筒以外のエンジンにも適用で
きるのは言うまでもない。

例えば６気筒エンジンの場合、各電気接点相互の回転方
向のずれを６０°あるいは１２０°とすることにより、
各気筒の点火時期に対応させることが出来る。

以上説明してきたように、この発明によれば、点火コイ
ルの出力をエンジンの回転に同期して回転するロータリ
スイッチ型配電器によって、その電気接点をブラシに圧
接させて点火プラグに供給するようにしたので、点火エ
ネルギや、高電圧の降下を防ぎ、安定な着火、燃焼を行
え、且つエアギャップによる火花放電がないため、雑音
電波の発生を著しく小さくすることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の内燃機関用点火装置を示す回路図であ
る。 第２図は、この発明の一実施例を示す回路図であって、
配電器は模式的要部構造斜視図で示しである。 第６図は、同じ（その配電器のロータの具体的構造例を
示す正面図、 第４図は、第６図の矢示Ａ方向から視た側面図、第５図
は、第６図のＢ−Ｂ線に沿う断面図、第６図は、配電器
のキャップの具体的構造例を示す正面図、 第７図は、第６図の矢示Ｃ方向から視た側面図、第８図
及び第９図は、配電器の電気接点とブラシの部分の他の
構造例を示す口）−夕の異なる回転位置での断面図、 第１０図は、配電器の電気接点とブラシの部分のさらに
他の構造例を示す断面図、 第１１図は、この発明の他の実施例を示す回路図である
。 １・・・・・・バッテリ　　　２・・・・・・点火コイ
ル６・・・・・・スイッチ　　　４，１０・・・・・・
配電器５ａ〜５ｄ・・・・・・点火プラグ ６ａ〜６ｅ・・・・・・高圧ケーブル　１１・・・・・
・回転軸１２・・・・・・ロータ　１４ａ〜１４ｄ・・
・・・・電気接点１５ａ〜１５ｄ・・・・・・摺動リン
グ１７・・・・・・入力用ブラシ １８ａ〜１８ｄ・・・・・・出力用ブラシ２０・・・・
・・直流電圧昇圧回路

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １（イ）点火コイルの１次側、バッテリ及びコンタクト
   ポイント又は半導体スイッチング素子からなる点火１次
   回路、 （ロ）内燃機関の各気筒毎に設けられた点火プラグ、 （ハ）点火コイルの２次側に発生する高電圧及び点火エ
   ネルギを前記点火プラグに給電する高圧ケーブル、 に）前記内燃機関の回転に同期して回転する回転軸に固
   着された絶縁ロータの同一半径の円周上に、気筒数に等
   しい数の電気接点を互いに円周方向に等角度をおいて設
   け、これらの電気接点に順に接触する入力用ブラシを１
   個配設すると共に、前記絶縁ロータの一方の端面に、前
   記電気接点の数と同数であってその各電気接点に夫々導
   通する導電性の摺動リングを互いに隔壁によって絶縁し
   て同心状に設け、その各摺動リングに摺接する出力用ブ
   ラシを配設し、前記各電気接点とこれに接触する前記入
   力用ブラシとの前記回転軸の回転方向に対する位置関係
   が各気筒の点火時期に対応して前記各電気接点に入力用
   ブラシが順に接触するように設定された配電器、 上記（イ）乃至に）を備え、上記点火コイルの２次側に
   発生した高電圧を、上記高圧ケーブルを介して上記配電
   器の入力用ブラシに印加し、上記各点火プラグ側の高圧
   クープルを上記配電器の出力用ブラシに夫々接続してな
   ることを特徴とする内燃機関用点火装置。 ２　点火コイルの２次側に、直流昇圧回路の出力電圧を
   印するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の内燃機関用点火装置。 ３　点火プラグが、抵抗体の長さが８ｍｍ以上のモノリ
   シック型抵抗入り点火プラグであり、高圧クープルが抵
   抗入り高圧ケーブルであることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項又は第２項に記載の内燃機関用点火装置。