JPS5813601B2 - 鉄系粉末の表層酸化物の還元方法 - Google Patents

鉄系粉末の表層酸化物の還元方法

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JPS5813601B2
JPS5813601B2 JP53003693A JP369378A JPS5813601B2 JP S5813601 B2 JPS5813601 B2 JP S5813601B2 JP 53003693 A JP53003693 A JP 53003693A JP 369378 A JP369378 A JP 369378A JP S5813601 B2 JPS5813601 B2 JP S5813601B2
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JP
Japan
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resin
reduction
iron
powder
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JP53003693A
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花井圭介
大野英治
筑後和男
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鉄系粉末の表層酸化物の還元方法に関するもの
である。
鉄粉を製造する水噴霧法によるアトマイズ粉や、熱間圧
延時に多量に排出されるミルスケールの表面には高温か
らの冷却時に水および空気中の酸素との反応によって酸
化被膜が形成される。
この種の粉末を粉末治金に使用する場合には水素等の強
還元雰囲気気流の炉中で1000〜1200℃で長時間
の還元工程を必要としている。
この水素ガスによる還元反応によってH20 が発生
し露点が上昇するために多量のガスを流す必要があり、
また水素を主体とした還元炉では爆発の危険もあり設備
上十分な管理を必要としていた。
工業的な還元炉の生産設備では連続式のベルト搬送装置
を使用し入口での空気の進入防止用のフレーム用水素も
多量に必要で且つ高温に於ける水素気流中のメッシュベ
ルトの消耗もコストアップになる原因である。
またこれら酸化物を還元する場合、NlrMo系の酸化
物は比較的還元しやすいがMn,Cr系の酸化物では自
由エネルギーが低く還元しにくいものである。
本発明は上記の事情に鑑みなされたものであって、その
目的とするところは水素を多量に使用する従来法に比べ
爆発等の危険もなく作業性が良好になり還元がムラなく
良好に行なえる鉄系粉末の表層酸化物の還元方法を提供
することにある。
以下、本発明の図面を参照して説明する。
表面に多量の酸化物層を有する金属粉末の表層部分に1
〜7%のフェノール樹脂を密着した状態で均一にコーテ
ィングしてR−C−P ( ResinCoated
Powder )とした後、これを還元炉内に入れるこ
とによって樹脂は熱分解し、低温域ではCH4 、 H
2等の可燃ガスを発生し、このガスは炉外の排出塔より
燃焼させる。
この場合必要なことは未還元金属粉末を炉入に搬入する
場合いきなり1000〜1200℃の高温域に入れた場
合には、樹脂分解によって多量のススを発生し炉材、発
熱体の劣化を早める事があるため、炉の入口には400
〜600℃の低温域を設け5〜10分の通過時間の間に
可燃ガスとして分解排出させるようにするとよい。
次に1000〜1200℃の還元域に(被還元粉末の酸
素量、含有元素の種類によっても異なるが)30〜12
0分程度通過させる。
ここでは金属粉末の表面に残留した樹脂分解後の炭素は
、金属粉表面の酸化物と強力に反応し還元が進行する。
炉内の雰囲気はN2の無酸化雰囲で良く、 Mo +C−+CO , MO + Co−+C02
で発生した反応ガスを出来るだけ早く粉末空間より排出
させれば、それだけ早く還元が進行する事にもなる。
水素を多量に使用する従来法にくらべれば爆発等の危険
もなく、流量もはるかに少ない量で良い事はランニング
コストの低減にも効果がある。
コーティングされるフェノール樹脂は還元作用があると
同時に、還元後の残留炭素量の調整の効果もあり、焼結
後の残留炭素量は添加される樹脂量と還元時間、温度に
よって自由に変えることが出来る。
これは未還元粉のR−C−Pを圧粉成形し還元と同時に
焼結を行う還元焼結法(特願昭52−093375号)
によって焼結体を作る場合の炭素含有量を自由にコント
ロール出来る場合に於いても利用し得る。
圧粉成形体の還元焼結法では、フェノール樹脂は成形時
の粒子間の潤滑効果があると同時に、結合剤としても作
用し多目的効果がある。
またフェノール樹脂は単に金属粉末と混合されるだけで
は、連続ベルトでの還元炉では比重差による分離とか、
樹脂粉末の飛散があって作業性が悪いと同時に密着性が
劣り均一に還元を行いにくい。
これに対して樹脂をコーティング(R−C−P)した場
合には上記の欠点がなく作業性が良くなり、還元反応に
ムラがなく、特に酸化物に密着した状態で還元反応が進
み、より効果的である。
すなわち水噴霧法では高圧高速の水流によって溶湯が粉
砕され、同時に急速に冷却されるため、噴霧粉の形状は
凹凸の多い複雑形状をなしている。
このため表層の酸化被膜の表面積が大きくかつ奥まった
部分の酸化物おも還元するためには、内部にまで十分樹
脂を浸透させ密着させる必要がある。
このため樹脂を溶解させ密着コーティングする方法が最
も効果的である理由である。
また、従来法では水素雰囲気での還元と同時に固溶炭素
による酸化物の還元法と、黒鉛を直接金属粉末と混合す
る方法とがあるが、前者では表層部に多い酸化物の還元
では炭素の外部への拡散速度によって還元時間を要し、
また溶湯時に必要な炭素量を添加制御する技術を要し、
後者に於いては粉末状の黒鉛は比重差によって偏折しや
すく、還元の均一性に問題がある。
圧粉成形する金属粉末に黒鉛をコーティングする方法も
試みられてはいるが、樹脂をコーティングする程簡単で
はなく、コーティングコストが高いものとなって実用的
ではない。
R−C−Pの製造方法としては、低温で行なうコールド
法があるがこれはフェノール樹脂をメタノールで溶解し
混合被膜後メタノールを気化させる方法である。
しかしこの方法では刺激性のガスを発生し公害上おもわ
しくなく、且つコートする過程でブロック状になりやす
い。
これをドライホット法で行なう場合には、鋼粉を130
℃に加熱し混練機に入れこれに必要量の樹脂(フレーム
状または針状)を混入し、約1分混合後約100℃程度
の混合粉が複合化しないように分散させるためのコンベ
ア上にて送風冷却しながら、分散されたものはふるいを
通して落下させるようにして製造する事が出来る。
この方法はコールド法よりも費用は安くすみ公害上問題
もなくR・C・Pを得ることが出来る。
フェノール樹脂の種類としてはノボラツク型を使用する
即ちレゾール(熱硬化性樹脂)では残留炭素量が55%
と多く後に述べるようにおもわしくないと同時に鉄粉に
コーティングする際の硬化速度が速いため処理しにくい
欠点をもっているが、ノボラツク(熱可塑性樹脂)では
残留炭素量も重合度を変えることによって40%以下に
することも可能であると同時に硬化速度もおそくコーテ
ィングしやすい。
この場合硬化剤としてのへキサメチレンテトラミンは炭
素量を増加することと、硬化速度をはやめることから使
用しない方がよい。
また、熱可塑樹脂を用いると、成形後のラトラ値を向上
したい時には低温ベーキングを行うにも有利である。
上記の物質での重合度nは10以下でnの差によって燃
焼後の残留炭素量を20 .30 .40%の3種類を
使用してフェノール量の添加量の調整を行なうことが出
来る。
即ち圧粉成形し還元焼結する場合にはフェノール量が多
い場合には、ガス発生による割れ変形が生じ、少ない場
合は、結合強度、潤滑性が低下するので大体2.5〜3
.5%程度が最も良い添加量である。
次に鋼粉の成分であるが、原利の溶解中に炉材その他か
ら混入する恐れのある難還元性の酸化アルミニューム、
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、シリカ等は出来る
だけ少なくしなければならないことはいうまでもないこ
とである。
従来比較的還元がしにくいと言われているMn、Crを
含む合金鋼粉に於ても本発明方法では1200℃1時間
で200〜3 0 0 ppmの酸素量にまで低減する
事が可能で、従来Ni,Moを含む合金鋼粉でH2気流
中1150℃、数時間の還元で3000ppm以上の酸
素量を含む還元法と比較すればはるかに還元効率が良い
事がわかる。
実施例 水噴霧法にて製造された−80メッシュの低合金鋼粉(
Cr;0.81%、Mn ;0.74%、Mo;0.2
3%、Si ;0.023%)の未還元粉で初期酸素
量7 2 0 0 ppmに、燃焼後の残留炭素量20
,30 .40%を含むフェノール樹脂コーティングの
R・C・Pを3 t/cm’の圧力で圧粉成形後120
0℃、120分、N2気流中で還元焼結した時の残留酸
素量と炭素量を第1図に示す。
還元に作用するフェノール樹脂の有効炭素量(残留炭素
量)が0.4%迄は鋼粉内部の酸素量は急激に減少する
がそれ以降は還元速度は低下し、余剰の炭素が拡散し直
線的に炭素量が増加して行く。
焼結体の炭素量0.4%とすれば、酸素量は4 0 0
ppmに迄低減している。
第2図はR・C・Pの樹脂コーティング状態を示し、第
3図は附着樹脂の炭素分布を示している。
本発明は以上詳述したように、2〜5%のフェノール樹
脂で複雑形状の金属粒子全表面を被覆してレジンコーテ
イツドパウダー( R・C・P )とした後還元温度に
加熱することによってフェノール樹脂の熱分解後に残留
する表層に密着する炭素によって酸化物を還元すると同
時に残留炭素量をも自由に調整するようにしたから、水
素を多量に使用する従来法に比べ爆発等の危険もなく、
作業性が良くなり、特にフェノール樹脂が酸化物に密着
した状態で還元反応が進みこの還元反応にムラがなく、
鉄系粉末の表層酸化物の還元が良好にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はフェノール樹脂分解炭素による還元浸炭特性図
、第2図はR・C・Pの樹脂コーティング状態の顕微鏡
写真図、第3図はR・C・Pの樹脂の附着炭素分布の顕
微鏡写真図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 2〜5%のフェノール樹脂で複数形状の金属粒子全
    表面を被覆してレジンコーテイツドパウダー(R−C−
    P) とした後還元温度に加熱することによってフェ
    ノール樹脂の熱分解後に残留する表層に密着する炭素に
    よって金属粒子の表層酸化物を還元すると同時に残留炭
    素量をも自由に調整するようにしたことを特徴とする鉄
    系粉末の表層酸化物の還元方法。 2 熱分解後の残留炭素量20,30,40%を含むフ
    ェノール樹脂を使用し、還元後の金属粉末への加炭量を
    調整するようにした特許請求の範囲の記載1の鉄系粉末
    の表層酸化物の還元方法。 3 鋼粉を130℃に加熱し、混練機内にてフェノール
    樹脂と同時混合した後コンベヤ上にて送風冷却しながら
    分散させて製造したレジンコーテイツドパウダー(R−
    C−P)を用いてなる特許請求の範囲の記載1の鉄系粉
    末の表層酸化物の還元方法。 4 フェノール樹脂としてはノボラツク(熱可塑性樹脂
    )を用いてなる特許請求の範囲の記載1の鉄系粉末の表
    層酸化物の還元方法。
JP53003693A 1978-01-19 1978-01-19 鉄系粉末の表層酸化物の還元方法 Expired JPS5813601B2 (ja)

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JPS5497509A JPS5497509A (en) 1979-08-01
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006006646A1 (ja) * 2004-07-14 2008-05-01 マイコール株式会社 活性鉄粉、発熱組成物及び発熱体

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