JPS5812635Y2 - 土壌消毒装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ロータリ耕うん装置により耕起されエプロン
などに衝突して砕土・攪拌混合されている土壌に消毒剤
を散布し、その表面をマルチフィルムで被覆するように
した土壌消毒装置に関するものである。

従来、土壌中の有害微生物、例えば線虫類の消毒法とし
て、土壌の表面からほぼ一定の深さに人力用土壌消毒機
や動力用土壌消毒機を用いて主として燻蒸液剤（例えば
クロールピクリン酸溶液）を注入する方法が知られてい
る。

この場合には、土壌に開けた注入口から燻蒸剤（燻蒸ガ
ス）が漏出する欠点があった。

一方、地温の上昇、雑草の抑制、栽培作物の促成などを
目的として、いわゆるマルチ栽培が近年増加しており、
この敷設装置としてロータリ耕うん装置にマルチング装
置を装着して、ロータリ耕うん装置により耕うんされた
土壌の表面をマルチフィルムで被覆するようにした装置
が知られている。

この場合には、マルチフィルムにより土壌中の水分その
他の蒸散が抑制される特徴がある。

そこで、本考案は、上記の欠点を解消するため前記マル
チング装置を装着したロータリ耕耘装置に、消毒剤を散
布する散布装置を装着し、ロータリ耕耘装置で耕起され
エプロンなどに衝突して砕土・攪拌混合されている土壌
に前記散布装置で消毒剤を散布してこれを、上記土壌に
隅なく散布した後、これらの耕土をマルチフィルムで被
覆するようにし、前記土壌消毒機の欠点をカバーし、こ
れによって消毒効果をより高めるようにした。

を壌消毒装置を提供しようとするものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
する。

図において、符号１は４輪形式の農用トラクタで、その
後部には３点ヒツチ２を介してロータリ耕うん装置３が
装着され、伝動軸４を介して農用トラクタ１のＰＴＯ軸
からロータリ耕うん装置３に動力が伝達されるようにな
っている。

前記ロークリ耕・うん装置３は、耕うん部５の上部をカ
バー６で覆い、その後端部にエプロン７を吊下し、耕う
ん部５の前側にゲ・−ジホイール８を設けた公知のもの
である。

このロークリ耕・うん装置３の後部にはマルチング装置
９が装着さねている。

マルチング装置９は、マルチフィルム【トール１０をそ
の両端部で回動可能に支持する支持部１１と、マルチフ
ィルムロール１０から繰出されるフィルムを、耕起され
た耕土の表面に沿って長さ方向に押圧する押え杆１２と
、繰出されたフィルムの両端部を耕土畦の両側端部に押
えつける押えローラ１３とフィルムの両側端部をその両
側の耕土で押えるように培土する土寄せ刃１４とからな
り、ロークリ耕うん装置３により耕起した耕土を、かま
ぼこ状に被覆していくようになっている。

また、前記ロークリ耕うん装置３０カバー６の内側後部
には、耕うん部５の幅方向に延び、所定間隔に、耕うん
部５で耕起されエプロン７に衝突して砕土・攪拌混合さ
れている土壌に対し消毒液を噴射するノズルを取付けた
散布管１５が設けられ、この散布管１５には、カバー６
の上部に設けたポンプ１６の吐出側がパイプ１１を介し
て連結されており、さらにポンプ１６の吸入側には、農
用トラクタ１に搭載した薬液クンク１８がパイプ１９を
介して連通されている。

このような構成では、農用Ｉ・ラクク１の走行に伴って
、ロークリ耕うん装置３の制うん部５で耕起され後方に
放てきされる土壌は、エプロン７に衝突して砕土・攪拌
混合され落下するが、この間においてこれらの土壌に対
して、薬液タンク１８からパイプ１９を介してポンプ１
６に送られた消毒剤（例えばクロールピクリン酸の溶液
）が、ポンプ１６で加圧されてパイプ１７を介して散布
管１５に供給されて散布ノズルから噴射される。

その後、上記の耕起・砕土・攪拌混合され消毒剤を散布
された土壌の表面は、マルチング装置９によりマルチフ
ィルムで被覆される。

マルチング装置９では、マルチフィルムロール１０から
フィルムの−・端が耕起土壌に回転しながら繰出され、
押え杆１２により幅方向に押圧され、その両側端部を押
え【−１−ラ１３で押えつけて土寄せ刃１４により耕土
をマルチフィルムの両側端部に盛りあげ、耕土の表面を
かまほこ状に密閉する。

従って、燻蒸作用のある消毒剤は、耕起、砕土、攪拌・
混合の段階で土壌とよく混合し、しかもマルチフィルム
によりその表面を密閉されるので、燻蒸ガスは土壌内に
↓」入されて浸透し消毒作用をより強める。

そして、土壌中の有害微生物、例えばネマｌ−・−ダの
ような線虫類を駆除し、従来連作が勤しかったナス科な
どの野菜類の連作を可能にする。

以−ヒ説明したように本考案の装置によれば、ロークリ
耕起されニブＬ１ンなどに衝突して砕１・攪拌混合され
ているなどの土壌に対し消毒剤を散布し、その表面をマ
ルチングする作業を同時に行うようにしたから、消毒剤
は耕土とよく混合され、しかも燻蒸ガスをマルチフィル
ｌ、により封入するので消毒剤が耕起されだ土壌全体に
よく浸透し消毒効果はきわめて高いものとなる。

なお、本考案の実施に当り、上記実施例では消毒剤に液
剤を用いたら■を示し、たが、これを粉剤または粒剤に
しても同様に実施できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す側面図、第２図は斜視
図である。 １・・・・・・農用トラクク、２・・・・・・３点ヒツ
チ、３・・・・・Ｌ〕−タリ耕うん装置、４・・・・・
・伝動軸、５・・・・・・制・うん部、６・・・・・・
カバー ７・・・・・・エプロン、８・・・・・ゲージ
ホイール、９・・・・・・マルチング装置、１００、・
・・マルチフィルムロール、１１・・・・・・支持部、
１２・・・・・・押え杆、１３・・・・・・押えローラ
、１４・・・・・・土寄せ刃、１５・・・・・・散布管
、１６・・・・・・ポンプ、１７・・・・・・パイプ、
１８・・・・・・薬液タンク、１９・・・・・・パイプ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロータリ耕うん装置の後方に、耕うんされた土壌の表面
   をフィルムで被覆するマルチング装置を装着し、かつ、
   前記ロータリ耕うん装置には、耕うん部のカバーの後端
   部に取付けたエプロンの前側に位置して、散布装置を、
   前記耕耘装置により耕起されエプロンなどに衝突して砕
   土され攪拌混合されている土壌に対して、消毒剤を散布
   しうるよう配設してなることを特徴とする土壌消毒装置
   。