JPS581251B2 - タ−ビン加速監視装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタービンの制御、特に共振速度動作からタービ
ンを防護するためのタービン加速監視装置に関するもの
である。

発電装置用ガスタービンの動作には、共振状態を生じる
特定の比較的せまい臨界速度領域が存在する。

たとえ比較的短かい時間であってもこの速度領域内でタ
ービンが動作すると、羽根又はその他の部品の大きな損
害、損傷を生ずる可能性がある。

タービンの始動は一般に点火から同期速度まで滑らかで
連続的な速度の増加を必要とするが、タービン温度限界
又はサージ限界のためにタービンを一時的に特定の速度
に保持しなければならない状態を生ずる可能性がある。

従来のタービンは、始動シーケンスに組み合わせられた
タイマーによって測定されるプリセット時間周期内にタ
ービン速度が指定の低速度から指定の高速度へ達しなか
ったならばタービンを引きはずすように作用する複数の
シーケンスタイマーを使用することによって共振速度動
作から防護されていた。

シーケンスタイマ一方式の問題点は、大部分の測定され
る時間周期の間に臨界速度に達してこの速度で動作する
可能性があり、その結果、タービンがタイマーからの引
きはずし信号を受ける前に重大な損害又は部分的損傷を
生ずる可能性があることである。

本発明は、従来技術の上記のような欠点を解消したター
ビン加速監視装置を得ることを目的とするものである。

本発明は、実際のタービン速度を示す信号を発生する速
度検出器と、所望のタービン始動速度を示す速度基準信
号を発生する装置と、実際の速度信号と速度基準信号と
を比較してその差を示す差出力を発生する演算装置さ、
差出力が第１の値に達したとき警報信号を発生する第１
の比較器と、差出力が第１の値よりも高い第２の値に達
したときタービン引きはずし信号を発生する第２の比較
器とを有する、共振速度動作からタービンを防護するた
めのタービン加速監視装置において、前記速度基準信号
を発生する装置が、第１のタービン速度領域にわたって
第１の傾斜を有する第１の直線部分の信号を発生する第
１の装置と、第２のタービン速度領域にわたって第２の
傾斜を有する第２の直線部分の信号を発生する第２の装
置と、第３のタービン速度領域にわたって第３の傾斜を
有する第３の直線部分の信号を発生する第３の装置とを
有し、これら第１，２及び３の装置は、定電圧源と、演
算装置に接続された出力を有する増幅器と、定電圧源と
増幅器の入力との間に設けられた並列に接続された複数
の抵抗・スイッチ直列結合と、実際のタービン速度が第
１，２及び３の速度領域内にあるかどうかによって前記
スイッチを選択的に作動させる装置と、を有することを
特徴とするタービン加速監視装置を提供するものである
。

第１図には、ガスタービン１２のための本発明によるタ
ービン加速監視装置１０が示してある。

燃料制御１４は、記憶された燃料スケジュールに従って
スロットル弁１５を動作する。

燃料スケジュールは一般に、所望の速度曲線に従ってタ
ービン１２が点火から同期速度に達するようにタービン
１２を運転させる。

タービン１２が始動時に、温度限界制御１６又はサージ
限界制御１８の動作によって、減速されたならば、ター
ビン加速監視装置１０はプリセット条件のもとて警報及
びタービン引きはずし動作によってタービンを防護する
。

加速監視防護が動作状態になる前に、論理許容状態が最
初に存在しなければならない。

すなわち、この場合には、主シーケンス強制リレー４Ｘ
が最初にオンでなければならず、またタービン１２は複
合点火の試みの際に生ずるパージ過程にあってはならな
い。

これに加えて、タービン速度は定格の９８係以下でなけ
ればならない。

論理許容状態が満足されるとＡＮＤブロック２２はラン
プ制御論理ＡＮＤブロック２４．２６及び２８に対して
使用可能信号を発生する。

実際のタービン速度は速度検出器２０からの信号によっ
て示される。

タービン速度が定格の６３係以下であるならば、ＡＮＤ
ブロック２４はスイッチ２５を動作する。

同様に、タービン速度が定格の６３〜９０係の間にある
ときＡＮＤブロック２６はスイッチ２７を動作し、また
タービン速度が定格の９０〜９８チの間にあるときＡＮ
Ｄブロック２８がスイッチ２９を動作する。

一般に、増幅器３０が、Ｃ１，Ｒ１，Ｒ２及びＲ３によ
って決定される時定数を有する積分器として接続されて
いる。

この例では、第２図に示すように、回路は、所望の始動
速度曲線に近似する第１，２及び３の直線部分２５Ａ，
２７Ａ及び２９Ａを有する時間対速度曲線を発生するよ
うに調整されている。

タービンの機械設計者は一般に、長いタービン寿命を与
える所望のタービン始動速度曲線を明記する。

すでに指摘したように，従来のタービン制御は一般に始
動加速は行なわせることができるけれども共振速度にタ
ービンが捕えられることに対しては十分な防護を提供し
ないという点が問題であった。

第１速度領域の間、電流は定電圧源５２からの供給電圧
及びＲ１の値に比例して抵抗Ｒ１を通って積分コンデン
サＣ１に対して流れる。

出力速度基準は直線部分２５Ａに沿って上昇する。

速度基準と実際の速度との間の差の絶対値はブロック（
演算装置）３２内において計算され、第１及び２の比較
器３４及び３６において警報及び引きはずし設定点とそ
れぞれ比較される。

主リレ−４Ｘが作動されていないとき又は実際の速度が
定格の９８係より大きいときには、ＡＮＤプロツク３８
及び４０は警報及び引きはすしを阻止する。

スイッチ４２は増幅器３０を再設定し、これによって主
リレー４Ｘが消勢したとき速度基準を０に設定する。

急速な始動が必要なときにはスイッチ４４が閉じられ、
これによってすべての速度基準の比率が増加する。

同様に、第２及び第３速度領域の際に、増幅器からの出
力はそれぞれ直線部分２７Ａ及び２９Ａによって速度基
準を示す。

実際の速度と速度基準との間の差は、警報及び引きはず
し設定点と比較される。

通常は、タービンは第２図の曲線４６のような速度曲線
に従って加速する。

実際のタービン速度が警報曲線４８まで低下したらいつ
でも、警報が発せられる。

タービン速度が引きはずし曲線５０まで低下すると、タ
ービン１２は引きはずされる。

上述の装置の主要な利点は、多重シーケンスタイマーを
使用することなく始動加速曲線の連続的監視を行なうこ
とができるということである。

更に、どのような不連続速度においても、不連続なシー
ケンスタイマーよりもより正確に監視することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるタービン加速監視装置のブロック
線図、第２図は所望のタービン始動曲線及び典型的な実
際の始動曲線を示す線図である。 １０……タービン加速監視装置、２０……速度検出器、
２２……ＡＮＤブロック、２４ ， ２６ ，２８……
ランプ制御論理ＡＮＤブロック、２５，２７，２９……
スイッチ、２５Ａ……第１の直線部分、２７Ａ……第２
の直線部分、２９Ａ……第３の直線部分、３０……増幅
器、３２……ブロック（演算装置）、３４……第１の比
較器、３６……第２の比較器、５２……定電圧源。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 実際のタービン速度を示す信号を発生する速度検出
   器と、所望のタービン始動速度を示す速度基準信号を発
   生する装置と、実際の速度信号と速度基準信号とを比較
   してその差を示す差出力を発生する演算装置と、差出力
   が第１の値に達したとき警報信号を発生する第１の比較
   器と、差出力が第１の値よりも高い第２の値に達したと
   きタービン引きはずし信号を発生する第２の比較器とを
   有する、共振速度動作からタービンを防護するためのタ
   ービン加速監視装置において、 前記速度基準信号を発生する装置が、第１のタービン速
   度領域にわたって第１の傾斜を有する第１の直線部分の
   信号を発生する第１の装置と、第２のタービン速度領域
   にわたって第２の傾斜を有する第２の直線部分の信号を
   発生する第２の装置と、第３のタービン速度領域にわた
   って第３の領域を有する第３の直線部分の信号を発生す
   る第３の装置とを有し、 これら第１，２及び３の装置は、定電圧源と、演算装置
   に接続された出力を有する増幅器と、定電圧源と増幅器
   の入力との間に設けられた並列に接続された複数の抵抗
   ・スイッチ直列結合と、実際のタービン速度が第１，２
   及び３の速度領域内にあるかどうかによって前記スイッ
   チを選択的に作動させる装置と、を有することを特徴と
   するタービン加速監視装置。