JPS5812052Y2 - 回転式熱交換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転式熱交換器の軸封機構に関するものであり
、特に、内部が水等流体の供給路および排出路を形成す
る中空回転軸の軸封機構において、供給流体と排出流体
の混交を翼車を回転させることによって防止することに
より、軸封機構の簡素化、製作精度の低下可能によるコ
ストダウンを、また摺動面の摩擦がないことによる軸封
機構の耐久性向上、電動機の消費電力低下を計ることを
目的とする。

第３図に示すように、送風路を形成したケーシング１内
に配置された中空多翼回転子２を回転させることによっ
て周囲の空気等流体を流動させると共に、前記中空多翼
回転子２に連通し内部が水等流体の供給路３ａおよび排
出路３ｂを形成した中空回転軸３を介して中空多翼回転
子２に水等流体を流通させて、両流体間の熱交換を行な
う回転式熱交換器は伝熱性能が良く、送風機能を有する
ことから、従来のフィン付熱交換器と送風機の組合せよ
り小型化できるので、その実用化が期待されている。

このような回転式熱交換器では軸封装置４が必要である
のは当然であり、前記軸封装置４は、中空回転軸３、前
記中空回転軸３の周囲を囲繞し、内部に供給路３ａ排出
路３ｂと連通して相互に区分された供給室６および排出
室１の２室を有するハウジング５、前記ハウジング５に
設けられた水等流体の供給口８および排出口９、中空回
転軸３トハウジング５の間に介装された軸受部１０、水
等流体と周囲空気の密封を行うシール部１１、そして、
中空回転軸３を水等流体の供給路３ａおよび排出路３ｂ
として利用する為に、供給室６と排出室Ｔの水等流体の
混交を防止するシール部１２から構成されている。

このような軸封装置４は送風路を形成したケーシング１
に装着されている。

なお水等流体は図中、矢印方向に流動する。

さて、従来のこの種熱交換器のシール部１２は、摺動面
を必要とする弾性材シールを用いていた。

すなわち、第３図に示す例ではシール部１２と中空回転
軸３の供給路３ａの外表面が摺動面になる。

との摺動面の摩擦抵抗によシ中空多翼回転子２や中空回
転軸３を駆動させる電動機（図示せず）の消費電力を増
大させていた。

また摺動面となるシール部１２は耐摩耗性材料で製作し
なければならず、さらに摺動面となる中空回転軸３の面
加工や、軸偏心を小さくする為の組立に高精度が要求さ
れ、製作費が高額となっていた。

本考案は、シール部として翼車を用いることによシ、前
記従来の欠点を解決するものであシ、シール部すなわち
供給室と排出室の水等流体の混交を防止するシール部は
中空多翼回転子や中空回転軸が停止して、回転式熱交換
器が熱交換機能をはたしていない時には、シール機能を
はたさなくて良く、中空多翼回転子や中空回転軸が回転
し、回転式熱交換器が熱交換機能をはたしている時も、
少量の流体混交があっても熱交換機能に支障をきたさな
い構造を提供するものである。

以下、本考案の一実施例につき添付図面第１図および第
２図に沿って詳細に説明する。

第１図の回転式熱交換器は、送風路を形成したケーシン
グ１内に配置された中空多翼回転子２を回転させること
によって周囲の空気等流体を流動させると共に、前記中
空多翼回転子２に連通し、内部に水等流体の供給路３ａ
および排出路３ｂを形成した中空回転軸３を介して中空
多翼回転子２に水等流体を流通させて両流体間の熱交換
を行なうものである。

前記中空回転軸３を有する軸封装置４の・・ウジング５
は前記ケーシング１に装着されている。

前記軸封装置４は、中空回転軸３、前記中空回転軸３の
周囲を囲繞し、内部に供給路３ａトよび排出路３ｂと連
通して相互に区分された供給室６、排出室Ｉの２室を有
する・・ウジング５、前記ハウジング５の供給室６と排
出室７を区分する壁５ ａ ％前記ハウジング５に設け
られた水等流体の供給口８および排出口９、中空回転軸
３とハウジング５の間に介装された軸受部１０、排出室
７の水等流体と周囲空気の密封を行うシール部１ｉ 、
−、：＝ｔ、て本考案の、前記供給室６内の前記中空［
〔］１転ｒｆＪｉ ３に装着され、供給室６と排出室１
の水等流体の混交を防止する翼車１２から構成されてい
る。

なお、矢印は水等流体の流動方向を示す。

本実施例では、遠心ポンプ型翼車を使用しているが、軸
流ポンプ型翼車等、回転によってポンプ作用が生じる翼
車であれば良い。

そして、翼車１２は・・ウジング５の近傍に・・ウジン
グ５と接触しない状態で中空回転軸３に装着されている
ので、中空回転軸３が回転していない時は、供給室６と
排出室１の水等流体は混交する。

しかし、この場合は回転式熱交換器が熱交換機能をはた
していないから混交してもか１わない。

つぎに、中空回転軸３が回転すると翼車１２も回転し、
排出室Ｔの水等流体は翼車のポンプ作用により供給室６
に流動しようとするが、供給室６は排出室Ｔより高圧で
ある為に、排出室１から供給室６への水等流体の流動は
阻止され、供給室６と排出室Ｔの水等流体の混交は回転
式熱交換器の熱交換機能に殆んど影響を及ぼさない程度
の少量であり、翼車１２は十分シール機能を果す。

そして、翼車１２とハウジング５には摺動面がないから
中空多翼回転子２や中空回転軸３を駆動させる電動機の
消費電力を減少笹せ、さらに中空回転軸３や・・ウジン
グ５ａの面加工や、軸偏心を小さくする為の組立に高精
度を必要としない為に製作費が著しく低額どなる。

また、弾性材シ・−ル等では、長期間回転しないと摺動
面が固着することがある為に起動トルクの大きい電動機
を必要とするが、本考案では摺動面がな１／−）から起
動トルクの小さい電動機を使用できる。

本考案に、−Ｌれは、内部が水等流体の供給路および排
出路を形成する中空回転軸を設け、前記中空回転軸の周
囲を前記水等流体の供給路および排出路と連通して相互
に壁を介して区分された供給室によび排出室の２室を有
する・・ウジングによって囲繞すると共に前記壁に対向
して前記供給室内の前記中空回転軸上に、排出側流体を
ポンプ作用により供給側流体に対向させる翼車を装着し
たもので、中空回転軸が回転すると翼車も回転し、排出
室の水等流体は翼車のポンプ作用により供給室への流動
が阻止゛され、十分シール機能を果すことができ、翼車
と・・ウジングの壁には摺動面がないから中空回転軸を
駆動させる電動機の消費電力を減少させかつ消費電力の
小さい電動機を使用することができるきわめて実用的効
果の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における回転式熱交換器の断
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線による断面図、第３図は
従来の回転式熱交換器の断面図である。 ３・・・・・・中空回転軸、３ａ・・・・・・供給路、
３ｂ・・・・・・排出路、４・・・・・・軸封装置、５
・・・・・・ハウジング、５ａ°゛°゛°゛壁Ｘ６・・
・・・・供給室、γ・・・・・・排出室、給口、９・・
・・・・排出口、１２・・・・・・翼車。 ８・・・・・・供

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部が水等流体の供給路および排出路を形成する中空回
   転軸を設け、前記中空回転軸の周囲を前記水等流体の供
   給路訃よび排出路と連通して相互に壁を介して区分され
   た供給室および排出室の２室を有するハウジングによっ
   て囲繞すると共に、前記壁に対向して前記供給室内の前
   記中空回転軸上に、排出側流体をポンプ作用により供給
   側流体に対向させる翼車を装着した回転式熱交換器。