JPS5811555Y2 - 空気式防舷材用組立成形装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気式防舷材を組立成形するための装置の改良
に関するものである。

従来、空気式防舷材用組立成形装置として、一対の傘状
端部材と該端部材間に互って装架される複数の短冊状平
板からなる胴部材とにより構成された構造が知られてい
る。

前記傘状端部材は、さらに詳細には、円筒状ヒンジ金具
の外周上に摺動可能に嵌装されたフランジに対して放射
状に、かつ着脱可能に枢着された複数の短冊状肩板と、
その一端を前記ヒンジ金具の一端に対して枢着されると
ともにその他端を前記肩板の一端に着脱可能に嵌着され
た複数の骨材とからなる。

前記胴部材の各平板またその両端部を各傘状端部の肩板
の一端に対して着脱可能に嵌着されている。

上記構造を有する公知装置は、その外周面上においてほ
ぼ卵形の空気式防舷材が組立成形された後該防舷材を該
装置から取り脱すに際して、複数の前記骨材は前記ヒン
ジ金具と共に容易に取り出されるが、複数の前記肩板は
作業者が各々フランジから取り脱した後防舷材内から取
り出さねばならず、複数の前記平板についても非熱りで
ある。

かように公知装置は手間のかかる組立解体操作を行なわ
なければならない。

本考案は上記欠点を解消し、組立が簡単であるとともに
防舷材成形後極めて簡単に取り脱しのできる空気式防舷
材用組立成形装置を提供するものである。

本考案の空気式防舷材用組立成形装置は、第１図に参照
されるように、回転軸１に装着された円筒形胴部材２と
該胴部材の両端に密接する一対の傘形端部材３，３とか
らなる。

回転軸１は中央部１ａと右端部１ｂと左端部ＩＣとに分
割され、各部は着脱自在に螺合され、左端部１Ｃを左方
へ、また右端部１ｂは中央部１ａと共に右方へ取出され
るようにすれば、防舷材を組立成形した後、本装置を該
防舷材から取り脱す操作をより容易にすることができる
。

円筒形胴部材２は、第１図および第２図に参照されるよ
うに、回転軸１の中央部１ａにおいてその内部にベアリ
ング４，４を介して該回転軸と同軸的に回転可能に内装
された巻取軸２ｂに対して一端を固着された一枚のバネ
鋼板２ａにより構成される。

前記巻取軸２ｂは回転軸１の右端部１ｂの軸線上に挿架
された回転棒５と連結されている。

不使用時又は組立成形操作終了後、バネ鋼板２ａは前記
回転棒５を回転させることにより、第２図中点線で示す
ように、前記巻取軸２ｂ上に巻き取られ、回転軸の中央
部１ａ内に収納されている。

前記バネ鋼板２ａは使用に際しては前記回転軸の中央部
１ａから引出され、その両端縁を、後に詳述する傘形端
部材３の各肩板３ａの端部内面に固着された突出片６に
順次に当接させながら該傘形端部材３の円周面と同一の
円周面に沿って一周した後、最先端を前記肩板３ａのう
ちの−の内面に固着されている突出片に対して係留され
、かく展張されることにより円筒形胴部が形成される。

一対の傘形端部材３，３は共に同一構造であるので右側
の該部材について説明すると、第１図および第４図にお
いて、該部材は回転軸１の右端部１ｂの外周面上に固着
されたフランジ７に対して方射状に展開収縮可能に枢着
された複数の短冊状肩板３ａ・・・・・・と、前記回転
軸の右端部１ｂに対して同軸上を往復運動可能に内装さ
れたスリーブ３Ｃの放射状ヒンジ部３ｄと前記肩板３ａ
の一端とにそれぞれ両端を枢着された複数の骨材３ｂと
からなる。

前記スリーブ３Ｃの放射状ヒンジ部３ｄは前記回転軸の
右端部１ｂに円周方向へ等間隔をもって穿設された軸線
方向の細長透孔８・・・・・・内に嵌合されており、こ
れにより前記スリーブ３Ｃは回転軸の軸線上を前記細長
透孔８の長さの範囲内で往復運動することができる。

前記スリーブ３Ｃの前記往復運動にしたがって複数の前
記肩板３ａ・・・・・・は枢軸９を基点として展開収縮
運動をすることになる。

上記構造を有する本考案装置において、装置の不使用時
、左右一対の傘形端部３，３はスリーブ３Ｃをそれぞれ
回転軸１の軸線に沿って左方および右方へ移動させるこ
とにより複数の肩板３ａ・・・・・・が枢軸９を基点に
して径方向へ収縮され、回転軸１の周面に近接して位置
し、バネ鋼板２ａは回転軸の中央部１ａ内に収納されて
いる。

いま、空気式防舷材を組立成形するに際七、スリーブ３
Ｃを回転軸１の軸線方向の内方へ押込めば複数の肩板３
ａは径方向外方へ展開され第１図。

第３図および第４図に参照されるように所定径の傘形端
部材３を形成する。

次いでバネ鋼板２ａを回転軸の中央部１ａから引き出し
、先述したようにして前記傘形端部材３と同一径の円筒
形胴部２が形成され、かくして組立成形準備が完了する
。

防舷材の組立成形操作が完了した後、先づ、スリーブ３
Ｃを回転軸線外方へ引くことにより各肩板３ａの先端部
が骨材３ｂにより径方向内方へ引かれ、最終的に回転軸
１の周面上に近接して収縮される。

次いでハンドル等により回転棒５を回動してバネ鋼板２
ａを回転軸の中央部１ａ内へ収納する。

かくして回転軸線に沿って組立成形された防舷材を左右
いずれかの方向へ移動させれば、本考案装置の全ての部
材は、公知装置のごとく構成部材を作業者が分解し取出
すまでもなく、簡単に組立成形された防舷材から取り脱
される。

なお、前記防舷材取り脱し操作において、例え、ば回転
軸の左端部１Ｃを中央部１ａとの螺合から解脱し、該左
端部１Ｃを最初に取り脱しておいてから防舷材を装置か
ら取り脱すこともできる。

本考案装置は以上の通り、装置の組立解体操作および該
装置からの防舷材の取り脱し操作が極めて簡単に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の縦断面図、第２図は本考案装置の
円筒形胴部の構造を示す第１図中線Ａ−Ａに沿って裁断
された横断面図、第３図および第４図は本考案装置の傘
形端部の構造を示すそれぞれ第１図中線Ｂ−Ｂおよび線
Ｃ−Ｃに沿って裁断された横断面図である。 １・・・・・・回転軸、１ａ・・・・・・中央部、１ｂ
・・・・・・右端部、１Ｃ・・・・・・左端部、２・・
・・・・円筒形胴部材、２ａ・・・・・・バネ鋼板、２
ｂ・・・・・・巻取軸、３・・・・・・傘形端部材、３
ａ・・・・・・肩板、３ｂ・・・・・・骨材、３Ｃ・・
・・・・スリーブ、３ｄ・・・・・・放射状ヒンジ、５
・・・・・・回転棒、６・・・・・・突出片、７・・・
・・・フランジ、８・・・・・・細長透孔、９・・・・
・・枢軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転軸に装着された円筒形胴部材と該胴部材の両端に密
   接する一対の傘形端部材とからなり、前記胴部材は前記
   回転軸の中央部において該回転軸と同軸的に回転可能に
   内装された巻取軸に対して展張収納可能に装着された一
   枚のバネ鋼板からなり、前記傘形端部材は前記回転軸に
   対して放射状に展開収縮可能に枢着された複数の短冊状
   肩板と前記回転軸に対して同軸線上を往復運動可能に装
   着されたスリーブの一端と前記肩板の一端とにそれぞれ
   枢着された複数の骨材とからなることを特徴とする空気
   式防舷材用組立成形装置。