JPH119988A - 油中水型マイクロエマルション - Google Patents

油中水型マイクロエマルション

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JPH119988A
JPH119988A JP9170607A JP17060797A JPH119988A JP H119988 A JPH119988 A JP H119988A JP 9170607 A JP9170607 A JP 9170607A JP 17060797 A JP17060797 A JP 17060797A JP H119988 A JPH119988 A JP H119988A
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surfactant
oil
water
microemulsion
fatty acid
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JP9170607A
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Masao Takahashi
正雄 高橋
Koji Matsushita
浩司 松下
Hironobu Kunieda
博信 國枝
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ADVANCED SUKIN RES KENKYUSHO KK
INST ADVANCED SKIN RES Inc
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ADVANCED SUKIN RES KENKYUSHO KK
INST ADVANCED SKIN RES Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロエマルションとしての安定性が高
く、生体への適用に対する安全性も高く、しかも分散相
である水含有量が高いマイクロエマルションの調製を目
的とするものである。このマイクロエマルションは、特
に難吸収性の水溶性薬物、例えばペプチド性薬物、難吸
収性低分子化合物の薬物送達システムに有用である。 【構成】 W/O型マイクロエマルションを形成するに
際して、主界面活性剤であるオリゴ型界面活性剤と補助
界面活性剤として脂肪酸のグリセリンまたはソルビタン
エステルをを使用し、連続相である油成分として脂肪酸
トリグリセライドまたは低級アルコールと高級脂肪酸と
のエステル化合物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油中水型(W/O型)マ
イクロエマルションに関し、更に詳細には、適切な主お
よび補助界面活性剤を組み合わせて使用した、安定でか
つ水組成比の高いマイクロエマルションに関する。
【0002】
【従来の技術】W/O型マイクロエマルションは水相で
ある分散粒子が光の波長以下のナノメートルサイズであ
り、極めて微粒子であることから、薬物送達システム
(DDS)に利用する試みが最近になって散見されるよ
うになってきた(1、2、3参照)。
【0003】マイクロエマルションは、普通のエマルシ
ョンに中鎖アルコールを添加することにより、ほぼ澄明
ではあるがエマルションとしての性質を保持したコロイ
ド溶液が得られることが1943年に報告された。これ
は、普通のエマルションに比較して、分散粒子が微細な
エマルションであることから、マイクロエマルションと
呼ばれた(文献4参照)。当初、このマイクロエマルシ
ョンは、界面活性剤と中鎖アルコールの存在により界面
エネルギーがほぼゼロになって形成されるものと考えら
れた。しかしながら、最近は界面活性剤ミセルが膨潤し
分散質を封入したものと考えられるようになった。
【0004】マイクロエマルションは、使用する水の特
性(例えば塩濃度、pH等)、油の種類及び特性(例え
ば極性の程度、化学構造等)、更に界面活性剤の物性
(例えばHLBや化学構造等)により至適組成比は異な
るものの、これら物質の種類および水:油:界面活性剤
の比率を選択することにっよって形成される。使用する
界面活性剤、油相成分および水相成分とが相互に適当な
物性を持つものでないと、マイクロエマルションは形成
されないか、マイクロエマルションが形成されるとして
も、水/界面活性剤/油の組成比範囲が極めて狭いもの
となる。
【0005】また、マイクロエマルションを形成させる
ために、従来は中鎖アルコール、例えば、オクタノー
ル、ブタノール等が使用されてきたが、不快臭を有する
等の欠点があった。
【0006】また、マイクロエマルションは、経皮/経
粘膜吸収され難い生理活性物質、例えば、高分子量の生
理活性ペプチド、難吸収性の低分子化合物等のDDSに
利用することが試みられてきた。このような高分子量の
ペプチドの殆どは水溶性であり、また、難吸収性の低分
子化合物の多くも水溶性であり、W/O型のマイクロエ
マルションとして製剤化することで吸収性を改善する試
みが行われてきた。
【0007】DDSとしてマイクロエマルションを利用
するためには、界面活性剤に由来する毒性を最小限に押
え、かつ、至適薬物投与量を与えるためのマイクロエマ
ルションの投与量をできるだけ少量に抑えることが望ま
れていた。このためには、系全体に対し、または界面活
性剤量に対して、水の組成比をできる限り大きくするこ
とが要求されていた。従来のW/O型マイクロエマルシ
ョンでは、水と界面活性剤との比率は最大でも1/2程
度、通常1/4〜1/5程度であった。一般的に、非イ
オン系界面活性剤は毒性が極めて低いが、生体にとって
異物であり、大量に投与使用すれば多少の毒性は発現す
ることが知られている。
【0008】従来、マイクロエマルションの油相には炭
化水素系化合物が使用されていたため、水との極性の差
が大きく、使用できる界面活性剤が限られていた。ま
た、補助活性剤に当初、中鎖アルコールが使用されたよ
うに、補助界面活性剤の炭素鎖はC4〜C10程度のもの
が使用されていた。長鎖炭素鎖を持つ補助界面活性剤を
使用すると、等方性のマイクロエマルションは形成され
難く、液晶が生成してしまうことが知られている。この
ような系では、界面活性剤の使用効率が低く、多量の界
面活性剤の使用が必要であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これまで、マイクロエ
マルションを形成するために使用されてきた中鎖アルコ
ールには不快臭があり、これを使用することなく安定
で、かつヒトへの投与にも安全なW/O型マイクロエマ
ルションを提供することが望まれていた。
【0010】また、従来、補助界面活性剤として使用さ
れてきた中鎖炭化水素鎖を持つ界面活性剤は、油中にミ
セルを形成するに至らず、単分子又は数分子会合して分
散ないし溶解してしまう比率が高かった。このような、
中鎖炭化水素鎖をもつ界面活性剤を使用することなく、
界面活性剤のミセル形成効率が良く、しかも安定なマイ
クロエマルションの調製が望まれていた。
【0011】さらに、W/O型マイクロエマルションで
あって、分散相である水の組成比を出来る限り大きくし
たマイクロエマルションを提供することが望まれてい
る。即ち、水相中に溶解した投与薬物量に対して、付随
して投与されることになる界面活性剤、油の使用量を可
能な限り少なくすることである。薬物送達システム(D
DS)への使用に適したヒトに投与する際に安全な界面
活性剤および油相として油成分を用い、しかも系中の水
相の組成比が高いマイクロエマルションを開発すること
が望まれていた。
【0012】
【課題を解決する手段】本発明は、後に説明する特定の
主および補助界面活性剤を使用することにより、特に、
特定の油成分を油相物質として用いることにより、所期
の特性をもつマイクロエマルションを形成することに成
功した。本発明の界面活性剤は、適当な極性を持った油
中において、単分子状での分散ないしは数分子会合した
溶解状態になってミセル形成に寄与しない確率が低く、
極めて効率よくミセルを形成できる。これは、油成分に
合った物性の長鎖炭素鎖を持つ補助界面活性剤を添加す
ることにより、主界面活性剤分子が単分子ないし数分子
会合体で分散ないし溶解が防止される。また、液晶を形
成することもなく、主界面活性剤が補助界面活性剤と共
にミセルを形成するため、添加した水相がミセル中に効
率よく取り込まれ、マイクロエマルションが形成される
ことによる。
【0013】本発明のマイクロエマルションは、通常次
のようにして調製できる。まず、油成分に主及び補助界
面活性剤を添加混合して油溶液を得る。別途、水に生理
活性ペプチドのような親水性薬物を溶解して水溶液を得
る。この水溶液を、前に調製した油溶液中に添加混合す
ることによって、薬物が内包されたW/O型マイクロエ
マルションを調製することができる。
【0014】本発明に使用できる主界面活性剤は、いわ
ゆるオリゴ型界面活性剤である。ここで使用されるオリ
ゴ型界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化または非
硬化ヒマシ油は、高級脂肪酸がポリオキシエチレン鎖を
介し、トリグリセリンエステルを形成し、更に当該脂肪
酸の末端にポリオキシエチレン鎖が結合した構造を持
つ。その結果、3本の放射状の親水基に親油性炭素鎖が
付きその親油基の末端に親水基鎖があるため、バルキー
な形状であり、油/水の界面に存在すると計6本の親水
鎖が水に入り、3本の親油基が放射状に油面に入ってく
る。そのため、補助界面活性剤との組み合わせにより安
定なマイクロエマルションの形成に寄与すると考えられ
る。
【0015】主界面活性剤はC10〜C20、好ましくはC
14〜C18の長鎖の脂肪酸を1分子内に2モル以上含み、
その脂肪酸各1モル当たり5〜60モルのオキシエチレ
ン単位を含有する。このような長鎖脂肪酸を有するた
め、油相中に無駄に単分子で分散し、または数分子が会
合して溶解ないし分散することが少なく、補助界面活性
剤と共に効率良く膨潤したミセルまたはマイクロエマル
ションを形成する。
【0016】本発明においては、マイクロエマルション
を形成するための特性および医薬品としての安全性等の
観点から、ポリオキシエチレン硬化または非硬化ヒマシ
油が好ましい主界面活性剤である。
【0017】一方、本発明で使用できる補助界面活性剤
としては、長鎖脂肪酸のグルセリンまたはソルビタンと
のエステル型界面活性剤であり、好ましくは、炭素数1
0〜20、好ましくは14〜18の飽和または不飽和長
鎖脂肪酸のモノ−またはジ−グリセンエステル、または
前記脂肪酸のモノ−、ジ−またはトリ−ソルビタンエス
テルである。これら補助界面活性剤の具体例としては、
モノラウリン酸ソルビタンエステル、モノオレイン酸グ
リセリンエステル、等がある。
【0018】なお、主界面活性剤のポリオキシエチレン
付加モル数が異なる2種以上の界面活性剤を組み合わせ
ることにより、所望のモル数を有する界面活性剤に相当
する特性を与えることも可能である。同様に長鎖脂肪酸
の炭素数の異なる界面活性剤を混合して同様の効果をも
たらすことも可能である。
【0019】本発明の主界面活性剤及び補助界面活性剤
の合計(全界面活性剤)は、系全体において1〜30重
量、好ましくは5〜20重量%の範囲で使用される。
【0020】主界面活性剤と補助界面活性剤との配合比
率は、それぞれの界面活性剤の種類、油相を構成する油
の種類、水の配合比率等によって変わるが、通常、重量
比率(主界面活性剤:補助界面活性剤)で90:10〜
5:95の範囲であり、好ましくは80:20〜40:
60の範囲である。
【0021】本発明の水成分は、系全体において0.1
〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲で使用
される。
【0022】本発明においては、水と全界面活性剤との
使用割合は、重量比で10/50〜10/5、好ましく
は10/25〜10/10(水/全界面活性剤)から選
ばれる。
【0023】本発明で使用する油成分は、脂肪酸トリグ
リセライド、低級アルコールと高級脂肪酸とのエステル
化合物のいずれかであることが好ましい。特に、脂肪酸
の炭素鎖がC6−C12である所謂中鎖脂肪酸トリグリセ
ライドが好ましい。また、上記のエステル化合物として
は、低級アルコール部分の炭素数が2〜6、好ましくは
炭素数2〜4であり、高級脂肪酸部分の炭素数が10〜
20、好ましくは14〜18のものである。一般的に鉱
油類はヒトに投与する場合、安全性の観点から好ましく
ない。
【0024】好ましい油成分の具体例としては、エチル
ヘキシル酸トリグリセライド、C8、C10脂肪酸混合ト
リグリセライドである中鎖トリグリセライド、及びイソ
プロピルミリステート、イソプロピルパルミテート等を
挙げることができる。
【0025】油成分は、系全体において、50〜95重
量%、好ましくは70〜85重量%の範囲から選ばれ
る。
【0026】本願発明のマイクロエマルションに配合で
きる薬物としては、特に、経粘膜難吸収性薬物が好まし
いが、それに限定されない。例えば、副甲状腺ホルモ
ン、カルシトニン、黄体ホルモン放出ホルモン、インス
リン、エリスロポエチン、コロニー形成刺激因子(CS
F)、インターロイキン類、インターフェロン類、バソ
プレシン、成長ホルモンなどのペプチド性化合物;およ
びテオフィリン、プロプラノロール、メトトレキサー
ト、シタラビン、ジクロフェナク、硝酸イソソルビド、
ジルチアゼム、オキシプレノロール、ドパミン、フロロ
ウラシル、メクロフェノキサート、メシル酸ジヒドロエ
ルゴトキシン、塩酸ブレオマイシン、ネオカルチノスタ
チン等の水溶性低分子化合物が挙げられる。かかる薬物
は、系全体において一般に10重量%程度まで、好まし
くは5重量%程度までの範囲で配合される。
【0027】本発明においては、本発明のマイクロエマ
ルションの特徴を損ねない範囲で、公知の種々の添加剤
を併用することができる。例えば、エチルアルコール、
グリセリン、ソルビトール、ゼラチン、アルギン酸塩、
セルロース誘導体、スクワレン、オリーブ油などを系全
体において、0.01〜10重量%程度併用することが
できる。
【0028】本発明では、主界面活性剤と補助界面活性
剤とを組み合わせることで、これまで非常に困難であっ
た水の組成比が極めて大きいW/O型マイクロエマルシ
ョンを調製することが可能になった。同時に、安定性が
高く、しかも適用時にヒトに対する安全性が改善された
マイクロエマルションを調製できた。
【0029】本発明を理論的に説明する意図ではない
が、オリゴ型界面活性剤は分散水相粒子中に1分子内の
複数の親水基が碇のように入り込み、同時に親油性基が
油相に保持されるため、界面活性剤は水相粒子の球面を
包むように保持されると考えられる。また、補助界面活
性剤は、その親油性基である長鎖炭化水素基が油相中に
長く突き出し、オリゴ型界面活性剤を水/油界面に安定
に保持するのに役立っているものと推測される。この結
果、界面活性剤は単分子状態で分散ないし溶解すること
なく、効率よくマイクロエマルションを形成することに
寄与しているものと考えられる。
【0030】更に、本発明の界面活性剤の組合わせが、
油成分に対して適当なHLBを提供していることもあげ
られる。即ち、界面活性剤の混合HLBが親水性に偏る
と水にミセル溶解してしまい、逆だと、油中に逆ミセル
溶解する。W/O型マイクロエマルションを調製するば
あい油中の逆ミセルが油から分離する限界に近いHLB
に近づけると、油中での逆ミセルの会合分子数が多くな
り、より水相を可溶化することになると考えられる。こ
の結果、本発明はこのような、機構で界面活性剤に対す
る水の比率を大きくできたものと理解できる。
【0031】
【実施例】以下に実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例において示される「%」は『重量
%』を表す。
【0032】 [実施例1] ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油(活性剤1) 3.7% ラウリン酸ソルビタンエステル (活性剤2) 6.3% 等張リン酸緩衝液 (水相成分) 9.8% G−CSF (薬物) 0.005% エチルヘキシル酸トリグリセライド (油相成分) 全量100% G−CSFを等張リン酸緩衝液に溶解した。エチルヘキ
シルトリグリセライド(以下TEH)に活性剤1および
2を添加し、撹拌した。混合液が均一になったら、ここ
に前に調製したG−CSFを溶解した水相を添加し、撹
拌を20〜30分間継続した。青白く透明な液が得られ
るので、その液のチンダル現象を観察すると、光路が強
く青白く光り、コロイド溶液であることがわかった。
【0033】この試料液をレーザー光散乱自動粒径測定
装置(Arレーザー75mW、大塚電子製、DLS−7
000型)で測定したところ、粒子径の平均粒径±標準
偏差は58.1±20.0nmの単一分布であり、マイク
ロエマルションが形成されていることが確認された。
【0034】このマイクロエマルションの乳化を破壊
後、超高速遠心分離機(ベックマン社製、L8−80
型)により、55,000rpmで1時間遠心後、上層
に分離した油と界面活性剤混合物を除き、残った水相か
らGーCSFを回収した結果、配合量の56%が回収さ
れた。なお、「全量100%」は、その成分にて全量を
100%にしたことを意味する(以下、同様)。
【0035】 [実施例2] ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油(活性剤1) 5.4% ラウリン酸ソルビタンエステル (活性剤2) 4.36% 等張リン酸緩衝液 (水相成分) 8.0% エチルヘキシル酸トリグリセライド (油相成分) 全量100% 油相成分に活性剤1および2を添加、撹拌し、水相成分
を添加後更に撹拌を約30分間継続した。青みのある澄
明な油状液体が得られた。チンダル現象を観察すると、
強い青白散乱光が光路に認められた。レーザー光散乱自
動粒径測定装置で粒径を測定した結果、平均粒径±標準
偏差は48.3±20.4nmであった。
【0036】 [実施例3] ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油(活性剤1) 5.4% ラウリン酸ソルビタンエステル (活性剤2) 4.6 等張リン酸緩衝液 (水相成分) 6.5% ヒト型カルシトニン (薬物) 0.013% 中鎖脂肪酸トリグリセライド (油相成分) 全量100% (C8〜C10脂肪酸混合トリグリセライド) 油相成分に活性剤1および2を添加、撹拌し、水相成分
を添加後更に撹拌を約30分間継続したところ、青みの
ある澄明な油状液体が得られた。チンダル現象を観察す
ると、強い青白散乱光が光路に認められた。レーザー光
散乱自動粒径測定装置で粒径を測定した結果、335±
232nmの粒径分布が得られた。
【0037】このマイクロエマルションの乳化を破壊
後、超高速遠心分離機(ベックマン社製、L8−80
型)で55000rpmで1時間遠心後、上層に分離し
た油と界面活性剤混合物を除き、水相を分取しカルシト
ニンの定量を行い、回収率を測定した結果、配合量の9
7%が回収できた。
【0038】 [実施例4] ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油(活性剤1) 2.0% ラウリン酸ソルビタンエステル (活性剤2) 8.0% 蒸留水 (水相成分) 4.2% イソプロピルミリステート (油相成分) 全量100% 油相成分に活性剤1および2を添加、撹拌し、水相成分
を添加後更に撹拌を約30分間継続したところ、青みの
ある半澄明な油状液体が得られた。チンダル現象を観察
すると、強い青白散乱光が光路に認められた。レーザー
光散乱自動粒径測定装置で粒径を測定した結果、885
±435nmの粒径分布が得られた。
【0039】 [実施例5] ポリオキシエチレン(10モル)硬化ヒマシ油(活性剤1) 6.0% モノオレイン酸グリセリンエステル (活性剤2) 4.0% 生理的食塩水 (水相成分) 4.2% エチルヘキシル酸トリグリセライド (油相成分) 全量100% 油相成分に活性剤1および2を添加、撹拌し、水相成分
を添加後更に撹拌を約30分間継続したところ、青みの
ある澄明な油状液体が得られた。チンダル現象を観察す
ると、強い青白散乱光が光路に認められた。レーザー光
散乱自動粒径測定装置で粒径を測定した結果、469±
152nmの粒径分布が得られた。
【0040】[文献] (1) Ritschel W.A.;Meth Find Exp Clin Pharmacol,13
(3)205-220,1991 (2) P.P.Constantinides,J-P.Scalart,他;Proceed Int
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s 1983; ElsevierScience Publishar B..V.,(1983) (4) 特願平6−80598 (5) PCT/US93/09916(WO94/08
610) (6) Hoar T.P. & Shulman J.H.;Nature,152(102),1943
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 9/00 A61K 9/00 F

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、油成分、界面活性剤および
    水成分から成る油中水型マイクロエマルションであっ
    て、該界面活性剤としてオリゴ型界面活性剤を主界面活
    性剤とし、長鎖脂肪酸のグリセリンまたはソルビタンと
    のエステル型界面活性剤を補助界面活性剤として使用す
    ることを特徴とする、油中水型マイクロエマルション。
  2. 【請求項2】 オリゴ型界面活性剤が、ポリオキシエチ
    レン硬化または非硬化ヒマシ油である請求項1記載のマ
    イクロエマルション。
  3. 【請求項3】 前記ポリオキシエチレン硬化または非硬
    化ヒマシ油が、ヒマシ油1モルに対しポリオキシエチレ
    ン5〜60モルから構成されることを特徴とする請求項
    2記載のマイクロエマルション。
  4. 【請求項4】 前記補助界面活性剤である長鎖脂肪酸の
    グリセリンエステルまたはソルビタンエステルは、脂肪
    酸の炭素数が10〜20のものであることを特徴とする
    請求項1、2または3記載のマイクロエマルション。
  5. 【請求項5】 主界面活性剤及び補助界面活性剤の合計
    (全界面界面活性剤)が系全体の重量の1〜30重量%
    である請求項1〜4のいずれかの項記載のマイクロエマ
    ルション。
  6. 【請求項6】 系全体に含まれる水と全界面活性剤との
    使用割合が、重量比で10/25〜10/10(水/全
    界面活性剤)であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかの項に記載のマイクロエマルション。
  7. 【請求項7】 マイクロエマルションの分散媒である油
    成分が脂肪酸トリグリセライドまたは、低級アルコール
    と高級脂肪酸とのエステル化合物である請求項1〜6の
    いずれかの項に記載のマイクロエマルション。
  8. 【請求項8】 前記油成分が、脂肪酸の炭素数が6〜1
    2である脂肪酸トリグリセライドであることを特徴とす
    る請求項7記載のマイクロエマルション。
  9. 【請求項9】 前記油成分が、低級アルコールと高級脂
    肪酸のエステル化合物である請求項8記載のマイクロエ
    マルション。
  10. 【請求項10】 前記エステル化合物の低級アルコール
    部分の炭素数が2〜6のものであることを特徴とする請
    求項9記載のマイクロエマルション。
  11. 【請求項11】 前記エステル化合物の高級脂肪酸部分
    の炭素数が10〜20のものであることを特徴とする請
    求項10記載のマイクロエマルション。
  12. 【請求項12】 マイクロエマルション中の水相中に、
    薬理効果のある化合物が溶解または添加されていること
    を特徴とする請求項1〜11項のいずれかの項に記載の
    マイクロエマルション。
  13. 【請求項13】 前記薬理効果のある化合物が、ペプチ
    ド性薬物もしくは水溶性低分子難吸収性化合物である請
    求項12記載のマイクロエマルション。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008519026A (ja) * 2004-11-02 2008-06-05 メデシス・ファルマ・ソシエテ・アノニム ジグリセリドおよびフィトステロールを含む、金属カチオンの送達用の逆ミセル組成物ならびに製造方法

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JP2008519026A (ja) * 2004-11-02 2008-06-05 メデシス・ファルマ・ソシエテ・アノニム ジグリセリドおよびフィトステロールを含む、金属カチオンの送達用の逆ミセル組成物ならびに製造方法

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