JPH1197048A - 固体高分子型燃料電池モジュール - Google Patents

固体高分子型燃料電池モジュール

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JPH1197048A
JPH1197048A JP9256342A JP25634297A JPH1197048A JP H1197048 A JPH1197048 A JP H1197048A JP 9256342 A JP9256342 A JP 9256342A JP 25634297 A JP25634297 A JP 25634297A JP H1197048 A JPH1197048 A JP H1197048A
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JP
Japan
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chamber
fuel
heat medium
cell
oxidant
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Withdrawn
Application number
JP9256342A
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English (en)
Inventor
Toru Nakaoka
透 中岡
Koji Yasuo
耕司 安尾
Yasunori Yoshimoto
保則 吉本
Yasuo Miyake
泰夫 三宅
Koji Nishio
晃治 西尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化剤ガス、又は生成水若しくは移動水の蒸
発潜熱をセルの冷却に使用する方式の固体高分子型燃料
電池モジュールにおいて、各セルの温度分布の均一化を
図る。 【解決手段】 固体高分子電解質膜13の一方の面にア
ノード12、他方の面にカソード14を形成したセル1
0に対し、アノード側に燃料ガスの流通する燃料室1
6、カソード側に酸化剤ガスの流通する酸化剤室18を
配置して単位セル1とし、該単位セルが複数個重ねられ
たセル積層体の両端をそれぞれ端部板22、23で挟ん
で締め付ける際、最も外側位置にある酸化剤室18と端
部板22との間に、該酸化剤室を昇温させるための熱媒
が流通する熱媒室28を配備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電特性の改良さ
れた固体高分子型燃料電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】酸化剤ガス、又は生成水若しくは移動水
の蒸発潜熱をセルの冷却に使用する方式の固体高分子型
燃料電池モジュールは、図7(a)に示すように、固体高
分子電解質膜(13)の一方の面にアノード(12)、他方の面
にカソード(14)を配したセル(10)のアノード(12)側に燃
料ガスの流通する燃料室(16)、カソード(14)側に酸化剤
ガスが流通する酸化剤室(18)を形成した構造体を単位セ
ル(1)とし、これを多数重ねたセル積層体の両端に端部
板(22)(23)をそれぞれ配置して構成される。燃料ガスに
含まれる水素をアノード(12)に、空気中に含まれる酸素
をカソード(14)に供給すると、水素イオンが固体高分子
膜(13)の中を通ってカソード(14)へ移動し、カソード(1
4)の酸素と反応して水を生成する。燃料電池では、この
電気化学的反応により発生する電気を利用して発電が行
なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料電池の
運転時、固体高分子電解質膜のイオン導電性を確保する
ために、固体高分子電解質膜を湿潤状態にする必要があ
る。このため、一般的には燃料ガスと水を別途供給し、
燃料電池モジュールの入口側に配置された気液混合器に
て混合し、燃料ガスの加湿が行われる。燃料ガスとし
て、都市ガスなどの炭化水素系ガスの改質により生成さ
れた水素ガスを使用する場合、燃料水素ガスは改質器か
ら約100〜200℃の温度で供給され、次に水(必要
に応じて加熱された温水)と混合され、約80〜90℃
の温度の気液混合状態の加湿燃料ガスに調製される。こ
の加湿燃料ガスは、燃料供給ポートから燃料供給口を通
じて、各セルの燃料室へ供給される。一方、酸化剤ガス
としての空気は、送風機により、酸化剤供給ポートから
酸化剤供給口を通じて、各セルの酸化剤室へ供給され
る。
【0004】固体高分子型燃料電池は室温乃至約120
℃の温度範囲で作動するが、セルの電気化学的反応速度
は温度に依存しており、前記温度範囲内において温度が
高いほど反応速度は速い。ところが、送風機から供給さ
れる空気の温度は常温であるから、酸化剤室(18)を流通
する空気の温度は、燃料室(16)を流通する加湿燃料ガス
の温度よりも低い。図7(a)に示す従来の燃料電池モジ
ュールにおいて、符号〜で示す位置の単位セル(1)
の場合、酸化剤室(18)は燃料室(16)と接触するから、酸
化剤室(18)を流通する空気は、燃料室(16)を流通する加
湿燃料ガスの熱影響を受けて昇温する。しかし、符号
で示す位置の単位セル(1)の場合、酸化剤室(18)は金属
製の端部板(22)に接触しており、加湿燃料ガスの熱影響
を殆んど受けないため、セル(10)の温度が低くなる問題
があった。この燃料電池モジュールにおける酸化剤室(1
8)と燃料室(16)の典型的な温度分布を図7(b)に示して
いる。
【0005】運転開始に際し、全ての単位セルを室温か
ら所定温度まで昇温させる必要があるが、単位セルの温
度分布が不均一であると、温度が最も低い単位セルに合
わせて昇温条件を設定せねばならず、起動に時間を要す
る不都合があった。また、燃料ガスとして改質ガスを使
用する場合、改質ガス中に不純物として含まれる一酸化
炭素は温度が低いほど電極に吸着し易いため、温度の低
いセルは、一酸化炭素による被毒の影響を受けて、発電
効率の低下及び低寿命化を招く不都合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体高分子電
解質膜の一方の面にアノード、他方の面にカソードを形
成したセルに対し、アノード側に燃料ガスの流通する燃
料室、カソード側に酸化剤ガスの流通する酸化剤室を配
置して単位セルとし、該単位セルが複数個重ねられたセ
ル積層体の両端をそれぞれ端部板で挟持して、気密に締
め付けた固体高分子型燃料電池モジュールにおいて、最
も外側位置にある酸化剤室と端部板との間に、該酸化剤
室を昇温させるための熱媒が流通する熱媒室を配備した
ものである。なお、熱媒の温度は、酸化剤室を昇温させ
るために約70℃以上が望ましく、固体高分子型燃料電
池の運転温度による制限から約120℃以下の温度とす
ることが望ましい。
【0007】なお、燃料室へ燃料ガスを供給する燃料供
給口と、燃料室から燃料ガスを排出する燃料排出口に対
し、熱媒室をそれぞれ連通させることにより、燃料ガス
を熱媒として利用し、熱媒室の中を流通させることがで
きる。或はまた、熱媒室には、熱媒供給口と熱媒排出口
に連通させることにより、外部熱源で加熱された温水又
は有機オイル等の熱媒を流通させることもできる。
【0008】
【作用】最も外側位置にある酸化剤室と端部板との間
に、熱媒の流通する熱媒室を配備したことにより、どの
酸化剤室も、セルのカソード側と反対側の面が、燃料室
又は熱媒室と接触させることができる。このため、全て
の酸化剤室は、燃料室又は熱媒室を流通する所定温度の
燃料ガス又は熱媒からの熱伝達作用によって昇温するか
ら、セル積層体全体における温度分布を均一にすること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の燃料電池モジュー
ルの概要を説明する。図1(a)に示す如く、単位セル
(1)は、固体高分子電解質膜(13)の一方の面にアノード
(12)、他方の面にカソード(14)を形成したセル(10)に対
し、アノード(12)側に燃料ガスの流通する燃料室(16)、
カソード(14)側に酸化剤ガスの流通する酸化剤室(18)を
配置したものである。この単位セル(1)は、例えば〜
で示す如く重ねられて、セル積層体が形成される。符
号で示す位置にある単位セル(1)の酸化剤室(18)に
は、セル(10)のカソード(14)とは反対側の面に、所定温
度の熱媒が流通する熱媒室(28)が配備される。熱媒室(2
8)には端部板(22)が当てられ、また、符号で示す位置
の単位セル(1)の燃料室(16)には端部板(23)が当てら
れ、これらの端部板を適当な締付具(図示せず)を用いて
気密に締め付けることにより、本発明の燃料電池モジュ
ール(2)が形成される。
【0010】本発明の燃料電池モジュール(2)につい
て、より具体的な構成を図2を参照して説明する。な
お、図2は、セル(10)をカソード(14)側から見た図であ
り、説明の都合上、カソード側の面をA面、アノード側
の面をB面(図2では隠れていて見えない)とする。
【0011】(31)は燃料プレートであり、薄肉の壁部を
残して、プレート厚さよりやや浅い深さの燃料室(16)が
凹設されている。この燃料プレート(31)の燃料室(16)
は、図1(a)に示す単位セルの燃料室(16)に対応して
いる。(32)はA面に燃料室(16)、B面に酸化剤室(18)
(図2では見えない)を有するバイポーラプレートであ
る。酸化剤室(18)と燃料室(16)は、プレート厚さの半分
よりやや浅い深さに夫々凹設されている。燃料プレート
(31)及びバイポーラプレート(32)は、酸化剤室(18)又は
燃料室(16)の底面に、上辺及び下辺から離れた位置に複
数本の縦リブ(36)が並設され、酸化剤ガス又は燃料ガス
が流通する溝を形成している。バイポーラプレート(32)
における酸化剤室(18)と燃料室(16)は、例えば、図1
(a)に示す単位セルの酸化剤室(18)と単位セルの燃
料室(16)に夫々対応している。(33)は、(32)と同じバイ
ポーラプレートであるが、A面は熱媒室(28)を有してい
る。この実施例では、熱媒室(28)は、燃料室(16)と全く
同じ構成である。B面は酸化剤室(18)(図2では見えな
い)を有しており、このバイポーラプレート(33)におけ
る酸化剤室(18)は、図1(a)に示す単位セルの酸化剤
室(18)に対応している。なお、(11)はセル(10)を有する
セルプレートである。この実施例では、単位セル(1)
は、セルプレートと、燃料プレート又はバイポーラプレ
ートの燃料室(16)と、バイポーラプレートの酸化剤室(1
8)とで構成される。
【0012】各プレート(11)(31)(32)(33)の上部の同一
位置に燃料供給口(41)、酸化剤供給口(42)を貫通、開設
しており、下部の同一位置に横長の燃料排出口(44)、酸
化剤排出口(45)を貫通、開設している。なお、バイポー
ラプレート(33)のA面側について、酸化剤供給口(42)と
酸化剤排出口(45)は貫通させる必要はなく、プレート厚
さの約半分の位置で閉じていてもよい。
【0013】図3及び図4にに示すように、A面側の燃
料室(16)は、流入口(41a)と流出口(44a)を経て、それぞ
れ燃料供給口(41)と燃料排出口(44)へ連通し、B面側の
酸化剤室(18)は、流入口(42a)と流出口(45a)を経て、そ
れぞれ酸化剤供給口(42)と酸化剤排出口(45)へ連通して
いる。なお、カソード(14)とアノード(12)は、燃料及び
酸化剤の供給口と排出口とは連通していない。
【0014】図示の実施例では、バイポーラプレート(3
3)側に端部板(22)、燃料プレート(31)の側に端部板(23)
が用いられ、燃料プレート(31)側の端部板(23)には、燃
料供給ポート(51)、酸化剤供給ポート(52)、燃料排出ポ
ート(54)、酸化剤排出ポート(55)が貫通開設されてい
る。
【0015】セルプレート(11)と、バイポーラプレート
(32)を必要な数だけ準備し、これらプレートを交互に重
ねた後、セルプレート(11)のアノード(12)側に燃料プレ
ート(31)、カソード(14)側にバイポーラプレート(33)を
重ねる。このようにして得られたセル積層体に対し、バ
イポーラプレート(33)側を端部板(22)、燃料プレート(3
1)側を端部板(23)で挟んで締め付けることにより、各燃
料室(16)は、共通の燃料供給口(41)及び燃料排出口(44)
に連通し、各酸化剤室(18)は、共通の酸化剤供給口(42)
及び酸化剤排出口(45)に連通する。なお、端部板(22)と
接触する熱媒室(28)は、燃料室(16)に連通するが、セル
の電気化学反応に対して直接寄与しない部分であり、熱
媒室(28)を流通する燃料ガスは背面の酸化剤室を加熱す
るための熱媒として利用される。
【0016】燃料電池モジュール(2)は、図5に示され
るように、燃料供給ポート(51)へは気液混合器(61)、酸
化剤供給ポート(54)へは送風機(62)がそれぞれ接続され
る。また、燃料排出ポート(44)へは、気液分離器(図示
せず)を通じて、水タンク(63)が接続されており、分離
された水は循環使用のために水タンク(63)に戻される。
また、酸化剤排出ポート(55)へは排出管(64)が接続され
ている。気液混合器(61)へは、改質器(図示せず)から燃
料水素ガス、水タンク(63)から水ポンプ(65)により水が
それぞれ供給され、その中で混合された気液混合状態の
加湿燃料ガスは、燃料供給ポート(51)を通じて、各々の
単位セルの燃料室(16)へ送り込まれる。
【0017】この実施例では、端部板(22)と酸化剤室(1
8)との間にある熱媒室(28)に対して、他の燃料室(16)と
同様に、所定温度の加湿燃料ガスが送り込まれるから、
その背面にある酸化剤室(18)は、熱伝導により昇温す
る。この実施例の燃料電池モジュールにおける酸化剤室
(18)と燃料室(16)の典型的な温度分布を図1(b)に示し
ており、図7(b)に示す温度分布と比べて、より均一で
あることがわかる。
【0018】なお、熱媒としても使用される加湿燃料ガ
スは気体と液体が混合された状態であり、セルの運転温
度に応じて、望ましくは約70〜120℃の範囲内で適
宜設定される。酸化剤室を昇温させて所望の発電効率を
達成するには、約70℃以上の温度で供給する必要があ
ると考えられ、また、上限を120℃とするのはセルの
最高使用温度(約120℃)に対応させたもので、電極の
高温劣化を防止するためである。例えば、セルの運転温
度が約80℃のときは、セルの温度分布を均一化させる
点で、加湿燃料ガスの温度は約70〜90℃とすること
が好ましい。
【0019】燃料ガスとして、都市ガスなどを改質した
水素リッチガスを使用するときは、改質器から約100
〜200℃の温度で供給されるから、燃料ガスと混合す
べき水を加熱する必要は必ずしもないが、純水素ガスを
使用するときは、水はヒータ等により加熱したものが気
液混合器へ供給される。
【0020】上記実施例では、燃料ガスを熱媒として使
用するため、一方の面側に酸化剤室、他方の面側に燃料
室を有するバイポーラプレートを用いるようにすれば、
追加の配管等を設けるまでもなく、バイポーラプレート
の燃料室をそのまま熱媒室に利用できる利点がある。な
お、必ずしもバイポーラプレートを使用しなくてもよい
ことは勿論である。
【0021】次に、熱媒室(28)の他の実施例を図6に示
す。図6中、(34)は熱媒プレートであり、プレート厚さ
よりやや浅い深さの熱媒室(28)が凹設されており、熱媒
室(28)の底面には、上辺及び下辺から離れた位置に複数
本の縦リブ(36)が並設され、熱媒が流通する溝を形成し
ている。また、熱媒室(28)の上辺より上方に熱媒供給口
(73)、下辺よりも下方に熱媒排出口(74)が、薄肉の壁部
を残して凹設され、熱媒流入路(73a)と熱媒流出路(74a)
を経て熱媒室(28)に連通している。
【0022】なお、この熱媒プレート(34)を用いる場
合、符号で示す位置(図1参照)の単位セル(1)の酸化
剤室(18)は、バイポーラプレートではなく、燃料プレー
ト(31)(図2参照)の場合と同様に、壁部を残して、プレ
ート厚さよりやや浅い深さの酸化剤室のみが凹設された
酸化剤プレート(図示せず)が使用される。また、この酸
化剤プレートは、図示はしないが、酸化剤供給口と酸化
剤排出口が凹設され、酸化剤流入路と酸化剤流出路を経
て酸化剤室に連通している。
【0023】端部板(22)には、熱媒供給ポート(71)と熱
媒排出ポート(72)が貫通、開設され、これらポートを通
じて、所定温度の熱媒が熱媒室(28)へ供給される。この
実施例では、熱媒として、温水又は有機オイルなどが使
用される。温水を用いる場合、燃料ガスを加湿するため
に使用される循環水を使用することが好ましい。
【0024】熱媒室(28)は、多数の縦リブ(36)を並設
し、リブとリブの間に熱媒が流通する溝を形成した例を
示したが、このリブ構造に限定されるものでない。熱媒
室は、熱媒が流通できる構造であればよく、波板状の溝
を設けた構造とすることもできるし、熱媒室全体を多孔
質材料から形成することもできる。
【0025】
【実施例】次に、以下に示す単位セルを用いて、発明例
と比較例の試験電池を作製し、運転試験を実施した。 ・電極有効面積: 50cm2 ・固体高分子電解質膜: パーフルオロカーボンスルホ
ン酸 ・アノード: Pt−Ru担持カーボン ・カソード: Pt担持カーボン
【0026】実験1 発明例、比較例とも単位セルの積層枚数は32枚であ
る。発明例では、第1番目の単位セル(セルNo.1)の酸
化剤室(18)の背面に熱媒室(28)が形成され、該熱媒室(2
8)には端部板(22)が当てられる。第32番目の単位セル
(セルNo.32)の燃料室(16)には端部板(23)が当てられ
る。これら端部板が気密に締め付けられて、試験電池が
作製される。なお、発明例の熱媒室(28)へは、燃料室(1
6)を流通する燃料ガスと同じガスが供給される。この実
験1では、純水素ガスと水が混合された加湿燃料ガスを
用いており、その温度は約80℃である。比較例の試験
電池は、第1番目の単位セル(セルNo.1)の酸化剤室(1
8)に端部板(22)が当てられ、第32番目の単位セル(セ
ルNo.32)の燃料室(16)に端部板(23)が当てられ、これ
ら端部板が気密に締め付けられて作製される。
【0027】上記の試験電池の作動条件は次の通りであ
る。 ・電流密度: 0.5A/cm2 ・燃料ガス: 純水素ガス ・酸化剤ガス: 空気 ・燃料ガス利用率: 70% ・酸化剤ガス利用率: 20%
【0028】第1番目の単位セル(セルNo.1)、中央位
置にある第16番目の単位セル(セルNo.16)、第32
番目の単位セル(セルNo.32)について、セル温度と、
発生電圧を測定した。その試験結果を表1に示してい
る。
【0029】
【表1】
【0030】実験2 純水素ガスに代えて、改質模擬ガス(H2:80vol%、
CO:50ppm、CO2:残部)を用いて、実験1と同じ
要領にて運転試験を行ない、その試験結果を表2に示
す。なお、この改質模擬ガスは、実験1と同じように水
と混合され、混合後の加湿燃料ガスの温度は約80℃で
ある。
【0031】
【表2】
【0032】表1及び表2の結果から明らかなように、
セルNo.16とNo.32については実質的に差異はない
が、セルNo.1については、比較例の試験電池は発明例
と比べて、温度が低い。これは、セルNo.1の酸化剤室
が、発明例では端部板との間に熱媒室が配備されている
のに対し、比較例では直接端部板に接触しているためで
ある。このように、発明例では、セルの温度分布がより
均一になることがわかる。このセルNo.1の温度差は、
発生電圧にも現われており、発明例の試験電池は比較例
と比べて、発生電圧が高く発電効率にすぐれている。特
に、改質模擬ガスを用いた実験2では、発生電圧の差が
大きい。これは、比較例のセルNo.1のセル温度が低
く、COによる被毒の影響をより大きく受けたためと考
えられる。
【0033】
【発明の効果】本発明の燃料電池モジュールは、セル積
層体の中で、最も外側位置にある酸化剤室と端部板との
間に、所定温度の熱媒が流通する熱媒室を配備したこと
により、熱媒の熱を利用して、前記酸化剤室を流通する
酸化剤ガスの温度を上昇させることができる。従って、
セル積層体における各セルの温度分布をより均一にする
ことができる。この結果、燃料電池を起動させるための
昇温時間の短縮化を達成することができる。また、負荷
変動時等のようにセル温度が低い場合でも、すぐれた発
電効率を得ることができる。さらに、最も外側位置に酸
化剤室が存在するセルの温度を上昇させるために、ヒー
タ等の外部加熱手段を設ける必要性はなくなる。燃料ガ
スとして改質ガスを使用する場合でも、改質ガス中に含
まれるCOガス被毒の影響を小さくすることができるの
で、発電効率の向上と、セルの高寿命化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の燃料電池モジュールの概略構成
を模式的に示す図であり、(b)は各単位セルにおける燃
料室と酸化剤室の温度分布を示すグラフである。
【図2】本発明の燃料電池モジュールを構成する燃料プ
レート、セルプレート、バイポーラプレートを分離して
示した斜視図である。
【図3】セルをカソード側から見たときの図であり、
(a)は燃料室、(b)はカソード面を示す図である。
【図4】セルをアノード側から見たときの図であり、
(a)は酸化剤室、(b)はアノード面を示す図である。
【図5】本発明の燃料電池モジュール及びその接続状態
を説明する図である。
【図6】熱媒室の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】(a)は従来の燃料電池モジュールの概略構成を
模式的に示す図であり、(b)は各単位セルにおける燃料
室と酸化剤室の温度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
(1) 単位セル (2) 燃料電池モジュール (10) セル (11) セルプレート (12) アノード (13) 固体高分子電解質膜 (14) カソード (16) 燃料室 (18) 酸化剤室 (22) 端部板 (23) 端部板 (28) 熱媒室 (31) 燃料プレート (32) バイポーラプレート (33) バイポーラプレート (34) 熱媒プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 泰夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体高分子電解質膜(13)の一方の面にア
    ノード(12)、他方の面にカソード(14)を形成したセル(1
    0)に対し、アノード側に燃料ガスの流通する燃料室(1
    6)、カソード側に酸化剤ガスの流通する酸化剤室(18)を
    配置して単位セル(1)とし、該単位セルが複数個重ねら
    れたセル積層体の両端をそれぞれ端部板(22)(23)で挟ん
    で締め付けた固体高分子型燃料電池モジュールにおい
    て、最も外側位置にある酸化剤室(18)と端部板(22)との
    間に、該酸化剤室(18)を昇温させるための熱媒が流通す
    る熱媒室(28)を配備したことを特徴とする固体高分子型
    燃料電池モジュール。
  2. 【請求項2】 各単位セル(1)には、燃料室(16)に連通
    する燃料供給口(41)及び燃料排出口(44)が形成され、各
    燃料室(16)は、燃料供給口(41)及び燃料排出口(44)を通
    じて互いに連通しており、熱媒室(28)は、燃料供給口(4
    1)及び燃料排出口(44)に連通し、熱媒として燃料ガスが
    流通する請求項1に記載の固体高分子型燃料電池モジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 最も外側位置にある酸化剤室(18)と熱媒
    室(28)は、一方の面側に酸化剤室、他方の面側に燃料室
    を有するバイポーラプレートを用いて形成され、該バイ
    ポーラプレートの燃料室が熱媒室(28)として供される請
    求項2に記載の固体高分子型燃料電池モジュール。
  4. 【請求項4】 単一プレートの片面に、熱媒室(28)、熱
    媒を供給する熱媒供給口(73)、及び熱媒を排出する熱媒
    排出口(74)が形成され、熱媒室(28)は、熱媒供給口(73)
    及び熱媒排出口(74)に連通しており、熱媒として温水が
    流通する請求項1に記載の固体高分子型燃料電池モジュ
    ール。
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