JPH1194694A - 表面反射率の測定方法およびその装置、面精度の測定方法およびその装置 - Google Patents

表面反射率の測定方法およびその装置、面精度の測定方法およびその装置

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JPH1194694A
JPH1194694A JP25670197A JP25670197A JPH1194694A JP H1194694 A JPH1194694 A JP H1194694A JP 25670197 A JP25670197 A JP 25670197A JP 25670197 A JP25670197 A JP 25670197A JP H1194694 A JPH1194694 A JP H1194694A
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Giichi Hirayama
義一 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シングルビームを用い表面反射率を高い精度
で測定する。 【解決手段】 シングルビームの入射光路73上の所定位
置Cに、被測定物75を、ビームの入射角がθとなるよう
挿入する。挿入した被測定物で反射され生じる反射光L
R を、その光軸が入射光路73に対し所定位置Cにπ/2
−θの角度で交わる線分ABに一致するよう変更されるよ
うに、第1および第2の反射手段77a,77bを用いて、光
路変更する。この光路変更した光を受光装置79で測光し
て、被測定物75からの反射光強度IR を求める。所定位
置Cに被測定物を入れない状態にし、かつ、第1および
第2の反射手段77a,77b を、反射光強度IR を求めた位
置から、線分ABを軸に、線対称の位置に移動する(図1
(B))。そして、受光装置79で入射光強度II を求め
る。これら反射光強度IR および入射光強度II を用
い、IR /II を算出して、絶対反射率を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ミラー、プリズ
ム等の光学素子等の表面反射率を測定する場合に好適な
表面反射率測定方法およびその実施に好適な装置、並び
に、前記光学素子等の面精度を測定する場合に好適な面
精度測定方法およびその実施に好適な装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光学素子の性能評価の項目として、光学
素子の表面反射率と、光学素子の面精度(表面形状が所
定の形状になっているか否かの精度)とが不可欠であ
る。そのため、表面反射率の測定と面精度の測定とが必
要になる。両者ともに、基準物に対する相対値を測定す
る場合と、基準物に依存しない絶対値を測定する場合と
の2通りの測定がある。
【0003】表面反射率測定および面精度測定を行なう
場合、通常、分光光度計が用いられる。分光光度計は、
測定用のビームの使い方により、シングルビーム方式と
ダブルビーム方式とに大別できる(例えば文献I:「分
光研究 第34巻 第4号(1985),pp.253
−255)。
【0004】シングルビーム方式により絶対表面反射率
を測定する従来方法の例として、例えば文献II(「光学
的測定ハンドブック」,田幸 敏治 他編、朝倉書店
(1981.7.25初版),第477頁)に開示の方
法がある。この方法について、図10(A)〜(C)を
参照して説明する。
【0005】この従来方法では、図10(A)に示した
ように、モノクロメータ11から出力された光を、被測
定物13に、入射光Li として、入射角θで入射する。
すると、被測定物13から反射光Lr が得られる。この
被測定物13表面の、入射光Li が入射される点Pか
ら、反射光Lr の光路上に沿って任意の距離tだけ離れ
た位置に、受光装置15を配置する。この受光装置15
により、前記反射光Lrの強度Ir を、測定する。また
上記の操作とは別に、図10(B)に示したように、被
測定物13を取り去った状態にする。然も、入射光Li
の光軸の延長上でかつ上記P点から上記距離tだけ離れ
た位置に、受光装置15を移動させて、入射光Li の強
度Ii を測定する。或は、図10(C)に示したよう
に、受光装置15を移動させるのではなく、第2の受光
装置17を、前記移動位置に相当する位置に別途に設け
ておいて、入射光Li の強度Ii を測定する。これら測
定したIr およびIi を用いて、Ir /Ii の計算をす
ることにより、被測定物の絶対表面反射率が求まる。
【0006】次に、ダブルビーム方式により絶対表面反
射率を測定する従来方法について説明する。この方法は
例えば上記の文献IIに開示されている。以下、図11
(A)および(B)を用いて説明する。
【0007】この従来方法では、モノクロメータ21か
ら出力された波長λの光を、数十Hz〜数百Hzの周波
数で回転するチョッパミラー23a,23bにより、リ
ファレンス光LR とサンプル光LS との2つに、分割す
る。すなわち、チョッピング周波数に応じて時間分割さ
れたダブルビームが形成される。このリファレンス光L
R は、ミラー25aおよびチョッパミラー23bにより
受光装置27に送られ、そこで電気信号に変換される。
一方、サンプル光LS は、チョッパミラー23aおよび
ミラー25bにより前記受光装置27に送られ、そこで
電気信号に変換される。この方法では、実際の測定に先
立ち、受光装置27の暗電流に起因する出力を測定する
処理(ダークレベル測定とも称される)が行なわれる。
さらに、いわゆるベースライン補正という処理が行なわ
れる。このベースライン補正とは、次の様な処理であ
る。波長λの光が、被測定物を設置していない状態のサ
ンプル光路を経て受光装置27に至った場合のサンプル
光量をIS ( λ)とし、同じくリファレンス光量をIR
( λ)とし、これらに重畳しているダークレベルをId
とする。すると、ダークレベルを除外したサンプル光量
のリファレンス光量に対する比率KBS( λ)は、以下の
式で与えられる。このKBS( λ)を求める一連の処理が
ベースライン補正と呼ばれる。
【0008】KBS( λ)=(IR ( λ)−Id )/(I
S ( λ)−Id ) このダブルビームを用いる従来方法で、反射率を実際に
測定する場合、サンプル光路中に、例えば図11(B)
に示したように、いわゆるV/N型と称される、光路を
可変できる光学系29を挿入する。このV/N型の光学
系29を挿入する例は、例えば文献III (日立製作所の
正反射付属装置の取扱説明書pp.15−17)に開示
されている。以下、図11、図12(A)および(B)
を参照して、このV/N型の光学系29を用いた従来の
反射率測定法を簡単に説明する。
【0009】図11を用い説明した測定系のサンプル光
路中にV/N型の光学系29を挿入する。そして、まず
ベースライン補正をする場合は、図12(A)に示した
ように、第1〜第3のミラー29a〜29cを用いサン
プル光路中にV型形状の光路を形成する。そして、上述
した手順でKBS( λ)を求める。一方、被測定物の反射
率を測定する場合は、図12(B)に示したように、サ
ンプル光路中にさらに被測定物31を挿入する。ただ
し、サンプル光路中に被測定物31を挿入するに当た
り、ベースライン補正時と同じに第1〜第3のミラー2
9a〜29cそれぞれに光を反射させつつ、かつ、サン
プル光路の光路長をベースライン補正時と同じにするた
め、第2および第3の反射手段29b,29cの位置
を、変更・回転する手当をする。そして、被測定物31
を挿入した場合のサンプル光量をIM (λ)とし、同じ
くリファレンス光量をIR ( λ)とし、これらに重畳し
ているダークレベルをId として、ダークレベルを除外
したサンプル光量IM のリファレンス光量IR に対する
比率KM ( λ)を、以下の式で求める。
【0010】KM ( λ)=(IR ( λ)−Id )/(I
M ( λ)−Id ) これらKBS( λ)およびKM ( λ)を用い、KBS( λ)
/KM ( λ)を計算することで、被測定物の絶対表面反
射率が求まる。
【0011】また、被測定物表面の面精度を測定する従
来の最も一般的な方法として、干渉計を用いる方法があ
る。また、このように干渉計を用いて面精度を測定する
場合の典型的な従来方法として、トワイマン・グリーン
干渉計を利用する方法と、フィゾー干渉計を利用する方
法とがある。これら方法は、例えば文献IV(「高精度鏡
面形状測定法」、辻内 順平 他監修、pp.46−5
7)に開示されている。以下、簡単に説明する。
【0012】図13は、トワイマン・グリーン干渉計を
利用した従来の面精度測定法の説明図である。この方法
の場合、光源(典型的にはレーザ)41の光を、ハーフ
ミラー43により、第1および第2の光路45a,45
bに分配する。この第1の光路45aを進む第1の光を
リファレンス面47に入射してその反射光(第1の反射
光)Lr1を得る。また、この第2の光路45bを進む第
2の光を被測定物49に入射してその反射光(第2の反
射光)Lr2を得る。そして、これら第1および第2の反
射光同士を干渉させてそれに起因する波面収差を測定す
る。そして、この波面収差に基づいて被測定物49の面
精度を算出する。この波面収差の測定およびこの測定し
た波面収差に基づいて面精度を算出する処理それぞれ
は、上記干渉で生じる干渉縞を、例えば周知の縞解析法
に基づく画像処理ができる周知の縞解析装置51により
解析することで、行なえる。
【0013】また、図14は、フィゾー干渉計を利用し
た従来の面精度測定法の説明図である。この方法の場
合、リファレンス面61aを有した基準試料61および
面精度測定対象物である被測定物63を、光源(典型的
にはレーザ)65から見てこの順に配置する。次に、光
源65からの出射光L0 を、発散レンズ67aおよびコ
リメータレンズ67bを経由させる。コリメータレンズ
67bを経由した出射光L0 は基準試料61で一部反射
されるが、被測定物63にも至る。そのため、前記リフ
ァレンス面61aからの反射光a(第1の反射光)と被
測定物63からの反射光b(第2の反射光)とが得られ
る。そして、これら第1および第2の反射光同士を干渉
させそれに起因する波面収差を測定し、該波面収差に基
づいて被測定物63の面精度を算出する。波面収差の測
定および面精度の算出に当たっては、上記の2つの反射
光をハーフミラー68により周知の縞解析装置69に入
力する。この縞解析装置69は、波面収差の測定および
面精度の算出をする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面反
射率を測定するための従来の各方法では、以下に説明す
るような問題点があった。
【0015】(1).先ず、図10を参照して説明した
シングルビーム方式による従来の表面反射率測定方法の
場合で、受光装置15を、点Pを中心として、反射光強
度測定時、入射光強度測定時それぞれで、別々の位置に
移動させる方法の場合は、反射光強度の測定時刻と入射
光強度の測定時刻とが、受光装置15を移動させる時間
だけ、ずれてしまう。反射率を高い精度で測定する意味
から、受光装置15として一般に光電子増倍管が用いら
れる。光電子増倍管は精密部品でありかつ配線等の付属
物も多いので、これを上記のごとく移動させる時間は、
短くても10数秒〜数分となる。したがって、反射光強
度の測定時と入射光強度の測定時とでは、モノクロメー
タからの光自体の例えば強度等が変動したり、測定環境
温度が変動する等が生じる。これら測定条件の変動によ
って、反射率の測定精度が低下するという問題が生じ
る。さらにこの場合は、反射光強度測定時と入射光強度
則定時とで、受光装置15を異なる位置に置くため、そ
れぞれの位置での受光装置への磁界の影響が異なる。こ
れによっても、反射率の測定精度が低下するという問題
が生じる。
【0016】(2).また、図10を参照して説明した
シングルビーム方式による従来の表面反射率測定方法の
場合で、反射光強度測定用の受光装置15と、入射光強
度測定用の受光装置17とを別々に用いる場合(図10
(C)の場合)、2つの受光装置の固体差が反射率の測
定精度に影響する。この固体差を補正することも考えら
れる。しかし、反射率の測定精度を高めるにはこの補正
処理を頻繁にする必要がある等を考えると、2つの受光
装置を用いるこの従来方法も好ましい方法ではない。
【0017】(3).一方、図11を用い説明したダブ
ルビーム方式の場合は、チョッパミラーの駆動周波数程
度の速度で2つのビームを生成し、かつ、これらビーム
を共通な1つの受光装置で測光する。そのため、シング
ルビーム方式の場合に挙げた、反射光強度の測定時刻
と入射光強度の測定時刻とが大きく異なることによる問
題点や、2つの受光装置を用いることによる問題点は
解決できる。しかし、その反面、以下のような問題点が
ある。
【0018】(i).チョッパミラーを含む多数の構成部品
を必要とするため、光学系・機構部の複雑化を招く。
【0019】(ii). ベースライン補正という操作が必要
であるため、その分、シングルビーム方式に比べて、測
定の手間がかかる。
【0020】(iii).ダブルビーム測光が成立する前提
は、ベースライン補正時に測定したKBS( λ)が反射率
測定時にも保存されること(変化していないこと)であ
る。しかし、ベースライン補正の実施時刻と、反射率測
定時刻との時間差はそれ程小さくはできない。この時間
差は、短くても数分程度となる。然も、この時間差は、
測定波長範囲が広くなるほど、大きくなる。この時間差
が大きい程、この間での光源自体の光強度変動や装置の
発熱による光学系の伸縮や空気の攪乱などに起因する反
射率測定の精度低下が生じる。
【0021】(iv). 多数枚のミラーの反射損失により光
源の光量を大幅に減殺する。具体的には、例えば図11
の例でいえば、チョッパミラー23aと、ミラー25b
と、V/N光学系29での第1〜第3の反射手段29a
〜29cという5枚のミラーが必要である。これらミラ
ーとしてそれぞれ反射率90%のミラーを用いても被測
定物での反射を含めると反射回数は6回となるので、光
量は約半分に減少する。これは高分解を目的としてF値
の大きい(暗い)モノクロメータを用いる場合、或は高
反射率ミラーが得られない紫外域からX線領域などの反
射率測定では致命的である。
【0022】(V).また、V/N型の光学系を用いた場
合、図12(A)、(B)を比較することで明らかなよ
うに、光路をV型形状とした場合とN型形状とした場合
とで、ミラーの位置が異なる。そのため、特に、測定光
として、平行光ではなく、光線が光学系により収束され
たり発散される光(これを収束・発散光と称する)を用
いた場合、V型形状の場合とN型形状の場合とで、反射
面でのビーム径が異なってしまう。すなわち、測定光が
収束・発散光の場合、図12(A)の例えば第2の反射
手段29b,29cそれぞれでの光のビーム径と、図1
2(B)の第2の反射手段29b,29cそれぞれでの
光のビーム径とは、異なってしまう。そのため、V型の
場合とN型の場合とで、ミラー面での光の照射面積が違
ってくる。すると、ミラー面の反射率ムラや、またミラ
ー面に汚れやゴミがあった場合のこれら汚れ等が、表面
反射率の測定誤差を生じさせる。しかしながら、このV
/N型の光学系の場合、上記の問題を回避出来ない。
【0023】(4)また、干渉計により面精度を測定す
る従来方法では以下の問題が生じていた。
【0024】(i) 理想的な平面または球面と見なすこと
のできるような高精度なリファレンス面を有した基準試
料を作製する必要がある。
【0025】(ii)本質的に基準試料との相対的な比較測
定しかできないため、絶対面精度の測定が不可能であっ
た。
【0026】この出願は上述のような点に鑑みてなされ
たもので、従って、表面反射率測定に関する発明の目的
は、構造が簡単なシングルビーム系で、かつ、高精度の
反射率測定を実現することにある。また、面精度測定に
関する発明の目的は、高精度な基準面を必要とせずに絶
対面精度の測定を実現することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
(1).そこで、この出願の表面反射率の測定方法の発
明では、シングルビームを用いて被測定物の表面反射率
を測定する方法において、前記被測定物を前記ビームの
入射光路上の所定位置に挿入した第1の状態と、挿入し
ない第2の状態とを、順に形成する。ただし、前記第1
の状態と第2の状態とはいずれを先に形成しても良い。
【0028】また、前記の第1の状態で被測定物で反射
されて生じる前記ビームの反射光と、前記第2の状態で
前記所定位置を通過する前記ビームとを、1つの光ガイ
ド装置、すなわち両光に共通の一の光ガイド装置を用い
て、一の固定された受光装置、すなわち両光に共通の受
光装置に案内する。
【0029】然も、この光ガイド装置として、前記反射
光または前記ビームを受光できる位置に前記第1または
第2の状態が形成されるタイミングに同期して移動さ
れ、かつ、該移動がされても受光光、すなわち前記反射
光または前記ビームを一定の導波条件で案内する光ガイ
ド装置を用いる。
【0030】そして、上記の一の固定された受光装置で
測定される前記反射光の強度と、前記ビームの強度とに
基づいて前記被測定物の表面反射率を算出する。
【0031】この表面反射率の測定方法の発明によれ
ば、被測定物の光路への出し入れに同期させて光ガイド
装置を移動するのみで、入射光強度および反射光強度が
求まる。この光ガイド装置は、簡単な光学系(例えば好
適例では2枚のミラー)、または、光ファイバ等で構成
出来る。すると、この光ガイド装置は、受光装置(例え
ば光電子増倍管)を移動する場合に比べ、充分に高速に
移動できる。これに限られないが、光ガイド装置は、例
えば10-1秒以下の速度で移動できる。
【0032】さらに、この発明の表面反射率の測定方法
では、光ガイド装置として、該光ガイド装置の位置を移
動しても受光光を一定の導波条件で案内する光ガイド装
置を用いている。そのため、被測定物からの反射光と、
被測定物を光路に挿入しない場合の入射ビームとに対
し、光ガイド装置の光学系の特性は、同様に及ぶ。すな
わち、光ガイド装置を例えばミラー等一般的な光学系で
構成した場合でも、反射光強度測定時とビーム光強度測
定時それぞれで、該光学系での例えば焦点距離・収差・
受光面上の光束の位置・強度分布・入射角及び光路長等
の条件は、同じになる。したがって、反射光およびビー
ムへの光ガイド装置の影響は無視できる。さらに、この
発明では受光装置は固定状態でよい。
【0033】これらのことから、従来のシングルビーム
方式での2つの受光装置を用いた場合の固体差の問題
と、受光装置を移動させる場合の移動時間がかかること
による問題とを解決でき、然も、簡易なシングルビーム
方式であるにもかかわらず高精度に表面反射率を測定で
きる方法が実現される。
【0034】上述の表面反射率の測定方法の発明を容易
に実施するために、シングルビームを用い被測定物の表
面反射率を測定する装置として、前記ビームの入射光路
上の所定位置に前記被測定物を任意に出し入れするため
の第1の移動装置と、前記被測定物を前記所定位置に挿
入した時は、該被測定物で反射されて生じる前記ビーム
の反射光を受光できる第1の位置に移動され、挿入しな
い時は前記所定位置を通過する前記ビームを受光できる
第2の位置に移動され、該移動がされても受光光を一定
の導波条件で一の固定された受光装置に案内できる光ガ
イド装置と、該光ガイド装置を前記第1の位置および前
記第2の位置を含む任意の位置に移動するための第2の
移動装置と、一の固定された当該受光装置と、該受光装
置で受光される前記反射光強度および前記ビーム強度に
基づいて前記被測定物の表面反射率を算出する演算装置
とを具えた装置を用意するのが好適である。
【0035】(2).また、この出願の面精度の測定方
法の第1の発明によれば、光を第1および第2の光路に
伝搬させ、該第1の光路を進む第1の光をリファレンス
面に入射して第1の反射光を得、該第2の光路を進む第
2の光を被測定物に入射して第2の反射光を得、これら
第1および第2の反射光同士を干渉させてそれに起因す
る波面収差を測定し、該波面収差に基づいて前記被測定
物の面精度を測定する方法において、前記被測定物を前
記第2の光路上の所定位置に挿入した第1の状態と、挿
入しない第2の状態とを、順に形成する。ただし、前記
第1の状態と第2の状態とはいずれを先に形成しても良
い。
【0036】また、前記第1の状態で前記被測定物で反
射されて生じる反射光(第2の反射光)と、前記第2の
状態で前記所定位置を通過する前記第2の光とを、一の
光ガイド装置すなわち両光に共通な一の光ガイド装置を
用いて、光を往路に戻す帰還装置に順に案内する。
【0037】ただし、この一の光ガイド装置として、該
第2の反射光または該第2の光を受光できる位置に前記
第1または第2の状態が形成されるタイミングに同期し
て移動され、該移動がされても受光光を一定の導波条件
で案内する光ガイド装置を用いる。
【0038】そして、該帰還装置によって順に前記第2
の光路上に戻る前記第2の反射光および第2の光それぞ
れと、前記リファレンス面からの前記第1の反射光とを
干渉させて、第1の波面収差および第2の波面収差をそ
れぞれ測定する。
【0039】そしてこれら第1の波面収差および第2の
波面収差に基づいて前記被測定物の絶対面精度を算出す
る。
【0040】この面精度の測定方法の第1の発明で得ら
れる第1の波面収差は、被測定物の面状態が反映された
波面収差である。一方、第2の波面収差は、被測定物を
除いた状態(すなわち第2の光路側の測定光学系のみの
状態)が反映された波面収差である。すると、第1およ
び第2の波面収差の差をとることで、被測定物の絶対面
精度が得られる。また、基準試料は第1の波面収差およ
び第2の波面収差を測定する際に共通なものでありさえ
すれば良いので、極端に高精度なリファレンス面を有す
る必要がない。したがって、この面精度の測定方法の第
1の発明によれば、高精度な基準面を必要とせずに、被
測定物の絶対面精度を測定できる。
【0041】上述の面精度の測定方法の第1の発明を容
易に実施するために、トワイマン・グリーン干渉計を利
用して面精度を測定する装置として、光源と、該光源か
らの光を第1の光路を進む第1の光および第2の光路を
進む第2の光に分配するための光分配装置と、前記第1
の光路上に配置され、リファレンス面を有し、前記第1
の光を反射して第1の反射光を生成する基準試料と、前
記第2の光路上の所定位置に被測定物を出し入れするた
めの第1の移動装置と、前記被測定物を前記所定位置に
挿入した時は、該被測定物で反射されて生じる前記第2
の光の反射光(第2の反射光)を受光できる第1の位置
に移動され、挿入しない時は前記所定位置を通過する前
記第2の光を受光できる第2の位置に移動され、該移動
がされても受光光を一定の導波条件で、光を往路に戻す
帰還装置に案内できる光ガイド装置と、該光ガイド装置
を前記第1の位置および前記第2の位置を含む任意の位
置に移動するための第2の移動装置と、当該帰還装置
と、該帰還装置によって順に前記第2の光路上に戻る前
記第2の反射光および第2の光それぞれと、前記リファ
レンス面からの前記第1の反射光との干渉に起因する第
1の波面収差および第2の波面収差をそれぞれ測定し、
これら第1および第2の波面収差に基づいて前記被測定
物の絶対面精度を算出する演算装置とを具えた装置を用
意するのが好適である。
【0042】(3).また、この出願の面精度の測定方
法の第2の発明によれば、リファレンス面を有した基準
試料および被測定物を光源から見てこの順に配置し、光
源からの出射光を前記基準試料および前記被測定物にそ
れぞれ照射して前記リファレンス面からの第1の反射光
と前記被測定物からの第2の反射光とを得、これら第1
および第2の反射光同士を干渉させそれに起因する波面
収差を測定し、該波面収差に基づいて前記被測定物の面
精度を測定する方法において、前記被測定物を前記基準
試料の後段でかつ前記出射光の光路上の所定位置に挿入
する第1の状態と、挿入しない第2の状態とを、順に形
成する。ただし、前記第1の状態と第2の状態とはいず
れを先に形成しても良い。
【0043】また、前記第1の状態で前記被測定物で反
射されて生じる反射光(第2の反射光)と、前記第2の
状態で前記所定位置を通過する前記出射光とを、一のガ
イド装置すなわち両光に共通な一の光ガイド装置を用い
て、光を往路に戻す帰還装置に順に案内する。
【0044】ただし、この一の光ガイド装置として、該
第2の反射光または該出射光を受光できる位置に前記第
1または第2の状態が形成されるタイミングに同期して
移動され、該移動がされても受光光を一定の導波条件で
案内する光ガイド装置を用いる。
【0045】そして、該帰還装置によって前記光源側に
戻る前記第2の反射光および前記出射光と、前記リファ
レンス面からの前記第1の反射光とを干渉させて、第1
の波面収差および第2の波面収差をそれぞれ測定する。
【0046】そして、これら第1の波面収差および第2
の波面収差に基づいて前記被測定物の絶対面精度を算出
する。
【0047】この面精度の測定方法の第2の発明で得ら
れる第1の波面収差は、被測定物の面状態が反映された
波面収差である。一方、第2の波面収差は、被測定物を
除いた状態(すなわち基準試料より後段の測定光学系の
みの状態)が反映された波面収差である。すると、これ
ら第1および第2の波面収差の差をとることで、被測定
物の絶対面精度が得られる。また、基準試料は第1の波
面収差および第2の波面収差を測定する際に共通なもの
でありさえすれば良いので、極端に高精度なリファレン
ス面を有する必要がない。したがって、この面精度の測
定方法の第2の発明によれば、高精度な基準面を必要と
せずに、被測定物の絶対面精度を測定できる。
【0048】上述の面精度の測定方法の第2の発明を容
易に実施するために、フィゾー干渉計を利用して面精度
を測定する装置として、光源と、該光源からの出射光の
光路上に配置され、リファレンス面を有し、前記出射光
を反射して第1の反射光を生成する基準試料と、前記光
源から見て前記基準試料より後方でかつ前記光路上の所
定位置に、被測定物を出し入れする第1の移動装置と、
前記被測定物を前記所定位置に挿入した時は、該被測定
物で反射されて生じる前記出射光の反射光(第2の反射
光)を受光できる第1の位置に移動され、挿入しない時
は前記所定位置を通過する前記出射光を受光できる第2
の位置に移動され、該移動がされても受光光を一定の導
波条件で、光を往路に戻す帰還装置に案内できる光ガイ
ド装置と、該光ガイド装置を前記第1の位置および前記
第2の位置を含む任意の位置に移動するための第2の移
動装置と、当該帰還装置と、該帰還装置によって順に前
記光源側に戻る前記第2の反射光および前記出射光それ
ぞれと、前記リファレンス面からの前記第1の反射光と
の干渉に起因する第1の波面収差および第2の波面収差
をそれぞれ測定し、これら第1および第2の波面収差に
基づいて前記被測定物の絶対面精度を算出する演算装置
とを具えた装置を用意するのが好適である。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの出願の
各発明の実施の形態についてそれぞれ説明する。しかし
ながら説明に用いる各図はこの発明を理解出来る程度
に、各構成成分の寸法、形状および配置関係を概略的に
示してあるにすぎない。
【0050】1−1.表面反射率の測定方法の発明の第
1の実施の形態 はじめに、図1(A)〜(C)を参照して、この出願の
表面反射率の測定方法の第1の実施の形態について説明
する。
【0051】図1に示したように、モノクロメータ等の
好適な光源71から出射されたビームの入射光路73上
の所定位置Cで該入射光路73に対しθ+π/2の角度
で交わる線分ABと、前記入射光路73とを含む平面
を、考える。
【0052】この発明では、詳細は後述するが、表面反
射率を測定するために、上記の平面に垂直にかつ前記ビ
ームに対する入射角がθ(θ≠90度)となるように、
被測定物75を前記所定位置Cに挿入した第1の状態
(図1(A)参照)と、挿入しない第2の状態(図1
(B)参照)とを順に形成する。ただし、第1の状態と
第2の状態とはいずれを先に形成しても良い。この実施
の形態では第1の状態を先に形成する。
【0053】また、この実施の形態では、光ガイド装置
77として、第1のミラー77aと第2のミラー77b
とで構成した光ガイド装置を用いる。
【0054】この第1のミラー77aは、上記所定位置
Cに上記のように入射角θの条件で挿入した被測定物7
5で反射されて生じる反射光LR を受光でき、かつ、該
反射光LR を前記線分ABに交差するように反射するミ
ラーである。また、この第2のミラー77bは、反射面
が上記の線分ABと交差していてかつ前記第1のミラー
77aからの光を上記の線分AB上に沿うように反射す
るミラーである。
【0055】ただし、これら第1および第2のミラー7
7a,77bは、上記の線分ABを回転中心軸として、
一体に、任意の角度で移動できる構成としてある(詳細
は後述する。)。これら第1および第2のミラー77
a,77bは、このように移動できるので、上記の第2
の状態での、入射光測定の光ガイド装置としても機能す
る。
【0056】また、この実施の形態では、第2のミラー
77bから反射される光を直接受光できるようにするた
めに、上記の線分AB上に受光面を位置させた受光装置
79を用意する。この受光装置79は、固定しておく。
【0057】上述の第1および第2のミラー77a,7
7bそれぞれは、公知の任意好適なミラーで構成出来
る。これら第1および第2のミラーそれぞれの反射率
は、なるべく高い方が好ましい。その方が、前記ビーム
が減衰される程度を軽減できるからである。
【0058】また、光ガイド装置77は、第1および第
2のミラー77a,77bの他にさらに他の光学素子
(例えばミラー)を有する場合があっても良い。しか
し、光学素子の数が増す程、前記ビームが減衰されるの
で、好ましくは、光ガイド装置77は、この実施の形態
のように、第1および第2のミラー77a,77bで構
成するのが良い。
【0059】また、受光装置79は、典型的には光電子
増倍管で構成する。もちろん、受光装置79を、光電子
増倍管以外の他の任意好適な手段で構成しても良い。第
2のミラー77bからの光を別のミラーを介してこの受
光装置79に入力する場合があっても良い。しかし、第
2のミラー77bからの光を直接受光装置79に入力し
た方が、光の損失を低減する意味で、好ましい。
【0060】被測定物75を所定位置Cに挿入し、か
つ、光ガイド装置77が図1(A)の状態にある時、被
測定物75で反射されて生じるビームの反射光LR は、
第1のミラー77aおよび第2のミラー77bを経た
後、受光装置79に至る。従って、受光装置79は、被
測定物の反射光強度IR を測定することができる。
【0061】反射光強度IR を上記のごとく求めた後
は、今度は、図1(B)に示したように、光ガイド装置
の第1および第2のミラー77a,77bを、線分AB
を中心にして線対称の位置に、それぞれ移動する。具体
的には、第1および第2のミラー77a,77bを、線
分ABを回転中心軸にして180度回転する。然も、被
測定物75を、光源71から出射されたシングルビーム
の光路73上から外す。すると、光源71からのビーム
は、光路73に沿って所定位置Cを通過した後、上記の
ごとく移動しておいた第1および第2の反射手段77
a,77bにより反射される。そして、受光装置79に
入力される。従って、受光装置79は、前記ビームの入
射光強度II を測定することができる。
【0062】なお、上述の反射光強度および入射光強度
をそれぞれ求めるために第1および第2のミラー77
a,77bを移動する方法は、特に限定されない。しか
し、好ましくは、上述したように線分ABに沿う軸を回
転軸としてこれら第1および第2のミラー77a,77
bを移動させるのが良い。なぜなら、このような移動方
法であると、第1および第2の反射手段77a,77b
の上記の移動を高速に行なえ、然も、反射光強度測定お
よび入射光強度測定で要求される位置間の往復移動も容
易に行なえるからである。
【0063】また、上述の反射光強度および入射光強度
を求めるために第1および第2のミラー77a,77b
を移動させる時間は、光源71の変動や測定系の変動が
無視出来る程度の時間とする。具体的には、反射光強度
測定、ダークレベル測定(後に説明する)および入射光
強度測定の一連の動作を、例えば、数Hz〜数百Hzの
周期で行なうのが良い。実際、この発明では受光装置7
9は移動させず、第1および第2のミラー77a,77
bのみを移動するだけで良いので、第1および第2のミ
ラー77a,77bを、光源71の変動や測定系の変動
が無視出来る程度の時間内で移動することは可能であ
る。
【0064】図1(A)および図1(B)を比較するこ
とで明らかなように、第1および第2のミラー77a,
77bの位置を、反射光強度測定時と入射光強度測定時
とで変更して、反射光強度および入射光強度をそれぞれ
測定しているが、両測定それぞれにおいて、第1および
第2のミラー77a,77bは、線分ABを挟んで線対
称の位置に移動されているので、両測定では、被測定物
75の有無を除けば、所定位置Cから受光手段79まで
の光学的な条件は同じになる。すなわち、光路長、焦点
距離、収差、受光面上の光束の位置・強度分布・入射角
等の条件は同じになる。したがって、上記のごとく求め
た反射光強度IR および入射光強度IIそれぞれは、絶
対反射率算出に用いることができる。
【0065】そこで、上記求めた反射光強度IR と入射
光強度II とにより、IR /II を計算して、被測定物
75の絶対反射率を求める。
【0066】なお、この発明の表面反射率の測定方法を
実施する場合、表面反射率の測定精度を向上させる意味
で、受光手段79の暗電流に起因する出力、いわゆるダ
ークレベルを測定し、このダークレベルで上記の反射光
強度IR と入射光強度II とをそれぞれ補正するのが良
い。測定されるダークレベルをId とすると、この補正
した反射光強度は(IR −Id )となり、補正した入射
光強度は(II −Id)となる。従って、ダークレベル
補正を行なった場合の表面反射率は、(IR −Id )/
(II −Id )で求まる。
【0067】このダークレベルId の測定タイミング
は、任意とできる。ただし、好ましくは、このダークレ
ベルの測定は、反射光強度IR を求める処理と入射光強
度IIを求める処理との切換のため光ガイド装置77の
第1および第2のミラー77a,77bを移動させる時
間を利用して行なうのが良い。すなわち、図1(C)に
示したように、第1および第2のミラー77a,77b
を移動させている時間は、受光装置79に至る光をマス
クMaで遮断した状態を形成して、ダークレベルを測定
するのが良い。こうした方が、表面反射率の測定時間を
短縮できるからである。もちろん、受光装置79への光
を遮断するための遮光マスクMaを設置する位置は、図
1(C)の例に限られない。
【0068】また、上述の反射光強度測定、入射光強度
測定およびダークレベル補正を複数回繰り返して行なっ
て、複数回の表面反射率を測定し、これらの平均値や、
これらから異常値を除く等の統計処理をした平均値を、
表面反射率としても良い。
【0069】この発明の表面反射率の測定方法で反射率
を高精度で測定するためには以下の3点が要求される。
【0070】(1) 測定・演算の期間中にビームの強度、
ダークレベルId が変化しないこと。
【0071】(2) 反射光強度測定および入射光強度測定
で、光ガイド装置77を移動するが、そうしても第1お
よび第2のミラー77a,77bへの光線の入射角や照
射位置の変化及び光学系の収差変動が生じないこと。
【0072】(3) 反射光強度測定および入射光強度測定
で、光ガイド装置の移動を行なうが、そうしても、それ
ぞれの処理での受光装置79への光線の入射角・入射位
置・強度分布が変化しないこと。
【0073】これら(1) 〜(3) の要求に対し、この発明
の表面反射率の測定方法では、第1および第2のミラー
77a,77bを上記のごとく高速で移動できるので、
上記の(1) の要求を満足する。さらに、第1および第2
のミラー77a,77bを上記の線分ABを軸に線対称
に移動するので、上記の(2) の要求を満足する。さら
に、反射光強度測定と入射光強度測定それぞれで受光装
置79への入力光の光軸は同じとなるようにしてあるの
で、上記の(3) の要求を満足する。従って、この発明の
表面反射率の測定方法によれば、構造が簡単なシングル
ビーム系を用いるにもかかわらず、少ないミラー枚数
で、高精度の反射率測定を実現できる。
【0074】1−2.表面反射率の測定方法の発明の第
2の実施の形態 次に、表面反射率の入射角依存性を調べることができる
実施の形態(第2の実施の形態)について説明する。こ
の説明を図2および図3を参照して説明する。
【0075】線分ABと入射光路73とを含む平面に対
して垂直でかつ線分ABに被測定面を一致させた状態
(入射角θとなる状態)で、所定位置Cに被測定物75
を挿入する。次に、挿入した被測定物75(図2(A)
参照)を、線分ABを回転中心軸として角度φ回転させ
る(図2(B)参照)。また、光ガイド装置77の第1
および第2のミラー77a,77bも、線分ABを回転
中心軸として、被測定物75を回転させた方向と同じ方
向に、角度φ回転させる。
【0076】この場合の被測定試料へのビームの入射角
はθではなくγとなる。このγは、初期状態の入射角θ
と上記の回転角φとで以下のように決められる。
【0077】γ=arccos(cosθcosφ) このようにγが与えられる理由は次の通りである。これ
を図3を参照して説明する。ただし、図3中のxは図2
でφ=0の時の被測定物75の法線、yは、図2での線
分ABに当たる。
【0078】φ=0での被測定物75の法線ベクトルを
a、被測定物75をAB線(図3ではy線)を軸に角度
φ回転させた時の法線ベクトルをD、入射ビームのベク
トルをEとする(図3参照)。ただし、a、D、Eはい
ずれも単位ベクトルとする。被測定物75を線分ABを
軸にφだけ回転させた時の、この被測定物へのビームの
入射角γは、上記ベクトルD、Eのなす角である。従っ
て、 D・E=|D||E|cosγ と表せる。ここで、D=(cosθ,−sinθ,
0)、E=(cosφ,0,sinφ)、|D|=|E
|=1である。従って、 D・E=cosθ・cosφ=cosγ となる。
【0079】よって、γ=arccos(cosθco
sφ)となる。
【0080】例えば、上記θを10度に設定した状態
で、上記φを0〜90度の範囲で変化させた場合、入射
角γを10〜約90度に渡って、変化させることができ
る。
【0081】このように入射角γとされた被測定物75
からの反射光の強度を受光装置79で測定する。
【0082】次に、図2(C)に示したように、被測定
物75を所定位置Cからはずす。これは、任意の方法で
行なえる。例えば、被測定物75を、図2(A)を参照
して説明した状態から、線分ABを回転中心軸として9
0度回転させれば良い。また、入射光強度を測定するた
めに、第1および第2のミラー77a,77bを、該ビ
ームを受光できる位置に移動する(図2(C))。すな
わち、第1および第2のミラー77a,77bを、図2
(A)を参照して説明した状態から、線分ABを回転中
心軸として180度回転させる。この状態で、入射光強
度を受光装置79で測定する。
【0083】これら測定した反射光強度と入射光強度と
に基づいて、被測定物75の表面反射率を、求める。す
なわち、反射光強度/入射光強度を計算して、該表面反
射率を算出する。これにより、入射角γの時の表面反射
率が求まる。
【0084】上記φを順次に変更して上記手順で入射角
γの時の被測定物75の表面反射率を順次に求める。こ
うすると、被測定物75の表面反射率の入射角依存特性
を、簡便かつ高精度に測定することができる。
【0085】2.面精度の測定方法の第1の発明の実施
の形態 次に、図4(A)および(B)を参照して、面精度の測
定方法の第1の発明の実施の形態について説明する。具
体的には、トワイマン・グリーン干渉計を利用する面精
度測定法にこの第1の発明を適用する例を説明する。な
お、図4では、説明の都合上、入射光の光軸と、基準試
料85のリファレンス面85aで反射されてハーフミラ
ー83に戻った光や、帰還装置91で反射されてハーフ
ミラー83に戻った光の光軸とを、ずらして作図してあ
る。
【0086】はじめに、光源81としての例えばレーザ
から出た光を、従来と同様、例えばハーフミラー83に
より第1および第2の光路に分ける。ハーフミラー83
で分けられ第1の光路を進む第1の光L1 は、基準試料
85が有するリファレンス面85aに入射して、その反
射光である第1の反射光L1Rを生成する。一方、ハーフ
ミラー83で分けられた他方の光、すなわち第2の光L
2 は、第2の光路を進む。
【0087】この発明では、この第2の光路上の所定位
置Cに被測定物87を挿入した第1の状態と、挿入しな
い第2の状態とを順に形成する。被測定物を所定位置C
に挿入する条件は、上述の表面反射率の測定方法と同様
とする。すなわち、所定位置Cで第2の光路に対しθ+
π/2の角度で交わる線分ABと第2の光路とを含む平
面に垂直にかつ第2の光路に対する入射角がθ(θ≠9
0度)となるように、被測定物87を、前記所定位置C
に挿入する(図4(A))。
【0088】またこの第2の光路側には、上述の表面反
射率の測定方法の発明で説明した光ガイド装置77と同
様な考えの、光ガイド装置89を設けておく。すなわ
ち、第1のミラー89aと第2のミラー89bとで構成
した光ガイド装置89を設けておく。これら、第1およ
び第2のミラー89a,89bの配置方法等は、上記の
第1および第2のミラー77a,77bと同様で良いの
で、ここでは説明を省略する。ただし、この光ガイド装
置89の第2のミラー89bが出力する光は、光を往路
に戻す帰還装置91で受ける構成とする。
【0089】この帰還装置91は、入射角が90度とな
るように配置したミラーで構成できる。
【0090】被測定物87を第2の光路の所定位置Cに
挿入しかつ光ガイド装置89が図4(A)の状態にある
時、第2の光L2 は、被測定物87で反射された後、第
1のミラー89a、第2のミラー89b、帰還装置91
を経てから再び往路を戻って、ハーフミラ83に戻る。
すなわち、第2の反射光L2Rとしてハーフミラー83に
戻る。一方、既に説明したように、第1の光L1 は基準
試料85のリファレンス面85aで反射され第1の反射
光L1Rとしてハーフミラ83に戻る。
【0091】これら第1の反射光L1Rと第2の反射光L
2Rとは、ハーフミラ83を経た後は、ほぼ同一の光路を
進むため、干渉する。この干渉に起因する第1の波面収
差を、公知の縞解析装置93により測定する。
【0092】上述のごとく第1の波面収差を測定した
後、今度は、図4(B)に示したように、前記所定位置
Cに被測定物87を挿入しない状態とする。然も、前記
第1および第2のミラー89a,89bを、前記第1の
波面収差を測定した処理での位置に対し、線分ABを回
転中心軸として180度回転させて移動する。すると、
第2の光L2 は、所定位置Cを通過した後、上記のごと
く移動しておいた第1および第2のミラー89a,89
bによって反射される(図4(B))。そして、帰還装
置91に至る。すると、この第2の光は、往路を戻って
再び第2の光路上に戻る。このように戻った第2の反射
光L2RY (図4(B))と前記リファレンス面85aか
らの第1の反射光L1Rとは、ハーフミラー83を経た後
は、ほぼ同一の光路を進むため、干渉する。この干渉に
起因する第2の波面収差を、縞解析装置93により測定
する。
【0093】図4(A)および(B)を比較することで
明らかなように、第1の波面収差測定時と第2の波面収
差測定時とで、第1および第2のミラー89a,89b
は移動されるが、これらミラー89a,89bは、上記
線分ABを中心軸として線対称の位置に移動される。そ
のため、第1および第2の波面収差を測定する処理それ
ぞれでは、被測定物87の有無を除けば、所定位置Cか
ら帰還装置91までの光学的な条件は同じになる。すな
わち、光路長、各反射手段上の光束の位置・強度分布・
入射角等の条件は同じになる。
【0094】次に、上記のように測定した第1の波面収
差および第2の波面収差に基づいて被測定物87の絶対
面精度を、縞解析装置93により算出する。具体的に
は、第1の波面収差をW1 (x,y)とし、第2の波面
収差をW2 (x,y)とすると、絶対面精度Wa(x,
y)を、以下の(1)式に従い算出する。なお、この
(1)式中の第2の波面収差W2 のy成分に負符号を付
ける理由は、第1の波面収差の測定時に被測定物87で
波面の左右が入れ替わることを補正するためである。
【0095】 Wa(x,y)=W1 (x,y)−W2 (x,−y)・・・(1) 上述した説明から理解できるように、この面精度の測定
方法の第1の発明では、トワイマン・グリーン干渉計を
利用するにもかかわらず、被測定物の絶対面精度を測定
できる。然も、基準試料85のリファレンス面85aの
面精度を極端に高くせずとも、被測定物の絶対面精度を
測定できる。
【0096】3.面精度の測定方法の第2の発明の実施
の形態 次に、図5(A)および(B)を参照して、面精度の測
定方法の第2の発明の実施の形態について説明する。具
体的には、フィゾー干渉計を利用する面精度測定法にこ
の第2の発明を適用する例を説明する。
【0097】先ず、リファレンス面101aを有した基
準試料101および面精度測定対象物である被測定物1
03を、光源105例えばレーザから見てこの順に配置
する。ただし、この発明では、詳細は後述するが、被測
定物103を光源105からの出射光の光路上に挿入し
た第1の状態と、挿入しない第2の状態とを順に形成す
る。ただし、第1の状態と第2の状態とはいずれを先に
形成しても良い。
【0098】被測定物103を挿入する場合は、基準試
料101の後段の光源105の光路上の所定位置Cで該
光路に角度θ+π/2で交わる線分ABと、該光路とを
含む平面に対して、被測定面が垂直にかつ光源からの光
の入射角がθとなるように、被測定物103を所定位置
Cに挿入する(図5(A))。
【0099】またこの基準試料101の後段には、上述
の表面反射率の測定方法の発明で説明した光ガイド装置
77と同様な考えの、光ガイド装置109を設けてお
く。すなわち、第1のミラー109aと第2のミラー1
09bとで構成した光ガイド装置109を設けておく。
これら、第1および第2のミラー109a,109bの
配置方法等は、上記の第1および第2のミラー77a,
77bと同様で良いので、ここでは説明を省略する。た
だし、この光ガイド装置109の第2のミラー109b
が出力する光は、光を往路に戻す帰還装置111で受け
る構成とする。
【0100】この帰還装置111は、入射角が90度と
なるように配置したミラーで構成できる。
【0101】光源から出た光は発散レンズ107a及び
コリメータレンズ107bを経て基準試料101、さら
にその後段に至る。基準試料101は、上記の光源から
の光の一部を反射して第1の反射光としてハーフミラー
113に戻す。
【0102】被測定物103を基準試料101の後段の
所定位置Cに挿入しかつ光ガイド装置109が図5
(A)の状態にある時、光源105からの光は、被測定
物103で反射された後、第1のミラー109a、第2
のミラー109b、帰還装置111を経てから、再び往
路を戻って、ハーフミラー113に戻る。すなわち、第
2の反射光としてハーフミラー113に戻る。一方、既
に説明したように、基準試料101で反射された第1の
反射光もハーフミラー113に戻っている。
【0103】これら第1の反射光と第2の反射光とは、
ハーフミラー113を経た後は、ほぼ同一の光路を進む
ため、干渉する。この干渉に起因する第1の波面収差
を、公知の縞解析装置115により測定する。
【0104】上述のごとく第1の波面収差を測定した
後、今度は、図5(B)に示したように、前記所定位置
Cに被測定物103を挿入しない状態とする。然も、前
記第1および第2のミラー109a,109bを、第1
の波面収差を測定した処理での位置に対し、線分ABを
回転中心軸として180度回転させて移動する。する
と、光源105からの光は、所定位置Cを通過した後、
上記のごとく移動しておいた第1および第2のミラ10
9a,109bによって反射される(図5(B))。そ
して、帰還装置111に至る。すると、この光は、往路
を戻ってハーフミラー113に戻る。このように戻った
反射光と、前記基準試料101からの反射光とは、ハー
フミラー113を経た後は、ほぼ同一の光路を進むた
め、干渉する。この干渉に起因する第2の波面収差を、
縞解析装置115により測定する。
【0105】図5(A)および(B)を比較することで
明らかなように、第1の波面収差測定時と第2の波面収
差測定時とで、第1および第2のミラー109a,10
9bが移動されるが、これらミラー109a,109b
は、上記線分ABを中心軸として線対称の位置に移動さ
れる。そのため、第1および第2の波面収差を測定する
処理それぞれでは、被測定物103の有無を除けば、所
定位置Cから帰還装置111までの光学的な条件は同じ
になる。すなわち、光路長、各反射手段上の光束の位置
・強度分布・入射角等の条件は同じになる。
【0106】次に、上記のように測定した第1の波面収
差および第2の波面収差に基づいて被測定物103の絶
対面精度を、縞解析装置115により算出する。この絶
対面精度の算出は、面精度の測定方法の第1の発明で説
明したWa(x,y)を求める手順に従い行なえる。
【0107】上述した説明から理解できるように、この
面精度の測定方法の第2の発明では、フィゾー干渉計を
利用するにもかかわらず、被測定物の絶対面精度を測定
できる。然も、基準試料101のリファレンス面101
aの面精度を極端に高くせずとも、被測定物の絶対面精
度を測定できる。
【0108】4.被測定物および反射手段を移動する手
段の説明 上述した各発明では、被測定物を光路上に挿入したり光
路から外すという、被測定物の移動動作と、該動作に同
期させて、光ガイド装置を異なる位置に移動させる動作
とが必要であった。これら移動動作を高速かつ高精度に
行なえる方法について、以下、詳細に説明する。
【0109】既に説明したように、光ガイド装置の第1
および第2のミラーの上記移動は、上記の線分ABに一
致する軸を中心とした回転運動で実現するのが良い。し
かし、被測定物の移動を、第1および第2のミラーの移
動と同じ軸で行なうと、被測定物はいつも光路上に存在
してしまうので、被測定物を光路から外した状態を形成
出来ない。
【0110】そこで、例えば以下に説明する方法をと
る。この説明を図6(A)および(B)を参照して行な
う。ただし、図6(A)は図1(A)の光学系を、図1
(A)のB点からA点に向かって見た図、図6(B)は
図1(B)の光学系を、図1(B)のB点からA点に向
かって見た図である。なお、図6では図1に示さなかっ
たステージ等も図示してある。
【0111】第1および第2のミラー77a,77b
を、第1のステージ121に設置する。ただし、第1の
ステージ121は回転運動する構造とする。しかも、そ
の回転軸121aは、第1および第2のミラー77a,
77bを、上記の線分ABを中心に線対称に回転移動で
きるよう設定する。具体的には、回転軸121aを、線
分ABに一致させてある。また、第2のステージ123
を用意する。この第2のステージ123も回転運動する
構造とする。この第2のステージ123に、被測定物7
5を設置する。ただし、第2のステージの回転軸123
aは、線分ABからずれた位置としてある。然も、被測
定物75は、第2のステージ123が回転軸123aを
中心に回転したある位置にて、該被測定物が所定位置C
上に来るように、第2のステージ123上に設置してあ
る。
【0112】第1のステージ121の回転軸121a
と、第2のステージ123の回転軸123aとを、1:
1の回転比で同期させて運動させる。すると、ビームの
入射光強度を測定するとき、被測定物75は光路上から
離脱する。そのため、この出願の発明での一連の測定が
支障なく行える。また、両者の回転軸121a,123
aを、歯車またはベルトによって1:1の回転比に結合
しどちらか1軸の駆動によって測定動作を行うと安定性
・精度が向上し構造も簡略化される。
【0113】もちろん、第1および第2の反射手段の移
動方法、並びに、被測定物の移動方法は、この図6を参
照して説明した例に限られず、他の方法でも良い。
【0114】
【実施例】以下、この出願の各発明の理解を深めるため
にいくつかの実施例を説明する。ただし、ここでは、表
面反射率を測定する実施例を説明する。この説明をいく
つかの図面を参照して行なう。ただし、説明に用いる各
図では、図1や図6を用いて説明した構成成分と同様な
構成成分については、図1や図6で用いた符号と同じ符
号を付し、その重複する説明を省略することもある。ま
た、各図は、この発明を理解できる程度に各構成成分の
寸法、形状および配置関係を概略的に示してあるにすぎ
ない。
【0115】1.第1の実施例 図7(A)〜(C)は第1の実施例の説明図である。具
体的には、入射角θを10°とした時の、絶対反射率測
定機構の概略図および動作説明図である。
【0116】第1のステージ121の回転軸121a
と、第2のステージ123の回転軸123aとを、歯車
またはベルト等の連結手段125によって結合してあ
る。ただし、1:1の回転比で結合してある。
【0117】第1のステージ121を回転軸121aを
中心に回転させ所定の第1の位置で止める。すると、図
7(A)に示したように、被測定物75は、光源71か
らのビームの光路73上の所定位置Cに入射角θ(ここ
では10°前後)で挿入される。また、第1および第2
のミラー77a,77bは、反射光強度の測定に適した
位置に位置される。そのため、受光装置79は被測定物
75の反射光強度IRを測定できる。
【0118】次に、第1のステージ121を回転軸12
1aを中心に上記の第1の位置から回転させると、その
途中で、図7(B)に示したように、光源71からの光
は遮光マスクMaにより遮られる。この状態で、受光装
置79のダークレベルId を測定する。
【0119】第1のステージ121を、前記第1の位置
に対し180°回転させた第2の位置で止める。する
と、図7(C)に示したように、被測定物75は、光源
71からのビームの光路73上から外れる。また、第1
および第2のミラー77a,77bは、ビームの入射光
強度の測定に適した位置に位置される。そのため、受光
装置79は光源71の入射光強度II を測定できる。
【0120】これら測定された反射光強度および入射光
強度についてダークレベル補正をし、該補正した反射光
強度および入射光強度から被測定物75の絶対反射率を
求める。
【0121】また、上述の一連の測定および演算を行な
う電気信号処理系として、例えば図8を参照して説明す
る電気信号処理系140を用いる。
【0122】この電気信号処理系140は、回転式のス
イッチ板141と、このスイッチ板141の周囲の所定
位置に配置された第1〜第3の位置センサ143、14
5、147と、第1の位置センサ143の出力に応じオ
ン/オフする第1のゲートスイッチ149と、第2の位
置センサ145の出力に応じオン/オフする第2のゲー
トスイッチ151と、第3の位置センサ147の出力に
応じオン/オフする第3のゲートスイッチ153とを具
える。
【0123】このスイッチ板141は、例えば、上記の
第1のステージの回転軸121aを回転軸として回転す
るよう、第1のステージ121の適性位置に設置する。
第1の位置センサ143は、この場合、第1のステージ
121が、反射光強度の測定に適した位置に来たか否か
を検出する。第2の位置センサ145は、この場合、第
1のステージ121が、ダークレベル測定を行なうに適
した位置に来たか否かを検出する。第3の位置センサ1
47は、この場合、第1のステージ121が、ビームの
入射光強度の測定に適した位置に来たか否かを検出す
る。これら第1〜第3の位置センサそれぞれは、目的の
位置検出をした場合、対応するゲートスイッチに、これ
を導通状態にする信号(オン信号)を出力する。
【0124】さらに、この電気信号処理系140は、受
光装置79の出力を増幅する増幅手段155を具える。
この増幅手段155の出力を、第1〜第3のゲートスイ
ッチ149、151、153それぞれの入力端子に並列
に入力する。なお、第1〜第3のゲートスイッチ14
9、151、153は、これに対応する位置センサ14
3、145、147から上記のオン信号が入力された時
間だけ、増幅手段155から入力された信号を、後段回
路(後に説明するバッファ)に送る。
【0125】さらに、この電気信号処理系140は、第
1のゲートスイッチ149の出力に接続された第1のバ
ッファ157と、第2のゲートスイッチ151の出力に
接続された第2のバッファ159と、第3のゲートスイ
ッチ153の出力に接続された第3のバッファ161と
を具える。これら第1〜第3のバッファは、対応するゲ
ートスイッチから出力された信号を保持する。
【0126】さらに、この電気信号処理系140は、第
1のバッファ157に保持されている信号から第2のバ
ッファ159に保持されている信号を減算する第1の減
算手段163と、第3のバッファ161に保持されてい
る信号から第2のバッファ159に保持されている信号
を減算する第2の減算手段165と、第2の減算手段1
65の出力を第1の減算手段163の出力で割り算する
割り算手段167と、この割り算手段167の結果を記
録する出力部169とを具える。なお、出力部169
は、表示部やプリンタ等任意好適な手段とする。
【0127】この電気信号処理系140では、反射光強
度測定、ダークレベル測定および入射光強度測定それぞ
れでの受光装置79の出力を、第1〜第3のバッファに
順次に保持させることができる。また、第3の位置セン
サ147のオン信号に応じ、減算手段163、165お
よび割り算手段167が動作して、演算をそれぞれする
ので、絶対反射率を算出できる。
【0128】なお、この場合も、入射光強度を測定する
処理を先に実施し、その後にダークレベル測定および反
射光強度測定を順に行なっても良い。そうするには、ス
イッチ板141の回転方向を図8の例の逆にし、かつ、
図8では第3の位置センサ147の出力を減算手段16
3、165や割り算手段167のトリガ信号としていた
ところを、第1の位置センサ143の出力を同トリガと
すれば良い。
【0129】2.第2の実施例 図9(A)〜(C)は第2の実施例の説明図である。具
体的には、入射角θが45°の場合の、絶対反射率測定
機構の概略図および動作説明図である。
【0130】ただしこの場合、光源71からの光の光路
に適当な偏光素子181(グランテーラー偏光子、グラ
ントムソン偏光子、ニコルプリズム、またはポラロイド
フィルムなど)を設置した例を示してある。こうした場
合、特定の偏光成分を取り出すことができるので、被測
定物の表面反射率を、偏光特性をも含めて測定できる。
【0131】この図9(A)〜(C)は、この順でいっ
て、反射光強度測定動作、ダークレベル測定動作、入射
光強度測定動作をそれぞれ示している。ただし、これら
動作は、第1の実施例と同じであるので、その説明を省
略する。
【0132】なお、この出願の各発明は、上述の各実施
の形態および実施例に何ら限定されるものではなく、多
くの変形または変更を加えることができる。
【0133】たとえば、各発明で用いた光ガイド装置
は、上述の例に限られず、他の任意好適な構造の光ガイ
ド装置としても良い。例えば、光ファイバで構成する場
合があっても良い。
【0134】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
出願の表面反射率の測定方法の発明によれば、シングル
ビームの光路上の所定位置に被測定物を挿入した第1の
状態と、挿入しない第2の状態とを順に形成する。然
も、この第1の状態では被測定物からの反射光を、ま
た、第2の状態では被測定物への入射光を、それぞれ光
ガイド装置により一の固定された受光装置に案内する。
然も、光ガイド装置として、該装置を移動しても光を導
波する条件が一定である装置を用いる。このようにする
ので、構造が簡単なシングルビーム系を用いるにもかか
わらず、然も、受光装置は移動することなく、高精度の
反射率測定を実現できる。
【0135】また、この出願の面精度の測定方法の第1
および第2の発明によれば、干渉計を利用する面精度の
測定方法において、光源から出射された光の光路に被測
定物を出し入れする。然も、該光路に被測定物を挿入し
た場合に生じる反射光と挿入しない場合の光源からの光
とを、光を導波する条件が一定である一の光ガイド装置
および帰還装置を用いて、光源側に順に戻す。そして、
こうして戻した光それぞれを、基準試料からの反射光と
干渉させて、第1の波面収差および第2の波面収差を測
定する。そして、第1の波面収差および第2の波面収差
に基づいて被測定物の面精度を算出する。この第1の波
面収差は、被測定物の面状態が反映された波面収差であ
り、この第2の波面収差は被測定物を除いた状態(被測
定物を出し入れする側の光学系のみの状態)が反映され
た波面収差であるので、これら第1および第2の波面収
差に基づき算出される面精度は絶対面精度になる。ま
た、基準試料は、第1および第2の波面収差測定時に共
通でありさえすれば良いので、極端に高い精度のリファ
レンス面を持たなくても済む。したがって、干渉計を利
用する面精度測定であるにもかかわらず、絶対面精度を
高精度な基準面を必要とせずに測定できる方法が実現出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は、表面反射率の測定方法の発
明の第1の実施の形態を説明する図である。
【図2】(A)〜(C)は、表面反射率の測定方法の発
明の第2の実施の形態を説明する図である。
【図3】表面反射率の測定方法の発明の第2の実施の形
態での入射角γの説明図である。
【図4】(A)および(B)は、面精度の測定方法の第
1の発明の実施の形態を説明する図である。
【図5】(A)および(B)は、面精度の測定方法の第
2の発明の実施の形態を説明する図である。
【図6】(A)および(B)は、光ガイド装置および被
測定物の移動方法の実施の形態の説明図である。
【図7】(A)〜(C)は、表面反射率の測定方法の第
1の実施例を説明する図であり、特に測定手順の説明図
である。
【図8】表面反射率の測定方法の第1の実施例を説明す
る図であり、特に、電気信号処理系の一例の説明図であ
る。
【図9】(A)〜(C)は、表面反射率の測定方法の第
2の実施例を説明する図である。
【図10】従来技術の説明図であり、シングルビーム方
式による従来の表面反射率測定方法の説明図である。
【図11】従来技術の説明図であり、ダブルビーム方式
による従来の表面反射率測定方法の説明図である。
【図12】従来技術の説明図であり、ダブルビーム方式
による従来の表面反射率測定方法で用いられるV/N型
の光学系の説明図である。
【図13】従来技術の説明図であり、トワイマン・グリ
ーン干渉計を利用した従来の面精度測定方法の説明図で
ある。
【図14】従来技術の説明図であり、フィゾー干渉計を
利用した従来の面精度測定方法の説明図である。
【符号の説明】
71:光源 73:シングルビームの光路 75:被測定物 77:光ガイド装置 77a:第1のミラー 77b:第2のミラー 79:受光装置 Ma:遮光マスク 81:光源 83:ハーフミラー 85:基準試料 87:被測定物 89:光ガイド装置 89a:第1のミラー 89b:第2のミラー 91:帰還装置 93:縞解析装置 101:基準試料 103:被測定物 105:光源 107a:発散レンズ 107b:コリメータレンズ 109:光ガイド装置 109a:第1のミラー 109b:第2のミラー 111:帰還装置 113:ハーフミラー 115:縞解析装置 121:第1のステージ 121a:第1のステージの回転軸 123:第2のステージ 123a:第2のステージの回転軸 141:スイッチ板 143:第1の位置センサ 145:第2の位置センサ 147:第3の位置センサ 149:第1のゲートスイッチ 151:第2のゲートスイッチ 153:第3のゲートスイッチ 155:増幅手段(プリアンプ) 157:第1のバッファ 159:第2のバッファ 161:第3のバッファ 163:第1の減算手段 165:第2の減算手段 167:割り算手段 169:出力部 181:偏光素子

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シングルビームを用いて被測定物の表面
    反射率を測定する方法において、 前記被測定物を前記ビームの入射光路上の所定位置に挿
    入した第1の状態と、挿入しない第2の状態とを、順に
    形成し、 前記第1の状態で前記被測定物で反射されて生じる前記
    ビームの反射光と、前記第2の状態で前記所定位置を通
    過する前記ビームとを、 一の光ガイド装置であって、前記反射光または前記ビー
    ムを受光できる位置に前記第1または第2の状態が形成
    されるタイミングに同期して移動され、該移動がされて
    も受光光を一定の導波条件で案内する光ガイド装置を用
    いて、一の固定された受光装置に順に案内し、 該受光装置で測定される前記反射光の強度と、前記ビー
    ムの強度とに基づいて前記被測定物の表面反射率を算出
    することを特徴とする表面反射率の測定方法(ただし、
    前記第1の状態と第2の状態とはいずれを先に形成して
    も良い。)。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表面反射率の測定方法
    において、 前記所定位置で前記入射光路に対しθ+π/2の角度で
    交わる線分と前記入射光路とを含む平面に垂直にかつ前
    記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被測定
    物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物から反
    射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受光光
    を前記線分に交差するように反射できる第1のミラー
    と、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ラーとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度で移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として用いることを特徴とする表面反
    射率の測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の表面反射率の測定方法
    において、 前記被測定物を前記所定位置に前記入射角θの条件で挿
    入しさらに前記線分を中心に角度φ回転させた状態に相
    当する状態を、前記第1の状態として形成し、一方、前
    記光ガイド装置を、前記被測定物の前記回転角度φに合
    わせて前記線分を中心に角度φ回転させておき、 該状態で前記反射光強度を求め、そして前記表面反射率
    を算出して、表面反射率の角度依存性を測定することを
    特徴とする表面反射率の測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の表面反射率の測定方法
    において、 前記受光装置の暗電流に起因する出力を測定し、該測定
    した出力により前記反射光強度および前記入射光強度を
    それぞれ補正し、該補正した反射光強度および入射光強
    度に基づいて前記表面反射率を算出することを特徴とす
    る表面反射率の測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の表面反射率の測定方法
    において、 前記暗電流に起因する出力の測定は、前記光ガイド装置
    を移動させている時間を利用して行なうことを特徴とす
    る表面反射率の測定方法。
  6. 【請求項6】 シングルビームを用いて被測定物の表面
    反射率を測定する装置において、 前記ビームの入射光路上の所定位置に前記被測定物を任
    意に出し入れするための第1の移動装置と、 前記被測定物を前記所定位置に挿入した時は、該被測定
    物で反射されて生じる前記ビームの反射光を受光できる
    第1の位置に移動され、挿入しない時は前記所定位置を
    通過する前記ビームを受光できる第2の位置に移動さ
    れ、該移動がされても受光光を一定の導波条件で一の固
    定された受光装置に案内できる光ガイド装置と、 該光ガイド装置を前記第1の位置および前記第2の位置
    を含む任意の位置に移動するための第2の移動装置と、 一の固定された当該受光装置と、 該受光装置で受光される前記反射光強度および前記ビー
    ム強度に基づいて前記被測定物の表面反射率を算出する
    演算装置とを具えることを特徴とする表面反射率の測定
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の表面反射率の測定装置
    において、 前記所定位置で前記入射光路に対しθ+π/2の角度で
    交わる線分と前記入射光路とを含む平面に垂直にかつ前
    記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被測定
    物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物から反
    射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受光光
    を前記線分に交差するように反射できる第1のミラー
    と、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ラーとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として含むことを特徴とする表面反射
    率の測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の表面反射率の測定装置
    において、 前記受光装置の暗電流に起因する出力を測定する装置
    と、 該暗電流に起因する出力により前記反射光強度およびビ
    ーム強度を補正する装置とをさらに具えることを特徴と
    する表面反射率の測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の表面反射率の測定装置
    において、 暗電流に起因する出力を測定する前記装置は、前記光ガ
    イド装置を移動させている時間内に動作する装置である
    ことを特徴とする表面反射率の測定装置。
  10. 【請求項10】 光を第1および第2の光路に伝搬さ
    せ、該第1の光路を進む第1の光をリファレンス面に入
    射して第1の反射光を得、該第2の光路を進む第2の光
    を被測定物に入射して第2の反射光を得、これら第1お
    よび第2の反射光同士を干渉させてそれに起因する波面
    収差を測定し、該波面収差に基づいて前記被測定物の面
    精度を測定する方法において、 前記被測定物を前記第2の光路上の所定位置に挿入した
    第1の状態と、挿入しない第2の状態とを、順に形成
    し、 前記第1の状態で前記被測定物で反射されて生じる反射
    光(第2の反射光)と、前記第2の状態で前記所定位置
    を通過する前記第2の光とを、 一の光ガイド装置であって、該第2の反射光または該第
    2の光を受光できる位置に前記第1または第2の状態が
    形成されるタイミングに同期して移動され、該移動がさ
    れても受光光を一定の導波条件で案内する光ガイド装置
    を用いて、光を往路に戻す帰還装置に順に案内し、 該帰還装置によって順に前記第2の光路上に戻る前記第
    2の反射光および第2の光それぞれと、前記リファレン
    ス面からの前記第1の反射光とを干渉させて、第1の波
    面収差および第2の波面収差をそれぞれ測定し、 これら第1の波面収差および第2の波面収差に基づいて
    前記被測定物の絶対面精度を算出することを特徴とする
    面精度の測定方法(ただし、前記第1の状態と第2の状
    態とはいずれを先に形成しても良い。)。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の面精度の測定方法
    において、 前記所定位置で前記第2の光路に対しθ+π/2の角度
    で交わる線分と前記第2の光路とを含む平面に垂直にか
    つ前記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被
    測定物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物か
    ら反射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受
    光光を前記線分に交差するように反射できる第1のミラ
    ーと、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ラーとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度で移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として用いることを特徴とする面精度
    の測定方法。
  12. 【請求項12】 トワイマン・グリーン干渉計を利用し
    た面精度の測定装置であって、 光源と、 該光源からの光を第1の光路を進む第1の光および第2
    の光路を進む第2の光に分配するための光分配装置と、 前記第1の光路上に配置され、リファレンス面を有し、
    前記第1の光を反射して第1の反射光を生成する基準試
    料と、 前記第2の光路上の所定位置に被測定物を出し入れする
    ための第1の移動装置と、 前記被測定物を前記所定位置に挿入した時は、該被測定
    物で反射されて生じる前記第2の光の反射光(第2の反
    射光)を受光できる第1の位置に移動され、挿入しない
    時は前記所定位置を通過する前記第2の光を受光できる
    第2の位置に移動され、該移動がされても受光光を一定
    の導波条件で、光を往路に戻す帰還装置に案内できる光
    ガイド装置と、 該光ガイド装置を前記第1の位置および前記第2の位置
    を含む任意の位置に移動するための第2の移動装置と、 当該帰還装置と、 該帰還装置によって順に前記第2の光路上に戻る前記第
    2の反射光および第2の光それぞれと、前記リファレン
    ス面からの前記第1の反射光との干渉に起因する第1の
    波面収差および第2の波面収差をそれぞれ測定し、これ
    ら第1および第2の波面収差に基づいて前記被測定物の
    絶対面精度を算出する演算装置とを具えたことを特徴と
    する面精度の測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の面精度の測定装置
    において、 前記所定位置で前記第2の光路に対しθ+π/2の角度
    で交わる線分と前記第2の光路とを含む平面に垂直にか
    つ前記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被
    測定物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物か
    ら反射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受
    光光を前記線分に交差するように反射できる第1のミラ
    ーと、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ラーとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度で移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として含むことを特徴とする面精度の
    測定装置。
  14. 【請求項14】 リファレンス面を有した基準試料およ
    び被測定物を光源から見てこの順に配置し、光源からの
    出射光を前記基準試料および前記被測定物にそれぞれ照
    射して前記リファレンス面からの第1の反射光と前記被
    測定物からの第2の反射光とを得、これら第1および第
    2の反射光同士を干渉させそれに起因する波面収差を測
    定し、該波面収差に基づいて前記被測定物の面精度を測
    定する方法において、 前記被測定物を前記基準試料の後段でかつ前記出射光の
    光路上の所定位置に挿入する第1の状態と、挿入しない
    第2の状態とを、順に形成し、 前記第1の状態で前記被測定物で反射されて生じる反射
    光(第2の反射光)と、前記第2の状態で前記所定位置
    を通過する前記出射光とを、 一の光ガイド装置であって、該第2の反射光または該出
    射光を受光できる位置に前記第1または第2の状態が形
    成されるタイミングに同期して移動され、該移動がされ
    ても受光光を一定の導波条件で案内する光ガイド装置を
    用いて、光を往路に戻す帰還装置に順に案内し、 該帰還装置によって前記光源側に戻る前記第2の反射光
    および前記出射光と、前記リファレンス面からの前記第
    1の反射光とを干渉させて、第1の波面収差および第2
    の波面収差をそれぞれ測定し、 これら第1の波面収差および第2の波面収差に基づいて
    前記被測定物の絶対面精度を算出することを特徴とする
    面精度の測定方法(ただし、前記第1の状態と第2の状
    態とはいずれを先に形成しても良い。)。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の面精度の測定方法
    において、 前記所定位置で前記出射光の光路に対しθ+π/2の角
    度で交わる線分と前記光路とを含む平面に垂直にかつ前
    記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被測定
    物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物から反
    射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受光光
    を前記線分に交差するように反射できる第1のミラー
    と、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ーラとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度で移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として用いることを特徴とする面精度
    の測定方法。
  16. 【請求項16】 フィゾー干渉計を利用した面精度の測
    定装置であって、 光源と、 該光源からの出射光の光路上に配置され、リファレンス
    面を有し、前記出射光を反射して第1の反射光を生成す
    る基準試料と、 前記光源から見て前記基準試料より後方でかつ前記光路
    上の所定位置に、被測定物を出し入れする第1の移動装
    置と、 前記被測定物を前記所定位置に挿入した時は、該被測定
    物で反射されて生じる前記出射光の反射光(第2の反射
    光)を受光できる第1の位置に移動され、挿入しない時
    は前記所定位置を通過する前記出射光を受光できる第2
    の位置に移動され、該移動がされても受光光を一定の導
    波条件で、光を往路に戻す帰還装置に案内できる光ガイ
    ド装置と、 該光ガイド装置を前記第1の位置および前記第2の位置
    を含む任意の位置に移動するための第2の移動装置と、 当該帰還装置と、 該帰還装置によって順に前記光源側に戻る前記第2の反
    射光および前記出射光それぞれと、前記リファレンス面
    からの前記第1の反射光との干渉に起因する第1の波面
    収差および第2の波面収差をそれぞれ測定し、これら第
    1および第2の波面収差に基づいて前記被測定物の絶対
    面精度を算出する演算装置とを具えたことを特徴とする
    面精度の測定装置。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の面精度の測定装置
    において、 前記所定位置で前記出射光の光路に対しθ+π/2の角
    度で交わる線分と前記光路とを含む平面に垂直にかつ前
    記ビームに対する入射角がθとなるように、前記被測定
    物を前記所定位置に挿入した場合に、該被測定物から反
    射角θで反射される反射光を受光でき、かつ、該受光光
    を前記線分に交差するように反射できる第1のミラー
    と、 反射面が前記線分と交差していてかつ前記第1のミラー
    からの光を前記線分上に沿うように反射できる第2のミ
    ラーとを含み、 これら第1および第2のミラーは前記線分を回転中心軸
    として任意の角度で移動できる構成の光学系を、 前記光ガイド装置として含むことを特徴とする面精度の
    測定装置。
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