JPH1190709A - ワーク把持用チャック - Google Patents

ワーク把持用チャック

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JPH1190709A
JPH1190709A JP26796797A JP26796797A JPH1190709A JP H1190709 A JPH1190709 A JP H1190709A JP 26796797 A JP26796797 A JP 26796797A JP 26796797 A JP26796797 A JP 26796797A JP H1190709 A JPH1190709 A JP H1190709A
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JP
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chuck
work
gripping
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gripping claws
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JP26796797A
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Inventor
Yoichi Okamoto
洋一 岡本
Masao Kanemoto
誠夫 金本
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DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】過負荷が作用してワークが把持爪から外れて
も、当該ワークが飛散しないようにすることのできる、
若しくは飛散によって生じる機械内部の損傷を軽減する
ことのできるワーク把持用チャックを提供する。 【解決手段】工作機械の主軸に装着されるチャック本体
2と、チャック本体2の端面2a側に放射状に突出して
設けられるとともに、チャック本体2の軸芯に対して離
接方向に移動可能に設けられる複数の把持爪3とを備え
る。把持爪3間のチャック本体2端面2aに略扇形状を
備えたワーク飛散防止体4を設ける。ワークWに過負荷
が作用して把持爪3から外れ下方に落下しても、把持爪
3間のチャック本体2端面2aにワーク飛散防止体4を
設けているので、ワークWが把持爪3間に入り込むこと
がない。したがって、ワークWが把持爪3によって衝打
されて飛散することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤などの工作機
械の主軸に装着され、被加工物たるワークを把持するチ
ャックに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、旋盤などの工作機械において
は、図8に示すように、主軸(図示せず)に装着された
チャック11に被加工物(ワーク)Wを把持し、主軸の
回転によってチャック11に把持したワークWを回転さ
せ、バイトなどの切削工具14を用いてワークWの外周
面および端面などの加工を行う。
【0003】同図に示すように、チャック11は主軸に
装着されるチャック本体12と、このチャック本体12
の端面12a側に放射状に突出して設けられる複数の把
持爪13(一般に、2〜4個の爪)とを備えてなるもの
である。
【0004】前記各把持爪13はチャック本体12の軸
芯に対して離接する方向、即ち、矢示A−B方向に移動
可能となっており、同方向に移動してワークWを把持す
る。図8は、把持爪13の矢示A方向側端部をワークW
の外径と同径となるように円弧加工し、同円弧加工部で
ワークWの外周部を把持したところを示している。
【0005】そして、このように把持爪13によりワー
クWを把持した後、上述したように、主軸を回転させて
当該ワークWを同方向に回転させ、切削工具14を用い
てワークWの外周面および端面などの加工を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ワークW
は、ワークWとこれに当接する把持爪13との間の静摩
擦力により滑ることなく把持爪13に把持されている。
したがって、チャック11の回転中に、前記静摩擦力を
超える負荷(切削抵抗など)がワークWに加わると、把
持爪13とワークWに滑りを生じ、当該ワークWが把持
爪13から外れ、下方に落下することになる(この状態
を図9において1点鎖線で示す。)。
【0007】そして、場合によっては、外れたワークW
が落下途中において、回転する把持爪13間に入ってこ
れと接触することがあり(この状態を図9において2点
鎖線で示す。)、ワークWが把持爪13によってその回
転方向に衝打されて飛散することがある。このように、
把持爪13によりワークWが強く衝打されて飛散する
と、飛散したワークWとベッド,往復台,横送台,カバ
ーなどの機械内部とが激しく衝突し、当該機械内部がひ
どく損傷することとなって極めて不都合である。
【0008】本発明は、このような不都合を解消すべく
なされたものであって、過負荷が作用してワークが把持
爪から外れても当該ワークが飛散しないようにすること
のできる、若しくは飛散によって生じる機械内部の損傷
を軽減することのできるワーク把持用チャックの提供を
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および効果】上記目的を達
成するための本発明の請求項1に係る発明は、工作機械
の主軸に装着されるチャック本体と、該チャック本体の
端面側に放射状に突出して設けられるとともに、該チャ
ック本体の軸芯に対して離接方向に移動可能に設けられ
る複数の把持爪とを備えたチャックにおいて、略扇形状
を備えたワーク飛散防止体を、前記各把持爪間の前記チ
ャック本体端面に設けたことを特徴とするものである。
【0010】この発明によれば、ワークがチャックの把
持爪に把持されて回転している際に、当該ワークに過負
荷が作用して前記把持爪から外れ下方に落下することと
なっても、前記把持爪間の前記チャック本体端面に略扇
形状を備えたワーク飛散防止体を設けているので、この
ワーク飛散防止体が障害となって落下中にワークが把持
爪間に入り込むのを防止することができる。したがっ
て、ワークが把持爪により衝打されて飛散することがな
く、飛散によって機械内部を損傷するといった不都合を
防止することができる。
【0011】尚、請求項2に係る発明のように、前記チ
ャック本体の軸方向における前記ワーク飛散防止体の厚
さは、前記把持爪の前記チャック本体端面側への突出長
と略同一長に設けるのが好ましい。このように、前記ワ
ーク飛散防止体の厚さを、前記把持爪の前記チャック本
体端面側への突出長と略同一長に設けると、落下中のワ
ークが更に把持爪間に入り込み難くなり、ワークが飛散
するのをより効果的に防止することができる。
【0012】請求項3に係る発明は、工作機械の主軸に
装着されるチャック本体と、該チャック本体の端面側に
放射状に突出して設けられるとともに、該チャック本体
の軸芯に対して離接方向に移動可能に設けられる複数の
把持爪とを備えたチャックにおいて、リング形状を備え
たワーク飛散防止体を、前記把持爪の突出側に該把持爪
よりも更に突出させて、前記チャック本体の端面に設け
たことを特徴とするものである。
【0013】この発明によれば、ワークがチャックの把
持爪に把持されて回転している際に、当該ワークに過負
荷が作用して前記把持爪から外れ下方に落下することと
なっても、リング状のワーク飛散防止体を、前記把持爪
の突出側に該把持爪よりも更に突出するようにして前記
チャック本体の端面に設けているので、請求項1に係る
発明と同様に、このワーク飛散防止体が障害となって落
下中にワークが把持爪間に入り込むのを防止することが
できる。したがって、ワークが把持爪により衝打されて
飛散することがなく、飛散によって機械内部を損傷する
といった不都合を防止することができる。尚、前記リン
グ状のワーク飛散防止体の表面には何ら突出部,溝部や
切欠部が存在しないので、当該ワーク飛散防止体がワー
クを衝打するという問題は生じない。
【0014】請求項4に係る発明は、工作機械の主軸に
装着されるチャック本体と、該チャック本体の端面側に
放射状に突出して設けられるとともに、該チャック本体
の軸芯に対して離接方向に移動可能に設けられる四角柱
形状の複数の把持爪とを備えたチャックにおいて、前記
各把持爪の端面と側面とが略直角に交差する角部のう
ち、少なくとも前記チャックの回転方向側の角部に傾斜
面を形成したことを特徴とするものである。
【0015】この発明によれば、ワークが前記把持爪か
ら外れて下方に落下し、落下中にワークが把持爪間に入
り込んで当該把持爪により衝打されることとなっても、
前記把持爪の角部のうち前記チャックの回転方向側の角
部に傾斜面を形成しているので、ワークはこの傾斜面に
よって衝打される。把持爪の前記角部に傾斜面を形成し
ていない場合には、把持爪の側面によってワークは把持
爪の回転方向に衝打され、同回転方向の外力を受けて飛
散するが、把持爪の角部に傾斜面が形成され、ワークが
この傾斜面によって衝打される場合には、ワークはこの
傾斜面と垂直な方向の外力、即ち、前記把持爪の回転方
向の外力の分力を受けて飛散する。この分力は把持爪の
回転方向の前記外力より小さい力であって、この分力を
受けて飛散するワークの速度は前記外力を受けた場合よ
りも緩和された遅いものとなる。したがって、飛散した
ワークが機械内部に与える損傷を従来に比べて軽減する
ことができる。
【0016】また、請求項5に係る発明は、工作機械の
主軸に装着されるチャック本体と、該チャック本体の端
面側に放射状に突出して設けられるとともに、該チャッ
ク本体の軸芯に対して離接方向に移動可能に設けられる
四角柱形状の複数の把持爪とを備えたチャックにおい
て、挟角が略直角であり横断面が略三角形状をした三角
柱片を、少なくとも前記チャックの回転方向側の前記各
把持爪の側面に付設し、前記把持爪の端面から前記チャ
ック本体の端面に向かう傾斜面を前記三角柱片により形
成したことを特徴とするものである。
【0017】この発明によれば、少なくとも前記チャッ
クの回転方向側の前記把持爪の側面に三角柱片を付設
し、前記把持爪の端面から前記チャック本体の端面に向
かう傾斜面を前記三角柱片により形成しているので、前
記把持爪から外れて下方に落下したワークは前記三角柱
片の傾斜面によって衝打され、この傾斜面と垂直な方向
の外力、即ち、前記把持爪の回転方向の外力の分力を受
けて飛散する。前記請求項4に係る発明と同様に、この
分力は把持爪の回転方向の前記外力より小さい力であっ
て、この分力を受けて飛散するワークの速度は前記外力
を受けた場合よりも緩和された遅いものとなる。したが
って、飛散したワークが機械内部に与える損傷を従来に
比べて軽減することができる。
【0018】また、前記三角柱片は、請求項6に係る発
明のように、前記チャック本体の端面にこれを固設する
とともに、前記チャック本体の端面に対して略直角をな
す前記三角柱片の側面と前記各把持爪の側面との間に間
隙を備えるようにこれを設けることもできる。この発明
によっても請求項5に係る発明と同様に、前記三角柱片
の傾斜面によりワークを衝打させてその飛散速度を緩和
することができ、ワークの飛散による機械内部の損傷を
従来に比べて軽減することができる。尚、前記三角柱片
の側面と前記把持爪の側面との間に間隙を設けているの
で、前記把持爪は前記チャック本体の軸芯に対して離接
方向に障害なく移動可能となっている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。
【0020】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態に係るワーク把持用チャックについて説明す
る。図1は第1の実施形態に係るワーク把持用チャック
を示す斜視図である。同図に示すように、第1の実施形
態に係るチャック1は、旋盤の主軸(図示せず)に装着
されるチャック本体2と、このチャック本体2の端面2
a側に放射状に突出して設けられる3個の把持爪3と、
前記把持爪3間の前記チャック本体2の端面2aに設け
られる扇形状をした3個のワーク飛散防止体4とを備え
てなるものである。尚、前記チャック本体2および把持
爪3は上述した従来のチャック本体12および把持爪1
3と同じ構成を備えるものであり、その詳しい説明を省
略する。
【0021】前記ワーク飛散防止体4はその外周面4a
が前記チャック本体2の外径と略同じ曲率に設けられ、
その内周面4bがワークWの被把持部の外径よりも若干
大きい曲率に設けられたものである。また、その両側面
4cは前記把持爪3の側面との間に若干の間隙を生じる
ように設けられており、端面4dは把持爪3の端面3a
と略同一平面を形成するように設けられている。斯くし
て、把持爪3はワーク飛散防止体4が障害となることな
く矢示A−B方向に移動自在であり、ワークWは3個の
ワーク飛散防止体4の内周面4b間に進退自在となって
いる。
【0022】このチャック1によれば、3個のワーク飛
散防止体4の内周面4b間にワークWの被把持部を挿入
し、把持爪3を矢示A方向に移動させることによりワー
クWを把持爪3により把持することができる。そして、
前記把持爪3との間に隙間が殆ど生じることのないよう
にしてワーク飛散防止体4を設けているので、ワークW
がチャック1の把持爪3に把持されて回転している際
に、当該ワークWに過負荷が作用して前記把持爪3から
外れ下方に落下することとなっても、前記ワーク飛散防
止体4が障害となってワークWが把持爪3間に入り込む
のが防止され、ワークWが把持爪3により衝打されて飛
散するのが防止される。したがって、飛散によって機械
内部を損傷するといった不都合を生じることがない。
【0023】また、切削によって切粉を生じ、通常、切
削に際して切削油が使用されるが、把持爪3間にワーク
飛散防止体4を設けているので、当該切粉および切削油
が把持爪3に衝打されて飛散するという不都合も解消さ
れる。更に、把持爪3による旋盤内の空気の撹拌を防止
することができるので、旋盤内部においてミスト状にな
った切削油や切粉を前記撹拌流によって舞上げることが
なく、その落下が促進されて旋盤内の空気を清浄にする
ことができるという効果もある。
【0024】尚、ある程度、ワークWの飛散を防止する
ことができるのであれば、ワーク飛散防止体4の厚さは
把持爪3のそれより薄くても逆に厚くても良く、更に、
図2に示すように、外周面4aの曲率はチャック本体2
の外径より小さくても良い。
【0025】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係るワーク把持用チャックについて説明す
る。図3は第2の実施形態に係るワーク把持用チャック
を示す斜視図である。同図に示すように、第2の実施形
態に係るチャック1は、旋盤の主軸(図示せず)に装着
されるチャック本体2と、このチャック本体2の端面2
a側に放射状に突出して設けられる3個の把持爪3と、
前記把持爪3の突出側に該把持爪3よりも更に突出する
ようにして前記チャック本体2の端面2aに設けたリン
グ状のワーク飛散防止体5とを備えてなるものである。
尚、前記チャック本体2および把持爪3は上述した従来
のチャック本体12および把持爪13と同じ構成を備え
るものであり、その詳しい説明を省略する。
【0026】前記ワーク飛散防止体5はリング形状をし
た板材からなり、把持爪3間に設けた3個の取付部材6
を介して前記チャック本体2の端面2aに取り付けられ
ている。このワーク飛散防止体5の外径は前記チャック
本体2の外径と略同径となっており、中心孔の内径は前
記ワークWの被把持部の外径よりも若干大きいものとな
っている。また、取付部材6の高さ寸法は、取り付けら
れるワーク飛散防止体5のチャック1側端面が把持爪3
と接触しないような寸法となっている。斯くして、把持
爪3はワーク飛散防止体5が障害となることなく移動自
在であり、ワークWはワーク飛散防止体5の中心孔に進
退自在となっている。
【0027】このチャック1によれば、ワーク飛散防止
体5の中心孔にワークWの被把持部を挿入し、把持爪3
を移動させることによりワークWを把持することができ
る。そして、前記把持爪3の突出側に該把持爪3よりも
更に突出するようにしてワーク飛散防止体5を設けてい
るので、ワークWがチャック1の把持爪3に把持されて
回転している際に、当該ワークWに過負荷が作用して前
記把持爪3から外れ下方に落下することとなっても、前
記ワーク飛散防止体5が障害となってワークWが把持爪
3間に入り込むのが防止され、ワークWが把持爪3によ
り衝打されて飛散するのが防止される。したがって、飛
散によって機械内部を損傷するといった不都合を生じる
ことがない。また、前記ワーク飛散防止体5の表面には
何ら突出部,溝部や切欠部が存在しないので、当該ワー
ク飛散防止体5がワークWを衝打するという問題は一切
生じない。
【0028】また、上述の第1の実施形態に係るチャッ
クにおけると同様に、切粉および切削油が把持爪3に衝
打されて飛散するという不都合も解消され、更に、把持
爪3による旋盤内の空気の撹拌を防止することができる
ので、旋盤内部においてミスト状になった切削油や切粉
を前記撹拌流によって舞上げることがなく、その落下が
促進されて旋盤内の空気を清浄にすることができるとい
う効果もある。
【0029】尚、ある程度、ワークWの飛散を防止する
ことができるのであれば、図4に示すように、ワーク飛
散防止体5の外径をチャック本体2の外径よりも小さい
ものとしても良い。
【0030】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係るワーク把持用チャックについて説明す
る。図5は第3の実施形態に係るワーク把持用チャック
を示す斜視図である。同図に示すように、第3の実施形
態に係るチャック1は、旋盤の主軸(図示せず)に装着
されるチャック本体2と、このチャック本体2の端面2
a側に放射状に突出して設けられる3個の把持爪3とを
備えてなるものであり、各把持爪3に傾斜面3bを設け
たものである。尚、前記チャック本体2および把持爪3
の基本的構成は上述した従来のチャック本体12および
把持爪13と同じであり、その詳しい説明を省略する。
【0031】前記傾斜面3bは把持爪3の端面3aから
チャック本体2の端面2aに向けて傾斜するように設け
られるもので、把持爪3の端面3aと側面3cとが交差
する2つの角部のうち、チャック1の回転方向、即ち、
矢示方向側の角部に少なくとも設ける。尚、チャック1
を正逆両方向に回転させる場合には、把持爪3の両角部
に傾斜面3bを設けるのが好ましい。
【0032】このチャック1によれば、ワークWが前記
把持爪3から外れて下方に落下し、落下中にワークWが
把持爪3間に入り込んで当該把持爪3により衝打される
こととなっても、前記把持爪3の角部のうち前記チャッ
ク1の回転方向側の角部に傾斜面3bを形成しているの
で、ワークWはこの傾斜面3bによって衝打される。把
持爪3の前記角部に傾斜面3bを形成していない場合に
は、把持爪3の側面3cによってワークWは把持爪3の
回転方向に衝打され、同回転方向の外力を受けて飛散す
るが、把持爪3の角部に傾斜面3bが形成され、ワーク
Wがこの傾斜面3bによって衝打される場合には、図6
に示すように、ワークWはこの傾斜面3bと垂直な方向
の外力F1 、即ち、傾斜面3bを形成していない場合
に、把持爪3の側面3cによってワークWが衝打される
外力F(図において一点鎖線で示す)の分力に相当する
外力F1 を受けて飛散する。この外力F1 は前記外力F
より小さい力であって、この外力F1 を受けて飛散する
ワークWの速度は前記外力Fを受けた場合よりも緩和さ
れた遅いものとなる。したがって、飛散したワークWが
機械内部に与える損傷を従来に比べて軽減することがで
きる。
【0033】尚、前記傾斜面3bの大きさは、外れたワ
ークWが当該傾斜面3bに当たり、且つ把持爪3がワー
クWを把持する把持力に大きな影響を与えない範囲で適
宜設定することができる。
【0034】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態に係るワーク把持用チャックについて説明す
る。図7は第4の実施形態に係るワーク把持用チャック
を示す斜視図である。同図に示すように、第4の実施形
態に係るチャック1は、旋盤の主軸(図示せず)に装着
されるチャック本体2と、このチャック本体2の端面2
a側に放射状に突出して設けられる3個の把持爪3と、
この把持爪3の側面3cに付設した三角柱片7を備えて
なるものである。尚、前記チャック本体2および把持爪
3の基本的構成は上述した従来のチャック本体12およ
び把持爪13と同じであり、その詳しい説明を省略す
る。
【0035】前記三角柱片7は挟角が略直角であり、横
断面が略三角形状を備えたものであり、少なくとも前記
チャック1の回転方向、即ち、矢示方向側の前記各把持
爪3の側面3cに付設されるものである。そして、この
三角柱片7の傾斜面7aが前記把持爪3の端面から前記
チャック本体2の端面2aに向かう傾斜面を形成してい
る。尚、チャック1を正逆両方向に回転させる場合に
は、各把持爪3の両側面3cに三角柱片7を付設するの
が好ましい。
【0036】このチャック1によれば、少なくとも前記
チャック1の回転方向側の前記把持爪3の側面3cに三
角柱片7を付設し、この三角柱片7の傾斜面7aにより
前記把持爪3の端面3aから前記チャック本体2の端面
2aに向かう傾斜面を形成しているので、前記把持爪3
から外れて下方に落下したワークWは前記三角柱片7の
傾斜面7aによって衝打され、この傾斜面7aと垂直な
方向の外力、即ち、三角柱片を設けていない場合に、把
持爪3の側面3cによってワークWが衝打される外力の
分力に相当する外力(以下、分力という)を受けて飛散
する。この分力は前記三角柱片を設けない場合の外力よ
り小さい力であって、この分力を受けて飛散するワーク
Wの速度は前記外力を受けた場合よりも緩和された遅い
ものとなる。したがって、飛散したワークWが機械内部
に与える損傷を従来に比べて軽減することができる。
【0037】尚、前記傾斜面7aの大きさは、外れたワ
ークWが当該傾斜面7aに当たる範囲で適宜設定するこ
とができる。
【0038】また、前記三角柱片7は、前記チャック本
体2の端面2aにこれを固設するとともに、前記チャッ
ク本体2の端面2aと略直角をなす前記三角柱片7の側
面と前記各把持爪3の側面3cとの間に間隙を備えるよ
うにこれを設けることもできる。このようにしても上記
と同様に、前記三角柱片7の傾斜面7aによりワークW
を衝打させてその飛散速度を緩和することができ、ワー
クWの飛散による機械内部の損傷を従来に比べて軽減す
ることができる。尚、前記三角柱片7の側面と前記把持
爪3の側面3cとの間に間隙を設けているので、前記把
持爪3は前記チャック本体2の軸芯に対して離接方向に
障害なく移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態の変形例に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図4】第2の実施形態の変形例に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図6】第3の実施形態に係るワーク把持用チャックに
おける、ワークの飛散による衝撃の軽減作用を説明する
ための説明図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係るワーク把持用チ
ャックを示す斜視図である。
【図8】従来のチャックを示す斜視図である。
【図9】ワークが飛散する状態を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
W ワーク 1 チャック 2 チャック本体 3 把持爪 4 ワーク飛散防止体 5 ワーク飛散防止体 6 取付部材 7 三角柱片 11 チャック 12 チャック本体 13 把持爪 14 バイト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の主軸に装着されるチャック本
    体と、該チャック本体の端面側に放射状に突出して設け
    られるとともに、該チャック本体の軸芯に対して離接方
    向に移動可能に設けられる複数の把持爪とを備えたチャ
    ックにおいて、 略扇形状を備えたワーク飛散防止体を、前記各把持爪間
    の前記チャック本体端面に設けたことを特徴とするワー
    ク把持用チャック。
  2. 【請求項2】 前記チャック本体の軸方向における前記
    ワーク飛散防止体の厚さを、前記把持爪の前記チャック
    本体端面側への突出長と略同一長に設けた請求項1記載
    のワーク把持用チャック。
  3. 【請求項3】 工作機械の主軸に装着されるチャック本
    体と、該チャック本体の端面側に放射状に突出して設け
    られるとともに、該チャック本体の軸芯に対して離接方
    向に移動可能に設けられる複数の把持爪とを備えたチャ
    ックにおいて、 リング形状を備えたワーク飛散防止体を、前記把持爪の
    突出側に該把持爪よりも更に突出させて前記チャック本
    体の端面に設けたことを特徴とするワーク把持用チャッ
    ク。
  4. 【請求項4】 工作機械の主軸に装着されるチャック本
    体と、該チャック本体の端面側に放射状に突出して設け
    られるとともに、該チャック本体の軸芯に対して離接方
    向に移動可能に設けられる四角柱形状の複数の把持爪と
    を備えたチャックにおいて、 前記各把持爪の端面と側面とが略直角に交差する角部の
    うち、少なくとも前記チャックの回転方向側の角部に傾
    斜面を形成したことを特徴とするワーク把持用チャッ
    ク。
  5. 【請求項5】 工作機械の主軸に装着されるチャック本
    体と、該チャック本体の端面側に放射状に突出して設け
    られるとともに、該チャック本体の軸芯に対して離接方
    向に移動可能に設けられる四角柱形状の複数の把持爪と
    を備えたチャックにおいて、 挟角が略直角であり横断面が略三角形状をした三角柱片
    を、少なくとも前記チャックの回転方向側の前記各把持
    爪の側面に付設し、前記把持爪の端面から前記チャック
    本体の端面に向かう傾斜面を前記三角柱片により形成し
    たことを特徴とするワーク把持用チャック。
  6. 【請求項6】 前記三角柱片を前記チャック本体の端面
    に固設するとともに、前記チャック本体の端面に対して
    略直角をなす前記三角柱片の側面と前記各把持爪の側面
    との間に間隙を設けて構成した請求項5記載のワーク把
    持用チャック。
JP26796797A 1997-09-11 1997-09-11 ワーク把持用チャック Withdrawn JPH1190709A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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