JPH118982A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JPH118982A
JPH118982A JP10142753A JP14275398A JPH118982A JP H118982 A JPH118982 A JP H118982A JP 10142753 A JP10142753 A JP 10142753A JP 14275398 A JP14275398 A JP 14275398A JP H118982 A JPH118982 A JP H118982A
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秀治 斎藤
Takashi Tsuboi
孝 坪井
Satoru Horie
堀江  哲
Takeshi Ando
安藤  武
Eiichi Toyoda
豊田  瑛一
Takayuki Matsui
孝行 松井
敏彦 ▼高▲久
Toshihiko Takaku
Kiyoshi Nakamura
中村  清
Kiyoshi Nakada
仲田  清
Yoshio Tsutsui
筒井  義雄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却器などを小形化してインバータ装置全体
を小形化すること、および保守の容易性を確保する。 【構成】 インバータ動作の特性に鑑み、半導体スイッ
チモジュールSMの正側アーム素子SM1,SM2と負側
アーム素子SM3,SM4の組みを少なくとも同一の受熱
板31,32に取付け、受熱板の熱負荷を平均化して、
冷却器53,54を小形化する。1相分のインバータ主
回路ごとにパワーモジュール化し、保守時には必要なパ
ワーモジュールを筐体から取外して保守可能にし、保守
性の容易性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ装置に
係り、例えば電車又は電気機関車等の電気車に好敵なイ
ンバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気車を駆動する動力システムとして、
インバータ装置により誘導電動機を可変速駆動する方式
が実用されている。
【0003】このような電気車用インバータ装置は、例
えば複数の車軸に電動機を分散して設けた電車の場合、
床下の限られたスペースに艤装しなければならないこと
から、できるだけ小形な装置にすることが要望されてい
る。同様に、電気機関車の場合にあっても、1台の機関
車に搭載するインバータ装置群の合計容量を大きくする
ために、個々のインバータ装置を小形にすることが要望
されている。
【0004】このような要望を満たすため、従来、電気
車駆動用のインバータ主回路の半導体スイッチ素子とし
て、実開平2−75738号公報又は文献:ジー・ティ
ー・オー −ストロムリヒター フュア バーネン(GT
O-Stromrichter fuer Bahnen:SIEMENS, Sonderdruck a
us ZEV-Glasers Annalen113(1989)Nr.6/7 juni/juliペ
ージ259〜272)に記載されているように、ゲートターン
オフ・サイリスタ(GTOサイリスタ)が用いられてい
る。その理由は、バイポーラトランジスタ(BT)やゲ
ート絶縁型バイポーラトランジスタ(IGBT)等の半
導体スイッチ素子に比べて、耐電圧及び電流容量が比較
的大きいのでインバータ主回路部分を小形化できるから
である。
【0005】一方、出力波形の高調波成分を低減するた
め、前記文献(GTO-Stromrichterfuer Bahnen)に記載
されているように、3レベルの直流電圧をスイッチング
して交流出力を発生するいわゆる3レベル・インバータ
(又は、中性点クランプ・インバータとも称される)が
提案されている。この3レベル・インバータは、インバ
ータの1相分の主回路が、直流電源に接続される一対の
直流入力端子と、直流電源の中性点に接続される中性点
端子と、一対の直流入力端子間に接続された第1乃至第
4の半導体スイッチ素子の直列接続回路と、第1と第2
の半導体スイッチ素子の接続点と中性点端子との間に、
また第3と第4の半導体スイッチ素子の接続点と中性点
端子との間にそれぞれ接続されたクランプダイオード
と、第2と第3の半導体スイッチ素子の接続点に接続さ
れた交流出力端子とを含んだ構成とされている。
【0006】また、GTOサイリスタはスイッチング損
失が大きいことから、冷却効率を高めるために、上記公
報や文献に記載されているようにGTOサイリスタを円
盤状に形成し、その円盤の両面を主電極とし、それらの
主電極に導電性の冷却ブロックをそれぞれ圧接し、その
冷却ブロックの内部に沸騰性の冷媒を通流する構成の冷
却器が用いられている。冷媒としては、GTOサイリス
タを挟む両側の冷却ブロック相互間、及び冷媒の凝縮部
とGTOサイリスタとの間の絶縁を確保するために、絶
縁性を有する冷媒が用いられる。このような要件を満た
す冷媒として、従来は、主に、冷却性能に優れかつ絶縁
性を有するフロンが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、GTOサイリ
スタは、素子のスイッチング損失が大きいこと、またタ
ーンオフ時の電圧上昇を抑制するためのスナバコンデン
サとスナバ抵抗の容量が大きいこと等の理由により、ス
イッチング周波数を高くできず、従来実用されているも
のは、高々500Hz程度である。したがって、電動機
駆動用のインバータ装置をGTOサイリスタを用いて構
成すると、前記の3レベル・インバータを用いても出力
波形の高調波歪の低減に限界があり、電動機電流のリッ
プルが大きくなって、電動機の電磁騒音が大きいという
問題がある。
【0008】そこで、スイッチング周波数を高くできる
バイポーラトランジスタ、ゲート絶縁型バイポーラトラ
ンジスタ(IGBT)、MOSゲートで制御されるサイ
リスタ等、高周波パルスのゲート信号により駆動可能な
半導体スイッチ素子(以下、高周波半導体スイッチ素子
と総称する)を適用することが考えられる。
【0009】しかし、これらの高周波半導体スイッチ素
子として実用されている素子は、一般に耐電圧レベルが
低いから(例えば、汎用のIGBTは、1200vレベ
ル)、架線電圧が直流1500vの電気車用には複数の
素子を直列接続して用いることになる。また、実用され
ている高周波半導体スイッチ素子は、一般に、電流容量
が比較的小さいから、これらを電気車用の大容量インバ
ータ装置(例えば、単機容量が200kW以上の電動機
駆動用)に適用すると、複数の素子を並列接続して用い
ることになる。
【0010】したがって、IGBTなどの高周波半導体
スイッチ素子を電気車用インバータ装置に適用するにあ
たっては、インバータ主回路の部分が大形化する傾向が
あるので、装置の構成を工夫し、電気車用インバータ装
置を全体として小形化することが要望される。
【0011】また、IGBTなどの高周波半導体スイッ
チ素子の冷却システムを小形化することが要望されると
ともに、公害防止の観点からフロン沸騰冷却方式の代替
冷却方式の採用が要望されている。
【0012】また、単に小形化を図ると、構成部品の配
置及び関連配線が錯綜してしまうから、点検、修理など
の保守性が悪くなるという問題がある。特に、電気車用
のインバータ装置の場合は、電車床下などのように、狭
い場所に設けられることから、保守性を十分に考慮する
必要がある。
【0013】本発明の目的は、冷却器を含めた装置を小
形化可能にするとともに、フロン冷媒を用いないですむ
インバータ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、以下の手段により構成したことを特徴と
する。
【0015】本発明のインバータ装置は、3相インバー
タ主回路を形成する複数の半導体スイッチ素子をそれぞ
れ伝熱性を有する基板に絶縁部材を介して載置して半導
体スイッチモジュールを形成し、この複数の半導体スイ
ッチモジュールを1相分ごとに分割して伝熱性を有する
同一の受熱板の一面に取付けたことを特徴とする。
【0016】つまり、インバータ主回路の1相分は、直
流電源に接続された上アームと下アームの半導体スイッ
チ素子を含んでなる。これらの半導体スイッチ素子は同
時にオン動作することがないから、それら素子の発熱サ
イクルが重ならない。そこで、半導体スイッチモジュー
ルを1相分ごとに分割して同一の受熱板の一面に取付
け、該受熱板の他面に冷却器を熱的に接続することによ
り、冷却器の熱負荷量を平均化することができる。その
結果、冷却器を小形化できるから、装置全体の小形化に
寄与できる。
【0017】ところで、1相分の半導体スイッチ素子を
伝熱性を有する同一の受熱板に取付けると、各素子間の
絶縁、さらに受熱板を接地電位にする場合は受熱板との
絶縁をしなければならない。この点、各半導体スイッチ
素子をそれぞれ伝熱性を有する基板に絶縁部材を介して
載置した構成としているから、素子間及び対地間の絶縁
を確保できる。このように、半導体スイッチ素子ごとに
絶縁する構成としたことから、沸騰冷媒型の冷却器を用
いても、その冷媒の絶縁性が問われないから、有害性の
ない水等の冷媒を用いることが可能である。
【0018】この場合において、受熱板に取り付けられ
る1相分の半導体スイッチモジュールを、相互接続され
る順序に従って配列することが好ましい。これによれ
ば、主回路の配線を短縮して配線インダクタンスを小さ
くできるから、半導体スイッチ素子のターンオフ時のオ
ーバーシュート電圧を低減でき、結果としてスナバコン
デンサの小形化に寄与できる。すなわち、半導体スイッ
チ素子のターンオフ時に発生するオーバーシュート電圧
は、主として半導体スイッチ素子からみたインバータ主
回路の配線インダクタンスに蓄えられた電磁エネルギに
依存するからである。
【0019】また、受熱板を介して半導体スイッチモジ
ュールを冷却する冷却器は、水を冷媒とする沸騰冷却型
を用いることが好ましい。さらに、3相インバータ主回
路の構成部品及びゲートドライバを1相ごとに分割し、
1相ごとに同一の支持枠体に組み込んでパワーモジュー
ルを形成し、該パワーモジュールを共通の筐体に着脱可
能に組み込むことが好ましい。
【0020】また、上述したように、例えば、1相分の
半導体スイッチ素子を同一の受熱板に取り付けるととも
に、スナバコンデンサを半導体スイッチ素子に対して階
層状に配置した構成にすると、点検・修理等の保守性が
悪くなる。
【0021】そこで、1相分のインバータ主回路ごとに
パワーモジュール化し、そのパワーモジュールを共通の
筐体に着脱可能に組み込むようにすれば、保守時に必要
なパワーモジュールを筐体から取外すことにより、容易
に各部品にアクセスでき、保守性が向上する。特に、ゲ
ートドライバを組み込んだものによれば、半導体スイッ
チ素子の動作試験を簡単に行うことができる。つまり、
試験用のゲートドライバを用いて動作試験を行うと、半
導体スイッチ素子のゲート特性や容量に対応させて、各
種の試験用ゲートドライバを用意しておかなければなら
ないが、本発明によればそのような各種の試験用ゲート
ドライバを用意する必要がない。。
【0022】また、1相単位でモジュール化したことか
ら、一部の部品に故障が発生したときでも、故障したモ
ジュールのみを交換することにより速やかに修復でき
る。しかも、予備品はインバータ装置単位でなく、パワ
ーモジュール単位で用意すればよい。なお、1相単位に
分割したパワーモジュールは、比較的軽量であり、簡単
な運搬具で持ち運びできる。
【0023】一方、インバータ主回路を形成する複数の
半導体スイッチ素子に、GTOサイリスタよりも高周波
駆動可能な素子を用い、その半導体スイッチ素子のスナ
バ回路を形成するスナバコンデンサを、接続対象の半導
体スイッチ素子が取り付けられた支持面に対して、その
半導体スイッチを挟む位置に配置することが好ましい。
【0024】特に、半導体スイッチ素子を伝熱性を有す
る基板に載置し、半導体スイッチ素子の主電極端子を反
基板側に設け、スナバコンデンサを当該スナバコンデン
サの端子が接続対象の半導体スイッチ素子の主電極端子
に近接する位置に配置することが好ましい。これによ
り、スナバ回路の配線インダクタンスを最小化できる。
【0025】また、半導体スイッチ素子とスナバコンデ
ンサとを立体的な配置構成にすることにより、つまり同
一面に配置する構成ではなく、2層の階層構造に配置す
ることにより装置全体の小形化に寄与する。
【0026】また、各相のパワーモジュールが、インバ
ータ主回路1相分の直列接続された複数の半導体スイッ
チモジュールと、各半導体スイッチモジュール用のスナ
バ回路を形成するスナバコンデンサ及びスナバダイオー
ドと、半導体スイッチモジュールを含む発熱体を冷却す
る冷却器と、当該パワーモジュールを構成する部品以外
との関連配線を行う配線端子とを含んでなるものとする
ことが好ましい。そして、半導体スイッチモジュール
を、それぞれ伝熱性を有する基板に絶縁部材を介して半
導体スイッチ素子を載置して形成するとともに、その基
板を介して伝熱性を有する同一の受熱板の一面に取付
け、この受熱板の他面に冷却器を熱的に接続し、この冷
却器を筐体の外側に位置させて受熱板を当該筐体に着脱
可能に取付けることが好ましい。さらに、スナバコンデ
ンサとスナバダイオードとを、受熱板に対して半導体ス
イッチモジュールを挟む位置で、かつスナバコンデンサ
とスナバダイオードの端子が接続対象の半導体スイッチ
モジュールの主電極端子に近接する位置に配置すること
が好ましい。
【0027】また、スナバ回路を形成するスナバ抵抗と
インバータ主回路を形成するフィルタコンデンサを、パ
ワーモジュールの支持枠体に支持させることが好まし
い。そして、受熱板を垂直に筐体に取付け、さらにその
受熱板に取り付けられる1相分の半導体スイッチモジュ
ールを、直列接続される順に垂直方向に配列することが
好ましい。また、インバータ主回路の直流電源に並列接
続されたフィルタコンデンサを各パワーモジュールに組
み込み、半導体スイッチモジュールに対してスナバコン
デンサを挟む位置に配置することが好ましい。
【0028】上述したように、GTOサイリスタよりも
高周波駆動可能な半導体スイッチ素子(以下、高周波半
導体スイッチ素子と略称する)を用いることにより、出
力電流のリップルを低減して、電磁騒音が改善される。
高周波半導体スイッチ素子としては、バイポーラトラン
ジスタ、IGBT、MOSゲートで制御されるサイリス
タ等が知られている。これらの高周波半導体スイッチ素
子は、GTOサイリスタに比べてスイッチング損失が小
さいので、高周波動作が可能である。例えば、IGBT
の場合は、スイッチング周波数を500Hz〜3kHz
の範囲で選定できる。また、IGBTのスイッチング損
失は、500HzのときGTOの数分の一、3kHzの
ときGTOの数十分の一である。
【0029】そして、高周波半導体スイッチ素子は、G
TOサイリスタに比べてゲートドライブに要するパワー
が小さいので、ゲートドライバを小形にできるから、装
置全体の小形化に寄与する。また、高周波半導体スイッ
チ素子は、GTOサイリスタに比べてターンオフ時の安
全動作領域が広いから(例えば、許容電圧上昇率が高い
から)、スナバコンデンサの容量を小さくでき、これに
よりスナバ抵抗で消費させるスナバ損失も小さくなる。
例えば、IGBTの場合は、GTOサイリスタに比べて
スナバコンデンサの容量を1/10以下にできる。
【0030】しかし、スナバコンデンサの容量を単に小
さくすると、高周波半導体スイッチ素子は、GTOサイ
リスタよりも電流の遮断速度が速いため、ターンオフ時
に素子に大きなスパイク電圧およびオーバシュート電圧
がかかりやすいという問題がある。特に、IGBTの場
合は、GTOサイリスタよりも電流の遮断速度が1桁以
上も速いから問題になる。このスパイク電圧は、インバ
ータ主回路の主としてスナバ回路の配線インダクタンス
に蓄えられた電磁エネルギによって発生する。したがっ
て、スパイク電圧を半導体スイッチ素子の安全動作領域
内に抑えるために、スナバ回路の配線インダクタンスを
小さくすることが肝要である。
【0031】そこで、スナバコンデンサを接続対象の半
導体スイッチ素子が取り付けられた支持面に対して、そ
の半導体スイッチを挟む位置に配置することにより、そ
れらを接続する配線を可能な限り短くできる。その結
果、配線のインダクタンスを小さくして、スパイク電圧
を低減できるので、スナバコンデンサの容量を小さくで
き、装置の小形化に寄与できる。
【0032】また、前述した半導体スイッチ素子のター
ンオフ時のスパイク電圧およびオーバーシュート電圧
は、インバータ主回路の直流電源に並列接続されたフィ
ルタコンデンサと半導体スイッチ素子とを接続する配線
インダクタンスの影響をも受ける。したがって、そのフ
ィルタコンデンサを1相分ごとに分散して各パワーモジ
ュールに組み込み、半導体スイッチモジュールに対して
スナバコンデンサを挟む位置に配置したものによれば、
一層、スパイク電圧を低減でき、スナバコンデンサを小
容量化できる。しかも、そのような配置にすることによ
り、立体的な配置構成の空間の利用率が向上し、装置全
体を小形化することができる。その結果、電気車などの
限られたスペースに設置できる規模に小形化できる。
【0033】
【実施の形態】以下、本発明を図示実施の形態に基づい
て説明する。本発明の一実施の形態の電車用インバータ
装置を図1乃至図10を用いて説明する。図1は電車用
インバータ装置の1相分の主要部の構成図、図2は図1
の矢印 II−II から見た構成図である。図3は本実施の
形態の電車用インバータ装置の全体系統構成図であり、
図4は1相分のインバータ主回路の構成図である。図5
は図3に示した電車用インバータ装置1の全体外観図の
背面図である。図6は図5の矢印 VI-VI から見た断面
図である。図7は本実施の形態の電車用インバータ装置
を電車の床下に艤装した状態を示す図である。図8は本
実施の形態にかかる半導体スイッチモジュールの構成を
一部を破断して示した斜視図である。図9は半導体スイ
ッチモジュールとクランプダイオードの受熱板上の配置
およびそれらの電気的接続を示す拡大図である。図10
は半導体スイッチモジュールとスナバコンデンサとの階
層配置の重なり関係を示す図である。
【0034】まず、図3乃至図7を参照して、本実施の
形態の電車用インバータ装置の全体的な構成及びインバ
ータ主回路について説明する。図3に示すように、本実
施の形態の電車用インバータ装置が適用される電車の駆
動装置は4台の誘導電動機M1、M2、M3、M4を有して
構成されている。これらの4台の誘導電動機に対して2
台の同一構成のインバータ装置1A,Bを設け、インバ
ータ装置1Aにより誘導電動機M1、M2を駆動し、イン
バータ装置1Bにより誘導電動機M3、M4を駆動するよ
うにしている。各インバータ装置1A,Bはそれぞれ3
相のインバータ主回路を、各相ごとに分割してなるパワ
ーモジュールPU1〜PU3を含んで構成されている。各
パワーモジュールPU1〜PU3の一方の直流入力端
(P)は、遮断器3、開放スイッチ4A,B、及びフィ
ルタリアクトル5A,Bを介してパンタグラフ2に接続
され、他方の直流入力端(N)は接地されている。
【0035】各パワーモジュールPU1〜PU3の主回路
は、図4に示すように、いわゆる3レベル・インバータ
回路が適用されている。図4は、インバータの1相分の
主回路を示しており、一対の直流入力端子P,Nのう
ち、Pは図3のパンタグラフ2に接続された直流ライン
に接続され、Nは接地される。この一対の直流入力端子
P,Nに2個のフィルタコンデンサCF1,CF2の直列
回路が接続され、フィルタコンデンサCF1とCF2の接
続点は直流電源の中性点であり、中性点端子Oに接続さ
れている。一対の直流入力端子P,N間に4個の半導体
スイッチモジュールSM1〜SM4の直列回路が接続され
ている。各半導体スイッチモジュールSM1〜SM4は、
それぞれIGBT Q1〜Q4とフリーホイーリングダイ
オードDF1〜DF4とを逆並列接続して構成されてい
る。半導体スイッチモジュールSM1とSM2の接続点及
び半導体スイッチモジュールSM3とSM4の接続点は、
それぞれクランプダイオードDC1とDC2を介して中性
点端子Oに接続されている。そして、半導体スイッチモ
ジュールSM2とSM3の接続点が交流出力端子Mに接続
されている。スナバ回路は、スナバコンデンサCS1
CS2とスナバダイオードDS1〜DS4とスナバ抵抗R
1〜RS3とから構成されている。スナバコンデンサC
1、CS2はそれぞれ3つのコンデンサC11〜C13、C
21〜C23をデルタ型に接続して構成されている。スナバ
コンデンサCS1、CS2はそれぞれ3つのコンデンサを
スター型に接続しても等価に構成できる。また、各半導
体スイッチモジュールSM1〜SM4の各ゲートにはゲー
トドライバGDにより増幅されたゲートパルスが入力さ
れるようになっている。
【0036】本実施の形態の電車用インバータ装置1の
全体は、図5に示すように、共通の筐体6に制御ユニッ
トCU−A,B及び付属装置AU−A,Bを中心に、イ
ンバータ装置1A,BのパワーモジュールPU1〜PU3
を両側に対称的に配置して構成されている。図6に示す
電車用インバータ装置1の断面図のように、冷却器5
3,54の部分が筐体6の正面側の外部に突き出して設
けられている。このように構成された電車用インバータ
装置1は、図7に示すように、その長手方向を電車の走
行方向に合わせ、筐体6の上部に設けられた複数の吊り
金具7を介して電車の車両8の中央部の床下に吊り下げ
ることにより取り付けられる。また、冷却器53,54
側を車両8の外側に向けて取り付けられる。
【0037】次に、パワーモジュールPUの具体的な構
造を図1と図2を参照して説明する。図1は、1つのパ
ワーモジュールを側面から見た主要部の構成図である。
図2は、図1の矢印 II−II から見た構成図である。
【0038】それらの図に示すように、半導体スイッチ
モジュールSM1〜SM4はそれぞれ2つの半導体スイッ
チモジュールを並列接続してなり、それらの半導体スイ
ッチモジュールは横に並べて配置されている。正側アー
ムの半導体スイッチモジュールSM1とSM2は第1の受
熱板31の表面に縦に並べて取り付けられ、負側アーム
の半導体スイッチモジュールSM3とSM4は第2の受熱
板32の表面に縦に並べて取り付けられている。また、
各受熱板31,32の表面に、クランプダイオードDC
1とDC2が取り付けられている。クランプダイオードD
1、DC2も、2つのダイオードを並列接続して構成し
ている。
【0039】半導体スイッチモジュールSM1〜SM
4は、同一の構成であり、図8に一部を破断して示した
斜視図のような構造に形成されている。すなわち、銅等
の伝熱性に優れた材料により形成された基板61の上に
アルミナ等の絶縁板62を載置し、その絶縁板62の上
に導電性を有する銅板等の第1の主電極63を載置し、
その主電極63の上に導電性を有するモリブデン等の熱
応力緩和板64を複数載置し、各熱応力緩和板64の上
にIGBT素子65を載置し、また第1の主電極63の
上に導電性を有する銅板等の第2の主電極66を載置
し、これら全体を絶縁ケース67でカバーした構造とな
っている。絶縁ケース67の外面に一対の主電極端子6
8と、ゲート端子69が露出して設けられている。ま
た、図示していないが、IGBT素子(Q)65に逆並
列接続されるフリーホィーリングダイオードDFも第1
の主電極63上に載置されている。そして、基板61に
設けられたボルト穴70により第1,第2の受熱板3
1,32に密着させて取り付けるようになっている。受
熱板31,32上の配置は、図9に示すように、半導体
スイッチモジュールSM1〜SM4とクランプダイオード
DC1、DC2とを配置し、図4の回路構成にしたがって
導体11〜16により接続されている。
【0040】第1と第2の受熱板31,32はアルミニ
ュウム等の伝熱性に優れた材料で形成されている。各受
熱板31,32は矩形枠状に形成されたパワーモジュー
ル支持枠33にボルト34により固定して取り付けられ
ている。
【0041】このパワーモジュール支持枠33の周辺部
に鍔部35が設けられている。また、筐体6の側面に形
成された開口部の周辺に枠状の取付け座37が形成され
ている。そして、パワーモジュール支持枠の鍔部35を
パッキン39を介して取付け座37にボルト38で固定
し、パワーモジュール支持枠33を筐体6に取り付けて
いる。すなわち、受熱板31,32及びパワーモジュー
ル支持枠33により筐体6の側面の一部が形成され、パ
ッキン39により気密が確保されている。
【0042】受熱板31,32に対し半導体スイッチモ
ジュールSM1〜SM4を挟む位置に部品支持部材40が
設けられている。この部品支持部材40は腕部材41に
よりパワーモジュール支持枠33に固定されている。こ
の部品支持部材40にスナバコンデンサCS1、CS2
びスナバダイオードDS1〜DS4を半導体スイッチモジ
ュールSM1〜SM4に対向させて取り付けられている。
これらの構成部品の配置の重なり関係は図10に示すよ
うに、接続対象の端子を近接させるように定められてい
る。これにより、スナバ回路の配線を最短距離で実装で
きるようにしている。
【0043】この部品支持部材40の反対側の位置に、
エポキシ樹脂等の絶縁材からなる端子台42〜45が取
り付けられ、これらの端子台42〜45に直流入力端子
P,N、中性点端子O、交流出力端子Mが支持されてい
る。また、端子台42〜45の横に電流変成器CTとゲ
ートドライバGD(GD1、GD2)が部品支持部材40
に取り付けられている。これらのCTとGDの下側の空
間に、フィルタコンデンサCF1、CF2が配置されてい
る。なお、ゲートドライバGD1とGD2は、それぞれ半
導体スイッチモジュールの正側と負側に対応するもので
ある。
【0044】受熱板31,32には、それぞれ複数のヒ
ートパイプ51とそのヒートパイプ51に取り付けられ
た放熱フィン52からなる冷却器53,54が熱的に取
り付けられている。ヒートパイプ51は銅等の伝熱性及
び加工性に優れた材料で形成されており、パイプ内部に
沸騰冷媒としての水が封入され、低い温度で沸騰を容易
にするためや、非凝縮性のガスが混入しないようにする
ために、負圧に調整されている。
【0045】本実施の形態の場合は、ヒートパイプ51
をL型に曲げ、一方の直管部を受熱板31,32に埋め
込んで熱的に接続して蒸発部51aとするとともに、ヒ
ートパイプ51を受熱板に支持させている。他方の直管
部を水平面に対して少し上方向に傾けて設け、この部分
に複数の放熱フィン52を取り付けて凝縮部51bとし
ている。また、凝縮部51bの先端を振れ止め55で連
結し、これを受熱板31,32又はパワーモジュール支
持枠33に固定し、ヒートパイプ51の振れをインバー
タ装置本体と同一の振動系にしている。
【0046】このように構成される電車用インバータ装
置の動作について、本発明の特徴部を中心に次に説明す
る。
【0047】本実施の形態の電気車用インバータ装置を
駆動制御するゲートパルスは、制御ユニットCUの図示
していないPWM制御装置により周知の3レベル・イン
バータの基本動作に従って生成される(参考文献:ア ニ
ュー ニュートラル ポイントクランプド PWM インバー
タ (A New Neutral-Point-Clamped PWM Inverter, IE
EE Transactions on industry applications ,vol.1A
-17,No.5,september/october 1981))。すなわち、3レ
ベル・インバータの基本動作は、半導体スイッチモジュ
ールSM1〜SM4のQ1〜Q4を次の3通りの導通モード
に従いオン・オフさせ、交流出力端子Mに3レベルの電
圧を選択的に出力する。ここでは、直流全電圧をEdと
し、中性点電圧をEd/2vと仮想して示す。
【0048】 1 2 3 4 出力電圧 第1の導通モード オン オン オフ オフ Ed 第2の導通モード オフ オン オン オフ Ed/2 第3の導通モード オフ オフ オン オン 0 このような3レベル・インバータによれば、通常の2レ
ベル・インバータに比べて、図11に示すように出力電
圧パルスの電圧レベルのステップ数が増加し、見かけ上
のスイッチング周波数が高められるので、高調波が低減
される。また、半導体スイッチ素子としてIGBTを用
いていることから、スイッチング周波数を500Hz〜
3kHZの範囲に高くでき、この点からも高調波を抑制
して電磁騒音を減少できる。
【0049】次に、スナバコンデンサCS1、CS2と、
スナバダイオードDS1〜DS4を、それぞれ接続対象の
半導体スイッチモジュールSM1〜SM4に近接させて、
かつ対向させた位置に配置することにより、スナバ回路
の配線インダクタンスを小さくしてスパイク電圧を低減
させ、これによりスナバコンデンサを小形化して、装置
全体を小形化できることについて説明する。
【0050】図12は、図4の半導体スイッチモジュー
ルSM1とスナバ回路の一部を取り出して示したもので
ある。半導体スイッチモジュールSM1とスナバ回路に
はそれぞれ配線インダクタンスL1,L2が存在するもの
とする。IBGT Q1がオン状態にあり、電流Iが配線
インダクタンスL1とIGBT Q1に流れているときに
IGBT Q1をオフすると、電流は配線インダクタンス
2、スナバダイオードDS1、スナバコンデンサC11
らなるスナバ回路に移って、スナバコンデンサC11に電
荷が蓄えられて、電流が遮断される。
【0051】このときのIGBT Q1の電圧Vと、IG
BT Q1の電流I1と、スナバ回路の電流I2の波形を図
13に示す。図中VDPで示した電圧がスパイク電圧とい
われるもので、この電圧をIGBT等の半導体スイッチ
素子の安全動作領域から定まるある値以下にしないとI
GBTが破損する。
【0052】このスパイク電圧VDPは配線インダクタン
スL1,L2の内の主としてL2と、IGBT等の半導体
スイッチ素子のターンオフ時の電流変化率で決まる。I
GBT等の高周波半導体スイッチ素子はターンオフが高
速であるから、電流変化率が大きくなるので、スパイク
電圧VDPを低く抑えるためには、配線インダクタンスL
1,L2を小さくすることが重要である。
【0053】そこで、本実施の形態では、図1,2,1
0に示したように、スナバコンデンサCS1,CS2、及
びスナバダイオードDS1〜DS4を半導体スイッチモジ
ュールSM1〜SM4に近接させて対向配置し、それらの
部品間の接続配線を最短距離で実現するようにして、配
線インダクタンスL1、L2を極力小さくするようにした
のである。その結果、小容量のスナバコンデンサC
1,CS2を用いても、スパイク電圧VDPを低く抑える
ことが可能となり、装置の小形化に寄与する。
【0054】しかも、本実施の形態では、スナバコンデ
ンサCS1,CS2を構成する3つのコンデンサを一体型
に形成したことから、一層配線インダクタンスを低減で
きるとともに、コンデンサを小形化できる。
【0055】次に、本実施の形態の半導体スイッチモジ
ュールを冷却する冷却システムの特徴について説明す
る。
【0056】PWM制御装置は上記3つの導通モード及
び指定される電車の目標速度及び走行モードに従ってゲ
ートパルスを生成し、ゲートドライバを介して各半導体
スイッチモジュールをPWM制御し、インバータ装置の
出力電圧及び周波数を可変制御するとともに、電車の走
行モード(力行、惰行、制動)に従ってインバータ装置
を制御する。
【0057】半導体スイッチモジュールSM1〜SM4
オン動作時の損失により発熱する。本実施の形態ではそ
の熱を受熱板31,32と冷却器53,54からなる冷
却システムにより放熱し、所定の許容温度以下に保持す
るようにしている。すなわち、まず、半導体スイッチモ
ジュールSM1〜SM4の熱は、基板21を介して受熱板
31,32に伝わり受熱板31,32の温度が上昇す
る。次に、受熱板31,32の温度上昇によりヒートパ
イプ51の蒸発部51a内の水が沸騰して蒸発し、その
蒸発熱により受熱板31,32が冷却される。ヒートパ
イプ51内の蒸発した水は凝縮部51bに導かれ、放熱
フィンを介して電車の走行風(基本的に、紙面に直角な
方向の風)と熱交換して凝縮する。その凝縮した水はヒ
ートパイプ51の内壁を伝わって蒸発部51aに還流
し、上述した冷却動作が繰り返される。
【0058】ところで、3レベル・インバータを形成す
る半導体スイッチモジュールSM1〜SM4の損失(発熱
量)は、図14(a),(b)に示す半導体素子発熱サ
イクルのように、電気車の走行モード(力行、惰行、制
動)に関連することが判明した。つまり、半導体スイッ
チモジュールSM1とSM4の損失は力行時にピークがあ
り、半導体スイッチモジュールSM2とSM3の損失は制
動時にピークがある。
【0059】このことに鑑み、図1等に示したように、
本実施の形態では、損失のピークがずれているSM1
SM2の対を同一の受熱板31に取付け、同様にSM3
SM4の対を同一の受熱板32に取付けている。これに
より、力行時と制動時における受熱板への入熱量が均等
化され、半導体スイッチモジュールSM1〜SM4に対し
て冷却器を個別に設けた場合よりも、冷却器53,54
の熱負荷量が平均化されるから、冷却器を小形化するこ
とができる。
【0060】また、図8に示したように、IGBTと同
一の基板上にフリーホィーリングダイオードDFを載置
して半導体スイッチモジュールSMを形成し、発熱する
半導体素子とその冷却系統を集約しているから、装置全
体の小形化に寄与する。
【0061】この場合、スナバダイオードDSも半導体
スイッチモジュールSMに一体化して形成することがで
き、これによれば前述した配線インダクタンスを一層低
減できるとともに、冷却系統を一層集約でき、装置の小
形化に寄与しうる。
【0062】同様に、クランプダイオードDC1とDC2
を半導体スイッチモジュールSMと同一の受熱板31,
32に取り付けているので、発熱半導体素子とその冷却
系統を一層集約でき、装置全体の小形化に寄与する。ま
た、クランプダイオードDC1、DC2の損失は電車の走
行モードに対応して図7(c)のように変化するから、
冷却器を個別に設ける場合に比較して、冷却器の熱負荷
量をある程度平均化できる。
【0063】一方、図8に示したように、半導体スイッ
チモジュールSMを構成するIGBT及びフリーホイー
リングダイオードDFを、絶縁板62を介して基板61
に載置し、半導体素子の対地絶縁をモジュール内部で確
保する構成としたことから、受熱板31,32を大地電
位にすることが可能になる。これにより、受熱板31,
32及び冷却器53,54の対地絶縁が不要になるか
ら、冷却システムの構成を簡単化でき、装置全体の小形
化に寄与するとともに、受熱板31,32と冷却器5
3,54とを熱的に接続する伝熱部材として、絶縁性を
有しない水等の冷媒を用いたヒートパイプを適用でき
る。したがって、冷却能力を損なうことなく、有害なフ
ロンを用いない冷却システムを実現できる。
【0064】また、受熱板を接地電位にできることにと
もない、受熱板31,32を筐体6に直接取り付けるこ
とができる。そこで、本実施の形態では、図1,2に示
したように、受熱板31,32を筐体6の垂直外壁に形
成された開口部に、半導体スイッチモジュールSMを内
側にして、着脱可能に取付けたことから、受熱板31,
32の片方の面が筐体6の外部に露出する。その結果、
従来のように受熱板全体を筐体内に設置した場合に比べ
て、露出した受熱板の表面も放熱面として有効に作用す
るから、その放熱量の分だけ筐体内部の温度上昇を抑え
ることができ、しかも冷却器の放熱容量を低減して小形
化できる。
【0065】なお、上記の実施の形態では、インバータ
主回路の半導体スイッチ素子としてIGBTを適用した
例を示したが、これに限らず、バイポーラトランジスタ
やMOSゲートにより制御されるサイリスタ等のよう
に、GTOよりも高周波駆動可能な半導体スイッチ素子
を適用しても同一の効果が得られる。
【0066】また、上記の実施の形態では、受熱板を受
熱板31と32に分割し、それぞれに冷却器53,54
を取り付けた例を示したが、受熱板31,32を一体化
しても上記の効果は変わらない。しかし、受熱板に予め
冷却器を取り付けた後、組立てすることを考慮すると、
受熱板を2つに分割した方が、組立て時の取り扱いが容
易である。
【0067】また、受熱板31,32を半導体スイッチ
モジュール側と冷却器側とに2つ割りして接合した2層
構造にしてもよい。これによれば、更に製作、組立てが
容易になる。しかし、2層の受熱板の接合面の伝熱抵抗
により冷却効果が低下するおそれがある。
【0068】上記実施の形態では、冷却器としてヒート
パイプと放熱フィンを組み合わせたものを示したが、本
発明はこれに限らず、受熱板31,32の外面に放熱フ
ィンを熱的に直接接合する構成、または受熱板に放熱フ
ィンを一体形成する構成にすることができる。
【0069】上述したように、1相分の半導体スイッチ
素子を同一の受熱板に取り付けるとともに、スナバコン
デンサやスナバダイオードを半導体スイッチ素子に対向
させて階層状に配置した構成にすると、点検・修理等の
保守性が悪くなるが、この点本実施の形態によれば、1
相分のインバータ主回路ごとにパワーモジュール化した
ことから、点検・修理等の保守性を改善できる。
【0070】すなわち、インバータ主回路を1相分ごと
にパワーモジュール化して共通の筐体に着脱可能に組み
込んだことから、保守時には必要なパワーモジュールを
筐体から取外すことにより、容易に各部品にアクセスで
き、保守性が向上する。
【0071】特に、ゲートドライバGDを組み込んだこ
とから、半導体スイッチ素子の動作試験等を簡単に行う
ことができる。つまり、試験用のゲートドライバを用い
て動作試験を行うと、半導体スイッチ素子のゲート特性
や容量に対応させて、各種の試験用ゲートドライバを用
意しておかなければならないから煩雑である。これに対
し、本実施の形態では半導体スイッチ素子に適合した所
定のゲートドライバGDを利用できるので、簡単にかつ
適正な動作試験を行うことができる。
【0072】また、1相単位でユニット化したことか
ら、一部の部品に故障が発生したときでも、故障したパ
ワーモジュールのみを交換することにより速やかに修復
できる。しかも、予備品はインバータ装置単位でなく、
パワーモジュール単位で用意すればよい。なお、1相単
位に分割したパワーモジュールは、比較的軽量であり、
簡単な運搬具で持ち運びできる。
【0073】また、前述した半導体スイッチ素子のター
ンオフ時のスパイク電圧およびオーバーシュート電圧
は、インバータ主回路の直流電源に並列接続されたフィ
ルタコンデンサCFと半導体スイッチ素子とを接続する
配線インダクタンスの影響をも受ける。本実施の形態で
は、図1に示すように、そのフィルタコンデンサCFを
1相分ごとに分散してコンデンサユニットとして組み込
み、半導体スイッチモジュールに対してスナバコンデン
サCSを挟む位置に配置している。したがって、一層、
スパイク電圧を低減でき、スナバコンデンサCSを小容
量化できる。しかも、そのような配置にすることによ
り、立体的な配置構成の空間の利用率が向上し、装置全
体を小形化することができる。その結果、電気車などの
限られたスペースに設置できる規模に小形化できる。
【0074】なお、フィルタコンデンサCFをパワーモ
ジュール支持枠33に取付け、パワーモジュールPUと
一体構成にすることができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果がある。
【0076】高周波半導体スイッチを用いるとスパイク
電圧が高くなるが、スナバコンデンサとスナバダイオー
ドを接続対象の半導体スイッチ素子が取り付けられた支
持面に対して、その半導体スイッチを挟む位置に配置し
たことから、それらを接続する配線を可能な限り短くで
きる。その結果、配線のインダクタンスが小さくなり、
スパイク電圧が低減されるので、スナバコンデンサの容
量を小さくでき、装置の小形化に寄与できる。さらに、
半導体スイッチ素子とスナバコンデンサを含む構成部品
を、立体的な階層構造の配置構成にしたことから、装置
全体の小形化に寄与する。
【0077】また、高周波半導体スイッチ素子は、GT
Oサイリスタに比べてゲートドライブに要するパワーが
小さいので、ゲートドライバを小形にできるから、装置
全体の小形化に寄与する。
【0078】さらに、半導体スイッチモジュールを1相
分ごとに分割して同一の受熱板の一面に取付け、該受熱
板の他面に冷却器を熱的に接続した構成としたことか
ら、冷却器の熱負荷量を平均化することができ、その結
果、冷却器を小形化して、装置全体を小形化できる。
【0079】また、クランプダイオードを半導体スイッ
チモジュールと同一の受熱板に取り付けたものによれ
ば、発熱半導体素子とその冷却系統を一層集約できるの
で、装置全体の小形化に寄与できる。
【0080】また、半導体スイッチ素子ごとに受熱板と
絶縁する構成としたことから、受熱板を大接地電位にで
き、冷却器の冷媒の絶縁性が問われないから、有害性の
ない水等の冷媒を用いることが可能である。
【0081】1相分のインバータ主回路ごとにパワーモ
ジュール化し、そのパワーモジュールを共通の筐体に着
脱可能に組み込んだことから、保守時には必要なパワー
モジュールを筐体から取外すことにより、容易に各部品
にアクセスでき、保守性が向上する。
【0082】特に、ゲートドライバを組み込んだものに
よれば、半導体スイッチ素子の動作試験を簡単に行うこ
とができる。
【0083】また、1相単位でモジュール化したことか
ら、一部の部品に故障が発生したときでも、故障したモ
ジュールのみを交換することにより速やかに修復でき
る。しかも、予備品はインバータ装置単位でなく、パワ
ーモジュール単位で用意すればよい。
【0084】また、フィルタコンデンサを1相分ごとに
分散して各パワーモジュールに組み込み、半導体スイッ
チモジュールに対してスナバコンデンサを挟む位置に配
置すれば、半導体スイッチ素子のターンオフ時のスパイ
ク電圧を更に低減でき、スナバコンデンサを小容量化で
きる。しかも、そのような配置にすることにより、立体
的な配置構成の空間の利用率が向上し、装置の奥行きま
たは幅を小形化することができる。その結果、電気車な
どの限られたスペースに設置できる規模に小形化でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる一実施の形態の電気車用
インバータ装置の主要部の構成図である。
【図2】図1の実施の形態を矢印 II−II から見た構成
図である。
【図3】電車のインバータ装置の動力系統構成図であ
る。
【図4】本発明にかかる3レベル・インバータの1相分
の主回路構成図である。
【図5】図3に示したインバータ装置を組み込んでなる
電車用インバータ装置の全体外観図である。
【図6】図5の矢印 VI-VI から見た矢視図である。
【図7】図5の電車用インバータ装置を電車の床下に艤
装した状態を示す図である。
【図8】本発明の一実施の形態にかかる半導体スイッチ
モジュールの構成を一部を破断して示した斜視図であ
る。
【図9】受熱板上における半導体スイッチモジュールと
クランプダイオードの配置と接続関係を示す拡大図であ
る。
【図10】半導体スイッチモジュールに対するスナバコ
ンデンサとスナバダイオードの配置の重なり関係を示す
図である。
【図11】図4のIGBT Q1〜Q4のオン・オフ動作
と出力電圧との関係を説明する図である。
【図12】半導体スイッチ素子のターンオフ時に発生す
るスパイク電圧を説明するための主要部回路図である。
【図13】半導体スイッチ素子のターンオフ時に発生す
るスパイク電圧を説明するための、各部の電圧、電流波
形図である。
【図14】インバータの運転モードに対応させて、半導
体スイッチモジュールとクランプダイオードとの損失を
示した線図である。
【符号の説明】
1A,B インバータ装置 6 筐体 11〜23 導体 31,32 受熱板 33 パワーモジュール支持枠 35 鍔部 37 取付け座 39 パッキン 40 部品支持部材 41 腕部材 42〜45 端子台 51 ヒートパイプ 52 放熱フィン 53,54 冷却器 55 振れ止め 61 基板 62 絶縁板 63 主電極 64 熱応力緩和板 65 IBGT素子 67 絶縁ケース 68 主電極端子 69 ゲート端子 PU1〜PU3 パワーモジュール SM1〜SM4 半導体スイッチモジュール Q1〜Q4 IGBT DF1〜DF4 フリーホィーリングダイオード CS1〜CS2 スナバコンデンサ DS1〜DS4 スナバダイオード RS1〜RS3 スナバ抵抗 DC1、DC2 クランプダイオード CF1、CF2 フィルタコンデンサ CT 電流変成器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 武 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 豊田 瑛一 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 松井 孝行 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内 (72)発明者 ▼高▲久 敏彦 茨城県ひたちなか市堀口832番地の2 日 立システムプラザ勝田 日立水戸エンジニ アリング株式会社内 (72)発明者 中村 清 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 仲田 清 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 筒井 義雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相インバータ主回路を形成する複数の
    半導体スイッチ素子を、それぞれ伝熱性を有する基板に
    絶縁部材を介して載置して半導体スイッチモジュールを
    形成し、該複数の半導体スイッチモジュールを1相分ご
    とに分割して伝熱性を有する同一の受熱板の一面に取付
    けたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記受熱板に取り付
    けられる1相分の前記半導体スイッチモジュールを、相
    互に接続される順序に従って配列したことを特徴とする
    インバータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記受熱板の
    他面に冷却器を熱的に接続し、該冷却器が、ヒートパイ
    プの一端を前記受熱板に熱的に結合し、該ヒートパイプ
    の他端に放熱部を形成し、該ヒートパイプの作動流体と
    して水を用いてなることを特徴とするインバータ装置。
  4. 【請求項4】 3相インバータ主回路を形成する少なく
    とも半導体スイッチ素子とスナバコンデンサとゲートド
    ライバおよび関連配線を1相ごとに分割し、1相ごとに
    1つの支持枠体に組み込んでパワーモジュールを形成
    し、3相分のパワーモジュールを共通の筐体に着脱可能
    に組み込んでなる電気車用インバータ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記各相のパワーモジュールが、インバータ主回路1相
    分の直列接続された複数の半導体スイッチモジュール
    と、該各半導体スイッチモジュール用のスナバ回路を形
    成するスナバコンデンサ及びスナバダイオードと、前記
    半導体スイッチモジュールを含む発熱体を冷却する冷却
    器と、当該パワーモジュールを構成する部品以外との関
    連配線を行う配線端子とを含んでなり、 前記半導体スイッチモジュールを受熱板の一面に取付
    け、 該受熱板の他の面に前記冷却器を熱的に接続し、該冷却
    器を前記筐体の外側に位置させて前記支持枠体を当該筐
    体に着脱可能に取付け、 前記受熱板に対して前記半導体スイッチモジュールを挟
    む位置に前記スナバコンデンサを取り付けたことを特徴
    とする電気車用インバータ装置。
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