JPH1187451A - 半導体装置の検査方法および半導体装置検査器 - Google Patents

半導体装置の検査方法および半導体装置検査器

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JPH1187451A
JPH1187451A JP9242489A JP24248997A JPH1187451A JP H1187451 A JPH1187451 A JP H1187451A JP 9242489 A JP9242489 A JP 9242489A JP 24248997 A JP24248997 A JP 24248997A JP H1187451 A JPH1187451 A JP H1187451A
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current
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irradiating
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charged
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JP9242489A
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Toru Koyama
小山  徹
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビームによって半導体中に誘起される電流を
利用して半導体装置の検査を行う際に、基板の素子が形
成されている側への機械的な接触により発生する不具合
を防止する。 【解決手段】 荷電ビーム20によって電荷を供給す
る。供給した電荷によってを供給しつつレーザービーム
8によってキャリアを発生させる。荷電ビーム20によ
ってシリコン基板1の表面に機械的な接触をせずにキャ
リアの発生に関連する電流を取り出ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LSI等の半導
体装置において行われるコンタクトホールの検査や故障
解析等に用いられる検査方法および検査器に関し、特に
pn接合部を含む半導体装置の検査方法および検査器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置において、素子の
微細化、多層化に伴いコンタクトホールの形成が困難に
なってきている。これは、微細化に伴うホール径の縮
小、多層化に伴うホール深さの増大、これら両者に反映
されるアスペクト比(深さ/径)の増大に起因する。ア
スペクト比が大きいコンタクトホール部で起こり得る不
具合としては、エッチング不足によるホール未開口異
常、スパッタやCVDプロセスにて形成される上層の配
線のホール内埋め込み異常、エッチングダメージや上下
層の反応による界面変質層やボイドの発生等がある。こ
れらの異常の発生はコンタクト抵抗の上昇を招き、デバ
イスの故障原因となる。また、こうした異常コンタクト
は、その原因に応じてウェーハの面内、チップ内におい
てマクロ/ミクロ的に多様な分布で現れる。アスペクト
比が大きいコンタクトホールの形成プロセスの開発およ
び、デバイスの故障解析においては、こうした異常コン
タクトを迅速かつ確実に特定する技術が不可欠である。
【0003】従来、製造工程中での異常コンタクトホー
ルの検出は、光学像に基づく異物/欠陥検査装置や走査
型電子顕微鏡(SEM)での像観察により行われてい
た。しかし、光学的手法では、ホール径が既に解像限界
に近付いている。SEM像観察においても、アスペクト
比の増大に伴い二次電子の捕集効率が低下し、ホール底
面の状態を正確に把握することは困難になっている。ま
た、こうした検査はコンタクトホールの開口状態の判断
にのみ有効であり、当然のことながら上層の配線形成中
あるいは形成後に生じたボイドや界面変質層等の異常を
検出することは不可能であった。
【0004】一方、光誘起電流(以下OBIC(Optica
l Beam Induced Current)という。)を利用してコンタ
クトの状態を電気的に評価することができる。図7にそ
の原理を示す。図7において、1はP型のシリコン基
板、2はシリコン基板1の表面に形成されたn型の拡散
層、3はシリコン基板1の表面上に形成された層間絶縁
膜、4は拡散層2の配置されている場所の上に存する層
間絶縁膜3を取り除いて形成されたコンタクトホール、
5は層間絶縁膜3上に形成され拡散層2とコンタクトす
る配線、6はシリコン基板1と拡散層2から形成される
pn接合に逆方向電圧を印加する電源、7はシリコン基
板1と拡散層2から形成されるpn接合面近傍に形成さ
れる空乏層、8は可視光域の波長を有するレーザービー
ム、9および10はレーザービーム8の照射により空乏
層7の中で発生した一対の電子と正孔、100は配線層
5に電圧を印加することを目的に電源と直接接続するた
め最上層の配線層を用いて形成された電極パッドであ
る。
【0005】シリコン基板1にレーザーが照射されると
シリコン基板1中にキャリア、つまり多数の電子9と正
孔10が発生する。電界がなければこれらはいずれ再結
合して消滅するが、図7(a)に示す様に、空乏層7の
中で発生したキャリアはその電界によって分離され、電
子9はn側へ、正孔10はp側へ引き込まれ外部電流と
して検出される。この外部電流がOBICである。その
際、電源6によって強制的に逆方向電圧を印加しなくて
も、pn接合の拡散電位によってキャリアは分離されO
BICは発生する。レーザービーム8の走査に伴って発
生する電流の強弱をグラフ化したものが図7(b)であ
る。尚、この図7(b)に示された結果は、配線層5が
レーザービーム8をある程度透過するような材質、例え
ばn型不純物をドーピングした多結晶シリコン等である
場合に対応する。また、電極バッド100が形成される
最上層の配線層がレーザビーム8を透過しないような材
質であれば、空乏層7の上部に係らないような場合でな
いとこのような測定が不可能であることはいうまでもな
い。この様に空乏層7が存在する範囲にレーザービーム
8が照射されると電流が発生する。
【0006】また、図7(a)には、OBICを検出す
るための構成が示されている。シリコン基板1は、その
裏面が接地電位点14に接続されている。シリコン基板
1と接地電位点14の間には電流増幅器11が挿入され
ており、この電流増幅器11はシリコン基板11と接地
電位点14間に流れるOBICを増幅する。電流/輝度
変換器12は、電流増幅器11が出力する電流を輝度情
報に変換するような電流/輝度変換を行う。電流/輝度
変換器12が出力する輝度情報は、ビームの二次元的な
走査位置に対応してCRT13上に表示される。ビーム
が照射された場所の中でOBICが多く流れる部分は白
っぽく、そして少ない部分は黒っぽく表示され、図7
(c)に示すような像(OBIC像)が表示される。
【0007】このOBIC像は空乏層7の拡がりおよ
び、空乏層7にかかる電界を反映したものであるが、同
時に図7(a)におけるn型拡散層2とその上層の配線
層5とのコンタクトの状況をも反映する。すなわち、同
コンタクト部がレジストの残膜、ボイド、界面層等によ
り抵抗が高くなっていれば、コンタクトを介して外部に
導出される電流は減少し、OBIC像の輝度は低下す
る。従って、正常なコンタクトとの比較により、OBI
C像から異常コンタクトを特定することが可能である。
この手法では、コンタクトを流れる電流の量を視覚化す
るため、従来の様に単にホール形状のみからの判断とは
異なり、異常コンタクトを電気的な見地から特定するこ
とが可能になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のOBIC等の誘
起電流を利用する半導体装置の検査方法および半導体装
置検査器は以上のように構成されており、pn接合に逆
方向電圧を印加するとともにビーム照射箇所で発生した
電流を外部に導出する必要がある。そのためには通常、
電極パッドに対してプローブ針を接触させることが必要
になる。複数の配線層を用いて半導体装置が形成される
のが一般的であるが、電極パッドは通常最上層の配線層
に形成されるため、それ以前の工程で電極パッドが形成
されることはない。そのため、電極パッドが形成される
までの工程においては、ビーム照射箇所で発生したキャ
リアを電流として外部に導出する手段がなく、OBIC
を利用したコンタクトの解析手法を製造工程中の検査に
適用することは困難であった。また、電極パッドが形成
できたとしても、製造工程中でのプローブ針による針当
ては、発塵を伴うため通常禁止されているという問題が
ある。
【0009】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたもので、従って任意箇所で非接触での電流供給
を可能として、電極パッドの形成を必要としない半導体
装置の検査方法および半導体装置検査器を提供すること
を目的としまた、製造工程中でのOBICによる半導体
装置の検査、例えばコンタクトホールの検査、解析等を
可能にすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る半導体
装置の検査方法は、pn接合部にビームを照射すること
によりキャリアを発生させる工程と、前記pn接合部に
つながる配線層に荷電ビームを照射することによって、
前記キャリアの発生に関連して流れる電流を検出する工
程とを備えて構成される。
【0011】第2の発明に係る半導体装置の検査方法
は、第1の発明の半導体装置の検査方法において、前記
荷電ビームは、電子ビームであることを特徴とする。
【0012】第3の発明に係る半導体装置の検査方法
は、第1の発明の半導体装置の検査方法において、前記
荷電ビームは、イオンビームであることを特徴とする。
【0013】第4の発明に係る半導体装置の検査方法
は、第2または第3の発明の半導体装置の検査方法にお
いて、前記荷電ビームが照射面に衝突するときに発生す
る二次電子によって前記電子の照射位置を観測し、その
観測結果に基づいて照射位置を決定することを特徴とす
る。
【0014】第5の発明に係る半導体装置検査器は、p
n接合部にキャリアを発生させるためにビームを照射す
るビーム照射手段と、前記pn接合部につながる配線層
に対し荷電ビームを照射する荷電ビーム照射手段と、前
記荷電ビームの照射に伴い、前記キャリアの発生に関連
して流れる電流を検出するための電流検出手段とを備え
る半導体装置検査器。
【0015】第6の発明に係る半導体装置検査器は、第
5の発明の半導体装置検査器において、前記荷電ビーム
照射手段は、電子ビームを照射する手段であることを特
徴とする。
【0016】第7の発明に係る半導体装置検査器は、第
5の発明の半導体装置検査器において、前記荷電ビーム
照射手段は、イオンビームを照射する手段であることを
特徴とする。
【0017】第8の発明に係る半導体装置検査器は、第
6または第7の発明の半導体装置検査器において、前記
荷電ビームが当たった所から放出される二次電子を観測
するための二次電子観測手段をさらに備えて構成され
る。
【0018】第9の発明に係る半導体装置検査器は、第
5から第8の発明のいずれかの半導体装置検査器におい
て、前記荷電ビーム照射手段に電圧を供給するための第
1の電源電位点と、前記電流検出手段に電圧を供給する
ための第2の電源電位点と、前記第1および第2の電源
電位点間に設けられ前記第1および第2の電源電位点に
生じるノイズが相互に伝搬しないようにノイズを減衰さ
せるノイズ減衰手段とをさらに備えて構成される。
【0019】第10の発明に係る半導体装置検査器は、
第5から第9の発明の半導体装置検査器において、前記
荷電ビーム照射手段の照射位置は、移動可能であること
を特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下この発明の実施の形態1による半導
体装置の検査方法について図1を用いて説明する。図1
は、この発明の実施の形態1によるOBICを用いたコ
ンタクトホールの解析方法を説明するための模式図であ
る。図1において、20は配線層5に対し照射されてい
る、イオンが集束した荷電ビームであり、その他図7と
同一符号のものは図7の同一符号部分に相当する部分で
ある。図1のコンタクトホール4はn型の拡散層2上に
形成され、拡散層2とシリコン基板1とで形成されるp
n接合に対し逆方向の電界をかけるためには、正の電荷
を持つイオンビームを照射する必要がある。しかし、例
えば拡散層2がp型でシリコン基板1がn型の場合に
は、負の電荷を持つイオンビームを照射してもよく、ま
た電子ビームを照射してもよい。イオンビームを用いる
場合でも電子ビームを用いる場合でも現在実用化されて
いるイオンビーム照射器や電子銃等をそのまま使用する
ことができ、実用化が容易になる。
【0021】荷電ビーム20がコンタクトを形成してい
る配線層5に照射されることにより、配線層5に電荷
(図1の場合は正の電荷)が供給され、空乏層7で分離
されたキャリア(図1の場合は電子)がその電荷によっ
て消滅する。そしてこの消滅した電荷量に相当する負の
電荷がシリコン基板1の裏面に接続された接地電位点1
4から供給される。これは電流の発生を意味し、あたか
も閉回路が形成されているかのごとくシリコン基板1の
裏面から光起電流を検出することが可能になる。なお、
このシリコン基板1の裏面から流れる電流量は、レーザ
ービーム8の照射によるキャリアの生成量や空乏層7に
かかる電界に依存すると共に、荷電ビーム20のビーム
電流によって制限される。シリコン基板1から取り出さ
れる電流は、荷電ビーム20の電荷供給量に依存し、現
在一般的に使用されているイオンビーム発生装置を用い
ると、従来の検出方法で検出されていた電流の10-4
10-2倍程度の値を持つ電流になる。従って、図1に示
す電流増幅器11Aの増幅率や電流/輝度変換器12A
の変換の割合などの設定は図7に示した電流増幅器11
や電流/輝度変換器12とは異なる設定となっている。
【0022】この電流を増幅し輝度変換して、レーザー
ビーム8の走査と同期させてCRT13に表示すること
により、図7(c)に示すような2次元的なOBIC像
が得られる。図1に示すように、配線層5を形成後ある
いは、配線パターニング後に観察することにより、製造
工程中において異常なコンタクトホールの特定が可能に
なる。このように、集束した荷電ビーム20を電荷供給
のためのプローブとしてコンタクトの上層の配線層5に
照射しながらOBICを検出することにより、従来のメ
カニカルなプロービングによる制限は無くなり、任意箇
所での解析および製造工程中でのコンタクトの解析等が
可能になる。
【0023】図2は、上記のOBICによるコンタクト
ホールの解析方法を実現するための半導体装置検査器の
構成を示す模式図である。図2において、22はレーザ
ービームを発生する光学系、23は光学系22で発生し
たレーザービームを集光してレーザービーム8を照射す
るための光学レンズ、24は電子ビーム21を発生する
電子ビーム光学系、25は電子ビーム21を試料に照射
した際に試料表面で発生する二次電子、26は二次電子
25を検出する二次電子検出器、27は試料であるウェ
ーハ、28は駆動機構を持った試料ステージ、29はウ
ェーハ27およびそれを載置した試料ステージ28の雰
囲気を真空にするための真空チャンバー、30は電子ビ
ーム光学系24の接地電極、31はOBIC検出系の接
地電極であり、その他図1と同一符号のものは図1同一
符号部分に相当する部分である。なお、ここでは、電子
やイオン等の荷電ビーム20を発生する光学系の例とし
て電子ビーム光学系24を示したが、イオンビームを発
生する光学系であってもよい。
【0024】真空チャンバー29内の試料ステージ28
上に設置されたウェーハ27にレーザービーム8を照射
してその反射像からレーザビーム8が照射されている位
置を特定する。このレーザービーム8は可視光であるた
めその反射像からレーザビーム8の照射位置を特定する
ことが容易になるのである。そして、レーザービーム8
を走査することまたは試料ステージ28を移動させるこ
とのうち少なくとも一方を行って、キャリアを発生させ
るべき場所にレーザービーム8が当たるようにレーザー
ビーム8とウェーハ27の位置関係を調整する。次に、
真空チャンバー29内の試料ステージ28上に設置され
たウェーハ27に電子ビーム21を照射する。電子ビー
ム光学系24には電子ビームの走査機能が付加されてい
る。また、二次電子検出器26を配置して二次電子像を
観察できるようになっている。電子ビーム光学系24の
走査機能と二次電子検出器26により、電子ビームの照
射位置を像を観ながら詳細に決定することができる。そ
のため、ウェーハ27の表面に形成された配線層5がパ
ターニングされたものであっても、配線層5が存在して
いる場所に電子ビーム21を容易に照射することができ
る。
【0025】レーザービーム8を照射せず、電子ビーム
21を照射している状態で電流増幅器11Aが増幅する
オフセット電流を測定する。これは、電子ビーム21が
照射されたときにもキャリアが発生する可能性があり、
それによる電子ビーム誘起電流の影響を除くこと及び、
吸収電流の影響を除くためである。そして、レーザービ
ーム8を照射して、光誘起電流の変化を電流増幅器11
Aと電流/輝度変換器12AとCRT13を用いて観
る。
【0026】発生するOBICは微弱であるため、電子
ビーム光学系24とOBIC検出系の接地電極30,3
1は分離し、ビーム光学系からのノイズの影響をOBI
Cに与えないようにする。この場合、接地電極30,3
1間を離すことによってその間に生じるインピーダンス
がノイズを減衰させるノイズ減衰手段として働く。ノイ
ズ減衰手段としてフィルターを用いるなどの他の方法を
用いても同様の効果を奏する。また同様の理由で、試料
ステージ28は真空チャンバー29から絶縁する。
【0027】実施の形態2.上記実施の形態1では、可
視光のレーザービーム8を使用し、試料であるウェーハ
27の表面からレーザービーム8を照射してOBICを
検出する場合について述べたが、近赤外光のレーザービ
ームを使用することにより、基板裏面からのOBIC解
析が可能となる。図3は裏面から照射したレーザービー
ムを用いたOBIC解析の方法を説明するための模式図
である。図3において、8Aは波長が1〜1.3μmの
範囲にある単波長のレーザービームであり、その他図1
と同一符号のものは図1の同一符号部分に相当する部分
である。
【0028】光の波長が可視域から長くなるに従ってシ
リコンに対する光の透過率は増加する。特に、シリコン
のバンドギャップエネルギー(Eg=1.1eV)近傍
の波長の光はシリコンをほぼ透過する。しかし、それ以
上の波長の光ではシリコンにおける吸収が全く無くなる
ため、そのような波長を持つ光はキャリアを誘起できな
い。従って、裏面からのOBIC解析を行うために、波
長が1μm近傍の近赤外光を使うことが好ましい。図3
に示す様に、試料の上面から配線に対して荷電ビーム2
0を照射し、裏面から近赤外光のレーザービーム8Aを
照射することにより、実施の形態1と同様にコンタクト
部の解析が可能となる。この場合は、OBIC像の強
度、分解能の低下は避けられないものの、配線や層間絶
縁膜等の基板上の構造の影響を受けにくいという大きな
メリットがある。このことにより、上面からの解析が困
難であった金属配線のコンタクトの解析や、多層化され
たLSIチップの解析が可能となる。
【0029】図4は、上記の裏面からのOBICによる
コンタクトホールの解析方法を実現するための半導体装
置検査器の構成の一例を示す模式図である。図4におい
て、8Aは波長が1〜1.3μmの範囲にある単波長の
レーザービーム、22Aは近赤外のレーザービームを発
生する光学系、23Aは光学系22Aで発生したレーザ
ービームを集光してレーザービーム8Aを照射するため
の光学レンズ、28Aは裏面からレーザービーム8Aを
照射できるように開口部40が設けられた試料ステージ
であり、その他は図2と同一符号のもの図2の同一符号
部分に相当する部分である。
【0030】図4に示す通り、レーザー光学系22Aを
試料ステージ28Aの下方に配置し、試料ステージ28
Aをリング状にして試料となるウェーハ27の裏面を露
出させることにより、裏面からレーザビーム8Aをウェ
ーハ27に照射するOBIC解析を可能にしている。
【0031】実施の形態3.上記実施の形態1,2では
OBICを利用した解析について述べたが、キャリアを
誘起するためのプローブをレーザービームではなく、電
子ビームとするEBIC(Electron Beam Induced Curr
ent)を利用した解析も可能である。図5に実施の形態
3によるEBICを利用したコンタクトの解析方法の一
例を示す。図5において、43は空乏層7に照射してキ
ャリアを発生させるための電子ビームであり、その他図
1と同一符号のものは図1の同一符号部分に相当する部
分である。
【0032】電子を電界にて加速し集束した電子ビーム
43を試料に照射し、走査することにより、OBICの
場合と同様にコンタクトホール4の下部のシリコン基板
1中にキャリアが発生する。このキャリアは上記と同様
に電荷供給用の荷電ビーム20の照射により外部電流
(EBIC)として検出される。この電流を輝度変換し
て電子ビーム43の走査と同期させてCRT13上に表
示することによりコンタクトの状態を反映したEBIC
像が得られる。この様に荷電ビーム20を電荷供給のた
めのプローブとしてコンタクトの上層の配線層5に照射
しながらEBICを検出することによっても、上記実施
の形態1,2と同様にコンタクトの解析、検査が可能で
ある。EBICを用いた方法は、OBICに比してプロ
ーブのビーム径が遥かに小さいため、低加速電圧条件で
のビーム照射等の工夫にて基板中でのキャリアの発生範
囲を抑えることにより、高分解能、高倍率での電流像の
観察が可能になる。
【0033】図6は、上記のEBICによるコンタクト
ホールの解析方法を実現するための半導体装置検査器の
構成の一例を示す模式図である。図6において、43は
キャリア誘起用の電子ビーム、44はキャリア誘起用の
電子ビーム43を発生する光学系、45は電子ビーム4
3がウェーハ27の表面に当たることによって発生する
二次電子であり、その他は図2と同一符号のものは図2
の同一符号部分に相当する部分である。
【0034】真空チャンバー29内の試料ステージ28
上に設置されたウェーハ27に電子ビーム43を照射し
て、発生する二次電子を二次電子検出器26によって検
出することで電子ビーム43が照射されている位置を特
定する。そして、電子ビーム43を走査することまたは
試料ステージ28を移動させることのうち少なくとも一
方を行って、キャリアを発生させるべき場所に電子ビー
ム43が当たるように電子ビーム43とウェーハ27の
位置関係を調整する。次に、実施の形態1と同様に電子
ビーム21を照射位置を決定する。
【0035】電子ビーム43を照射せず、電子ビーム2
1を照射している状態で電流増幅器11Aが増幅するオ
フセット電流を測定する。これは、電子ビーム21が照
射されたときにもキャリアが発生する可能性があり、そ
れによる電子ビーム誘起電流の影響を除くこと及び、吸
収電流の影響を除くためである。そして、電子ビーム4
3を照射して、電子ビーム誘起電流の変化を電流増幅器
11Aと電流/輝度変換器12AとCRT13を用いて
観る。
【0036】発生するEBICは微弱であるため、電子
ビーム光学系24とEBIC検出系の接地電極30,3
1は分離し、ビーム光学系からのノイズの影響がEBI
Cにのらないようにする。接地電極30,31間を離す
ことによってその間に生じるインピーダンスがノイズを
減衰させるノイズ減衰手段として働く。ノイズ減衰手段
としてフィルターを用いるなどの他の方法を用いても同
様の効果を奏する。また同様の理由で、試料ステージ2
8は真空チャンバー29から絶縁する。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の半導体装置
の検査方法または請求項5記載の半導体装置検査器によ
れば、荷電ビームを照射することにより、基板中で発生
したキャリアを外部電流として検出することが可能にな
り、OBICやEBIC解析がメカニカルなプロービン
グなしで行えるようになるという効果がある。
【0038】請求項2記載の半導体装置の検査方法また
は請求項6記載の半導体装置検査器によれば、例えば従
来からある電子銃を用いることができ、この発明に係る
検査方法または半導体装置検査器を容易に実現すること
ができるという効果がある。
【0039】請求項3記載の半導体装置の検査方法また
は請求項7記載の半導体装置検査器によれば、例えば従
来からあるイオンビーム照射器を用いることができ、こ
の発明に係る検査方法または半導体装置検査器を容易に
実現することができるという効果がある。
【0040】請求項4記載の半導体装置の検査方法また
は請求項8記載の半導体装置検査器によれば、二次電子
によって荷電ビームが照射されている位置が特定でき、
最適な位置に荷電ビームを照射することができ、検査の
確度を向上することができるという効果がある。
【0041】請求項9記載の半導体装置検査器によれ
ば、キャリアの発生に関連する電流のノイズを小さくす
ることができるという効果がある。
【0042】請求項10記載の半導体装置検査器によれ
ば、荷電ビームの照射位置を調整でき、半導体装置の構
造に対する適応性を増すことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1によるOBICを利用した半導
体装置の検査方法を説明するための模式図である。
【図2】 図1で説明した検査方法を実施するための半
導体装置検査器の一構成例を示す模式図である。
【図3】 実施の形態2によるOBICを利用した半導
体装置の検査方法を説明するための模式図である。
【図4】 図3で説明した検査方法を実施するための半
導体装置検査器の一構成例を示す模式図である。
【図5】 実施の形態3によるEBICを利用した半導
体装置の検査方法を説明するための模式図である。
【図6】 図5で説明した検査方法を実施するための半
導体装置検査器の一構成例を示す模式図である。
【図7】 従来の光誘起電流を利用した半導体装置の検
査方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 拡散層、3 層間絶縁膜、4
コンタクトホール、5配線層、7 空乏層、8 レーザ
ービーム、20 荷電ビーム、21 電子ビーム、43
電子ビーム。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pn接合部にビームを照射することによ
    りキャリアを発生させる工程と、 前記pn接合部につながる配線層に荷電ビームを照射す
    ることによって、前記キャリアの発生に関連して流れる
    電流を検出する工程とを備える半導体装置の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記荷電ビームは、電子ビームであるこ
    とを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の検査方
    法。
  3. 【請求項3】 前記荷電ビームは、イオンビームである
    ことを特徴とする、請求項1記載の半導体装置の検査方
    法。
  4. 【請求項4】 前記荷電ビームが照射面に衝突するとき
    に発生する二次電子によって前記電子の照射位置を観測
    し、その観測結果に基づいて照射位置を決定することを
    特徴とする、請求項2または請求項3記載の半導体装置
    の検査方法。
  5. 【請求項5】 pn接合部にキャリアを発生させるため
    にビームを照射するビーム照射手段と、 前記pn接合部につながる配線層に対し荷電ビームを照
    射する荷電ビーム照射手段と、 前記荷電ビームの照射に伴い、前記キャリアの発生に関
    連して流れる電流を検出するための電流検出手段とを備
    える半導体装置検査器。
  6. 【請求項6】 前記荷電ビーム照射手段は、電子ビーム
    を照射する手段であることを特徴とする、請求項5記載
    の半導体装置検査器。
  7. 【請求項7】 前記荷電ビーム照射手段は、イオンビー
    ムを照射する手段であることを特徴とする、請求項5記
    載の半導体装置検査器。
  8. 【請求項8】 前記荷電ビームが当たった所から放出さ
    れる二次電子を観測するための二次電子観測手段をさら
    に備える、請求項6または請求項7記載の半導体装置検
    査器。
  9. 【請求項9】 前記荷電ビーム照射手段に電圧を供給す
    るための第1の電源電位点と、 前記電流検出手段に電圧を供給するための第2の電源電
    位点と、 前記第1および第2の電源電位点間に設けられ前記第1
    および第2の電源電位点に生じるノイズが相互に伝搬し
    ないようにノイズを減衰させるノイズ減衰手段とをさら
    に備える、請求項5から請求項8のうちのいずれか一項
    に記載の半導体装置検査器。
  10. 【請求項10】 前記荷電ビーム照射手段の照射位置
    は、移動可能であることを特徴とする、請求項5から請
    求項9のうちのいずれか一項に記載の半導体装置検査
    器。
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